池内紀のレビュー一覧

  • 海山のあいだ

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    著者は「普通の旅好き・歩き好き」という先入観があったが、意外と元々は山好きの人であったのを知った。
    若い時は、山で一人きりで寝袋で寝たり、そして今もジーンズを愛用したりと、意外とワイルドな面があるドイツ文学者である。
    好きなことをする以上に、「いやなことはなるたけしない」をモットーにしてきた著者の一人旅の魅力が詰まった一冊である。
    第一〇回講談社エッセイ賞受賞作。

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    2019年07月12日
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

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    ネタバレ

    そうか、自分より下の年代は経験したといえるわけだ。それがいいかどうかは別として。いろいろ面白かった。

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    2019年04月27日
  • ひとり旅は楽し

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    「ひとり旅には手本がある。たとえば、若山牧水、山下清、寅さん・・(略)・・いずれも旅の名人である。それが証拠に、きちんと自分のスタイルを持っている・・(略)・・それぞれスタイルが決まっているのは、自分にぴったりのものを体験で学びとったせいである。厳しい条件の中で、一つまた一つとムダを省いた。

    ひとり旅が自由気ままと思うのは錯覚である。それはひときわきびしい生活条件を自分ひとりで引き受けること。一つたりともムダを道づれにはできないのだ。

    ・・・よそへ出かけたからといって、べつに新しいことがあるわけではない。変化はしていてもあたらしくないのだ。旅先だからこそ新鮮でえがたい冒険になる。新しさと冒険を自分でつくり出している。旅はするものではなく、つくるもの。旅の仕方でその人がわかる」

    そういう著者のひとり旅の世界を導いてくれる本である。
    読んでいてワクワクしたり、楽しい本ではないが、妙にこころが落ち着く本である。

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    2019年03月26日
  • 森の紳士録 ぼくの出会った生き物たち

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    森好きのドイツ文学者が森で出会った生き物を生き生きと描いたエッセイ。生き物への愛があふれ出る文章がほっこりさせる。それは、獰猛という表現が使われがちな、ヒグマや、モズや、オオカミに対しても変わらない。
    森に行ってみようか。

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    2019年01月06日
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

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    ドイツ文学者の池内紀氏の著書で、トシヨリについて、自分のことを書いている。老いは誰しも必ずやってくる。どのように楽しむのか、自分なりに考えておくことが大事だ。

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    2018年12月30日
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

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    ・「自分はあと3年生きてみる」という延命寿命制という考え方は面白かった。
    ・「3年内にこれをやらなかったら、その後もやらないだろう。だから今これをやてみる」という考え方は面白かった。

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    2018年09月23日
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

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    わけ知り顔の話でもないし、薀蓄をたれるのでもないのは助かります。しち面倒臭いことを言わず、無駄な抵抗をするでもなく、あるがままを受け入れたらどうですかってこと。その現状の中で、好きなことをしたらいいのよ。そして、その時が来たら笑ってgood bye bye!

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    2018年07月29日
  • となりのカフカ

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    本書はいわば,カフカの “トリセツ(取扱説明書)” である。


    大きな目にそげた頰,長い脚に痩せた身体。
    見るからに根暗な雰囲気を醸し出し,
    やや恐ろしくもある。

    そして,それは見た目だけでなく彼の書く小説も同様,
    暗く,奇妙なものが多かった。

    朝,目を覚ますと虫になっていた…。
    あるいは,朝起きると,いつの間にか逮捕されていた…。

    不条理すぎる書き出しから始まる物語を,カフカは淡々と書き綴る。


    カフカはずっと部屋に籠りきりで小説を書いていたわけではない。

    昼間は平凡な,それでいて有能なサラリーマンとして会社に勤め,
    帰宅すると少し仮眠をとってから自分の小説を書いた。

    たまに仕事で遠出することもあり,
    その出張先で女性と恋に落ちることも少なくはなかった。
    そう,カフカはモテたのだ。


    決してカフカは難しい人物ではない。

    時おり,登場人物に意味不明な行動をさせたり,
    彼自身の生活が理解不能だったりもするが,
    それは単に彼の不器用さゆえなのだ。


    名前は聞いたことがあるが,カフカについてはよく知らない。
    難しい小説を書いたことは知っているが,読んだことはない。

    そんな方にこそ,ぜひ本書からカフカの扱い方を学んだ上で,
    彼の書いた物語を手にとってもらいたい。

    「そんな読者のために,すぐとなりの席にいるカフカを書いた」(P.5)

