【感想・ネタバレ】すいません、ほぼ日の経営。のレビュー

あらすじ

ほぼ日の経営について、
まるごと糸井さんに聞いてきました--。

糸井さんは、もともとフリーのコピーライターで、組織に身を置いたことはほとんどない。
それなのに、活動の幅を広げる過程で事務所を立ち上げ、100人以上が勤める企業をつくりあげた。
一方の私は、大学卒業後に伊藤忠商事の事業会社のひとつである
伊藤忠ファッションシステムに入社して35年目。
転職をしたこともなければ、フリーとして活動した経験もない。
根っからの組織人であり、よくも悪くも日本企業の価値観が、骨の髄(ずい)までしみこんでいる。
そんな私が、糸井さんにほぼ日という会社の目指す先を聞いていった。
インタビューは、驚きと発見の連続だった。
事業、人、組織、上場、社長--。企業の根幹を支える部分について、
なにを考え、どのように向き合っているのか。
糸井さんが語ってくれた話の数々は、長年の会社員生活を通じて、
私の中にインプットされた常識をくつがえす内容ばかりだった。--まえがきより

ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の創刊から20周年。
ジャーナリストの川島蓉子さんが、ほぼ日を率いる糸井重里さんに、「ほぼ日の経営」について、まるごと聞いてきました。
ほぼ日の「これまで」と「今」。
なぜほぼ日では、魅力的なコンテンツ、サービス、商品が、次々に誕生しているのでしょうか。
糸井さんとほぼ日にとって、事業とは、働くとは、そして会社とは--。

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Posted by ブクログ

私は文房具が好きで、ほぼ日手帳の事も知っていたのに、ほぼ日=糸井さんとは全然知らず、、無知を発揮してしまいました

メモをとりながら読みました

いい、悪い  で判断するのではなく
好き、嫌い どうして好きなのか どこが好きなのか  心の問題というところに共感しました

アイデアは一人で考える時間も大切
面接では、いい人募集 というフレーズでその人の姿勢を見るところ

糸井さんと一緒に仕事ができる人たちは、大変なこともあると思うけど、充実した素敵な時間を共有できて幸せだと思いました

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2024年03月05日

Posted by ブクログ

糸井さんは、いつだって糸井さんだし、
変化していくところも、また糸井さんだ。
私は一生この本を手放さないと思う。
川島さんにも、この本を形にしてくださったこと
本当にありがとうございますと思う。
社長だって、いろいろで、いいんですね。

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2024年01月24日

Posted by ブクログ

ほぼ日が「子どもの自由」を脱却して上場し、社員が責任を成長と捉えとことん楽しんで働く姿。

一見異色だが、働く幸福を追求した経営の最適解なのかも。

本質を突く言葉たちが、企業の在り方に刺激を与えてくれる!

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2020年03月28日

Posted by ブクログ

今や上場企業である「ほぼ日」の社長、糸井重里さんをインタビューして書かれた本。糸井さんの経営についての考え方がよく分かる。こういう誠実な社長さんばかりなら、仕事でメンタルをやられる社会人が減ると思う。

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2019年10月02日

Posted by ブクログ

経営に興味がある訳ではなく、人間糸井重里さんに興味があり読んでみたかった。
いろいろな考えに共感と憧れを持ったが、会社の憲法の最初にくるのが、「やさしい」がくることが、糸井重里さんを理解するに充分だった。
普通の企業では考えられないけど、後進のためには、こういう経営者を望むし、押し上げないといけない義務感を感じた。

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2019年09月05日

Posted by ブクログ

かっこいいと思うものが組織文化となる。糸井さんが大切にする価値観というものが、理解できた。なにをするか以上に誰と働くかということにこだわっているように感じた。採用の質が高い(単に優秀とかではなく、人柄と組織の文化がマッチしているか)からこそ、自由でクリエイティブな組織を作ることができるのだろう。

