支倉凍砂のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
【感想】
・オータム登場まではかなりタイクツやったけど登場以来劇的に展開します。
・「狼と羊皮紙」になってからのコルってどうもタテマエ人間っぽくて信頼に値しない感じしてミューリに相応しいのかとか思ってたけど一皮剥けるでしょうか?
【一行目】
まだ夜の明けない闇の中、手を擦りながら井戸のある中庭に出た。
【内容】
・ハイランドからの今回のクエストは海賊たちを仲間に引き入れても大丈夫かどうかの調査。当然ミューリもついてくる。
・北方島嶼地域の過酷さを知るコル。ミューリは船酔いに苦しみつつ冒険心をくすぐられている。
・修道士オータム、コルに衝撃を与え、己の信仰を問い直すことになる。たどりつく先にはミューリ?
▼狼たちの旅についての簡単なメモ(香辛料9巻~11巻、21巻と羊皮紙1~2巻より)
【諦める】《なにかのためになにかを諦めるなんてのは、本当は正しくないのだから。》香辛料21巻p.192
【新しい村】人々をまとめる強力ななにかが欠けていることが多い。
【アティフ】港町。北方の海賊たちからの防衛の拠点でもある。
【アラム】セリムの兄。真の姿は狼。傭兵などをしていたが聖女伝説のある旅籠を営むことになった。
【異端審問官】恐いイメージ。処刑人や拷問使と同じ意味として呼ばれる。
【ウィンフィール王国】教会と仲が悪い。
【エーブ】やり手で剣呑な女商人。すべてを憎んでいるようなところがある。元はウィーフィール王国の貴族で本名はフルール。
【狼と香辛料亭】温泉郷ニョッヒラにある評判のいい湯屋。主人はロレンスという行商人上がりの男。おかみさんはホロといういつまでも若く美しい少女のような女性。
【オータム】ケソンの孤島のひとつにある修道院でひとり暮らす修道士。コルに強烈な印象を与えた。人が暮らせると思えない苛酷な環境で、生への執着を感じさせない男。黒聖母を彫り続けている。付近の「海賊」たちですら敬意を払って臣下のように従っている。「罪の意識」による信仰心だと自分で言う。《そこにいるのは、罪を食らう動物だった。誰かが刈り取らなければいけない罪を自らが食べ、消化し、また食べる老いた山羊だった。》羊皮紙二巻p.199。この男が例の「月を狩る熊」そのものだったとしても驚かない。
【オーラー】エーブに商売の手ほどきをしてくれた商人。没落前からの知己であり、エーブの夫となった男の部下でもあった。
【絵画】宝石を砕いて絵の具にして描くような代物。要するに高額。
【海賊】と目されているが実は北方島嶼地域の自警団的存在。普段は治安維持の役目を負っている。ただし、暴力的手法で。それが有効だから。
【キーマン】ルド・キーマン。ローエン商業組合在ケルーベ商館別館を預かる貿易商。
【教会文字】教会で用いられる特殊な文字。ロレンスにも一部しか読めない。
【教皇】なんか欲にかられてとち狂ったらしい。と外見上は見えている。税をかけまくっている。
【黒聖母】北方の海の民の間で信奉されている聖母像。ハイランドが入手したものは黒玉で作られていたが他の材料があるかどうかは不明。一般的なものとは異なり黒い。革袋などに入れて携行するが実際に救われたものが多いと霊験あらたかで信奉する者多し。港町ケソンの修道院の修道士が一手に作っているらしい。元は火山噴火による島滅亡の危機を我が身を犠牲にして救った一人の女性のことらしい。実話なのだとしたらとても人間業とは思えないので人ならざるものだったのかもしれない。狼神のような。
【ケソン】北の島嶼地域の中で一番大きな島。
【ケルーベ】北と南が対立している町。
【コル】トート・コル。羊皮紙では主人公。ホロ、ロレンスとともに旅することになった賢く素直で健気な少年。皆が弟子にしたがるが本人的には将来は聖職者。後に湯屋の手伝いをし、ホロとロレンスの娘ミューリに振り回されることになる。ニョッヒラを出た後「薄明の枢機卿」とか呼ばれるようになったらしい。ミューリいわく「兄様は世の中の四分の一しか見てない」「兄様は人の良いところしか見ないからね」羊皮紙第一巻p.183
