糸井重里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレほぼ日の手帳は自分も使っていて、そのページ下の今日の一言が面白く、ずっと、コラムは昔の女性の古典作品だと思っていた(いといじゅりだと勘違い)。
アイデアの質や発想を大事にしつつ、組織のなかで話し合い、より良いものへ高めていく。
みんなでやろうと判断したら着実に実行する。
社員同士が互いに学び、感謝しあう信頼関係を作ろうとしている。のがほぼ日の経営らしい。
すごい!
大きな利益を確保することやプロセスの効率化で生産性を上げることが目的になりがちで、買い手や社員の論理と離れることを疑問視しているのに、あえて株主からの要求に縛られる上場を選んだり、と行動規準がわからず、何だか密談を覗き見している気分で読んだ。
社員一人一人にレベルの高い当たり前が求められるが、それは数値にできない誠実さと貢献力。
完璧な基準がない、と、上場しても明確な指標を作らない姿勢にすごくやりがいと信頼が産まれそうな会社だな、と感動した。
自分の基準や情熱はどこにあるか、すごく考えた。
□すごいと思ったポイント
・企画書やマーケティングはやらない
→ターゲット層を明確にしないが、自分が本当に喜べるものか本気で考える
→自分が嬉しいこと、それは何故か、どこが好きかを自問自答して、自分なりの解答を見つける
→大企業が安くて似てるものを出しても、それは「心」の問題が抜けている。顧客と直に繋がれている貴重な財産がほぼ日にはある。
・手帳のLIFEの考え方
後から読み返すと自叙伝や伝記というBOOKになる。そこで振り返った時間のうち、「良い時間」はどれくらいだったかと振り返れる。その手帳と接する時間を「いい時間」となるようにしたい
→手帳は自分が使って完成する未完成品。あなたは何もしなくていいという商品ばかりが売れるなか、使う人を信頼して委ねている。それが相手への敬意になり、大事にされているという感覚を得られるのでは。
・ほぼ日の働き方改革
集中して生産性を高めようと説明する会社が多い、残業を減らして給料を下げる会社が多い→何をもって集中と言うのかわからない。他の会社や行政が出す案が本当にほぼ日にあっているのか考えていた。漫然と過ごしている時間がもったいない。
→1日7時間勤務+一人で作業するインディペンデントデーの作成
→社員が「自分だったらこうする」を考えさせて、他のメンバーの案をあてにしないようにする
→社風は「何がカッコいいか」で決まる。
消極的でいた方がうまくいく風土を無くすために動く
・のびのび働くとは(これが一番衝撃だった)
きちんと時間を守って遅刻をしない人が、だらしない人を非難しないように注意する
→会社に身を捧げられる、という人が偉くなってはダメ
→ハンディを背負う人に意地悪にならない
→じぶんが支えられる側になるかわからないし、支えられる人が支える
→平等は求めない。完全な平等は無理だとわかっているので。一緒に働きたい基準は、その時々であると理解して、そこを大事にする。
・誠実と貢献
貢献は、成果という具体的なことをみんなに見せられるかどうかということ。目指し、実現するために責任と期限も含めて行動できているかも示す。
誠実は信頼とセットになっている。意図的には手に入れられないもの。自分にも相手にも誠実でいることは、地道な努力が必要。
・やさしく、つよく、おもしろく
人体模型のような組織図
→部長や取締役は便宜上つけているが、だいたいがやりたくない人にやってもらっている
→どれが欠けてもいい、とは言えない
ピラミッド型の組織は、上から下へ命令伝達されると思い込んでいるが、上がどんどん聞いてくれるようになった時に本気度が試される。
→面白い案を引っ張りあげることのできない先輩は相談されなくなる。
・子供の自由からの脱却
上場へのきっかけは、実績が増えてきた中で、自分達の成長速度が遅くなっていることに気づいたこと。小さいサイズの狭い認識でいる自分と、それに合ったところで楽しくやっている社員、というバランスで落ち着いてしまっていた。
