まさかの商業ファンタジー、楽しみながら貨幣経済や商取引が学べてしまう恐るべき(?)ラノベ!
中世ヨーロッパ風の世界観というと様々な作品がありますが、本作はメインとなる要素がかなり異色。主人公は25歳の行商人ロレンス、武器とするのは商人としての知恵や経験、発想力や交渉術とバトル要素はまるで無し、剣も魔法も使いません。
商人なので勝負事は商売関連なのですが、これがまたどういう訳か物凄く熱い!
騙し騙され裏を読んで裏をかく……全霊を掛けた商売の駆け引きはバトルにも負けない緊張感があるんですねー。
ひょんなことから狼っ娘ホロと旅することになるロレンスですが、この狼っ娘が侮れない。
少女の姿ながら数百年を生きる賢狼で知恵も機転も凄まじく行く先々でロレンスはもちろん歴戦の商人達も唸らせます。しかし普段は飄々としつつ時折弱さや儚さを見せることもあり……二人の行く末にも注目です!
緻密なストーリー構成で推理モノや裁判モノに通じるハラハラ感とカタルシスがあり、それでいて文体はとても読みやすい本作。ラノベを敬遠する人にもぜひ読んでもらいたい一作です!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2013年02月08日
再読。過去に読んだことのある巻(12巻まで)の中では1番好きな話。まさに『商戦』という言葉がぴったりで、登場人物たちの交わす言葉一つ一つに手に汗握る。
その中で、怪物的な登場人物たちに翻弄されながらも、大きな流れの中でなんとか自分の立ち位置を見失わないように努力するロレンスの姿がとても格好いい。
...続きを読むまた、怪物の1人であるエーブの存在も魅力的。どの言動が嘘で、どれが本当なのか、ロレンスでなくとも惑わされる。
オチはいい感じにニヤニヤさせて貰いました。今考えるとあの会話も伏線だったんだなー。
Posted by ブクログ 2011年08月31日
狼と香辛料の中でどれか一冊と言われたら、迷わずコレ
いつものホロとのやり取りもいいんですが、狼と香辛料を狼と香辛料たらしめているもの
商人同士の駆け引きがシリーズ通して一番見れます。
Posted by ブクログ 2011年03月18日
誰が信用できるのか?
最後までハラハラ展開で突っ走りますが、やっぱエーブが格好良すぎ!!
エーブからロレンスへのサプライズイベントの表現も良かったし、それに対するホロの反応も可愛いいねえ~
Posted by ブクログ 2010年06月26日
前回の続き。キーマンに使われ、ケーブとは探り合い、ロレンスはいいように使われて終わってしまうのか!?
いよいよ解決編!ということで、非常におもしろかった。
6巻(だったか?)の話がここで本当の意味で生かされるという、きちんと複線を回収してすっきり。さらにエーブとキーマンが手を組んだ瞬間の爽快感と...続きを読むいったら(笑)
話自体がおもしろい、読んでいて話に夢中になれる、その上すっきりできるこの巻はお勧め!
ホロとコルの存在意義が危ういものになっている気がする。今回ホロが全てを丸く収める方法もあって、それいったら何でもありになってしまうから言っちゃいけなかったと思う。あくまでスーパー解決法をロレンスと一緒に考えるというスタンスがよい。でもここまで来ちゃったら逆にそれが不自然でもあるから、なんとも言えないw
コルの意義を次の巻あたりで出してくれることに期待。
狼の骨の話が一件落着したらヨツイに向かうのか・・・さすがにこれ以上伸ばすときついものがあるのでは?(笑)
Posted by ブクログ 2010年03月10日
エーブの魅力がたくさんつまっているのではないかと・・・。わたしが一番好きな巻。エーブ最高です。最後もすごく良かったです。読み返して、やっと理解できたあの表現の仕方が・・・。絶対アニメ化してほしいです。エーブ好きだぁ・・・。
Posted by ブクログ 2010年01月31日
今回は下巻ということで上巻の続き。
キーマンとエーブという天才的な商才を持っている十両役者二人に対してロレンスが大逆転劇を狙う。
このシリーズでこういう「商売」がテーマになっている話はそういうのを理解しようとするのが個人的にすごく楽しい。ただ一冊読むのでその日はお腹いっぱいになってしまうがw
最...続きを読む後のロレンスの大立ち回りは読んでいて爽快感というか、疾走感みたいなものがあった。純粋に作者の話の構成を楽しめた巻。
Posted by ブクログ 2010年03月06日
ラストのコルが追い出された後の、ロレンスに対するホロの嫉妬(?)にニヤニヤしてしまいました。
才覚溢れるエーブもキーマンもロレンスから見れば大商人なのかもしれないけれども、その2人をある意味では手懐けてしまったロレンスは、有能な立派な商人なのではないでしょうか。
これから先、商談や騒動も楽しみでは...続きを読むありますが、巻を増すごとに徐々に頬がゆるんでしまうホロとロレンスの関係が、尚一層気になってしょうがないです。
個人的に支倉さんの書くあとがきが好きです。
毎巻楽しみだったりしております。
Posted by ブクログ 2009年11月24日
ちょっと買わずにいたらずいぶんと溜まったようだ。
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03/03
買っただけで読んでない。
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03/11
ホロとロレンスにコルというスパイスが入ってきたけど
読んでるとコルは全然スパイスではない。
エーブがスパイスでした、という話でOK?
