宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 楽毅(一)

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    学毅は諸葛亮孔明を思わせる軍事の天才ということで三国志を読むような楽しい本でした。久しぶりに楽しみました。第1巻では没落しつつある中山国と趙の争い、小国中山軍を率いて立てこもる砦。第2巻では天下を目指す趙の英雄・武霊王の活躍と中山国の滅亡へ、戦国4君である孟掌君に続き趙の平原君の登場。第3巻では恐ろしい予言と、その成就へ向けた緊張感。そして新たな楽毅への出発への動き。

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    2013年08月24日
  • 管仲(下)

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    斉の僖公の死後、その長男襄公の時代となるが、弟である公子糾、公子小白にそれぞれ仕えることとなった管仲と鮑叔。襄公に疎まれ、その施政を批判し亡命の道を選び後日に備える小白と鮑叔。そして糾と管仲は襄公に従い、道を分ける。その後、暴政を極めた襄公は殺され国が乱れる中で、糾と小白は斉の都・臨?へ急行する。先に着いた方が国を治める立場になるその競争は手に汗を握る迫力があります。小白を途中待ち伏せして弓を引く管仲。しかし小白は九死に一生を得て、臨?を抑える。丁度、無政府状態のイラクを誰が制圧するのか、という状況を思い出しますし、少人数の小白と鮑叔が大部隊の糾と管仲に勝る結果も八甲田山彷徨の2つの部隊にも似

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    2013年08月24日
  • 管仲(上)

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    管鮑或いは水魚の交わりで知られる斉の名宰相の管仲と親友・鮑叔の二人が主人公。二人の生い立ち、出会い、管仲の若い日の恋、20歳前後で当時の覇者・鄭の太子に見出された鮑叔。あくまでも文章は薫り高く、ほのかな香りが漂ってきそうな気品があります。登場する女性も美しいだけでなく、貞淑な魅力があり、古代の人物の素晴らしさを感じます。鮑叔が斉の僖公に公子糾の補佐役として管仲を推挙する場面は前半の感動です。

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    2013年08月24日
  • 呉越春秋 湖底の城 二

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    伍子胥の一党がじりじりと窮地に追い込まれていく内容のため、話は重い。

    さて、主人公がここからどのように飛躍していくのかがいつもながら宮城谷作品の見所だが、三巻の文庫化を待っていられるはずもないので借りに行きますか。

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    2013年08月15日
  • 楚漢名臣列伝

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    タイトル通り、楚漢戦争期(秦末期~前漢初期)に活躍した名臣たちの列伝。

    取り上げられているのは張良、笵増、陳余、章邯、蕭何、田横、夏侯嬰、曹参、陳平、周渤の10名。あくまで列伝なので、物語調というよりは丹念に事跡を追いながら、その人となりを概観していく。

    しかし本書を読んでいくと、一番くっきりと浮かび上がってくるのは、著者の劉邦像である。
    彼を取り巻く様々な人々を通して、劉邦の人物像が手に取るようにわかる。
    各列伝で重複して書かれる歴史的事実も多く、やや退屈な面もなくはないが、それゆえにこの時代の空気、劉邦・項羽の軍勢のカラーがかなりしっかり掴める一冊。

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    2013年07月12日
  • 三国志 第一巻

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    8巻で終わりと思ってたのに。。。
    まだ全て文庫本化されてなかったようだ(T_T)
    9巻からは単行本で読むことになる。
    満員電車で読むのには大きいからイヤだな~。。。

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    2014年09月15日
  • 花の歳月

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    宮城谷さんの作品は読みづらい、という先入観があったのですが、この作品は文体も内容も平易で、非常に読みやすいです。
    古代中国のお話は血で血を洗う抗争が多く、幸せをつかんだように見えても油断できないのですが、本作は正しいシンデレラストーリーで、安心して読むことが出来ます。
    ちょっと『山椒大夫』が入っているかも。

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    2013年06月27日
  • 三国志 第一巻

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    曹操の祖父が少年の頃なので正確にいうと後漢史であり三国志zero。大抵の三国志本は劉備三兄弟の出会いから始まるが、宮廷闘争史から始まる骨太な内容。

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    2013年06月08日
  • 夏姫春秋(下)

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    春秋戦国時代の話。
    鄭の国の夏姫という姫が主人公で、その美しすぎる容貌のために波乱万丈の人生を送ることになる。
    周陳晋楚斉などいくつもの国同士の戦いに巻き込まれ、夏姫は愛する心を失い幸せに笑えなくなってしまう。
    男たちの権力争いや駆け引きの道具とされた女性の悲しみや怨みがメインで描かれているが、どうしようもなく姫に心奪われる男たちの様子もよく描かれている。
    結末で救われる。

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    2013年05月14日
  • 夏姫春秋(上)