今を生きる会社でないと、やっていく資格がない。社会から見られていることを意識して、試される場に身を置く。 -
Posted by ブクログ
今は亡き雑誌「広告批評」の創刊者、天野祐吉を評して、「広告」を「文化」と「経済」に分け、まったく「経済」観点で「広告」を語らなかったことが、「広告批評」の存在意義であった、と言い切った人がいました。2009年、今から10年前、休刊になったのは「広告」を「文化」的側面から論ずる価値が減じたから、だと。その「広告批評」のスーパースターが糸井重里であり、コピーライター イトイは時代の寵児でもありました。今ではあまり呼ばれない「文化人」というジャンルの人として発する光はキラキラまぶしかったなぁ〜。しかし、活動のフィールドを広告制作者という立場から「ほぼ日刊イトイ新聞」というメディア運営という場所へ移していったことはインターネットとの出会いによるものでしょうし、それは「広告批評」が成立しなくなっていった時代の変化との相関なのだと思っていました。東京糸井重里事務所が、2017年に株式会社ほほ日としてジャスダックに上場したことも知っていましたが、本書で「文化人」糸井重里じゃなくて「経済人」糸井重里が、改めて目の前に立ち現れたような感じです。しかし、「幸福」な「資本主義」を語る彼の言葉は、昔ながら変わらずの、人間に対する深い洞察と優しさに溢れていました。それは、マス広告時代からインターネットメディア時代へ、制作者から経営者へ、環境の変化はありつつも、彼自身が「文化人」「経済人」という区分けではなく「生活人」として一貫しているからなのでしょう。「働き方」改革、「年功序列の崩壊、AIの登場、仕事の意味が激変している激変している今だからこそ、糸井社長の言葉は宝の山だと思いました。いっぱいメモしちゃいました。題名でも、すいません、といいながら多分、この経営者、そうとう強いかも。
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・価値の多様化と表現するのではなく、価値の順位付けが多様化、価値の順位組み替えは個人の自由となったと表現する方が近いと思う
・オペレーションとクリエイティブは違う。道具の性能が上がると、オペレーションの価値は下がる
・にぎわいを自分で創る、祭りを自分で創る発想
・現代は訳の分かる事に囲まれた社会。答えの分からない事を考える必要がある
・機械化で時間の貯金が可能になった。その時間を当てにして、映画やテレビの情報エンターテイメントが出来た
・自分のやりたい事を探すのが一番難しい。分かったら後は総当たりで行けば失敗はない
・垂れ流せると分かった事で、思ったり考えたりすることの虚しさがなくなった
・経験の総量が足りなければ、欲望は生まれない。欲望の貧困。
・サラリーマンは奴隷。生涯賃金がある程度決まっていて、階級が上がらないような仕組みが出来ている。
・生産のクリエイティブがあるならば、消費のクリエイティブもある -
Posted by ブクログ
(今さら読んだのだが、、)このデジタル・ソーシャル時代、今となっては当たり前に声高に言われていることを、10年以上も前にここまでイメージしてインターネットを捉えていたとは、さすが糸井重里さんだ。いつもの“素直な天邪鬼”節だが、「リンク・シェア・フラット」そして「グローバル」などにきれいに整頓して考えられていてとても読みやすい。そしてツールやプラットフォームに捉われず、その上にあるべきコンテンツや人間としての楽しみの本質を見抜いた洞察である。
拡がってきているコミュニティ経済、評価/信用経済、ファン経済などのポスト資本主義へ活かせる思考である。
「インターネット」と『インターネット的』というタイトル、コピーも素晴らしいですよね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・インターネット的のキー要素はリンク、フラット、シェア