Posted by ブクログ 2009年10月04日
コレを書いている時点ではまだ表紙イメージが無いですね.
待っておりました「対立の町」後編です.
相変わらず行商人ロレンスとその周りを取り巻く人々と
切羽詰った状況が楽しいですね.
またしても最後にどんでん返しがッ・・・・・・・・・!!!
カッコいいぜロレンス.
ライトノベルとして世...続きを読むに出ていますが
ライトノベルっぽくない・・・と私は思っています.
でもこういう題材だとライトノベルでしか出せないか・・・そんな感じです.
ちなみにこの狼と香辛料,
話のつながりが意外と多いのでこの巻だけでは読めません.
興味のある方は一巻からどうぞ〜.
Posted by ブクログ 2021年12月24日
伝説の海獣イッカクをめぐって、港町ケルーベの北と南の対立は予断を許さないものとなり、ロレンスたちもエーブとキーマンのはざまでどのように振る舞うべきなのか、厳しい決断をせまられることになります。
本シリーズではここまでホロが不動のメイン・ヒロインで、ほかの女性キャラクターはあまりロレンスに深くかかわ...続きを読むってくることはなかったのですが、今回はエーブが強力なライヴァルになっています。続巻でも再登場を果たすことになるのか、これからの展開がたのしみです。
Posted by ブクログ 2015年05月21日
久しぶりに、とても商人っぽいエピソードでよかった!と言っても頭を巡らせて儲けをかっさらう話ではなく、組織や権力の中でどう動くかっていう、生々しさがこのシリーズらしくて良かった。そもそもこのシリーズはずっと、大切なものをわざとらしく愛の前に割り切ってしまうのではなく、葛藤したり欲深くなったりしながらき...続きを読むているところが魅力だと思ってるので。
続きもたのしみー!!
Posted by ブクログ 2015年02月16日
行商人ロレンスと狼少女ホロの旅物語
下巻と言うことで、前作の続き
商館の主や元貴族の大商人を相手にロレンスが四苦八苦しながらもあきらめない姿はとても格好良かった
ただ、最後の敵が君か…って感じで何となく物足りない
ロレンスを巡るエーブとホロのあれこれが結構楽しめる
Posted by ブクログ 2014年07月02日
いや~、小説って一気に読まないと内容忘れちゃうね。8巻読み終わって9巻読み始めて、少しずつ進めてたら思ったより時間かかって何がなんだか忘れてっちゃうんだよなぁ。
さて、8巻の続きの9巻、キーマンとエーブの二人からの取引に板挟みになったロレンスは慌てふためいて港町ケルーベから逃げ出そうとする。
...続きを読む
頭に血が上ったロレンスをホロがなだめる。
「ぬしよ、少しは落ち着いたらどうじゃ?」
再び取引のテーブルに戻るロレンスだったが、事態はひっ迫する。
キーマンとエーブのパワーバランスが崩れ、エーブがローエン商会に連れて行かれた。
ロレンスはどう動く。
上下巻なが~い。そして物語は狼の骨を追いケルーベから次の街へ。
Posted by ブクログ 2013年05月26日
対立の町の後半。
ロレンスはどちらにつき、何を得て、何を失うのか?ということを考えながら読み進めていた。
結果として丸く収まったようで何より。
今回は、ホロよりもエーブがヒロインだったかな?
