大竹文雄のレビュー一覧

  • 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには

    Posted by ブクログ

    幅広い内容を経済学という視点から書いたもの。サラッと読め、ある程度の内容はあるのでまず色んな世界を知りたい人にはおすすめ。
    この本から、参考文献や出てきた言葉を辿って知識を増やしていけそうな、そんな一冊。
    目を引くテーマとしては、女性はなぜ背の高い男性を好むのか?年功賃金はねずみ講だったのか?所得が不平等なのは不幸なのか、など。

    0
    2013年08月28日
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット

    Posted by ブクログ

    前半はニューロエコノミクスや行動経済学など、古典的な経済学の仮定した経済人の概念を変更する新しい経済学が中心で余り面白くなかったが、後半は市場競争や伝統的な経済学の理論が現実世界の諸問題に応用できる可能性を描いている。

    端的に言って「公平感」というタイトルから期待した内容は少なかったが、経済学が何の役に立つのか、現実世界の問題にどのような視点を提供するのか、どんな物差しを得ることができるのか、などが丁寧に描かれている。
    個人的には後半の労働市場の話と後書きが非常に興味深かった。

    0
    2013年06月12日
  • 脳の中の経済学

    Posted by ブクログ

    経済学と脳神経科学との接点、神経経済学の本。

    人が経済的な選択を行う際に、脳のどの部分が活性化しているかなどを調べる研究。

    他人が喜んだ時に自分もうれしく感じている時は、脳のある部分が活性化しているとか、逆に嫌いな人に罰を与えるときはどの部分で快感を感じているかなど、共感、信頼、同情、嫉妬などの感情と脳のはたらきをしらべている。

    きちんとした理論化にはまだまだほど遠い印象だが、部分的には、人間の利己性や利他性の反応について説明原理が解明されていく可能性がある。

    他人を喜ばせるとうれしいと感じるのはどんなメカニズムなのか。何割の人がそのように感じるのか。どういう人がそういう風に感じやすい

    0
    2013年02月04日
  • 脳の中の経済学

    Posted by ブクログ

    行動経済学×脳神経学。それぞれの分野でのここ数年くらいの動向は新書レベルでウォッチしていたけど、両方が一同に会してあーだこーだワイワイガヤガヤと論じられているのが楽しい。
    人間は必ずしも経済合理的に行動するとは限らない、しかし、いつも同じように間違うのならそこに潜む法則性を脳神経学として見つけよう!など。
    文部科学省のプロジェクトの一部を民間に還元する目的で出版されているとのこと。Good Jobでございます。
    惜しむらくは、シンポジウムの書き起こしや聞き書きなので、文字量と比較して内容が少ないこと。普通の新書の1/3くらいの時間で読み終えてしまい物足りなさが残った。食後のデザートを単品で出さ

    0
    2013年01月28日
  • 脳の中の経済学

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    神経経済学をめぐる対談集。経済学の立場から双極割引などの話、脳科学の立場からはセロトニンやオキシトシン、fMRIの結果などが語られる。
    最近の知見など、文献もきちんと引いてあって意外によかった。

    0
    2013年01月27日
  • 脳の中の経済学

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    神経経済学の専門家により市民講座のようなものをまとめたものです。今日10000円もらえるのと、1週間後に10100円もらえるのの、どちらを選びますか?のような選択に関して、経済学、神経科学から解き明かしていきます。夏休みの宿題を計画的にできる人と、最終日に一気にやる人の違いは何?といった疑問を解き明かしていきます。非専門家向けに平易に書かれていて分かりやすいですが、逆に詳細は参考文献を読まなければ分かりません。取っ掛かりになると思います。serotonin不足になると、将来の利益より目先の利益を優先するようになることを示した実験や、オキシトシンによって、他者への信頼感が増すことを示した実験など

    0
    2013年01月17日
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット

    Posted by ブクログ

    身近でわかりやすい具体例をあげ、市場原理や経済について解説してくれる著書。経済についてネガティブなイメージもあったが、この本を読んで改めて勉強し直そうと思った。

    0
    2012年12月18日
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット

    Posted by ブクログ

    行動経済学であったり日本における貧困と教育の相関であったり、今までこの授業関連で読んだいろいろな本とリンクする話が多く、読み進めやすかった。様々なデータをその実験とともに自説の強化に援用しており、興味深い。ただ雇用形態のパラダイムシフトは少しユートピアかもしれないと思った。

    0
    2012年11月24日
  • 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには

    Posted by ブクログ

    「社会におけるさまざまな現象を、人々のインセンティブを重視した意思決定メカニズムから考え直すことが、経済学的思考法である。」

    経済学って数学できないとわかんないんでしょ無理無理!と思っていた経済食わず嫌いには目から鱗の本でした。

    女性はなぜ背の高い男性を好むのか?プロ野球の監督の評価の仕方は?オリンピックのメダル数は予測できるのか?
    などなど、身近で興味深い事例を「経済学的に」考えると、思いもよらない発見や、何となくそうだと思ってたけど説明ができなかったことの理論付けができるんだな、とワクワクしながら読めました。食わず嫌いよくないね。

