田坂広志のレビュー一覧
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■なぜ働くのか
A.思想 ―― 我々が仕事をするのは、生活の糧を得るためではなく、もっと素晴らしい「何か」のためである。その何かを見いだすためには、深みある「仕事の思想」が求められる。
B.成長 ―― 仕事の報酬には、給料、能力、仕事、成長など、いくつもの“世界”がある。その最も高みにある世界が「成長」であり、それを見誤らないことが大切である。
C.目標 ―― 人間が成長する上で「夢」を語り、「目標」を定めることは大切だが、その際に注意すべきことがある。それは、「理想家」と「夢想家」を混同しないことである。
D.顧客 ――「 顧客」は、自身の姿を映し出す「成長の鏡」である。成長するためには、顧客が心の中で抱く「無言のメッセージ」に耳を傾けることが欠かせない。
E.共感 ―― 自分の価値観にとらわれず、「顧客の気持ちに共感する」ことで、心の成長を遂げることができる。
F.格闘 ―― 人間力を身につけるためには、人間と「格闘」し、相手の心に正対することが必要である。
G.地位 ――「 地位」とは、部下の人生に責任を持つ覚悟に他ならない。他人の人生に責任を持つ者が最も成長できる。
H.仲間 ―― 仕事をした時に残る「作品」として、商品やサービス以外に、もう1 つかけがえのないものがある。それは、夢と共感にあふれた「職場の仲間」である。
I.未来 ―― 力を尽くして歩んだ後、我々がなすべきことは、ただ1 つ。我々が去った後、いかなる夢が花開くのか。その問いを胸に、「未来」に思いを馳せることである。 -
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ネタバレ成長するマネージャーになるための12の心得が書かれております。
マネジメントをロジカルではなく、暗黙知・アートと語る部分がとても新鮮でした。
以下、印象に残っている部分を紹介します。
・マネジメントには暗黙知(言葉では言い表せない知識)の世界が存在
・企業とは、単純な論理では理解することができない複雑な生命体
→単純な論理に基づいた分析は、しばしば限界に突き当たる
→マネージャーに直観力や洞察力が求められる
・マネージャーは、「腹決め」は行うべきだが、精神の弱さからくる「割り切り」は、行うべきでない
・言葉に力を与えるものは、信念
・人間と格闘すること(相手を深く理解しようと努力を尽くすこと)
・部下からは上司のこころの深くが見えている
・マネージャーと部下の間に共感が生まれるときは、マネージャーが部下に共感したとき
・人材とは、人間が「育てる」ものではなく、自然に「育つ」もの
→成長の方法を伝える
→成長の目標を持たせる
→成長の場を創る -
Posted by ブクログ
"なぜ我々は働くのか"というサブタイトルとがついているとおり、
「働く」ということに関して真正面から向き合える一冊です。
田坂さんはアメリカのシンクタンクに勤めた後に、
日本のシンクタンクである日本総合研究所の設立に携わった方。
現在では社会起業家としての生き方や働き方を提唱されています。
この本は思想、成長、目標、顧客、共感、格闘、地位、友人、仲間、未来という
10のキーワードを通じて働くことの意味を問いかけていますが、
エピソードを交えながらの内容には深くうなづけるものがあります。
例えば「地位」という章ではマネージャーとしての働き方、考え方が書かれていますが、
「部下の人生に責任を持つ」という言葉にはハッとさせられますし、
「そのためには自分自身が成長すること」という内容には考えさせられるものがあります。
また、「仲間」という章では会社で希望する仕事に就けるかどうかの話があり、
「どんな職場に行こうがそこには人間がいて職場の仲間がいる。
人間がいて、職場の仲間がいる限り、そこには夢がある」
という言葉にも考えさせられるものがありました。
ビジネス本の中には読み終わっても内容が頭に残らない本もありますが、
この本はインパクトのある言葉が残り、
何回でも読み返したいなと思える内容ばかりでした。
「働くということはどういうことだろう」というのは永遠のテーマだと思いますが、
その答えの一端がこの本の中にはあると思います。 -
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ネタバレチェック項目14箇所。原発事故の後の最大のリスクは「根拠の無い楽観的空気」。根拠の無い楽観的空気が広がったとき信頼の喪失が起こる、国民から政府への信頼が決定的に失われる。国民からの信頼を回復するには政府が原子力行政について国民から信頼を失ったことを深く自覚するべき。信頼回復には2つのことをする・・・「身を正すこと」、「先を読むこと」。高レベル放射性廃棄物は極めて長期にわたって(10万年以上)人間環境から隔離し安全を確保しなければならない。東海村の臨界事故は技術的要因ではなく作業員がマニュアルに無い想定外のことを行ったことによるもの。原発再稼動には地元の協力以上に国民の納得が必要、国民感情の理解が必要。ソ連政府は原発事故のとき36時間以内に住民4万5千人を避難させるためにバス3000台を緊急動員した。日本では未曾有で未経験の災害だったため、対策マニュアルも整備されていない、原子力災害において周辺住民を強制避難させる強権を発動できる法律的根拠が無い。リスクマネジメントで最も取ってはならない判断・・・この基準を遵守するとかなりコストがかかる、実際には大した健康コストではないから当面基準を緩めようという「経済優先主義」な判断。リスクマネジメントにおいては「空振りコストは覚悟する」。これから特に大きな社会問題になるのは「将来被爆しによって病気になるのではないかとの不安を抱えながら生きていく」という精神的な健康被害。強力なリーダー出現の願望と幻滅が繰り返されているが真の原因は我々の中に巣食っている「自分以外の誰かが、この国を変えてくれる」という「依存の病」であり、この病こそ克服しなければならない。英雄願望を克服し、自覚を高める、この国を変えるのは他の誰でもない、我々一人ひとりの国民なのだ!
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本の整理の時に「これから何がおこるのか(田坂広志著)」と同時に発見したのが本書、「これから何が~」の3年後の2009年に出版されています。前著がこれからのビジネスがどうなるかに重きを置いているのに対してこちらは社会がどうなるかに重点が置かれています。言い換えればより俯瞰的になっています。
本書で提示されている五つのパラダイム転換について抜き書きすると。
「操作主義経済」から「複雑系経済」へ:個人や企業の倫理観や行動規範が大切にされる社会。
「知識経済」から「共感経済」へ:人々の共感によって、社会全体で知識や知恵が共有される社会。
「貨幣経済」から「自発経済」へ:善意や好意による活動にが溢れ、精神の満足が得られる社会。
「享受型経済」から「参加型経済」へ:誰もが社会のイノベーションや変革に参加できる社会。
「無限成長経済」から「地球環境経済」へ:自然と共生し、持続的に存在していける社会。
また、本書の後ろ1/3位は日本型経営礼讃の論述、理解できる部分も多々ありますが、日本企業も戦前、戦後、高度成長、バブル崩壊と様々な歴史を背負っています。そのあたりの説明が無いとおっさんの昔話的に思えてしまうのは私だけでしょうか^^;
前著に感激しただけに、風呂敷を目一杯広げての雑なたたみ方のような印象が。。。