【コルらしい匂い】ミューリいわく「不幸を耐える方法じゃなくて、幸せを増やす方法を探す。それがどれだけ少しだったとしても、皆が無理だと思っていても、あったかい太陽はあっちにあるんだって信じて歩く、眩しい明るさがある。世界は不毛の大地なんかじゃないって、皆が力を合わせたら良くなるんだって、頑固な思い込みがある。そういう匂いが、あると思う」羊皮紙二巻p.351
【幸せ】《結局、ミューリが幸せであるのなら、それに越したことはないのだから。》羊皮紙2巻p.78。親バカならぬコルの兄バカ。
【ジサーズ】陸の孤島のような北の鄙びた寒村。
【商人の言葉】省略されたものがいっぱいある。
【信仰と現実】《目の前にあるのは、祈りが最もその無力を現す場面なのだ。》羊皮紙二巻p.197。信仰は一種のファンタジーだから。
【スヴェルネル】ニョッヒラの近くにある大きな街。
【ステファン】アティフのデバウ商会でコルたちの世話係をしてくれることになった商人。いろいろあってコルを恐れているフシあり。
【スフォン王】ウィーフィール王国の王。ちと頭が堅そう。
【聖務停止】教皇が、クレームをつけてきたウィンフィール王国に対抗するため、王国内での教会の仕事を停止させた。いわば医師が治療費が高額すぎると訴える目の前の患者に治療を施さないような感じ。
【聖典】教会が一般に対して内容を秘匿している。ゆえに好きなように解釈して伝えることが可能。コルたちはそれを一般に広めたい。難解な言葉で書かれているらしく宗教家でも読めない者が増えてきたので教会文字が発明された。それもまた一般には流布しておらず、ロレンスでも完全には読めない。第七章までが主要な教えで、後は神から言葉を賜る預言者の旅の模様や、弟子たちの現行録。
【セリム】「狼と香辛料亭」従業員。実体は白狼。ミスが多かったのは眼が悪かったからだとわかりロレンスがメガネをプレゼントしてくれた。
【総督】細身で風格のある老人。元ルウィック同盟の大幹部で遠隔地貿易船を率いていたので「総督」と呼ばれていた。隠居後はアティフの鰊の卵の先物取引なんかで楽しんでいる。
【大切なもの】《過去に旅をしてきて得た数少ない鉄則は、大切なものは必ず手の届くところに置け、というものだ。》羊皮紙2巻p.132
【太陽銀貨】デバウ商会が独自に出す高品位の銀貨。太陽の図柄が描かれている。ロレンスたちが創設に関わった。
【旅人】旅人は嫌われがち。「旅人はどこへ行ってもこんな感じですよ。歓待されるほうが少ないものです」羊皮紙2巻p.143
【月を狩る熊】滅びの化身。多くの伝説が残っている。ホロたち狼神的な存在ですら土地を追われ離散せねばならなかった原因らしい。現在姿を見るものはいない。伏線的に「狼と香辛料」のラストはそいつとの対決になると思っていたが。
【デバウ商会】大陸北部に勢力を広げる大商会。
【ドイッチマン】ウィーフィール王国、テイラー商会の商人。
【鶏】去勢した雄の鶏は、雌の鶏よりも旨いらしい。なんて話をしたばかりにロレンスは鶏を買わされることになる。
【ニョッヒラ】湯屋「狼と香辛料亭」のある北の温泉郷。シーズンは雪深い冬。
【ノーラ】ある町で苦労していた羊飼いの少女。狼と羊飼いは仲が悪い。
【ハイランド】ウィンフィール王族の血脈。諦めないのがいいところ。コルはニョッヒラに湯治に来たハイランドに口説かれウィンフィール王国の力になりたいと思うようになった。つなぎはデバウ商会が担当しているようだ。商売上にも有利なようだ。ミューリはハイランドのことを信用していないし敵意を見せている。
【ハスキンズ】ブロンデル大修道院の離れ的な場所の羊飼い。羊のことならば神よりもくわしいらしい。《旅の詩人が口にすれば単なる気障な台詞でも、ハスキンズが言えば真理の一言になる。》
【パスロエ】ロレンスがホロと出会った村。ホロは長い間この村の守り神をしていた。
