あらすじ
二十四節気とは、1年を春・夏・秋・冬の季節に分け、それぞれをさらに6分割して24の期間に名前をつけたもの。「立春」「春分」「立夏」「大暑」「冬至」「大寒」……。日本人はこうして、日々の自然の変化を見つめつづけてきた。そして、四季の変化が豊かな日本のなかでも、京都ほど四季折々の美しさを味わい、楽しめる土地はない。京都人は、二十四の季節の変化に沿った年中行事や風習とともに、風雅な暮らしを楽しむ工夫や知恵をこらしてきたのである。本書は、二十四節気ごとにその季節の意味合い、どこが見頃か(伝統行事、祭り、寺社仏閣などの観光スポット)、何を食べるか(食材、和菓子)、その時季に歩きたい道、訪ねるべき店と場所のなかから、特におすすめしたいものを、選りすぐって紹介する。京都旅の究極のガイドブックである。
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Posted by ブクログ
カレンダーは、ただ数字が並んでいるだけで、日付の確認をするためのもの。
私たちが、ちょっと暖かくなってきたな、とか空気がさわやかで日差しが眩しくなってきた、などと感じる時、一年を半月ごとに分けた『二十四節気』はその肌感覚に名前を与えてくれる。
気候・風土によって、季節感もさまざま。
京都における二十四節気を語り、案内をする本。
歴史ある街で、神社仏閣も多く、そういったところへのお参りが、日常の生活習慣として結びついている。
京都の人は、「この日は何をする日」というのをとても大切にする。
観光で京都に行く時、“せっかくだから”と、有名どころを欲張って回って、毎回同じような旅になってしまうことも多いのではないか。
この本では、この時季にはここ、と一番ふさわしい場所、お勧めの行事、ふさわしい和菓子を教えてくれる。
読み終わって、京都の一年を旅した気分になった。
巻末に地図がたくさん載っているのもありがたい。
観光客で騒がしく、地元・京都人の方々は大変だと思う。
いつも詳しい案内をしてくれる作者には感謝。
本の中で嘆いていたことは、時代とともに変わっていくものは仕方がないが(火災を防ぐために家庭ではやらなくなった習慣など)、観光客の顔色を読んで、あえて習慣を変えてしまうことが残念ということ。
それによって、見てもらうべき“京都らしさ”が無くなってしまうのは、よそ者の自分にとっても残念なこと。
“イケズ”と言われようと、京都魂を貫いてほしいものです。