終幕は明確に書かずに、雰囲気を醸し出している描写が憎い表現の仕方だなぁ。
でも、それだけでもエーブのファンに...続きを読むはなりそうだ。
Posted by ブクログ 2013年03月10日
神獣イッカクをめぐる商戦に巻き込まれたロレンス。1対1の商売には長けていても多対多の商売には不慣れなロレンスはどう立ち回るのか・・・。
ホロの狼の力で解決する展開にならなくてよかった。
Posted by ブクログ 2011年08月10日
非常に楽しめた。
コルの参加でホロとのうだうだとしたやりとりも少なくなり、
前巻からの緊迫した雰囲気が続いておりテンポよく読めた。
商売にからめて世の中の表裏の様々な事象を描き上げており読み応えがある。
実際に刀を手に取り荒野を行くような動的な冒険ではなく、ひたすら頭脳合戦とでもいうべき水面下の戦い...続きを読むが面白い。
エーブのキャラクターは非常に自分好み。
ラストで会えて良かったと告げる彼女の台詞には痺れた。
Posted by ブクログ 2011年04月14日
シリーズ初の上下巻構成、初のサブタイトルつき。
初めてずくめだったが、ちょっと停滞したり迷走したりしていたシリーズが旅の目的がきちんときまったことで、引き締まったように感じる。
邪魔者になるかと思われたコルも馴染んでいるようで一安心、か。
ただ、ストーリー全体が緊迫した雰囲気に包まれている中、...続きを読む今回の「切り札」はちょっとショボ過ぎたと思う。
Posted by ブクログ 2010年07月10日
前巻イッカクを巡る大きな商売に巻き込まれたロレンス。エーブを始め、商会を取り仕切る格上の商人達に対し、行商人の一人でしかないロレンスはそれらのコマの一つでしか無いわけで。逃げだそうとするロレンスにハッパをかけるのはやはりホロ。
ロレンスにとって敵う相手ではないキーマンやエーブに対し、ロレンスなりの...続きを読む意地で一矢報いようとし、土壇場でどんでん返しを引き起こしたレイノルズのトリックを明かし、一気に逆転に持っていく流れはアツイ展開。
商人としてのロレンスの活躍も久々に見られた気がする。
そしてエピローグは・・・なんともにやけるシーンですな。
別れ際にエーブがロレンスにした行動に対し、ホロにささやかな抵抗をするロレンス。「語りたくもない」と子細が一切ない表現はホロとどんなやりとりがあったのが想像できるだけにニヤニヤしてしまう。
次の舞台は海を渡ったウィンフィール王国になるのかな。まだまだロレンス・ホロ・コルの旅路は続きそうで次の話も楽しみ。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
上下巻の刊行に間が空いていたので、
上巻の瑣末なやりとりを忘却していたため、
手探りで読んでいたせいか、少し物足りなく感じた。
まぁ自分の記憶力が悪いのですが。
上下巻通しで読めばきっと満足できる、はず。
Posted by ブクログ 2019年06月06日
エーブとキーマンの伝書鳩をしていたら、双方共通の敵が現れて、ロレンスの機転で切り抜けた話。
ホロの挿絵が可愛らしい。
キーマンとエーブの双方に睨まれる結果となったレイノルズが可哀想なことで。
自分の利益を得るためには密輸という犯罪も犯すロレンスだけど、敵のズルはしっかりと首根っこを抑えるという点...続きを読むは、商人というのは因果なものだと思わなくはない。
Posted by ブクログ 2017年06月07日
コル君というキャラクターが入ってきて、ふたり旅のじゃまになるのでは
とも思っていましたが、よく席を外すという気遣いもあり(笑)今まで通り面白かった。
最後はどうまとめるのか、最後まで本当にハラハラする展開でよかったです。
気になるのは、二人の言葉遊びが、よくわからない場合も出てきた。。
Posted by ブクログ 2011年06月22日
下巻で、話が盛り上がったところから始まる。
そのため展開にずっと緊迫感があって
さすがにページをめくるのをやめれなかった。
キーマン、エーブ、ロレンス、レイノルズ、みんな一度追いつめられて表情曇ってましたね。怖い世界だ。
エーブすごい生きるのしんどいだろうなって思って哀しくなったりして・・・
ロレ...続きを読むンスはすごい商人じゃなくても、いい男なんだな。
一人で戦ってるんじゃないって悟って、どうしたらいい?ってホロに尋ねた時ホロがすごい喜んでたのが印象的でした。
端的なことは結果オーライってことだけどやっぱり経済的な面でのからくりが理解できないのは僕が馬鹿だからでしょう。
彼らの会話にはいつも答えが明示されないのがやや辛いんです。
それでも最後にホロがあからさまに嫉妬して終わったことで次につなげれます。
Posted by ブクログ 2011年01月01日
付き合う前からマンネリ化対策してる二人の珍道中。ロレンスさんはいい意味で小市民で、私が好きな人×人外CPの人側が如何に変態かよくわかりました。うん、普通は圧倒的な力の差に怯えたり寿命の差に悩んだりするよね!
獣耳属性はないので、そういう意味ではホロは惹かれなかった(寧ろ敬遠の理由になってた)んで...続きを読むすが、強い女性好き属性には大ヒット。ノーラさんやエーブさんも大好きです。というか全体的に女性が格好良くて男性が可愛(略)
ラブラブいちゃこらしてるのよりツンケン口げんかしてる方が好きなので、2人の意地の張り合いは大歓迎。綿密な経済や貨幣の描写も面白いです。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
狼と香辛料第9巻目。
今回は下巻と言うことで上巻の続き。
ロレンス達はキーマンとエーブに翻弄される。
相手の心境、事実、状況。
それらによって作り上げられていく作戦。
今回も起承転結を見せつけられた
Posted by ブクログ 2009年10月04日
●No.28
9巻「対立の町」(下)〜中州の市場の土地の利権を巡る町の南北の対立。珍獣イッカクが狂言回し。
p.302 【元貴族の女商人:エーブ・ボランの本名】:フルール・フォン・インターゼンテル・(マリエル)・ボラン
出身国:北部 ウィンフィール (マリエルは近しい者だけが知る...続きを読む「隠し名})