池内紀のレビュー一覧

  • カフカ寓話集

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    もう本当にカフカ最高です。
    絶望を書かせたら天才だし、思いっきりネガティブなんだけど
    ブラックユーモアも絶妙に効いていて、思わず笑ってしまうくらい魅力があり、本当に大好きです。

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    2025年11月21日
  • 魔法の学校 エンデのメルヒェン集

    購入済み

    読みやすい

    短編集なので1作品1作品をテンポよく読み進められます。ミヒャエル・エンデらしいファンタジーな世界観がとても好きです。

    #癒やされる #深い #エモい

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    2025年09月12日
  • カント先生の散歩

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    カント先生の日常。
    なんと言っても、カントの「哲学」について書いていないのがいい。ちょっとだけユーモアを入れながら、淡々とそのパンクチュアルな日常を述べている。
    舞台はケーニヒスベルク。ドイツの町だとばかり思っていたが、バルト海の海運で栄えたハンザ同盟の国際都市。賑やかな都市だったのだ。現在はロシアの飛び地(カリーニングラード)。
    カント先生はここの大学で、学部長を5度、総長を2度務めた。でも、特段の行政や政治手腕があったとは書かれていない。
    その哲学を除けば、親しみを持てるように感じる。近所にこういう先生がいてもいいかな。

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    2025年09月01日
  • カフカ短篇集

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    フランツ・カフカの魅力たっぷりの短篇を20篇収録した短篇集。途中で一気に雰囲気が変わる「判決」や文化の違いを見せつけられる「流刑地にて」。クスリと笑える「雑種」や「父の気がかり」など。

    味付けの濃いフルコースみたいな一冊。最高。

    カフカの短編がこんなにも面白いとは!!買って良かったー!!と思える一冊。
    意味がわからない掌編もあるけど、それでも読ませる勢いが素晴らしい。少し長めの短編はどれも途中で話の流れが変わり、え?ん?と思っているうちに読み終わる。深い意味が私にはわからないけど、浅い部分を読むだけでも→

    面白い。二つのボールと二人の部下の対比とか、おそらく何かの暗喩なのかもしれないこと

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    2025年08月13日
  • 山の本棚

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    ネタバレ

    山と自然をテーマとした本への書評エッセイ、全153回。
    「山と渓谷」で12年間掲載。
    どこから読んでも楽しいし、装丁も抜群です。型押しした字体と読書する人の入ったテントの絵の装丁が素晴らしい。

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    2025年06月10日
  • となりのカフカ

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    えーっ、カフカってこういう人だったん!? 全然変な人ではない。まさしく「となり」にいそうな人。
    全12章。カフカの日常や職場に始まり、メカ好きだったこと、手紙魔だったこと、ユダヤ人だったこと、独身だったことなど……カフカという「となり」の人に惹きつけられる。そしてヤマ場は10章と11章、カフカがごくふつうの生活をしながら、一方で、小説のなかで不思議な世界を作り上げていた(しかもほとんどは未発表や未完成)という、その対比が際立っている。
    最後の12章は、カフカに関係した写真43点を並べて、彼をめぐるガイデッド・ツアー。写真を途中に挿むのではなく、一括して最後にもってくるあたり、よく計算されている

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    2025年05月03日
  • カフカ短篇集

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    オイなんだよ!カフカめっちゃエンタメじゃん!

    2年前、私がはじめて触れたカフカの代表作『変身』が思いのほかおもしろかったことと、保坂和志さんのエッセイにあった「カフカなんて難しくない」という文言が頭に残っていたのでこの岩波文庫版『カフカ短編集』を手に取りました。

    またつい最近、批評家・蓮實重彦さんの言葉「批評するまえにまずは書かれていることを読め」を思い出したことも、カフカ作品に触れるにあたって天啓のようなものでした。「ハナから行間を読もうとする視点を確保しないで、書かれていることのみに集中し、展開に身をあずけてみよう」この気持ちがあったおかげでとても楽しい読書になりました。

    「カフカ作

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    2025年08月29日
  • ひとり旅は楽し

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    旅の名人による、旅に関するエッセイ集。列車やバスやタクシーや、自由に動きその楽しみと苦労は自分で受け止める。
    博識が旅に生かされている。
    廃道となった三斗小屋宿でのテント泊、西上州・神流川沿いの山里の私的な鍾乳洞で迷った話、には特に身につまされた。神出鬼没なエピソード集に喝采を送ります。

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    2025年01月05日
  • カフカ短篇集

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    『カフカ短編集』はひとつひとつの作品がとてもコンパクトなので気軽に読むことができるのも嬉しいです。『審判』や『城』は長い上に難解な部分も多いので、正直読むのが大変です。ですがこの短編集はそのカフカの魅力をそのままに気軽に読むことができるのでとてもおすすめです。

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    2024年08月18日
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

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    これを読んで、自分の母の、病気に対する気持ちが少しわかる気がした(第10章)。