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2019年06月18日

Posted by ブクログ

糸井さんのような感覚と、会社経営や上場という一見相反する事がなぜ融合しているのか?がほんわかと分かって面白い本です

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2025年01月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み進めるのに時間がかかってしまったけど、証券会社で働いていた自分が読むと、面白い視点が多かった。
「上場を、企業が強くなるためのエクササイズのようなものだととらえることができないか」という糸井さんにびっくり。テストなら「まず解ける問題60点を先に解答してから、残りの問題を解く」というやり方ではなく、誰にも解けない1%の難問に突っ込んでく姿勢とか。
『できるかどうかはわかりませんが、「幸福」を基準とした資本主義のようなことができないか』という糸井さんの言葉にグッと来たし、それをほぼ日の皆さんの世界でコツコツ実践されてるんだなーと感じて面白かった。

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2024年08月15日

Posted by ブクログ

会社の規模も形態も、もちろん自分が働く会社とはぜんぜん違いますが、【働いていくなかで大事にしたいこと】だったり【こんな姿勢でありたいなあ】と共感することがたくさんあった本でした。

糸井さんがほぼ日を上場させるときに「できる限り、ぼくらが普段使っている言葉でじぶんたちのことを説明しました」というのがとても印象的でした。そのマインドがこの本にも溢れていて、メモしたキーワードがたくさんありました。

経営の本って苦手だと思っていたけど、こういうふうに説明されたらわかるんだな…と、ふだんの自分の話し方や伝え方を振り返るきっかけにもなって良かったです。

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2022年11月06日

Posted by ブクログ

クリエイティブな仕事をしている人たちの組織開発のヒントが散りばめられており、面白い。
喜んでもらうことが存在意義。上場の責任感がのしかかってきても、ブレることなく、その責任感を順風に変えている感じが良い。人を育てるとは、環境を整え、文化を育てることだと感じた。

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2021年09月18日

Posted by ブクログ

個人で活躍してきた才能あるコピーライター糸井重里さんが、初めてチームという単位でサービス作りに挑んだのがほぼ日。
世の中に喜ばれる商品を生み出すに至るまでの考え方や組織の作り方を惜しみなく語っています

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2021年03月28日

Posted by ブクログ

ほぼ日の読者としては既視感のある内容もあったが、まとめて読むと気づく点も多かった。
以下気になった箇所。
・集中したからいい結果が生まれるわけではない
 →もっといい考えがあるのでは?と問い続けることが大事
・遅刻しない人がだらしない人を非難しないように
 →きっちりすることが大事ではない
  現実にする力、お互いに認め合う関係
・課題→成果→貢献して喜ばれる→新しい機会が得られる
・行動指針
 やさしく、つよく、おもしろく
・クリエイティビティ3つの輪
 →読者の反応(集合)から洞察を引き出す
  自分たちの動機とすり合わせる(動機)
  新しいコンテンツを生み出す(実行)
・頼まれたら、できるということ
・利益や成長は結果であって、目的ではない
・予算が成長のために使われるのであれば、悪いことではない
 予算(=意味のない期待値)が目的ではない
・幸せを追求する環境を作る
 →メシを食えるように給料を払う
  +じぶんの幸せ(誰かに何かをしてあげる)
・じぶんのリーダーはじぶんだ
・夢に手足を、手足に夢を

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2020年11月06日

Posted by ブクログ

 糸井重里すごい。言っていること一つ一つに、紐づく世界標準の経営理論がある。

―ではいまは、人はなにに動かされるのでしょう。
 人によろこばれているという実感ではないでしょうか。あるいは仲間がうれしそうにしている、ということ。

 うちには、伝家の宝刀のような言葉が二つあって、「誠実」と「貢献」です。
 「誠実」については、「誠実は、姿勢である。弱くても、貧しくても、不勉強でも、誠実であることはできる」ということ。
 「貢献」については、「貢献は、よろこびである。貢献することで、人をよろこばせることができる。そして、じぶんがよろこぶことができる。貢献することにおいて、人は新しい機会を得る」です。
 そして、「誠実」と「貢献」では、「誠実」のほうが重要です。

―「信頼」は意図的に手に入れられないということですね。
 効率を優先したり、じぶんの成果を期待しすぎたりすると、「信頼」は失われてしまいます。だから長期的に見れば、テクニックで「信頼」は得られないし、たとえ得られたとしても、そういう「信頼」は当てにならない。「信頼」を得るには、農業のような地道な努力が必要です。手に入れるまでにとても時間がかかる。
 頭を使うだけではダメで、汗水たらして働いてできた農作物をよろこんでもらうということを何年も繰り返して初めて、「信頼」は手に入るものなんです。日々の積み重ねだから、「信頼」を得ることが目的になったらいけません。

