浅野いにおのレビュー一覧

  • おやすみプンプン 13

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    自意識過剰、自己愛の塊であった主人公。
    話の大半は彼がウジウジと自分勝手な自己愛に悩みながら周りを振り回したり振り回されたりするパターンが続きます。
    ところが終盤からその自己愛が一気に外側へ噴出し、怒りモードの主人公となります。その人物描写はなかなか迫力があります。
    読んでいて消して爽快感はありません。心に重くてどんよりしたものが残ります。しかし、そこまでのものを残せる凄みがこの作品の魅力でしょう。
    自己愛の強い人は結構共感しちゃうんじゃないでしょうか。

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    2015年08月26日
  • ソラニン 2

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    久々に読んだら涙が止まらなかった。
    現実を受け入れようと葛藤して自問自答する種田が、手に入れた幸せに気付いて絶望する種田の想いが、もうねじきれるくらい苦しい。
    種田がいない世界で折り合いをつけて生きていかなきゃいけない芽衣子やビリーたちの切なさが苦しい。
    そして何よりこの作品には夢と未来を輝くものとして見上げていられたあの頃の自分がいて、もう戻れない時間があってそれが切なくてたまらない。
    今の自分はどうですか?今の自分に満足してますか?って問いかけてくる作品。

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    2015年08月06日
  • おやすみプンプン 13

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    ネタバレ

    初期の頃は純粋な恋心や、友情などが描かれてて、
    綺麗に楽しめます。
    後になると、複雑で鬱な展開になり、
    かなりブラックになりますが、
    初期の頃からの伏線があったりで、
    面白いです。

    全巻揃えてます。

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    2015年06月27日
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 1

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    かっこいい。すごい。

    のっけから、壮大に世界を広げる
    この作者のことだから、鬱々とした裏設定を後半にどーんと見せてくれるはず

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    2015年05月10日
  • ソラニン 1

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    誰しもに当てはまる倦怠感?と少しの物足りなさが登場人物みんなに流れてて、共感するのにまず時間が全然かからない!
    ただ、そこで「現実的に無理でしょ」と横槍入れちゃうと終始暑苦しいような青春ストーリーとなってしまうかも………。
    このままじゃいけないなんて思って、思い切って出した勇気も結局は次のことをするための手助けなんかしてくれないし、彼は彼で何するでもなく宙ぶらりんのまんまだし。
    芽衣子と種田ほど全部が惰性になった状態というのが私に凄く当てはまって、そこで完全に漫画に惹きつけられました。

    ネタバレはしませんが、最後まで読めばこれがただの青春ストーリーなんかじゃなくって読者にほんの少しの悲しみと

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    2015年05月04日
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 1

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    ネタバレ

    初の浅野いにお作品。長く積読したままだったが新刊購入したので、読んでみた。これが浅野いにおか!と面白さに震える。リアルな背景?風景や独特というか、個性的なキャラクター達。3.11から生まれたのかなと思わせる作品。すごく刺激的でじっくりゆっくり読んでしまった。おんたん、可愛い。

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    2015年03月26日
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 2

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    ネタバレ

    すごく気になるところで終了。3.11があったからこそ、生まれた作品かなと改めて思ってしまう。というか、勘ぐってしまった。相変わらず、おんたんは可愛い。

    1
    2015年03月26日
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 2

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    大好きなおんたんが表紙…!!かわいい…!!しかも今回の帯「今日はパンツはいてません!!」wwwもちろんおんたんwwwかわいい…いにおが描いた女の子の中で一番好きですおんたん。門出も大好き。ていうかみんな好き。若くて青くさくて一生懸命で。推せる…。でもやっぱおんたんは一番かわいくて、ずっと見ていたくなる。関わりたくはない。

    話もグングンおもしろくなっていくねー!
    『侵略者』が今後どう関わっていくのか謎…。たのしみ。現実感を残したSFは本当に読んでいておもしろい。そしてやっぱりいにおの絵が好き。綺麗。

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    2015年02月28日
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 1

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    いにおさんはやっぱり凄い方なんですね。
    一コマや見出しの、ここっていう決め絵の構図が抜群にカッコいいんです!
    そして内容も、宇宙人侵略っていう緊迫した話のはずなのに、主人公たちのゆるふわな空気感とのギャップが笑いを誘います。
    お願いだからぷんぷんの方には転がらないで…!!

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    2015年02月24日
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 1

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    程よく世間を皮肉る、限りなく現代社会に近いSFマンガといったところだろうか。

    女子高生達の思考回路だとか行動だとか、登場人物達が送る日常に物凄くリアリティを感じるのに、そこに余りにも自然に途轍もない終末感が溶け込んでいる事が凄い。
    きっと今私たちが世界の終わりに立ち会うことがあるとしたら、このマンガのような感じなんだろうな。

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    2014年11月05日
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 1

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    3.11をベースにしながら、テイストは90年代後半からゼロ年代前半に流行ったデストピアゆるゆる日常。山本直樹の「安住の地」っぽいシニカルな登場人物のテンション。正統派青春モノの「ソラニン」にハマって「プンプン」で挫折した作品によって好みが分かれる浅野にいお作品。今回は大丈夫そうだ。つか、わたし作者と年が近いんだよね。三十路教師の渡良瀬に共感しやすかった。まだ青かったリアルタイム「ソラニン」より歳くったよほほほほ!!