【旅籠】アラムたちが営んでいる、聖女伝説のある修道院を宿泊施設にしたもの。その伝説の聖女はセリムのことらしい。
【ハンス】エーブがフルールだった頃彼女をバカにしたような態度を取っていた商人。
【ハンナ】「狼と香辛料亭」の炊事場を采配する女。実体は鳥。
【ピアスキー】ラグ・ピアスキー。ルウィック同盟に所属する旅商人。
【ビーベリー】近隣の領主。善人。
【フルール・フォン・イーターゼンテル・マリエル・ボラン】エーブの本名。没落お嬢様。
【故郷】わっちらには新しい故郷を作るなどという発想はありんせん。故郷は故郷。誰がいるかではなくどの土地かが重要なんじゃ。(byホロ)
【ブロンデル大修道院】ウィーフィール王国にある有名な修道院。
【ベルトラ】エーブがまだフルールだった頃の女中。エーブより一歳下。
【放浪学生】学生の身分で放浪している。コルもロレンスと出会った頃はこれだった。多くは悪行の数々により評判が悪い。
【ホロ】香辛料のヒロイン。人の姿のときは華奢な美少女、正体はかつてヨイツを治めていた巨大な賢狼。故郷に戻りたくてロレンスと旅している。麦の穂に宿る。後に湯屋「狼と香辛料亭」のおかみさん。人よりはるかに長い時を生きるのでロレンスが死んだ後は再び旅をするのかもしれない?
【ホロとロレンス夫婦】《まさかずっと幸せでい続けられるだなんて、驚きをとおり越して笑うしかなかった。》byコル羊皮紙1巻p.26
【ホロの機嫌】よく変わる。が、理由のあることが多い。賢狼だから。
【味方】《少なくとも、自分はなにがあっても、ミューリの味方です。》羊皮紙1巻p.127
【ミューリ】ホロとロレンスの娘。羊皮紙のヒロイン。名前はホロの古い仲間から取った。天真爛漫で図太く奔放。人の姿のままでも充分すぎるほどの野生児だが狼の耳と尻尾を持っている。巨大な狼に変身することは今のところできないようだ。銀色の髪の毛は油に濡れているようにしっとりしているのに触ると指のあいだをさらさら抜けていくようで彼女の自慢らしく、日々お手入れを欠かさない。コルが宗教の道を求めてニョッヒラを出ていったら「私も旅に連れていって!」。その後なにやら「聖女」と呼ばれるようになっているらしい。
【ミリケ】スヴェルネルの顔役。悠久の時を生きる獣の化身。
【ミルトン・ポースト】エーブがフルールだった頃取引相手となった、衣服を取り扱っていた商人。貴族出身でフルールは彼に少し惹かれた。
【未練】丸顔の船頭が語る。《同じ川の流れには二度と入れない、未練がましいことも悪いわけじゃない》羊皮紙1巻p.23
【無邪気】《自分が無邪気すぎるのだろうか? だが、信仰とは本来無邪気なものだ。》羊皮紙第一巻p.191
【ヨイツ】ホロの故郷。
【ライハ・フリードフ】ケソンの教会のトップ。見たところ好好爺で酩酊している。北方島嶼地域のことをいろいろ教えてくれた。
【理想】「私は理想を追いかけていたのではなく、単に世界がこうあって欲しいと無邪気に願っていただけのようです」羊皮紙二巻p.215
【ルウィック同盟】大陸北部を根城にする商人の一団。30の貴族を後ろ盾にした十の大商会が統べている最強の経済同盟。月と盾の紋章旗を掲げている。ほとんど一国に等しい力を持っている。
【ルワード】有名な傭兵団の長。
【レイノルズ】ケルーベ「ジーン商会」の主。「狼の骨」について何か知っているらしい。ずっこい儲け方を実行していた。
【レノス】コルが子どもの頃にはまだ教会がなかったが今や司教を任命する司教座が置かれ北の地の教会の中心地となっている。
【ロレンス】クラフト・ロレンス。香辛料の主人公。狼娘に翻弄される幸せな毎日を送る行商人。とはいかないか。後に湯屋「狼と香辛料亭」主人。
【若い司祭】アティフの鰊の卵取引所を閉鎖すると宣言した。どうやらコル(薄明の枢機卿)に感化されているらしい。
【「我々の神の書」計画】ハイランドやコルが考えている計画。聖典の俗語翻訳版を作り、個人個人が考えていくことができるようにすること。教会は自分たちの矛盾を指摘されないように民衆を無知のままにしておきたいので当然反発すると思われる。また、内容の解釈も研究者の間でも異なるので困難があると思われる。 -
