大竹文雄のレビュー一覧

  • リーダーの教養書
    担当業務がこれまでの領域とあまりにも異なったので、ハウツーばかり読んでいて、最近古典など読めていなかったが、久しぶりに読もうという気持ちになれた。
    しかし、まだまだ学ぶべきことが多いと自分の無学を恥ずかしく思う。がんばらねば。

     経営の意思決定をする際に、例えばオプションA、B、Cがあったとする。...続きを読む
  • 行動経済学の使い方
    人々の行動をどのように変えるか…?
    ・法律で行動を規制するか。
    ・補助金で金銭的インセンティブを作るか。
    ・教育で価値観を変えていくか。
    ・ナッジで行動を促すか。⇨注目。

    第1章で行動経済学の基礎理論を紹介し、第2章でナッジの作り方を紹介、3章以降は具体例、という構造がとてもわかりやすく、ビジネス...続きを読む
  • 医療現場の行動経済学―すれ違う医者と患者
    ◯行動経済学を医療現場で実践している本。しかし、実践の統計データがないため、事例集になっている。
    ◯とはいえ、行動経済学のエッセンスは医療や業務など、パターナリズムを要する分野にマッチするため、関係者は読むと参考になると思う。
    ◯しかし読んでて気になるのは、医療行為の差し控えと中止など、ともすれば相...続きを読む
  • リーダーの教養書
    本を読もう!っていう話。

    各分野の専門家がこの本良いよというのをたくさん紹介してくれているので、読みたい本がまた大量に増えた。
  • 幼児教育の経済学
    古市さんの幼児教育義務教育化からこちらにたどり着きました。

    世界ではペリー就学前プロジェクトという大きな研究があったことに驚きました。

    6歳までの教育がいかに将来に影響を与えるかということだが、各分野の専門家などの多方面からの賛否の意見もありました。

    教育といっても特に非認知能力が重要と言うと...続きを読む
  • 幼児教育の経済学
    有名なペリー就学前プロジェクトやアブシディ?実験などによると、就学前に非認知スキル(成績を上げるための勉強ではなく、生活力的な忍耐力、対人スキルなどの能力)を上げるような教育を施すことにより、成人後の逮捕率、各種依存症率、離婚率、就業率、持ち家率などに有意な差が生まれるとされている。これをベースに、...続きを読む
  • 医療現場の行動経済学―すれ違う医者と患者
    ケーススタディが豊富で、実践的な上に、思った以上に温かみのある内容だった。前半は教科書的で味気ないものの、学部で学んだことのrefresherとしては程よい。
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット
    人間とは合理的な意識を持つことがいかに難しいかがよくわかる本である。
    本書は言う。「日本は市場経済への期待も国の役割への期待も最低というとても変わった国である」。とても驚いた。目から鱗である。
    経済学者は普遍的な定理を主張するのものと思っていたが、本書では国民文化の違いから考察が始まる。なるほどこれ...続きを読む
  • 幼児教育の経済学
    面白かった!幼少期の教育プログラムに財源を割くことは、幼い頃の貧困を後から矯正しようとするプログラムに投資するよりも効果が得られるとする主張。反論にもきっちりページが割かれていて、勉強になった。ヘックマンは母親による子育ての質ばかり注目しているのは奇妙という反論は面白かった。
  • 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには
    大竹先生の著書はもう3冊目になるので、書かれている内容はすんなり理解できた。競争万歳の経済学者なのに、その必然的な帰結である格差について否定的なのは意外だった。
    最後に経済学的思考とはインセンティブと因果関係の正しい理解であると大胆に総括されていたが、大竹先生の専攻分野は広い経済学の極一部分であり、...続きを読む
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット
    経済学者による市場経済と平等について書かれたもの。直接、本論について書かれている箇所は少なく、日本人、男女、教育、身体機能等、さまざまなことをトピック的にあるいはコラムとして記載し、素人でもわかりやすく、興味深く読めた。印象的な箇所を記す。
    「市場競争の格差対策には2つある。第一は、政府による社会...続きを読む
  • 競争社会の歩き方 自分の「強み」を見つけるには
    世の中を経済学者の視点から眺めてみた!的な内容だが、すでに類書を読んでいることもありそれほど新しい発見はなかった。それでも最後まで楽しく読めたのは大竹先生の卓越した文章力と論理構成のおかげなのだろう。
     経済学者であるから競争の利点を説くのは理解できるが、それでも競争の負の側面を軽視しすぎているよう...続きを読む
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット
    データから見る日本と社会と市場と経済。市場経済の話を軸に、関連する四方山話を取り揃えた一冊。祝日が増えると経済はどうなる?ワーカホリックの存在は経済にどう影響を与える?最低賃金引き上げの効果は?移民は?などなど。直近役に立つわけではないが、政治経済に関わる一般社会人としては抑えておきたい。
  • 競争社会の歩き方 自分の「強み」を見つけるには
    ・競争が少ないと、自分の本当の長所を知ることが出来ない
    ・怒らせると協力しなくなる
    ・不十分な金額なら出さない方がまし
    ・デフォルトの設定方法の工夫(臓器移植ドナーの同意)
    ・正の互恵性を持っている人の方が年収は高い
  • 幼児教育の経済学
    邦題はややズルい。このタイトルから読者の多くが期待するであろう「いつ、なにをするのが、教育において効率的・効果的なのか」については、中室牧子「学力の経済学」のほうが良書。
    ただ、学力の経済学も本書は参照・引用しており、本書の内容も興味深い。
    本書はどちらかというと論文である。いや、アメリカ世界におけ...続きを読む
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット
    オイコノミアを見て大竹先生に興味を持ち読んでみた。同番組で取り上げていたトピックと被るテーマが多く、理解しやすかった。
    経済学者らしく競争に肯定的な態度だが、日本では敗者復活の道が限られている以上、全面的に競争社会を肯定する気にならない。ムダの排除が経済学の目的らしいが、経済効率と国民の幸福は相関し...続きを読む
  • 競争社会の歩き方 自分の「強み」を見つけるには
    高齢者の年金定期便に、若者からの所得移転額(若者よりいくら多く貰えるのか)を記載することで、高齢者の意識が変わり世代間対立が和らぐかも(?)という提言をしているが、逆に炎上する気がする…。
  • 競争社会の歩き方 自分の「強み」を見つけるには
    非常に読みやすい1冊であった。
    経済学という枠組みではあるが、一般向けということもあり知的な学びを得られる。
  • 幼児教育の経済学
    就学前(6歳まで)までに、貧困層に対して、忍耐力や協調性といった、非認知能力を高める教育を実施することで、将来の所得向上、生活保護費低減、犯罪率低下など、経済的かつ社会的にメリットありますよ、というのを、実験を踏まえて証明したヘックマン教授の成果を、わかりやすくまとめた本。ちと読みにくかったが、内容...続きを読む
  • 競争社会の歩き方 自分の「強み」を見つけるには
    本書は、行動経済学の観点から競争社会を論じるもの。といっても、競争社会そのものを論じるのではなく、競争社会における種々のトピックを網羅的に紹介した形式です。競争制限的な教育を受けた人は、利他性が低く、非協力的な価値観を持つ傾向があるとの行動経済学の研究成果には驚いた。競争のメリットは伝統的経済学で論...続きを読む