■ほぼ日の行動指針
  やさしく
 私たちの会社が社会に受け入れられるための前提となるものです。
 相互に助け合うということ、自分や他人を「生きる」「生かす」ということです。

  つよく
 企画やアイデアやコンテンツを、会社として、組織として「実現」「実行」できること、現実に成り立たせることです。

  おもしろく
 新しい価値を生み出し、
 コンテンツとして成り立たせるということです。
 「ほぼ日刊イトイ新聞」や「TOBICHI」のように
 「場」を生み出し、ひとが「場」に集まる理由です。
 これが、ほぼ日の強みです。

 ほぼ日は、この言葉の順番もたいせつにしています。
 まず「やさしく」が、おおもとの前提にあり、
 「やさしく」を実現する力が「つよく」です。
 その上に、新しい価値となる「おもしろく」をどれだけ生み出せるかが、
 ほぼ日の特徴です。


 ぼくはもともとなにかを言葉にするのはちょっと信用ならないと思ってきました。けれど、人間は毎日雑多な生活の中で生きている。だからビジョンや社是、ミッション、理念といった「目標」が会社にあることは、とても大事だとも思っていました。会社は目的のある組織ですから、やっぱり旗印がないとダメなんです。


 会社の仕事には、直接は利益につながりにくいけれど、やったほうがいいことも含まれる。そういうことをじぶんに理解させ、社内外の人たちにもわかってもらおうと思ったんです。
 思いついた一つのイメージは雪かきです。
 あるお店が、じぶんの店の隣まで雪かきをするのは、損得で判断すれば損かもしれません。けれど会社としてやっておかしいことでありません。
 店に来る人が歩きやすいようにするのは、その会社の仕事です。そしてじぶんの店の前だけ、きっかりと線を引いて雪かきするのはダメなわけで、お互いのエリアを外れてもやるべきものでしょう。
 もう一つのイメージは、お祭りの寄付。
 京都や地方の町を見ていると、お祭りで使う山車を保管したり、補修したりする仕事に、結構なお金と労力がかかっています。町で商売をしている人はみんなそれにかかわっていて、手間をかけられない会社は寄付という形で手伝っていたりします。
 もうひとつが峠の茶屋。
 これも維持するのは大変だけれど、本当に必要としてくれる人のために、やめないで続けていくことが大事です。「もうからないからやらない」ではなくて、「それが私たちの社会的使命だと思ってやっています」という考え方はあるんじゃないかと思いました。

 
 一般的な組織図は、資本市場向けの言葉に翻訳したものですが、実体は人体模型図のような形で動いています。
 内臓は、それぞれの臓器がお互いに信号を出し合い、信号を受け取り合うことで全体が動いているそうです。ぼくは内臓のように、それぞれのチームがそれぞれ自律的に動いて関係し合う仕組みが、うちに合っていると思ったんです。

 みんなが生き生きしてくれたらいいな、という思いがありました。誰かの命令で動くのではなく、じぶんの頭で考えた「これはやりたい」という思いが、誰かの「これはやりたい」と組み合わさっていくのが一番いいですから。

 …船の構造から着想しました。船の構造のように会社の組織を考えてみたらどうだろう、と。
 乗組員の中にはジャガイモをむいている人もいるわけですが、だからといって「お前はジャガイモむきだ」とバカにされてはいけません。そういうことを、みんながわかるにはどうしたらいいのかと言えば、人体にたとえるのがいいと思ったんです。
 内臓の話なら、どれが大事でどれが大事ではないということはなくなります。
 「腎臓はなくてもいいです」とは言えませんよね。「腎臓が傷んだときには別の臓器が代用するようになる」という説明もできます。「片方の肺を取ったけれど、それで別の臓器が鍛えられました」ということだってあるはずです。そういった補い合いも含めて、組織を人体にたとえると、みんながわかりやすくなると思ったんです。