Posted by ブクログ
【感想】
・本来宗教は素朴なもののはずで、宗教家なんてものは不要かもしれへんと思うんやけど、結局のところ、いい商売になるから生まれた職業なんやとは思う。そういうプロ宗教家にコルが感じた歪みは当然なんやけど、コルはコルで真っ直ぐすぎるいびつさがあるかもね。それを調整するのがミューリの役目かと。
【一行目】
暖かい季節の雨は、少しだけ甘い。頬を伝う滴を舐めて、そう思った。
【内容】
・宗教の道に進むため、ついにコルがニョッヒラを出ていく。と、ホロとロレンスの娘ミューリが隠れてついてきた。「私も旅に連れていって!」
・教会の歪みを正したいコルはウィンフィール王国の王族ハイランドに乞われ協力する。そして大司教とハイランドの息詰まる駆け引きが始まる。政治とか宗教とかにそういう駆け引きが生じること自体が根本的な問題やと思うけど。
狼と香辛料と羊皮紙についての簡単なメモ(香辛料9巻~11巻、21巻と羊皮紙1巻より)
【諦める】《なにかのためになにかを諦めるなんてのは、本当は正しくないのだから。》香辛料21巻p.192
【新しい村】人々をまとめる強力ななにかが欠けていることが多い。
【アティフ】港町。北方の海賊たちからの防衛の拠点でもある。
【アラム】セリムの兄。真の姿は狼。傭兵などをしていたが聖女伝説のある旅籠を営むことになった。
【ウィンフィール王国】教会と仲が悪い。
【エーブ】やり手で剣呑な女商人。すべてを憎んでいるようなところがある。元はウィーフィール王国の貴族で本名はフルール。
【狼と香辛料亭】温泉郷ニョッヒラにある評判のいい湯屋。主人はロレンスという行商人上がりの男。おかみさんはホロといういつまでも若く美しい少女のような女性。
【オーラー】エーブに商売の手ほどきをしてくれた商人。没落前からの知己であり、エーブの夫となった男の部下でもあった。
【絵画】宝石を砕いて絵の具にして描くような代物。要するに高額。
【キーマン】ルド・キーマン。ローエン商業組合在ケルーベ商館別館を預かる貿易商。
【教会文字】教会で用いられる特殊な文字。ロレンスにも一部しか読めない。
【教皇】なんか欲にかられてとち狂ったらしい。と外見上は見えている。税をかけまくっている。
【ケルーベ】北と南が対立している町。
【コル】トート・コル。羊皮紙では主人公。ホロ、ロレンスとともに旅することになった賢く素直で健気な少年。皆が弟子にしたがるが本人的には将来は聖職者。後に湯屋の手伝いをし、ホロとロレンスの娘ミューリに振り回されることになる。ニョッヒラを出た後「薄明の枢機卿」とか呼ばれるようになったらしい。ミューリいわく「兄様は世の中の四分の一しか見てない」「兄様は人の良いところしか見ないからね」羊皮紙第一巻p.183
【ジサーズ】陸の孤島のような北の鄙びた寒村。
【商人の言葉】省略されたものがいっぱいある。
【スヴェルネル】ニョッヒラの近くにある大きな街。
【ステファン】アティフのデバウ商会でコルたちの世話係をしてくれることになった商人。
【スフォン王】ウィーフィール王国の王。ちと頭が堅そう。
【聖務停止】教皇が、クレームをつけてきたウィンフィール王国に対抗するため、王国内での教会の仕事を停止させた。いわば医師が治療費が高額すぎると訴える目の前の患者に治療を施さないような感じ。
【聖典】教会が一般に対して内容を秘匿している。ゆえに好きなように解釈して伝えることが可能。コルたちはそれを一般に広めたい。難解な言葉で書かれているらしく宗教家でも読めない者が増えてきたので教会文字が発明された。それもまた一般には流布しておらず、ロレンスでも完全には読めない。第七章までが主要な教えで、後は神から言葉を賜る預言者の旅の模様や、弟子たちの現行録。
【セリム】「狼と香辛料亭」従業員。実体は白狼。ミスが多かったのは眼が悪かったからだとわかりロレンスがメガネをプレゼントしてくれた。