    そして、母が話す内容が何でそうなってるのかも何となく合点がいった(第3章)。なるほどな、自分も含めてみんなそうやって自分を肯定して生きていくんだなと思った。

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    2024年05月17日
  • カフカ短篇集

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    だいすき。カフカはちゃんと読めていないので、これをきっかけに読んでみたいなあ、と思った。かの有名な「オドラデク」から、「こま」「人魚の沈黙」「町の紋章」など、短いのがいろいろ入っていて取りかかりやすい。私が強烈に覚えているのは「掟の門」と「雑種」。「掟の門」の終わり方、ものすごく格好いい。カフカはもちろんのこと、訳者も素晴らしいのだろうと心から思う。

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    2024年02月20日
  • 散歩本を散歩する

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    東京を舞台とした多くの名作紀行文。その素材となった土地をあらためて散策する。博識な筆者ならではの楽しい一冊。

    これだけの散歩本を紹介できる、どれだけ多くの本を読み街を歩いているのだろうか。憧れる生き方。

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    2023年09月20日
  • カフカ短篇集

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    【判決】
     ゲオルグの最大の罪は、真に相手を思いやることができず、常に周囲を見下しているにもかかわらず、自身がそのような側面をもつことを、自分に対してすら偽り、誠実なふりをしていること。
     ゲオルグのような偽善的な性質を無意識にもつ人は、わりと自分の周囲にも多くいる。決してそれは好ましいものではないが、とても人間らしくて、程度の差はあれど、誰もが持ち得る感覚であると思うから、「死」という判決はあまりにも重いなと感じた。

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    2023年07月26日
  • カフカ短篇集

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    フランツ・カフカ
    チェコを代表する小説家、彼の作品はどこかユーモラスで、孤独感を感じさせる。
    発表してきた作品は少ないが、どの作品もとても
    素晴らしい世界観を持った作品だと思う。
    彼の代表作品「変身」は読んだことがあるのですが、「変身」を読むのは難しくて、ページ数が
    少ないわりには、世界観が複雑で、少し難しい
    イメージがあったのですが、今作は、短編集なので、違う目線で、それぞれのお話を楽しめたので、とても良かったです。

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    2023年07月23日
  • となりのカフカ

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    来月チェコ行くからカフカ本読んでみた。正確にはチェコ生まれ育ちの100%ユダヤ人だけど。カフカの変身は好きだな。友達がカフカの日記面白かったって言ってたからそれも読みたい。

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    2023年05月09日
  • 永遠平和のために

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    書店の平積みで見かけ、ウクライナ情勢がある中で気になり購入。
    原書自体、ボリュームが少なく読みやすくして出版されたものとのことだが、本書の前半は文中に出てくる象徴的なキーワードを抜粋し世界各地の写真とともに掲載。
    カントが意図しない意味づけがされてしまう!という批判もありそうだが、個人的にはとっつきやすくなる工夫は良いと感じました。
    全体の後半は原書を翻訳した内容。
    読みながら、1795年出版とは思えないほど現代に通じる、また解決できていない観点がほとんどを占めておりこの200年以上、人類が抱える問題は変わらないのだな‥と実感。文中にもあるように人類にとって敵意をむき出しにする状態が自然であっ

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    2022年07月06日
  • すごいトシヨリ散歩

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    池内紀と川本三郎の対談をまとめた本。
    旅、本、音楽、カフェなど、どのページを開いても興味深く、含蓄のある話が聞ける。

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    2022年06月03日
  • となりのカフカ

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    池内紀先生のカフカの本。
    カフカについての色々な角度からのアプローチ。
    作品の裏話を聞いたようなちょっと得した気分。

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    2022年01月14日
  • 闘う文豪とナチス・ドイツ トーマス・マンの亡命日記

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    ナチス政権台頭時、動乱の世界情勢に著名人が新たな権力に迎合する。音楽や作家への痛烈な批判。
    凡ゆる事物への観察眼はジャーナリストよりも正確無比。
    終戦後、晩年の限界を感じた哀切ある感情が印象的だった。
    「私のいる所にこそドイツ文化がある」
    マン自身の言葉である。
    WWⅡ開戦後に国籍の剥奪、大学名誉職も除籍される。心中穏やかではなかった...
    新聞の情報を信頼しない。思惑を込めた政府筋から流された報告、ガセネタ、記者の思い込みを避けるためだと云う。作家としてのポリシーが垣間見れる。
    彼は終戦後、帰国先を祖国ドイツではなく、スイスを選んだ。愛国者というより、平和主義者ではなかったか。

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    2022年01月13日
  • すごいトシヨリ散歩

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    お二人のどの話も興味深く、少しずつ味わって読んだ。こうしたかけがえのない友人を亡くした川本さんの心痛はいかばかりかと思う。また、晩年の池内さんの著作を巡る騒動は、これで寿命を縮められたとしたら悔しいとしか言いようがない。
    ローカル線に乗って小さい町を訪ねたり、喫茶店に入ってみたくなる。

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    2022年01月01日