 上場するにあたってぼくが話したのは、「こうすればもうかる」ということではなく、「こうすれば人がよろこぶ」ということでした。それが株式市場の常識からはずれていても、ほぼ日がいまやっていること、これからやろうとしていること、あるいは絶対にやりたくないことなどを話して、聞いてもらいました。
 なにごとも大事なのは、根っこです。ほぼ日の事業のベースにあるのは、いつの時代も「人によろこんでもらえるか」ということです。


―ほぼ日では、毎週水曜に「水曜ミーティング」を開いて、糸井さんが社員に向けて一時間ほど話しています。
 毎週開く正式なミーティングで、とにかくぼくは話し続けています。
 僕にとっては水曜ミーティングを軸にして一週間暮らしていると言えるくらい大事なことです。「次の水曜日には何を話すのか」「このことはぜひ言おう」とずっと考えているから、それは大変です。
 でもいろいろなことを根づかせるには、一つひとつの仕事の中で刻みつけることが大切なんです。仕事の中で「これはいいね」「これはダメだよね」ということを繰り返していって、いい悪いにものさしを持つこと。それを日々続けることで、ほぼ日の風土ができてていくのだと思っています。

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2020年08月08日

Posted by ブクログ

2020.8.6

理想論に終わらせない為の強さがこの会社にはあるのだろう。

サービス業に従事するものとして、ここまでは不可能だが、誠実な商売をしたいものである。

しかし、
ほぼ日みたいな共同体ばかりでも疲れる気はするのはなぜだろう。なにか違和感がある。

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2020年08月06日

Posted by ブクログ

糸井さんの経営に対するスタンス。
人材育成や作りたい会社の空気感とか、らしくて誠実に向き合う姿が素敵だなぁと思います。
フリーから組織にチャレンジして20年、企業はSDGSとかESG投資とか期待役割が微妙に変わる潮流が大きくうねり出して、その二つのタイミングが相まってこの会社が在るのかなぁ。

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2020年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ほぼ日の手帳は自分も使っていて、そのページ下の今日の一言が面白く、ずっと、コラムは昔の女性の古典作品だと思っていた(いといじゅりだと勘違い)。

アイデアの質や発想を大事にしつつ、組織のなかで話し合い、より良いものへ高めていく。
みんなでやろうと判断したら着実に実行する。
社員同士が互いに学び、感謝しあう信頼関係を作ろうとしている。のがほぼ日の経営らしい。
すごい!
大きな利益を確保することやプロセスの効率化で生産性を上げることが目的になりがちで、買い手や社員の論理と離れることを疑問視しているのに、あえて株主からの要求に縛られる上場を選んだり、と行動規準がわからず、何だか密談を覗き見している気分で読んだ。
社員一人一人にレベルの高い当たり前が求められるが、それは数値にできない誠実さと貢献力。
完璧な基準がない、と、上場しても明確な指標を作らない姿勢にすごくやりがいと信頼が産まれそうな会社だな、と感動した。
自分の基準や情熱はどこにあるか、すごく考えた。

□すごいと思ったポイント
・企画書やマーケティングはやらない
→ターゲット層を明確にしないが、自分が本当に喜べるものか本気で考える
→自分が嬉しいこと、それは何故か、どこが好きかを自問自答して、自分なりの解答を見つける
→大企業が安くて似てるものを出しても、それは「心」の問題が抜けている。顧客と直に繋がれている貴重な財産がほぼ日にはある。

・手帳のLIFEの考え方
後から読み返すと自叙伝や伝記というBOOKになる。そこで振り返った時間のうち、「良い時間」はどれくらいだったかと振り返れる。その手帳と接する時間を「いい時間」となるようにしたい
→手帳は自分が使って完成する未完成品。あなたは何もしなくていいという商品ばかりが売れるなか、使う人を信頼して委ねている。それが相手への敬意になり、大事にされているという感覚を得られるのでは。

・ほぼ日の働き方改革
集中して生産性を高めようと説明する会社が多い、残業を減らして給料を下げる会社が多い→何をもって集中と言うのかわからない。他の会社や行政が出す案が本当にほぼ日にあっているのか考えていた。漫然と過ごしている時間がもったいない。
→1日7時間勤務+一人で作業するインディペンデントデーの作成
→社員が「自分だったらこうする」を考えさせて、他のメンバーの案をあてにしないようにする
→社風は「何がカッコいいか」で決まる。
消極的でいた方がうまくいく風土を無くすために動く