・only is not lonely
・出し切ること。冷え切ったとこに熱を入れても仕方がない。冷えを追い出すことが熱を入れることより先にあるはず
・正直は最大の戦略 by山岸俊男氏
・プライオリティの決め方 やりたければやる。選びたいものがあればもっといいものを待つよりもすぐにやる。
・話すように書く。わかりやすいように。
・わからないことは言うな
・本当に大事なことは、しかもやりがいがあって難しいのは問題を発見すること。次に面白いのは問題に最初に答えを出すこと
・無意識に感じている不自由を見つける
・休みかたの上手な人になる。消費にどれだけクリエイティブになれるか
・いいと思うものを他と比べないで褒める。
・企業のホームページが面白くないのは企業が持つ世界観・人間観・幸せ観・商品鑑にかけるからでは
・立候補することは自由になること。数だけの存在から抜け出せること -
Posted by ブクログ
ほぼ日の経営について。
ほぼ日が上場したニュースを見た際、
その意外性に驚きました。
なんか逆じゃない?と。
それで読んでみたこの本。
事業、人、組織、上場、社長。
企業の根幹のそれぞれについて、糸井さんが
ぐるっとまるっと語られています。
しかも、たまにダジャレつき。
(わたし、「すいません経営」で吹きましたw)
謙虚で俯瞰されてる姿勢が、重たくイヤミにならないのが
糸井さんのすごいところ。
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・「人がうらやましがるようないい考えをだして、実行すること」がかっこいい。
・消極的でいたほうがうまくいくような風土をなくす(のが糸井さんの役割)
・やってみてよかったなと思うことを伸ばしていければいいと思っています。そういうことしかできないし、それをやってきたのがほぼ日です。(中略)すぐになにかが起きるというより、効き方は漢方のようなものだと思っています。
・ただ給料だけを目標にして、眉間にしわを寄せて働くのが、ぼくはあまり好きではないんです。伸び伸びと働いていたら業績が上がって、じぶんの安心や安定が生まれて、人のことを考えられる余裕ができる、というのがいいんでしょうね。(中略)もっと「つよく」ならないと、人を助けることもできません。(つよさとは)「現実にする力」です。「ぼくらができることはこんなものです」ということを実際にやってしまう力、とも言えます。これは、とにかくコツコツと積み重ねていくことの中に答えがある。
・ただ、毎日おにぎりを配ったからといって、メシを食わせていることにはなりません。社員がじぶんの幸せをそれぞれ追求する環境をつくることが、「メシが食える」ということですから。
・1つひとつの問題に向き合って、「きみの言いぶんを言ってみろ」とやるよりも、環境を整えたほうがずっとよくなる。人間関係もそうでしょう。 -
Posted by ブクログ
【由来】
・新書がベスト
【要約】
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【ノート】
・糸井重里と言えば「ほぼ日手帳。使っていた家内の影響で自分は昨年からWEEKSの使用者となり、2年目の今年は愛用者の域に入ってきた。
・ほぼ日とは「ほぼ日刊イトイ新聞」の略で、サイト名である。ほぼ日サイトについての文庫が出ており、なかなか慧眼だなあと思った印象があった。
・本書を読み始めるにあたって、もちろん、タイトル通り、インターネットについての糸井さんの見解を、読みやすく手軽に吸収させてもらおうということだった。だが、第2章では、全然別の反応だった。45歳の時に、現状のままでは尻すぼみだということに対して色々と逡巡した経緯が書かれており、これが自分のツボに入った。
・ちょうど今の自分が、そうなのだ。
【目次】
プロローグ なぜいま、インターネット的なのか
パソコンすらいらない
生活の中で語る
正直は最大の戦略である?