【総督】細身で風格のある老人。元ルウィック同盟の大幹部で遠隔地貿易船を率いていたので「総督」と呼ばれていた。隠居後はアティフの鰊の卵の先物取引なんかで楽しんでいる。
【太陽銀貨】デバウ商会が独自に出す高品位の銀貨。太陽の図柄が描かれている。ロレンスたちが創設に関わった。
【デバウ商会】大陸北部に勢力を広げる大商会。
【ドイッチマン】ウィーフィール王国、テイラー商会の商人。
【鶏】去勢した雄の鶏は、雌の鶏よりも旨いらしい。なんて話をしたばかりにロレンスは鶏を買わされることになる。
【ニョッヒラ】湯屋「狼と香辛料亭」のある北の温泉郷。シーズンは雪深い冬。
【ノーラ】ある町で苦労していた羊飼いの少女。狼と羊飼いは仲が悪い。
【ハイランド】ウィンフィール王族の血脈。諦めないのがいいところ。コルはニョッヒラに湯治に来たハイランドに口説かれウィンフィール王国の力になりたいと思うようになった。つなぎはデバウ商会が担当しているようだ。商売上にも有利なようだ。ミューリはハイランドのことを信用していないし敵意を見せている。
【ハスキンズ】ブロンデル大修道院の離れ的な場所の羊飼い。羊のことならば神よりもくわしいらしい。《旅の詩人が口にすれば単なる気障な台詞でも、ハスキンズが言えば真理の一言になる。》
【パスロエ】ロレンスがホロと出会った村。ホロは長い間この村の守り神をしていた。
【旅籠】アラムたちが営んでいる、聖女伝説のある修道院を宿泊施設にしたもの。その伝説の聖女はセリムのことらしい。
【ハンス】エーブがフルールだった頃彼女をバカにしたような態度を取っていた商人。
【ハンナ】「狼と香辛料亭」の炊事場を采配する女。実体は鳥。
【ピアスキー】ラグ・ピアスキー。ルウィック同盟に所属する旅商人。
【ビーベリー】近隣の領主。善人。
【フルール・フォン・イーターゼンテル・マリエル・ボラン】エーブの本名。没落お嬢様。
【故郷】わっちらには新しい故郷を作るなどという発想はありんせん。故郷は故郷。誰がいるかではなくどの土地かが重要なんじゃ。(byホロ)
【ブロンデル大修道院】ウィーフィール王国にある有名な修道院。
【ベルトラ】エーブがまだフルールだった頃の女中。エーブより一歳下。
【ホロ】香辛料のヒロイン。人の姿のときは華奢な美少女、正体はかつてヨイツを治めていた巨大な賢狼。故郷に戻りたくてロレンスと旅している。麦の穂に宿る。後に湯屋「狼と香辛料亭」のおかみさん。人よりはるかに長い時を生きるのでロレンスが死んだ後は再び旅をするのかもしれない?
【ホロとロレンス夫婦】《まさかずっと幸せでい続けられるだなんて、驚きをとおり越して笑うしかなかった。》byコル羊皮紙1巻p.26
【ホロの機嫌】よく変わる。が、理由のあることが多い。賢狼だから。
【味方】《少なくとも、自分はなにがあっても、ミューリの味方です。》羊皮紙1巻p.127
【ミューリ】ホロとロレンスの娘。羊皮紙のヒロイン。名前はホロの古い仲間から取った。天真爛漫で図太く奔放。人の姿のままでも充分すぎるほどの野生児だが狼の耳と尻尾を持っている。巨大な狼に変身することは今のところできないようだ。銀色の髪の毛は油に濡れているようにしっとりしているのに触ると指のあいだをさらさら抜けていくようで彼女の自慢らしく、日々お手入れを欠かさない。コルが宗教の道を求めてニョッヒラを出ていったら「私も旅に連れていって!」。その後なにやら「聖女」と呼ばれるようになっているらしい。
【ミリケ】スヴェルネルの顔役。悠久の時を生きる獣の化身。
【ミルトン・ポースト】エーブがフルールだった頃取引相手となった、衣服を取り扱っていた商人。貴族出身でフルールは彼に少し惹かれた。
【未練】丸顔の船頭が語る。《同じ川の流れには二度と入れない、未練がましいことも悪いわけじゃない》羊皮紙1巻p.23
【無邪気】《自分が無邪気すぎるのだろうか? だが、信仰とは本来無邪気なものだ。》羊皮紙第一巻p.191
