池内紀のレビュー一覧
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[ 内容 ]
見知らぬ町の朝は、いいものだ-旅とエッセイの名手である池内紀が、独自の嗅覚で訪ね歩いた、日本各地の誇り高き、十六の町の旅の記憶。
[ 目次 ]
北から南へ(フクロウの知恵-斜里町(北海道)
日本一巡り-上川町(北海道)
金の帯-岩内町(北海道)
木組みと流水-金山町(山形県) ほか)
東から西へ(カニのハサミ?渥美町(愛知県)
おもかげゾーン-朝日町(富山県)
湖北の知恵-木之本町(滋賀県)
ひいふみつよつ-岩美町(鳥取県) ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
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ネタバレ[ 内容 ]
ひとり旅が自由気ままと思うのは早計というもの。
ハードな旅の「お伴」は、厳選された品々でなければならない。
旅の名人はみな、独自のスタイルをもっている。
山下清の下駄や寅さんの革トランクにしても、愛用するには立派なワケがあるのだ。
疲れにくい歩き方や良い宿を見つけるコツから、温泉を楽しむ秘訣、さらには土産選びのヒントまで、達人ならではのノウハウが満載。
こころの準備ができたら、さあ旅に出かけよう。
[ 目次 ]
出かける前―まえがきにかえて
島に渡ると
海辺は冬がいい
札所をまわる
坂のある町
キョロキョロする
歩き方のこと
足かクルマか
わが専用車
ステッキをお伴に〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ときどき小説を読んでいると、ああそうだったなと、それまで意識もしていない自我のようなものに気づく時がある。そういう感覚は覚えがあるが言葉にできていなかったなと。
しかし、それはもしかすると“そういう感覚”は今まで経験すらしていなかったのかもしれない。
作品を読んで、自我の中にある、“そういう感覚”が呼び醒まされただけなのかもしれない。
それは、自分が認識するこの世界を押し広げているということだ。だから私は本を読む。
どんな短い作品でも、カフカの作品はああそうだったかと膝を打つような感覚は覚えない。
その作品を体で理解したということは、一度もない。でも、一度読み出すと止まらなくなる。
私の中に、私の知らない誰かが目を覚まそうとしているのかもしれない。
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池内紀(1940~2019年)氏は、東京外語大外国語学部卒、東大大学院人文科学研究科修士課程修了、神戸大学講師、東京都立大学助教授、東大文学部助教授・教授等を経て、早期退官後、文筆業・翻訳業に従事。カフカを中心にドイツ文学の評論・翻訳が専門ながら、旅行記ほか、幅広く文筆活動を行った。毎日出版文化賞、桑原武夫学芸賞、読売文学賞等を受賞。宇宙物理学者の池内了は弟、アラブ研究者の池内恵は子供。
本書は、著者が70歳になったときから、自らの老いに関して気付いたことを、自分の「観察手帳」に書き綴ってきた内容を、76歳の時点で聞き書きにより書籍化したものである。尚、著者は、観察手帳を書き始めたときに、77歳のときにはこの世にいない、という「予定」を立てたそうだが、実際には78歳で死去している。
私はアラ還世代となった数年前から、人生後半に向けて書かれた、五木寛之、斎藤孝、佐藤優、大前研一、出口治明、弘兼憲史、黒井千次、成毛眞ほかによる、多数の指南本を読んできて(私は読書が好きなので、この手の本ばかり読んでいるわけではない)、本書もその一つとして手に取った。また、私はゲーテが好きで、著者の『ゲーテさんこんばんは』も読んでいる。
読み終えて、全体としては、トシヨリになったことによる衰えや弱みを正直に明らかにし、楽しみながらそれらに向き合おうというスタンスで語られているが、聞き書きのせいか、内容が少々散漫な印象を受けた。また、この種の本の例に漏れず、自分の今後の参考にしたいと思う点もあれば、自分には合わないと思われる点もあった。
参考にしたい点を挙げると以下である。
◆自分の人生のゴールの年齢を仮設定し、それまでにやっておきたいこと、やっておくべきことを決める。(著者は上述の通り、ほぼ設定したゴールの年齢で死去したが、どのような最期だったのだろうか。。。) 設定したゴールの年齢で運よく生きていたら、それ以降はゴールを3年ずつ延長する。
◆スケジュールを、1日用、1週間用、1ヶ月用、季節用の4通り作り、その期間内のどこかでやるようにする(実際にはやらなかったことがあっても構わない)。
◆後半生は、4年くらいを一単位にして、何かを仕掛けてやってみる。新規のことより、過去に多少かじったことの方がベター。(著者は、デッサン、ギター、将棋、歌舞伎観劇等をやった)
◆「老いとは寄り添え」、「病とは連れ添え」、「医者は限定利用」。医学の限界を知り、延命措置、終末医療は受けない。(よく言われることなのだが、私も、これについては絶対に失敗したくない)
数ある類書の中から一つだけ読むなら、敢えて本書である必要はないが、読めばそれなりに参考はなる一冊というところだろうか。
(2024年1月了)