    全12回,カフカ初級クラス講義の始まりです。

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    2018年05月14日
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

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    あの池内紀さんの新しい本
    ということで
    手にしてみました

    池内さんらしい
    極上のユーモアに包まれた
    読む人の不安な気持ちに
    そっと寄り添うような
    一冊でした

    ところどころに
    挿入されている
    池内さんの肉筆文字とイラストが
    秀逸です

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    2018年04月02日
  • ひとり旅は楽し

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    知り合いに池内紀をリコメンドされたので、試しに読んでみた。

    ひとり旅でどんなことを感じるのか、彼ならではの視点で記載されている。この視点が正しいかは分からないが、きっと参考にしてくれということなのだろう。

    ひとり旅をよくする身として、彼の視点に頷けるところもあるが、なんとなく対抗心が芽生えてしまっているのだろうか、うまく迎合できない自分がいる。
    なんでか考えてみると、彼の視点は日本史が支柱となって、そこでの史跡や風景で感じた独自の感想が埋め込まれているのだが、なんとなく各所に居るであろう人々の匂いがしない。私は、現地でざわついている人の息遣いが好きなので、それが足りないのが残念であった。

    もう少し大人になってから読むと、また違った感想になりそうな気もする。

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    2018年02月03日
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

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    20180113 すごい老人の生き方の紹介ではない。結局は楽しみながら行きて行く話になっている。考えてみれば楽しんで生きることをどれだけ早い時期からやれるかという話はできない。ちょうど定年前後からそのような立ち位置になれるので読んで気になった話だけでも参考になるにしてやってみたら良いと思った。

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    2018年01月13日
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

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    題名からパワフルな年寄とか老後をイメージしてしまうが、内容は老いを受け入れる自然体の姿、だがその老後を生き抜くにあたっての肩肘張らない考え方や工夫が淡々と提示されていて、もしそのような老後を過ごせるなら、とても幸せ、それこそすごいトシヨリということになるだろう。

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    2017年12月11日
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

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    著者は子供の頃 夫の近くに住んでおられた
    祖母と同じ姓
    少し年上
    最近老人向けのこういう本多いですね
    つい目が行きます
    役に立つこと私にはどうもということ
    とりまぜて読みました
    「老いとは寄り添え」
    「病とは連れ添え」
    「医者は限定利用」
    同感です!
    池内さん、おうちいろいろ大変でしたけど頑張ってください
    ≪ 下り坂 自分の主治医 自分だけ ≫

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    2017年11月03日
  • 東京いいまち 一泊旅行

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    近所ながらもホテルに宿泊し、決してメジャーではない場所も含めて旅する紀行文。
    軽妙な文章に乗せられて、ちょっと風景を確認しに現地まで行ってみたくなった。

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    2017年05月27日
  • 魔法の学校 エンデのメルヒェン集

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    「望みの国」の魔法の学校は、ちょっぴり風変わり。ここでは、魔法のつえや呪文は使いません。先生は子どもたちに、一番大切なのは自分のほんとうの望みを知って、きちんと想像することだと教えます。表題作のほか「レンヒェンのひみつ」「はだかのサイ」など、エンデならではのユーモアと風刺に満ちた、心にひびく10の物語。

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    2017年04月03日
  • 悪魔の話

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    稀代の読書家として知られる著者が、主として西洋の文学、芸術、歴史を参照しながら、悪魔というテーマにまつわるさまざまなエピソードを紹介している本です。