【ヨイツ】ホロの故郷。
【ルウィック同盟】大陸北部を根城にする商人の一団。30の貴族を後ろ盾にした十の大商会が統べている最強の経済同盟。月と盾の紋章旗を掲げている。ほとんど一国に等しい力を持っている。
【ルワード】有名な傭兵団の長。
【レイノルズ】ケルーベ「ジーン商会」の主。「狼の骨」について何か知っているらしい。ずっこい儲け方を実行していた。
【レノス】コルが子どもの頃にはまだ教会がなかったが今や司教を任命する司教座が置かれ北の地の教会の中心地となっている。
【ロレンス】クラフト・ロレンス。香辛料の主人公。狼娘に翻弄される幸せな毎日を送る行商人。とはいかないか。後に湯屋「狼と香辛料亭」主人。
【若い司祭】アティフの鰊の卵取引所を閉鎖すると宣言した。どうやらコル(薄明の枢機卿)に感化されているらしい。
【「我々の神の書」計画】ハイランドやコルが考えている計画。聖典の俗語翻訳版を作り、個人個人が考えていくことができるようにすること。教会は自分たちの矛盾を指摘されないように民衆を無知のままにしておきたいので当然反発すると思われる。また、内容の解釈も研究者の間でも異なるので困難があると思われる。 -
Posted by ブクログ
【感想】
・いつの間にか続編出てたことに気づいていなかった。ニョッヒラ以降のんびり気分で読めるシリーズとなった。この巻では久々に荷馬車の旅。やっぱりこうでなくっちゃ?
【一行目】
鉈を振り下ろしたように、眠りから覚めた。
【内容】
・娘のミューリを探す旅に出るというホロとロレンスから湯屋を任せると言われたセリムの悩みと、夫婦の「賢者の贈り物」。
・ほぼ十年ぶりに二人だけの荷馬車旅に出たホロとロレンス。以前と異なるのは商売の旅ではなく旅を楽しむための旅のようなものであること。久しぶりの旅で火はおこせず、道には迷うが。
・森を伐採して金に変えるべきか守るべきかで悩んでいる領主に知恵を貸してくれと頼まれたロレンスはホロとともに森へ赴く。
・絵画の記録性に気づいたホロと、港町の鰊の卵先物取引と宗教家。
・ミューリがまだニョッヒラにいて十歳になった頃。
▼狼と香辛料と羊皮紙についての簡単なメモ(9巻~11巻、21巻)
【諦める】《なにかのためになにかを諦めるなんてのは、本当は正しくないのだから。》21巻p.192
【新しい村】人々をまとめる強力ななにかが欠けていることが多い。
【アティフ】港町。北方の海賊たちからの防衛の拠点でもある。
【アラム】セリムの兄。真の姿は狼。傭兵などをしていたが聖女伝説のある旅籠を営むことになった。
【ウィンフィール王国】教会と仲が悪い。
【エーブ】やり手で剣呑な女商人。すべてを憎んでいるようなところがある。元はウィーフィール王国の貴族で本名はフルール。
【狼と香辛料亭】温泉郷ニョッヒラにある評判のいい湯屋。主人はロレンスという行商人上がりの男。おかみさんはホロといういつまでも若く美しい少女のような女性。
【オーラー】エーブに商売の手ほどきをしてけれた商人。没落前からの知己であり、エーブの夫となった男の部下でもあった。
【絵画】宝石を砕いて絵の具にして描くような代物。
【キーマン】ルド・キーマン。ローエン商業組合在ケルーベ商館別館を預かる貿易商。
【教会文字】教会で用いられる特殊な文字。ロレンスにも一部しか読めない。
【ケルーベ】北と南が対立している町。
【コル】ホロ、ロレンスとともに旅することになった賢く素直で健気な少年。皆が弟子にしたがるが本人的には将来は聖職者。後に湯屋の手伝いをし、ホロとロレンスの娘ミューリに振り回されることになる。ニョッヒラを出た後「薄明の枢機卿」とか呼ばれるようになったらしい。
【ジサーズ】陸の孤島のような北の鄙びた寒村。
【商人の言葉】省略されたものがいっぱいある。
【スヴェルネル】ニョッヒラの近くにある大きな街。
【スフォン王】ウィーフィール王国の王。ちと頭が堅そう。
【セリム】「狼と香辛料亭」従業員。実体は白狼。ミスが多かったのは眼が悪かったからだとわかりロレンスがメガネをプレゼントしてくれた。