第1章 インターネット的 「リンク・フラット・シェア」する生き方・考え方
1 インターネットと「インターネット的」
「インターネット的」の発見
自動車とモータリゼーションのちがいみたいなもの
3つの鍵 その1、リンク
自分の「情報」を表現する
3つの鍵 その2、シェア
情報はたくさん出した人のところに集まる
3つの鍵 その3フラット
価値観のフラット化
もう1つの鍵 グローバル
「孤独」を知らない不幸な人
3つの鍵の象徴 "Only is not lonely"
2 インターネット的世界への手引き
WHOLE(まるごと)で渡せる可能性
雑談の効用
熱していない思いが結晶化されていく
まずは出しきる
毛ー「毛もの=獣」度のバロメーター
「銀」じゃない「毛」のメディア
つまり、ひとこでいえないもの
3 インターネット的でどうなる?
「ほぼ日」を始めたきっかけ
アイデアこそが価値の中心
もっと伝えたい、もっと受け取りたい
まだまだ足りない「くだらない面白さ」
にぎわいをつくる
新しい路線づくり
ビンボーでスタートするゲーム
お金がなくでも何度でも実験ができる
インターネット的は「普及品」
第3章 工業化社会からインターネット的社会へ
1 前インターネット的社会の価値観
「勢い=価値」でいいの?
実力以下に評価されているものを探す
いまのメディアがズレている点
「わけのわからないこと」を考える機会
情報エンターテインメントという「時間食い」の商品
市場の動きはヒマな人がつくる?
時間の圧縮を可能にするインターネット
2 「信頼と魂」のインターネット的時代
殷雷はインターネット的の出発点
「勝てば官軍」かもしれないけど
「知らせる、問いかける」という方法
職業が同じでも結果はちがう
どう書くかより、どんなものを書くか
神経系のあとにくるもの・・・魂
3 新しい時代のプライオリティ
プライオリティ決定の難しい時代
クールに分裂的に
プライオリティの決め方
ビールの試飲が日本酒と同じでいいのか?
「多様化に困った」は、売り手の論理
第4章 インターネット的思考法
オーディオマニアの話
おやじギャグのマナー
どっちでもOKじゃないの
「消費者」という人はいない
多様な人格が点滅する
自分を他人にするゲーム・・・いったん極端にする
灯油缶に入ったシャネルはシャネルか?
第5章 インターネット的表現法
ほんとに、話すように書く
原稿用紙二枚分は書いている
日本のポップスを変えたエネルギー
クリエイティブの水子を救う
手描きとのちがい・・・清潔だけど、軽い制服
「はらわた付き」のアイデアを活かす
インターネット的な情報整理法
インターネット的時代のルール
気持ちよく「断らせる力」
第6章 インターネットの幻想
「買う側」にはどうでもいいこと
そのまえにナニがほしいのか?
「パンドラの箱」から、噴き出すもの
問題を発見するための「寝返り理論」
消費こそ生産だ
ポンペイに学ぶ「消費のクリエイティブ」
いばるな生産、すねるな遊び
「インターネットができて、ますます忙しい」
脳も人間。腹も、人間
第7章 消費のクリエイティブを!
お客様は神様じゃない
「考える」を開発コストに入れる
「クリエイティブ」を使う理由
受け手なくいて送り手なし
消費にどれだけクリエイティブになれるか
豊かさとの出会い
消費のクエリ。を育ちにくくさせているもの
エピローグ 「インターネット的」時代のゆくえ
「幸福について」考えてこなかった
作者の幸せ観
「消費のクリエイティブ」はなぜ大事?
立候補するとう考え方
妥協のすばらしさ
おわりに。「あああ、面白かったーっ」 -
Posted by ブクログ
フリーミアム、バイラルマーケティング、
シェアリング、CGMといった概念を
グレイトフル・デッドの辿った成功の軌跡を通して伝えている。
著者二名は相当なデッドヘッズであり、本文中からも愛が溢れている。
60年代から活動していたバンドが
今から見ても先進的なマーケティングを行っていたというのは興味深いが、
AppleをはじめとしてITの巨人たちが多分にヒッピーカルチャーを土壌としていることと無関係ではないだろう。
2018年現在の日本でいうと「オンラインサロン」が活況を呈しており、ますますもってビジネスのグレイトフル・デッド化が進行しているように感じる。