【感想・ネタバレ】狼と香辛料IX 対立の町<下>のレビュー

まさかの商業ファンタジー、楽しみながら貨幣経済や商取引が学べてしまう恐るべき(?)ラノベ!
中世ヨーロッパ風の世界観というと様々な作品がありますが、本作はメインとなる要素がかなり異色。主人公は25歳の行商人ロレンス、武器とするのは商人としての知恵や経験、発想力や交渉術とバトル要素はまるで無し、剣も魔法も使いません。
商人なので勝負事は商売関連なのですが、これがまたどういう訳か物凄く熱い!
騙し騙され裏を読んで裏をかく……全霊を掛けた商売の駆け引きはバトルにも負けない緊張感があるんですねー。
ひょんなことから狼っ娘ホロと旅することになるロレンスですが、この狼っ娘が侮れない。
少女の姿ながら数百年を生きる賢狼で知恵も機転も凄まじく行く先々でロレンスはもちろん歴戦の商人達も唸らせます。しかし普段は飄々としつつ時折弱さや儚さを見せることもあり……二人の行く末にも注目です!
緻密なストーリー構成で推理モノや裁判モノに通じるハラハラ感とカタルシスがあり、それでいて文体はとても読みやすい本作。ラノベを敬遠する人にもぜひ読んでもらいたい一作です!

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Posted by ブクログ 2014年07月02日

 いや~、小説って一気に読まないと内容忘れちゃうね。8巻読み終わって9巻読み始めて、少しずつ進めてたら思ったより時間かかって何がなんだか忘れてっちゃうんだよなぁ。

 さて、8巻の続きの9巻、キーマンとエーブの二人からの取引に板挟みになったロレンスは慌てふためいて港町ケルーベから逃げ出そうとする。
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 頭に血が上ったロレンスをホロがなだめる。

「ぬしよ、少しは落ち着いたらどうじゃ?」

 再び取引のテーブルに戻るロレンスだったが、事態はひっ迫する。

 キーマンとエーブのパワーバランスが崩れ、エーブがローエン商会に連れて行かれた。

 ロレンスはどう動く。


 上下巻なが~い。そして物語は狼の骨を追いケルーベから次の街へ。

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Posted by ブクログ 2013年03月10日

神獣イッカクをめぐる商戦に巻き込まれたロレンス。1対1の商売には長けていても多対多の商売には不慣れなロレンスはどう立ち回るのか・・・。
ホロの狼の力で解決する展開にならなくてよかった。

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Posted by ブクログ 2011年08月10日

非常に楽しめた。
コルの参加でホロとのうだうだとしたやりとりも少なくなり、
前巻からの緊迫した雰囲気が続いておりテンポよく読めた。
商売にからめて世の中の表裏の様々な事象を描き上げており読み応えがある。
実際に刀を手に取り荒野を行くような動的な冒険ではなく、ひたすら頭脳合戦とでもいうべき水面下の戦い...続きを読むが面白い。

エーブのキャラクターは非常に自分好み。
ラストで会えて良かったと告げる彼女の台詞には痺れた。

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Posted by ブクログ 2019年06月06日

エーブとキーマンの伝書鳩をしていたら、双方共通の敵が現れて、ロレンスの機転で切り抜けた話。
ホロの挿絵が可愛らしい。

キーマンとエーブの双方に睨まれる結果となったレイノルズが可哀想なことで。

自分の利益を得るためには密輸という犯罪も犯すロレンスだけど、敵のズルはしっかりと首根っこを抑えるという点...続きを読むは、商人というのは因果なものだと思わなくはない。

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Posted by ブクログ 2017年06月07日

コル君というキャラクターが入ってきて、ふたり旅のじゃまになるのでは
とも思っていましたが、よく席を外すという気遣いもあり(笑)今まで通り面白かった。

最後はどうまとめるのか、最後まで本当にハラハラする展開でよかったです。

気になるのは、二人の言葉遊びが、よくわからない場合も出てきた。。

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Posted by ブクログ 2011年06月22日

下巻で、話が盛り上がったところから始まる。
そのため展開にずっと緊迫感があって
さすがにページをめくるのをやめれなかった。

キーマン、エーブ、ロレンス、レイノルズ、みんな一度追いつめられて表情曇ってましたね。怖い世界だ。
エーブすごい生きるのしんどいだろうなって思って哀しくなったりして・・・
ロレ...続きを読むンスはすごい商人じゃなくても、いい男なんだな。
一人で戦ってるんじゃないって悟って、どうしたらいい?ってホロに尋ねた時ホロがすごい喜んでたのが印象的でした。
端的なことは結果オーライってことだけどやっぱり経済的な面でのからくりが理解できないのは僕が馬鹿だからでしょう。
彼らの会話にはいつも答えが明示されないのがやや辛いんです。

それでも最後にホロがあからさまに嫉妬して終わったことで次につなげれます。

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