【総督】細身で風格のある老人。元ルウィック同盟の大幹部で遠隔地貿易船を率いていたので「総督」と呼ばれていた。隠居後はアティフの鰊の卵の先物取引なんかで楽しんでいる。
【デバウ商会】大陸北部に勢力を広げる大商会。
【ドイッチマン】ウィーフィール王国、テイラー商会の商人。
【鶏】去勢した雄の鶏は、雌の鶏よりも旨いらしい。なんて話をしたばかりにロレンスは鶏を買わされることになる。
【ニョッヒラ】湯屋「狼と香辛料亭」のある北の温泉郷。シーズンは雪深い冬。
【ノーラ】ある町で苦労していた羊飼いの少女。狼と羊飼いは仲が悪い。
【ハスキンズ】ブロンデル大修道院の離れ的な場所の羊飼い。羊のことならば神よりもくわしいらしい。《旅の詩人が口にすれば単なる気障な台詞でも、ハスキンズが言えば真理の一言になる。》
【パスロエ】ロレンスがホロと出会った村。ホロは長い間この村の守り神をしていた。
【旅籠】アラムたちが営んでいる、聖女伝説のある修道院を宿泊施設にしたもの。その伝説の聖女はセリムのことらしい。
【ハンス】エーブがフルールだった頃彼女をバカにしたような態度を取っていた商人。
【ハンナ】「狼と香辛料亭」の炊事場を采配する女。実体は鳥。
【ピアスキー】ラグ・ピアスキー。ルウィック同盟に所属する旅商人。
【ビーベリー】近隣の領主。善人。
【フルール・フォン・イーターゼンテル・マリエル・ボラン】エーブの本名。没落お嬢様。
【故郷】わっちらには新しい故郷を作るなどという発想はありんせん。故郷は故郷。誰がいるかではなくどの土地かが重要なんじゃ。(byホロ)
【ブロンデル大修道院】ウィーフィール王国にある有名な修道院。
【ベルトラ】エーブがまだフルールだった頃の女中。エーブより一歳下。
【ホロ】ヒロイン。人の姿のときは華奢な美少女、正体はかつてヨイツを治めていた巨大な賢狼。故郷に戻りたくてロレンスと旅している。麦の穂に宿る。後に湯屋「狼と香辛料亭」のおかみさん。人よりはるかに長い時を生きるのでロレンスが死んだ後は再び旅をするのかもしれない?
【ホロの機嫌】よく変わる。が、理由のあることが多い。賢狼だから。
【ミューリ】ホロとロレンスの娘。名前はホロの古い仲間から取った。天真爛漫で奔放。人の姿のままでも充分すぎるほどの野生児だが狼に変じることも可能。コルが宗教の道を求めてニョッヒラを出ていったら後をついていった。その後なにやら「聖女」と呼ばれるようになっているらしい。
【ミリケ】スヴェルネルの顔役。悠久の時を生きる獣の化身。
【ミルトン・ポースト】エーブがフルールだった頃取引相手となった、衣服を取り扱っていた商人。貴族出身でフルールは彼に少し惹かれた。
【ヨイツ】ホロの故郷。
【ルウィック同盟】大陸北部を根城にする商人の一団。30の貴族を後ろ盾にした十の大商会が統べている最強の経済同盟。月と盾の紋章旗を掲げている。ほとんど一国に等しい力を持っている。
【ルワード】有名な傭兵団の長。
【レイノルズ】ケルーベ「ジーン商会」の主。「狼の骨」について何か知っているらしい。ずっこい儲け方を実行していた。
【ロレンス】クラフト・ロレンス。主人公。狼娘に翻弄される幸せな毎日を送る行商人。とはいかないか。後に湯屋「狼と香辛料亭」主人。
【若い司祭】アティフの鰊の卵取引所を閉鎖すると宣言した。どうやらコル(薄明の枢機卿)に感化されているらしい。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ絶賛進行中である宗教改革の波に呑まれた、哀れな騎士団を救おうと頑張る話。サブストーリーとして、「月を狩る熊」についての言及が少しあって、それには心が躍った。何故殺しをおこなったのか、何故歴史から姿を消したのか。少しずつではあるが掘り下げている以上、答えは用意されているはず。『香辛料』から引っ張って来られている謎なので、どんな答えが用意されているのか、楽しみだ。
