浅野いにおのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
一言、感動した。衝撃的な作品だった。類似品のない作風だし今までにもなかっただろう。これはこの人にしか描けないものだと思う。読む前に緊張してしまったし、読み終えてしまうのが心底勿体無かった。
もっと絶望的な終わり方を覚悟していたけど、救いのある終わり方だった。そして語り部は久々に登場した晴海はとても冷めてシニカルなキャラクターになってしまっていた。
読み終えて感じたのは「人間は変わる」ということ。そして日常は死ぬまで続くのだということ。この作品にはたくさんのキャラクターが出てきて、その一人一人に人生があり、挫折があり、絶望があり、その中で笑ったり怒ったりしていた。そしてどのキャラクターも物語 -
Posted by ブクログ
ネタバレ美人で漫画がかけて早稲田中退で…頭がよくていいですねっていわれた女の子が
この顔は整形だって、主人公に言い返すところがすき。バカデブブスって言われて、コンプレックスがすごくて、私のなにがわかるの?とか、自分の人生自分で決めるんだって気概がすき…
ていうか、
悪あがきし続けて、本来のスペックにつりあわない環境に身を置いてる自分をあぶり出されたきぶん。
理想の自分を手に入れたくて、
現実の嫌いな自分を、じわじわ殺し続けている感覚というか。
醜いアヒルの子なのに、白鳥になれるって夢見てアヒルのままもがき続けている感じ。
おいらはブサアヒルだー、うぇーい☆
って割り切って生きていたら楽なんだけ -
Posted by ブクログ
『ソラニン』はあまり面白くないし、『おやすみプンプン』も2巻で挫折しているので、どうかなーと思いつつ、しかしこれが大正解だった。もちろん描かれるのは退廃的な田舎の海辺の風景の中での、肥大化した自意識のお話だけれど、とにかく風景が描写が、叙情的でとてもいい。セリフ量をぐっと絞っているのがきいている。結局、ふたりがふたりだけの秘密基地にきゅっともぐりこんで、そして解散するまでの物語だった。主従が逆転しちゃう少女マンガ的な感じがよかったです。しかし磯辺くんがかわいいな。親戚のお兄さんになって頭をなでなでして嫌がられたい。部屋でのふたりの身体が、そこだけまるで汚れが無いように白く描いているのが印象的だ
-
Posted by ブクログ
ネタバレ納得していない日常の中、小さなきっかけで変化が始まる。
退屈な日常から抜け出せば楽しい日々が待っていたかといえばそんなことはなくて。逃げ出した先で新しい不満にぶつかる。人と違うことをする不安。自由の不自由さ。なんとかしようとしてどうにもならなくて・・。
変化は一瞬で、変化の先には日常になってしまう。日常には不満がつきもの。でも少しの希望もある。
芽衣子さんが先に進み、種田も動き出す。種田の音楽への挑戦はけじめをつけるためのものであって、少しの期待はあってもうまくいくとは思っていなかったはず。ソラニンの歌詞は決意そのもの。フリーターでもミュージシャンでもない、種田にとってのつまらない大人になる -
Posted by ブクログ
浅野いにおは新たな境地に達しようとしている。おそらくこんな風な漫画表現をできる人は他にいないのではないか。類似作品の全くない、プンプンというジャンルと言っていいと思う
愛子ちゃんと共に堕ちていくプンプンの姿がひたすら辛い。過去のトラウマからか、元来の性格からか、望めば手にできたはずの幸せを手放して自らを貶め、痛めつけていく逃避行。でもこの作品がすごいのはそこだと思う。現実世界はとても非情で無情である。努力しても報われないことだってあるし、愛やら正義やらでは生きていくことなんてできない。物事がどこまでも悪い方向に進んでしまうことだってあるし、何の罪もない人がほんのちょっとした偶然で人生を狂わ -
Posted by ブクログ
震災後に刊行されたものだから、やはりその影響は漫画のリアリティのなかにもあるのかしらん。
「・・・必要悪ですか。
原発も戦争も誰かの生活を支える必要悪ですか。」
「うるせーよ 風俗行って一回抜いてこい!!」
漫画家を目指しているサチへの漫画業界の担当からのコメントは分かる。自分も持ち込みをしたことがあったので。いわゆる、「良識ある社会人」代表VS賢くなれない「青い奴ら」みたいな図式はある。
「僕から言わせてみれば二十代の悩みなんてがむしゃらに働けばたいがい解決するんですよ。
こんなのじゃただの絶望ごっこにしか見えない。
不幸自慢ってうざいんですよね。まぁ、一言、甘ったれんな