浅野いにおのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトル:プンプンが「あの姿」だから、最後まで読めたのかもしれない
小学5年生のプンプンは、転校してきた田中愛子に一目惚れする。「一緒に遠くへ行こう」と約束する二人だったが、家庭環境や周囲の大人たち、そして自分自身の弱さによって、その関係は少しずつ歪んでいく。子どもだったプンプンが大人になるまでを追いながら、恋愛、家族、孤独、性、夢と挫折を容赦なく描く青春物語。かわいらしいプンプンの見た目とは裏腹に、物語はどんどん重く、苦しい方向へ進んでいく。
これは★5。面白かったというより、読み終わってもずっと残る漫画でした。
まず思ったのが、プンプンが「あの見た目」だから読めるんだろうなということ。家庭環境も恋愛も性も暴力も、かなり生々しくてしんどい。でも主人公だけが鳥の落書きみたいな姿をしていることで、絶妙に現実との距離ができている。
だからこそ終盤、プンプンの人間としての姿が見えてくると急に印象が変わる。最初から普通の少年として描かれていたら、私はプンプンの行動をもっと直接的に嫌悪していたかもしれない。この表現を選んだ時点ですごい。
そして愛子ちゃん……悲しすぎる。二人がようやく一緒になったはずなのに、それが救いではなく破滅へ向かっていくのが本当に苦しい。好きな人と一緒なら幸せなんて単純な話には絶対にならない。
重くて鬱漫画と語られることが多い作品だけど、個人的にはそこだけで片付けるのはもったいない。プンプンと愛子だけでなく、家族や友人、雄一おじさん、神様まで、一見バラバラだったものが後半に向かって絡み合っていく構成がものすごい。
ちなみに全13巻、連載期間は約6年半。
最後まで読んでから序盤を思い返すと、あの頃の二人が眩しすぎてまた切なくなる。
「もう一度読みたい」と「しばらく読みたくない」が同時にくる。文句なしの★5。 -
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漫画ではなくアニメ版を観たのだが、観たということを取り急ぎ記録しておかずにはいられない。
セカイ系、かつ、SF(すこし、ふしぎ)。
本作が大きくパロディしているドラえもんも、厚い友情によって世界を動かしたりしていたのであった。
狂った世界の中で人のこころが真実なのであり、世界が変わっても変わらない友情があるのだ。 -
無料版購入済み
なんでこの作者さんはこんなアイデアを次々思いつくのだろうといつも思っています。これはムジナと呼ばれる、人権のない層が存在する日本で、案外と今の私たちの世界もそう遠くないところにいるのではないかという気になる、少し狂気を孕んだ世界観です。アクションシーンがかっこよくて、人権がないっていうセーフティーネットのなさにハラハラさせられる、ちょっとかっこいい洋画を見てる気分。
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Posted by ブクログ
全13巻
確か4巻ほど出ていた時にテレビで船越英一郎がとんでもない漫画があると興奮して力説していたのを見て購入
おそらく、この漫画は幸せな人生を歩めていると思われる人にはまったく刺さらないのではないか
主人公のプンプンの小学生時代から物語は始まる
このプンプン、人間であるが抽象的な絵でしか描かれない。1巻に関しては2足歩行のひよこのような絵
プンプンの本名が明かされることもない
小学校では子供なりに友達や好きな女の子と遊んだり、浅野いにおの細部まで書かれた絵で魅力的に書かれる
が、1巻の終わりから主人公の成長が少しずつ、少しずつ壊れ始めていく
その度にプンプンの絵が変わっていく
あんなに楽しかったのに
何か歯車がずれるだけで、こんなに変わって行く
歪んでいく
物語を読む、というよりプンプンに幸せになってほしいと追いかけていく
それでもプンプンのかけちがった話は加速していく
おやすみプンプン
タイトルそのままだ。もう休んでくれとすら思う
が、容赦無くおはようプンプンのシーンが来る
このシーンは雑誌掲載時非常に物議になった
おそらく、だが
これはプンプンの物語だがもう一人陰の主人公がいる。プンプンは多分、あの子のようになりたかった
でも違うレールなのだと端々にしか描かれない
こんな漫画面白いと思っちゃいけないよ
4巻地点で船越の言う通りだった
とんでもない漫画、あなたも大変でしたもね
おかーちゃんあたしやったよぉwwwwwwww
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Posted by ブクログ
東京に突如現れた巨大な宇宙船「母艦」。侵略の緊張感が続く中でも、女子高生の門出とおんたん(中川凰蘭)は、日常を笑い合い過ごしている。だが、社会不安や人間関係の軋轢が静かに影を落とし、世界と個人の在り方を問いかける青春SF物語。
『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』は、侵略者による終末的状況を背景にしながらも、主人公たちの日常を淡々と描いた青春群像劇だ。物語の中心にあるのは、世界が崩れかけても続いていく日常の重さと尊さ。登場人物たちは、いつ終わるとも知れない不安の中で、それでも友達と笑い合い、日常を選び続ける。
作品の魅力は、巨大なSF設定と軽やかな女子高生の日常会話の対比にある。学校生活では、教師の描写にどこか気持ち悪さや違和感が漂い、社会全体に張り付いた歪さを象徴しているように感じる。お兄ちゃんの温かい存在感も印象的で、閉塞した世界の中での人の優しさやつながりが際立つ。
コロナ禍を経験した今読むと、目に見えない脅威と共に日常を続けざるを得ない感覚が、作品世界と重なり妙にリアルに響く。SFとしてのスケールと、青春ドラマとしての繊細さが共存する、何度も読み返したくなる名作だ。