・のびのび働くとは(これが一番衝撃だった)
きちんと時間を守って遅刻をしない人が、だらしない人を非難しないように注意する
→会社に身を捧げられる、という人が偉くなってはダメ
→ハンディを背負う人に意地悪にならない
→じぶんが支えられる側になるかわからないし、支えられる人が支える
→平等は求めない。完全な平等は無理だとわかっているので。一緒に働きたい基準は、その時々であると理解して、そこを大事にする。

・誠実と貢献
貢献は、成果という具体的なことをみんなに見せられるかどうかということ。目指し、実現するために責任と期限も含めて行動できているかも示す。
誠実は信頼とセットになっている。意図的には手に入れられないもの。自分にも相手にも誠実でいることは、地道な努力が必要。

・やさしく、つよく、おもしろく
人体模型のような組織図
→部長や取締役は便宜上つけているが、だいたいがやりたくない人にやってもらっている
→どれが欠けてもいい、とは言えない
ピラミッド型の組織は、上から下へ命令伝達されると思い込んでいるが、上がどんどん聞いてくれるようになった時に本気度が試される。
→面白い案を引っ張りあげることのできない先輩は相談されなくなる。

・子供の自由からの脱却
上場へのきっかけは、実績が増えてきた中で、自分達の成長速度が遅くなっていることに気づいたこと。小さいサイズの狭い認識でいる自分と、それに合ったところで楽しくやっている社員、というバランスで落ち着いてしまっていた。
今を生きる会社でないと、やっていく資格がない。社会から見られていることを意識して、試される場に身を置く。

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2019年11月16日

Posted by ブクログ

ほぼ日 2019年8月期通期決算

売上高:54億6500万円(前年同期比+8.5%)
営業利益:6億4000万円(同+13.8%)
経常利益:6億3800万円(同+12.5%)
純利益:4億4100万円(同+13.3%)

売上高営業利益率11.71%
ROE12.70%
ROA13.10%
自己資本比率71.37%
有利子負債ゼロ

18年8月時点での社員は 75名(39.7歳)。
平均年収688万円 も立派。
ひと言で言って、すごい。

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2019年10月16日

Posted by ブクログ

今は亡き雑誌「広告批評」の創刊者、天野祐吉を評して、「広告」を「文化」と「経済」に分け、まったく「経済」観点で「広告」を語らなかったことが、「広告批評」の存在意義であった、と言い切った人がいました。2009年、今から10年前、休刊になったのは「広告」を「文化」的側面から論ずる価値が減じたから、だと。その「広告批評」のスーパースターが糸井重里であり、コピーライター イトイは時代の寵児でもありました。今ではあまり呼ばれない「文化人」というジャンルの人として発する光はキラキラまぶしかったなぁ〜。しかし、活動のフィールドを広告制作者という立場から「ほぼ日刊イトイ新聞」というメディア運営という場所へ移していったことはインターネットとの出会いによるものでしょうし、それは「広告批評」が成立しなくなっていった時代の変化との相関なのだと思っていました。東京糸井重里事務所が、2017年に株式会社ほほ日としてジャスダックに上場したことも知っていましたが、本書で「文化人」糸井重里じゃなくて「経済人」糸井重里が、改めて目の前に立ち現れたような感じです。しかし、「幸福」な「資本主義」を語る彼の言葉は、昔ながら変わらずの、人間に対する深い洞察と優しさに溢れていました。それは、マス広告時代からインターネットメディア時代へ、制作者から経営者へ、環境の変化はありつつも、彼自身が「文化人」「経済人」という区分けではなく「生活人」として一貫しているからなのでしょう。「働き方」改革、「年功序列の崩壊、AIの登場、仕事の意味が激変している激変している今だからこそ、糸井社長の言葉は宝の山だと思いました。いっぱいメモしちゃいました。題名でも、すいません、といいながら多分、この経営者、そうとう強いかも。

