大竹文雄のレビュー一覧
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ネタバレ競争と公平感
―市場経済の本当のメリット
帯に「週間ダイヤモンド」2010年のベスト経済書とあったので、思わず購入。本の山に眠っていた物を発掘しました。貧困問題、非正社員問題、外国人労働者問題など数々の問題を取り上げながら、全体として日本人と競争に関して論説しています。
日本人は先進国の中でも飛び抜けて競争が嫌い。ふむふむ。それは教育から来ている。なるほど。現在の日本の教育では金融リテラシーは教えられていない。ほー。
著者は公平さを保つ介入を政府が行いながらの競争市場が健全で効率的な経済成長を促すことを盛んに論じています。でも、そうなっていない。そこには、為政者たちが既得権を死守するように誘 -
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行動経済学のキーワードを一通り学べるような良書。プロスペクト理論や確実性効果と損失回避、ナッジとスラッジなどなど。人間は常に合理的に動いている訳ではないが、その非合理性にもある程度法則があり、その法則をハックすれば逆に行動を促すこともできる。悪用厳禁。
最近気になっているのはモチベーションについて。組織に評価された人間はモチベーションを上げるが、逆もまた然り。モチベーションを上げた人間は更に活動量を上げる傾向にあるが、これまた逆も然り。という事は、評価されてより頑張るというブーストがかかった人間と、本当は能力があるかも知れない人間が意欲を落とす状態、というのが組織には混雑する。やる気のある人 -
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つくづく経済は人の心理で動いていると感じる。人気の歌手のチケットともなれば、ダフ屋が法外な金額でチケットを売ったり、最近は転売目的で希少な商品を買って、フリマアプリのような個人取引に倍以上の値段で売り出す人もいる。だが、その値付けでさえも欲しいという人がいて更に値段は跳ね上がる。オークションなどは価値のある絵画だから当然ではあるが、価格を決めるのはどうしても欲しい、という人の心理だ。古くはなるがドラゴンクエストというゲームが発売された当時は、それがニュースでも報じられるくらい小学生に混じって大人もおもちゃ屋さんに長蛇の列を作った。確かにゲームは面白いであろうが、中にはみんなが並ぶから並ぶ、人が
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EBPMの基礎と実例を学ぶことができる。
基礎部分については丁寧に記載されておりよく理解できた。一方でデータ分析手法については概要レベルで書いてあるため、しっかり学びたい場合は別の本を参照した方が良いと思った。
事例の方も国内外様々な事例があり勉強になったが、文章のクオリティがイマイチで結構読みづらいため、なんとなくどんなことをやっているのかサラッと読むくらいにとどめた方が良いと思った。オムニバス本なので、しっかりとした日本語を書いてある章と、そうではない章のムラが激しい印象だった。
いずれにしても、EBPMを最初に学びたい方向けな本だと思った。 -
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思ってたよりずっと骨太な内容だった。
なぜ人が合理的な決断ができないのかを考える上で、患者のみならず医師側のバイアス、ヒューリスティックによる影響を受けることについては多く言われることですが、多くの臨床における例を挙げながらそれらについて考察を進めていく。
ケースはいずれも医療者であれば体験したことがあるであろう内容であった。
ただ、行動経済学だけでは意思決定における人間の姿の解像度が低いようにも思えました。
患者家族の決定について語っているところについては、合理性に影響するヒューリスティックに注目するより、家族が責任を感じるのはどのような状況か、についてむしろ個人的には興味を持ちました。なぜ -
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