    澁澤龍彦の著作を思わせる内容ですが、澁澤に比べるともうすこし抑制の利いたユーモアが感じられるように思います。澁澤も、けっしてオカルトに対する熱狂的な情熱を見せることはなく、「手帖」三部作に見られるように百科全書的な関心がその仕事の全体をつらぬいているというべきでしょうが、同時に澁澤のばあいにはみずからの分類的思考それ自体に対する耽溺が感じられます。これに対して本書には、ずっと健全な精神が息づいていて、そのぶんすこしもの足りないような印象を受けてしまいました。

    文庫化に際して増補された「ニーチェの妹」の章では、『権力の意志』の改竄をおこなったエリーザベトの事跡が紹介されています。

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    2017年03月26日
  • 今夜もひとり居酒屋

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    こんなタイトルで、一冊の本を出版するなんて、池波正太郎か。

    とは言え、読み進めるごとに、頷かざるをえないな、こりゃ。

    女性が懇意にするネイルサロンや美容院、果てはメゾンがあるように、酒呑みにも行きつけの店があるもんで。
    たまには、違う店にも入り、あれが良いだの悪いだの。
    店も変われば、客層、料理、色んなものが変わるわけで。

    ああ、酒場って良いですね。
    最近のハマってるアテは、潤目鰯と銀杏です。

    本書は居酒屋、割烹、小料理屋に特化されており、バー、パブなどには触れられておらず。今でこそのバルは、昔はスタンドって呼んでたんだなんて、いかにも赤提灯で横隣になったオヤジが言いそうなことも書かれていて、話の種にはなりそうな節が多々。

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    2017年03月02日
  • 今夜もひとり居酒屋

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    ほんとに僕の親くらいの世代が営んでいる「飲み」の生態だなあという印象。
    こういった飲み方を自分はやりたいとは思わないが、ある年代以上の人にとっては楽しくて仕方がないのはわかる。そういった意味で興味深い。

    あとときおり出てくる分類が微妙。

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    2016年03月13日
  • となりのカフカ

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    ドイツ文学者でエッセイストの池内紀 氏の著書です。

    私自身「カフカ」のことはよく知らず、本書で初めて知ったといったところです。
    本書はカフカの入門書であり、私のような何も知らない人間でもカフカの小説を読んでみたくなります。

    風変わりな作品が多いと言われているそうですが、書いた本人は、真面目なサラリーマンで実務家で機械好きと意外なほど普通の面も持ち合わせていたようです。

    作家の人となりを知った上で作品を読むのも楽しいでしょうし、その一助となる本です。

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    2015年09月21日
  • カフカ寓話集

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    昨年上演された指輪ホテルの「断食芸人」というお芝居のタイトルが妙に記憶に残っていて、どんな話なのか気になって読んでみた。短編がたくさん入っていて、カフカさんが書いた棒人間みたいなイラストも載ってお得。

    わたしはどうも、意味をわかろうと読んでしまうため、カフカさんの小説は意味がわからなくて欲求不満になりそうになる。途中からそのことに気がついて、これは何かの隠喩だとか、この台詞の意味はこうなんじゃないかとか考えないようにして読んだ。

    現実はいくら知恵を絞ってみても割り切れない。割っても割ってもなにか余りがでる。そして、その余りは、気味が悪いというか…なんとも嫌な感じに胸に残る。ありそうもないような世界なのに妙にリアリティがある。理屈をつけて説明可能な事象にしようとすればするほど、カフカさんの描く世界に裏切られる。なんだかカフカさんに「世の中そんなに単純じゃねぇよ。」せせら笑われているような心持ちがした。

    ともかく、賢いふりをするのは小賢しい行いだからしないようにしようと思った。割り切れない世界を割り切れないまま苦悩して生き続けるのもいいのかもしれない。なんか、カフカさんはそうしてたんじゃないかとふと思う。

    Mahalo

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    2015年07月10日