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2019年10月02日

Posted by ブクログ

誰でもしってるイトイさん。
「おいしい生活。」だけではなくて、

バブルがはじけても、
ネット時代になっても、
スマホが普及しても、

いつでも、ずっとなにか面白そうなことに絡み続けているイメージがあります。

クリエイターとしての才能がすごいのか、
周りを固めるスタッフの力がすごいのか、

すごさの中味はわからないでいましたが、この本を読んで「ほぼ日」という会社の中味、そしてそこにイトイさんがどう関わり続けていっているのかがよく分かりました。

いいなぁ、こういう会社、と思うところがあちこちに。

身の回りでおもしろそうなことを拾って歩くだけでは、小さいサイズから変われない。でも、小さいところから大きく、とするには、小さいと大きいのつながりがなさすぎて、最初から大きいことを狙わないととても対応できないこと、などが伝わってきます。

この本は、起業して、成長して、上場して、というサクセスストーリーとしてではなく、イトイさんがどうしていきたいか悩んだ軌跡でもあるのかもしれません。

結果として、会社っぽくない会社がひとつ出来上がった、ということなのだと思います。

誠実と信頼がセット、というあたりはとても伝統的です。
誠実というのは自分で判断ができること、
誠実であればおのずと信頼が生まれる、という考え方もとても伝統的と思います。

ある程度大人の方向けです。
読むと落ち着きます。

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2019年07月21日

Posted by ブクログ

ほぼ日の経営について。
ほぼ日が上場したニュースを見た際、
その意外性に驚きました。
なんか逆じゃない?と。

それで読んでみたこの本。

事業、人、組織、上場、社長。
企業の根幹のそれぞれについて、糸井さんが
ぐるっとまるっと語られています。

しかも、たまにダジャレつき。
(わたし、「すいません経営」で吹きましたw)

謙虚で俯瞰されてる姿勢が、重たくイヤミにならないのが
糸井さんのすごいところ。

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・「人がうらやましがるようないい考えをだして、実行すること」がかっこいい。

・消極的でいたほうがうまくいくような風土をなくす(のが糸井さんの役割)

・やってみてよかったなと思うことを伸ばしていければいいと思っています。そういうことしかできないし、それをやってきたのがほぼ日です。(中略)すぐになにかが起きるというより、効き方は漢方のようなものだと思っています。

・ただ給料だけを目標にして、眉間にしわを寄せて働くのが、ぼくはあまり好きではないんです。伸び伸びと働いていたら業績が上がって、じぶんの安心や安定が生まれて、人のことを考えられる余裕ができる、というのがいいんでしょうね。(中略)もっと「つよく」ならないと、人を助けることもできません。(つよさとは)「現実にする力」です。「ぼくらができることはこんなものです」ということを実際にやってしまう力、とも言えます。これは、とにかくコツコツと積み重ねていくことの中に答えがある。

・ただ、毎日おにぎりを配ったからといって、メシを食わせていることにはなりません。社員がじぶんの幸せをそれぞれ追求する環境をつくることが、「メシが食える」ということですから。

・1つひとつの問題に向き合って、「きみの言いぶんを言ってみろ」とやるよりも、環境を整えたほうがずっとよくなる。人間関係もそうでしょう。

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2022年07月05日

Posted by ブクログ

ほぼ日手帳を始めるので読んでみた本。ほぼ日で働いたら面白そうだ。組織が横にフラットなのも今時だよね。社長のワンマン経営にいかにならないか工夫しているのがわかった。もう少し商品の誕生ストーリーとかが知りたかったかな。

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2023年12月30日

Posted by ブクログ

素敵な社風だなぁ、と羨ましく思いながら読みました。
私は経営者の立場ではないけれど、自分の率いるチームをこんなふうに、各々が世間に幸せな何かを提供することを目指して夢を見れるようなチームにできればなぁと思いました。

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2021年07月16日

Posted by ブクログ

毎週金曜日の「インデペンデント・デー」。
打ち合わせは入れず、
自分の考えを深め・まとめる日で、
1日中寝ててもOKってくらい自由なようだけど、
もちろん出勤扱いってことよね...?