    0
    2012年10月26日
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット

    Posted by ブクログ

    本書は、日本人の資本主義及び競争と格差に対する感じ方の特徴に始まり、雇用、格差、貧困といった社会問題について、経済学的見地から分析し、問題の本質を明らかにしようとしている。こうした社会問題は、個別事例を強調した報道により、情緒的、感情的な議論が蔓延し、政治家も問題の本質に取り組まず、大衆迎合的かつ近視眼的な対応で世論の支持を集めようとしてきた。しかし、例えば雇用問題のように、規制強化による雇用保障や最低賃金の引き上げが、かえって雇用の選別を強め、二極化を助長することになり、政策目標と逆の効果を招いてしまうということが、経済学的には明らかであるにもかかわらず、政策レベルではこうした誤ったことが実

    0
    2012年09月29日
  • 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    NHKの「オイコノミア」を見て大竹先生の本を読みたいと思い、初めて読みました。番組内でしていた話の内容もありました。先生の顔や話し方を知っているので読みやすい面もあったのかも。内容は難しい面もありましたが、最近は情報量のやたら少ない新書も多い中で、久々に濃い内容で満足しました。オリンピックのメダルの話とか、ちょうどロンドンオリンピックの時期なので興味深かったです。いろんなことを経済学で考えられるんですね。

    0
    2012年07月31日
  • 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    中学生の時、「今経済に関心があります」と教頭先生と本について話したら紹介してくださった本です。中学生のときはとても難しかったのですが、いまなら読めました。身長や双子などの勝ち組と負け組について書かれたいたところがとくに興味深くて面白かったです。

    0
    2011年08月20日
  • 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには

    Posted by ブクログ

    経済学的思考のセンスとは「インセンティブの観点から社会を見る力と、因果関係を見つけ出す力」
    なぜ風が吹いただけで桶屋が儲かったのかを見つけられるセンスのこと。読んでみると、いかに印象論でものを見ているのかがわかる。

     僕らはネガティブな話題を好む傾向があるから、巷には印象論的な悲観論が流され、それが世論を作る。じゃあ、経済学的に考えればなにか変わるのかと思うと、好転する部分もあるけれど、悪化する部分もあるから結果はトントンな感じ。経済学的思考のセンスはもれなく、大きな声では言えないような事実も教えてくれる。例えば高身長の方が高所得だとか既婚者のほうが高所得だとか。後、別の本だけど、バカの子は

    0
    2011年07月16日
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット

    Posted by ブクログ

    これは面白かった!
    印象に残ったのは、ワーカホリックの人が同僚のうちは周りにとってとても重宝する存在となるが、こういう人が管理職になった際にはそうとも限らないという点。
    盲点を突かれた感じでした。

    0
    2016年08月04日
  • 競争と公平感 市場経済の本当のメリット

    Posted by ブクログ

    最近話題となっている社会テーマをわかりやすく経済学の視点から解説した本。
    お固い2トップである中公新書にしてはとっつきやすいです。(もうひとつは岩波新書)

    競争嫌いの日本人
    夏休みの宿題をいつすませたかとその人の将来所得の相関性
    最低賃金の上昇は本当に所得格差を縮小させるのか
    外国人移民の受け入れによる日本国内の労働環境の変化

    など政治色を出す番組ではおなじみのテーマがめじろおし。

    テレビでよくわからんことをいう"評論家"、"政治家"の話を聞くよりもこういった本を1冊読む方がはるかに理解を深めることができるなと思います。

    労働に関

    0
    2019年01月16日
  • 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには

    Posted by ブクログ

    ・良書。
    ・最初は普通に日常のトピックスを経済学的に分析するよくあるパターンで始まるが、途中から著者の専門分野(労働経済学)が爆発。「年功賃金と成果主義」、「格差社会」、「所得の平等か、機会の均等か」など、つっこんだ論理展開がとても興味深い。

    0
    2013年11月24日
  • 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには

    Posted by ブクログ

    簡単な例から始まって、確かに「これで誰がトクするんだ?」とか「メリットはなんだ?」とか、要するにインセンティブの面から物事を考える(=経済学的思考)ということについては、よーくわかりました。叩き込まれました。

    0
    2011年07月18日
  • 医療現場の行動経済学―すれ違う医者と患者

    Posted by ブクログ

    医療現場の日常を行動経済学で説明した内容であった。合理的に判断されて行動しているように思われる医療現場でも患者の行動や判断は合理的ではない。行動経済学の実績を説明する内容だが、少しわかりにくい部分もあった

    0
    2025年11月30日
  • いますぐできる実践行動経済学 ナッジを使ってよりよい意思決定を実現

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    行動経済学の導入部分から分かりやすい事例で説明してあり良かったです。ただ、タイトル通りいますぐできるかと言われると終盤にまとめて書いてあり、凝縮されていた為、疑問です。

    0
    2025年11月24日
  • 行動経済学の使い方

    Posted by ブクログ

    行動経済学の考え方、「ナッジ」肘で小突いて行動させる方法が具体的に書いてある。
    診察カードの裏に自分で日時を記載させるとキャンセルが出にくいなど、行動を相手に自然に誘導する例がもっと知りたい。

    0
    2025年08月29日