物語のオチは正直あんまり爽快感もないし、コルとミューリの関係性を表す言葉にも腑に落ちないというかそれじゃ満足せんだろうと思ったけど、『羊皮紙』を貫くコルの宗教改革に似合う、王国・教会共に変化を及ぼす良いオチだったのかなとも思う。テーマが大きすぎて主人公格二人の冒険から離れている感もあり寂しいが。月を狩る熊とか新大陸とか面白いネタは転がってるので、(先延ばしでなく)主軸に花を添えてくれたらいいなと思っている。 -
Posted by ブクログ
なんと狼と香辛料も22巻、スプリングログの5冊目。やっぱりホロとロレンスのほうが面白い。スプリングログになってから、ロレンスの老いと、残されるホロの事がちらほらと描かれるのが、大変身につまされてしみじみとする。繋がった短編が2編とミューリとコルが主のとある結婚式の話。永遠と言っていいほどの時を生きる、スピリッツのような存在の動物たちがとても心動かされる。リスが新しく出てくるが、年を経ると、逆に子供のようになっていく、という設定が加えられていて、ホロの説明にもなっている。ミューリの話は羊皮紙ではなくてこちらに入ってるのが気にならんこともない。
-
Posted by ブクログ
ネタバレエピローグと短編集。
短編集の後にエピローグが欲しかった。
ホロとともにであった5人の女性たちが合流して、会いに来るまでの話。
会話は色々盛り上がったのだろう。
女司祭のエルサさんは相棒を連れてこなくてよかったのかね。
ロレンスとホロ側は幸せであり続けられているようで何より。
コルの挿絵ははじめの頃よりかは成長性ているけど、それでも線が細すぎて女の子のようじゃないかね。
続編も出ているようで、未読だけどそっちでも幸せであり続けているのだろうと思う。
その他の短編集も悪くはなかったけども、
Epilogueの後に読むのは少し蛇足な感じがしたかな。
続きは多分読まないかなー。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集。
甘々なロレンスとホロの話3編と、元羊飼いノーラが、新しい街に行って次なる一歩を踏み出す話。
短編集での2人の話は物語の進行に応じてどんどん甘くなってくるイメージが。
[狼と桃のはちみつ漬け]
遂に出会ってしまった高級桃のはちみつ漬けを購入するために奮闘する話。
「二人で」やりたいとか、もう結婚してしまえ。
[狼と夕暮れ色の贈り物]
男避けに、狼避けの貨幣を首から下げさせる話。
態度が堂々としてきた感じが。
[狼と銀色のため息]
質の悪い狐の毛皮を示す値札を、そうとは知らず自慢のしっぽにつけてご満悦のホロが可愛い。
[羊飼いと黒い騎士]
羊飼いをやめたノーラが、服飾関係の職につこうと、疫病で人の減った村に来たら、ゴタゴタに巻き込まれて、教会の司祭につく話。
疫病で人が沢山死んだ→就きたい職に就くことが可能だ。と安易に考えてしまい、それはある意味正解なのかもしれないけれど、被害を受けた方としては生きるのに精一杯で軽い気持ちで来られても辛いわけで。
中々人生思い通りに行かないものだと思うけれど、無難な着地をしてくれたようで何より。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ3つの短編集。
ロレンスとホロの話は問題も起こらず二人がいちゃつくお話。
ロレンスは
"「記憶は間違えることが大いにある。しかし、文字はそうではない」
揉めた時に勝つのは、いつだって文字なのだ。"
と学びつつ、エーブは文字を書き換えられ、その文字に負けるというのは中々の皮肉がきいていることで。
[狼と黄金色の約束]
このときの笑顔を忘れないと言っていたけども、あまりにも穏やかすぎて、普段の非日常に比べたらすぐに忘れてしまいそう。
[狼と若草色の寄り道]
寄り道して、二人でイチャイチャ話す展開。
[黒狼の揺り籠]
没落しても貴族然としていたエーブが、金の亡者"商人"になるまでのお話。
こうなったかという感じで中々読み応えがありました。