労務管理と人事評価で曖昧な気がするけど、
その辺どうなんだろう。。
1日中いろいろ調べて考えてた人も、
1日中寝てた人も、
結果出せばOKてこと...?

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2021年06月08日

Posted by ブクログ

夢に手足を。手足に夢を。
なんてカッコいい素敵なことば、、!

自分の会社がこれから上場を目指すにあたり、ほぼ日が上場した時の変化や心境について興味を持ち手に取りました。糸井さんの、明快な言葉選びが好きでこんな風に話すおとなになりたいと思う。

知りたかった上場した理由については、下記の通り。子供の自由から、大人の自由へ。要は選択肢を増やすためなのだなと理解したけれど、もちろんただ拡大を目指すだけではなく、株主との関係性だったり、上場準備をエクササイズと表現するあたりは糸井さんらしいなと感じました。

・人間が生きていく夢の在り方として、これで本当にいいんだろうか。ぼくたちが享受していた自由は、単なる子どもの自由かもしれない。
・たとえ同じ徒歩で行くにしても、ジェット機にも乗れるけど選ばないだけです、といったサイズ感を持ちたいと思った。その方が、やりたいことが現れたときに自由になれる気がした。

また、事業を進める上で判断する際の基準については
「いい悪いで判断すると、みんながどんどん同じになる。なぜなら、悪いよりいいを選ぶから。だから、いい悪いで判断しなくていい。」とのこと。
企業に個性や多様性が求められてるいま、大切にしたい視点だなと思いました。

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2021年06月08日

Posted by ブクログ

自分は「ほぼ日手帳」は使っておらず、他の手帳術を使い生活してますが、多くの方々が使っているので、きっと魅力が有るんだろうな…ちょっと手帳の事も書いてあるのかな…と、読み始めましたが、ほぼ経営の事でしたね。

ほぼ日の社員の方々は働きやすい良い雰囲気でクリエイティブな仕事をされてるんだろうなぁ。と羨ましくなりました。糸井さんの先入観や常識に縛られないところや、良いものを徹底的に追及、深堀していくからこそ、皆さんに良いものを届けられるんでしょうね。自分もそういう先入観・常識にとらわれず、何か考えるときは頭の中フル稼働してアイデアを絞り出したいと思いました。

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2020年10月10日

Posted by ブクログ

糸井さん個人の存在から会社化されていく過程における、事業、人、組織、上場、社長について。

経営とは、様々なジレンマの紡ぎあいであるけれど、それをどのように考え、どう表現するか、が会社のカラーになるのだなと改めて。刺激をもらった。

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2020年05月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

糸井さんは、「♯ていねいな暮らし」というイメージがあります。
それは、心からいいなーという人もいれば、揶揄する人もいるイメージです。しかし、おそらく周りにそう見られていることも知りながら、そのスタイルを守り続けていることは、やはりすごいことだと思います。
私も憧れる一方で、そんな風にはできないよ、という嫉妬もあります。

私は経営者ではありませんが、この本が経営のノウハウを語っている本ではないことは分かります。もっとボンヤリした(失礼)、ふわふわとした理念を語った本です。
ふわふわしながらも、そこがブレません。
「ほぼ日」で働いてみたいなあ、と思いました。

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2020年04月12日

Posted by ブクログ

頻繁に「仲間たち」というワードが出現する。社員というよりも「読者」とか「お客さま」とかの外にいて、いっしょにたのしんでくれている人のこと。顧客でもないし、取引先でもないし、ステークホルダーでもない。
その捉え方が、ほぼ日をほぼ日たらしめている大きな要因のような気がした。

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2020年01月08日

Posted by ブクログ

自分もほぼ日手帳を5.6年使っている。
糸井重里さんというと、感化軽い感じがあったが、ほぼ日のコンテンツなどで話す内容を知り、すごく好感が持てて、ファンになった。

ただここでの内容は自分の中では少し読みづらく、読み終わるまでにずいぶん時間がかかった。

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2019年10月28日

Posted by ブクログ

言葉が丁寧に吟味されて、洗われてるのに親近感がわく、不思議な人だなあ。仕事論の本というより、人としてな部分がたくさん書かれていて、自分は誠実と貢献できてるかな?と思い返して反省

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2019年06月21日

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