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    春秋戦国時代の話。
    鄭の国の夏姫という姫が主人公で、その美しすぎる容貌のために波乱万丈の人生を送ることになる。
    周陳晋楚斉などいくつもの国同士の戦いに巻き込まれ、夏姫は愛する心を失い幸せに笑えなくなってしまう。
    男たちの権力争いや駆け引きの道具とされた女性の悲しみや怨みがメインで描かれているが、どうしようもなく姫に心奪われる男たちの様子もよく描かれている。
    結末で救われる。

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    2013年05月14日
  • 三国志 第八巻

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    今回は漢中王即位から蜀南征までが描かれています。
    この間に、主要なメンバーがかなり亡くなりました。
    関羽、曹操、張飛、呂蒙、張遼、ホウ徳、曹仁、そして劉備。

    宮城谷さんからみた蜀陣営は、どうやら正義ではないようで、
    劉備や関羽に対しての採点が辛いような気がします。
    (特に関羽が劉備と距離を置こうとしていた、いう記述は
     びっくりしました。)

    今回気になった将は、田豫、張既、李恢でした~。

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    2013年05月04日
  • 史記の風景

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    宮城谷氏の新聞連載をまとめたもの。
    移動中の読書に向いてるかも?
    コラムなのでひとつひとつは短いけど
    『史記』のサイドディッシュ的に楽しめます。
    勉強家の氏のいろいろな視点を借りるのは面白い。
    いろんな疑問点や着眼を膨らませていくことで
    お話ができていく過程も垣間見る感じ。

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    2013年04月21日
  • 三国志 第八巻

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    ここまでの劉備というキャラクターの描き方が、とても新鮮で面白かったと個人的には思うんだけど、劉備の死に際しての総括が、ちょっと寂しいというか、物足りないというか…。
    最期まで不思議な存在でいたのか、宮城谷先生でも掘り下げ切れなかったのか、がくっとトーンダウンした印象が強く残った巻だと思った。

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    2013年04月02日
  • 楽毅(三)

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    先を読むつーのはこういうことかと、感心しきり。
    っても、実際使うことはないだろうけど。

    話がどんどん動いて、ますます面白くなってきた。
    残り1冊で、この話まとまるのか?

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    2013年03月25日
  • 楽毅(二)

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    いかにして先をよみ、それに手をうつか。
    人生の指針をさり気なくはさんだ、大河小説本領発揮。
    うーん、おっさん好みで日経なんちゃらに出てきそう。

    だんだん話は煮詰まり、いいかんじに面白くなってきた。
    が、話の中は平仮名が多いのだが、人の名前が覚え辛いっす。

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    2013年03月21日
  • 楽毅(一)

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    おっ面白れ〜.....ってわけでもなく、
    あーもう全然つまらん.....ってわけでもなく、
    全巻(4冊)買っちゃったしな〜、
    しゃーないから最後まで付き合うか....、
    って感じで受動的読書に陥る本。

    つまらなくはないんだけど、積極的に読む気が起きん。
    残り3冊先は長い。漢字むつかしアルね。

    三国志でいんじゃね?と思た。

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    2013年03月15日
  • 孟嘗君(5)

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    氏の傑作『楽毅』に登場し、その物語に深く関わる孟嘗君が、どんな生を歩んだのか知りたく思い拝読。
    主人公格の風洪の活躍があまりにも華々しいため、肝心の孟嘗君・田文がすっかり霞んでしまっているきらいがあるが、仁と侠を程よく兼ね備えた風洪のさっぱりした生き方にはただ憧れるばかり。

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    2013年06月06日
  • 中国古典の言行録

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    ネタバレ

    荀子の考え方を整理してみると、自分を作り変えるには、3つの方法があると言う。
    一、学問(これは知識と言ってよい)
    二、見聞(これは体験と言える)
    三、正しい人との親交(交際のこと)
    上の2つはすんなり入るが、3つめについてだ。人間と言うのは、他人は見えていても、自分は見えないものである。自分を見たければ他人を通して自分を見るほかない。だから交際が大切なのである。ただし、自分を映す鏡である他人が歪んでいたり、汚れていたりすれば、自分の正確な像はつかめない。それゆえ荀子は正しい人に親しみなさいと言ったのである。

    次に、『忍激のの二字は、これ禍福の関なり』という。出典は『呻吟語』である。我慢するこ

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    2013年02月02日
  • 楚漢名臣列伝

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    項羽と劉邦などで読み知った名臣10名について深堀しています。
    読んでいるうちに昔の記憶がかなり蘇ってきましたので、記憶回復に効きました^^;

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    2013年01月30日
  • 花の歳月

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     物語は前漢王朝前期、呂太后が君臨している時代である。河北の貧しい名家の娘、猗房が宮廷に使えるチャンスにめぐまれる。彼女を含め兄弟たりも紆余曲折ありながら最後には宮廷の主となるのである。このシンデレラストーリーは涙なくして語れない。

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    2013年01月30日