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    2014年10月29日
  • 虹ヶ原ホログラフ

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    NHKの「ニッポン戦後サブカルチャー史」で紹介されていたところ、息子の本棚にあったので拝借。
    Wikipediaでは「夢と現実の不確定性を強調して描いたサスペンス作品」と作品解説されているが、ちょっとそれだけではないような気がする。
    2000年代の若者たちが感じていた(であろうと、昭和生まれのオジサンは推察する)閉塞感や世界認識をリアルに描いた作品なのではないだろうか。
    たぶん、平成生まれは共感を持ってこの作品を読み、昭和生まれは違和感を持ってこの作品を読むのだろう。それとも、自分たちには理解出来ない世界がそこにあるという疎外感なのかもしれない。

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    2014年10月05日
  • おやすみプンプン 13

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    一言、感動した。衝撃的な作品だった。類似品のない作風だし今までにもなかっただろう。これはこの人にしか描けないものだと思う。読む前に緊張してしまったし、読み終えてしまうのが心底勿体無かった。

    もっと絶望的な終わり方を覚悟していたけど、救いのある終わり方だった。そして語り部は久々に登場した晴海はとても冷めてシニカルなキャラクターになってしまっていた。

    読み終えて感じたのは「人間は変わる」ということ。そして日常は死ぬまで続くのだということ。この作品にはたくさんのキャラクターが出てきて、その一人一人に人生があり、挫折があり、絶望があり、その中で笑ったり怒ったりしていた。そしてどのキャラクターも物語

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    2014年09月12日
  • うみべの女の子 1

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    こんな話好き。まさに中二。そんで俺にもこんな時期があったのか。もう来ないね。こんな痛い時期は。懐かしいような、新しいような不思議な漫画だ。

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    2014年08月17日
  • おやすみプンプン 8

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    ネタバレ

    美人で漫画がかけて早稲田中退で…頭がよくていいですねっていわれた女の子が

    この顔は整形だって、主人公に言い返すところがすき。バカデブブスって言われて、コンプレックスがすごくて、私のなにがわかるの?とか、自分の人生自分で決めるんだって気概がすき…

    ていうか、
    悪あがきし続けて、本来のスペックにつりあわない環境に身を置いてる自分をあぶり出されたきぶん。

    理想の自分を手に入れたくて、
    現実の嫌いな自分を、じわじわ殺し続けている感覚というか。

    醜いアヒルの子なのに、白鳥になれるって夢見てアヒルのままもがき続けている感じ。
    おいらはブサアヒルだー、うぇーい☆
    って割り切って生きていたら楽なんだけ

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    2014年07月20日
  • うみべの女の子 2

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    『ソラニン』はあまり面白くないし、『おやすみプンプン』も2巻で挫折しているので、どうかなーと思いつつ、しかしこれが大正解だった。もちろん描かれるのは退廃的な田舎の海辺の風景の中での、肥大化した自意識のお話だけれど、とにかく風景が描写が、叙情的でとてもいい。セリフ量をぐっと絞っているのがきいている。結局、ふたりがふたりだけの秘密基地にきゅっともぐりこんで、そして解散するまでの物語だった。主従が逆転しちゃう少女マンガ的な感じがよかったです。しかし磯辺くんがかわいいな。親戚のお兄さんになって頭をなでなでして嫌がられたい。部屋でのふたりの身体が、そこだけまるで汚れが無いように白く描いているのが印象的だ

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    2014年07月06日
  • おやすみプンプン 11

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    たとえば歳の近い女の子がいて、お互いまぁまぁ仲が良くて(というかこっそり好きで)、彼女が家庭のことで困っていたとしたら、こうするのが良いんじゃない?って学生のころ普通に思ってた。

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    2014年06月10日
  • ソラニン 2

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    ネタバレ

    どれだけ不幸なことがあっても世界は動き続けるわけで。種田は結局進むことができなかったけれど、芽衣子さんは進んだ。という話。
    前巻で否定的に描かれがちだった日常も少し見方を変えれば悪くないもの。少しの変化と新しい日常。大人になるってこういうことなんか・・。

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    2014年04月13日
  • ソラニン 1

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    ネタバレ

    納得していない日常の中、小さなきっかけで変化が始まる。
    退屈な日常から抜け出せば楽しい日々が待っていたかといえばそんなことはなくて。逃げ出した先で新しい不満にぶつかる。人と違うことをする不安。自由の不自由さ。なんとかしようとしてどうにもならなくて・・。
    変化は一瞬で、変化の先には日常になってしまう。日常には不満がつきもの。でも少しの希望もある。

    芽衣子さんが先に進み、種田も動き出す。種田の音楽への挑戦はけじめをつけるためのものであって、少しの期待はあってもうまくいくとは思っていなかったはず。ソラニンの歌詞は決意そのもの。フリーターでもミュージシャンでもない、種田にとってのつまらない大人になる

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    2014年04月13日
  • ソラニン 1

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    こーゆー葛藤ってみんなありますよね。
    もっと若い時に読んでれば、
    もっと本の世界に入り込めたかな。

    若者がモラトリアムと夢とで苦しみつつ
    恋愛もするハナシ。

    「宮崎あおいちゃんで映画化」って知ってから
    読んだから、あおいちゃんにしか見えませんでした。
    主人公。

    2へ続く。
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    2014年04月07日