支倉凍砂のレビュー一覧
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今シリーズの集大成となる本巻。
教会vs改革側の対決もしっかりと。
シリーズ通しての起承転結の結となる1冊ですが、もちろん本作の中の起承転結も面白く読めました。
「神の錫杖」とはなるほどそうだったのかと。
登場人物それぞれの結末もモヤモヤは残らず、ちゃんと読めたなと思います。
まぁ、エピローグの最後はムムッと一瞬なりましたが。
狼と香辛料からここまで追ってきて楽しかったな。
コルのセリフですが、「とても楽しい旅でした」
まさしくこれです。あとは短編集を気長に待ちます。
読み終わってから、羊皮紙シリーズの1冊目を見てみたら「おぉ…」となりました。
香辛料組と羊皮紙組の再会や新大陸の話も今後の -
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ネタバレ狼の化身であるホロと旅の行商人ロレンスの冒険を描く『狼と香辛料』シリーズが17巻で完結した後の後日談を描く『Spring Log』シリーズも、順調に物語が進み、ついに7冊目となった。長くシリーズを追いかけてきたのだが、今のところ『狼と香辛料』シリーズは2023年に刊行された本作が最後となっており、ようやく追いついた形になった。
長らく、この『狼と香辛料 Spring Log』は短編集、あるいは長くても中編という感じだったのが、久しぶりに本作は長編という形で物語が進んでいく。しかも登場するのは、かつてロレンスと死闘を繰り広げたエーブ・ボランということで、シリーズのファンにとってはかなり嬉しい展 -
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ネタバレホロとロレンスの絆は決して浅くはありませんが、ほんの些細なことから生じたすれ違いが大きな亀裂になってしまうこともまた、よくある話です。
お互いに信頼し思いを寄せている部分があるのに、正直に伝えられなかったり、相手を思いやったつもりの行動が裏目に出たり。
恋敵まで登場しての大騒動になりましたが、何はともあれ落ち着くところに決着して一安心です。
また新しい街へと向かう、ホロとロレンスの旅路がどのようなものになるのか、次作も楽しみにしたいとおもいます。
物語の展開はスピード感があってとても楽しめましたが、相場を使った売り買いや信用取引を用いた策略など、経済的な部分ではそれなりに専門的なやり方がで -
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行商人として一人前だと思われていたロレンスですが、欲を出したあまり絶体絶命の窮地に立たされることになります。
とても返済できる額ではない借金を背負い、解決のために泣く泣く許されざる「金の密輸」に手を出すことに。
互いに騙し騙されの商人の世界で、賢狼ホロの叡智と、これまでの経験から身につけた証人としてのスキルをフル活用してピンチ脱却を目指します。
金の密輸や武具価格の暴落、為替システムの活用など、社会科(世界史)の授業に関連するような単語も各所にちりばめられており、他のライトノベルと比べても読みごたえがあります。ホロの思いに気づかず、また気づいたとしても言葉かけを見事に間違えるロレンスの朴 -
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狼の化身であるホロと旅の行商人ロレンスの冒険を描く『狼と香辛料』シリーズが17巻で完結した後の後日談を描くSpring Logシリーズも、順調に物語が進みあっという間に4冊目となった。もともとは行商人を引退し、湯屋の主人となったロレンスとホロの日常を描く作品の予定だったようだが、今作からは本格的に旅に復帰して、過去と同じような展開を迎えることになったらしい。
街で落ち着いている2人も決して悪くはないが、やはり2人には旅に出るのがよく似合う。
17巻まで続いた『狼と香辛料』での旅がホロの故郷であるヨイツに向かうと言う目的が明確であったことに比べると、本作から始まる旅はかなりのんびりしている。
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経済を扱ったラノベとして一世を風靡した「狼と香辛料」が15年ぶりにアニメ化されると聞いた時、驚きとともに「最初からやり直すのかあ…」と軽い失望を覚えました。元のキャストを維持した以上、あの名作の続きをぜひ観たかったものです。
そんな若干残念なアニメ化にも利点があって、久しく新刊書店で見かけていなかった原作が再びずらりと並ぶようになりました。おかげで、本当に長い間入手できていなかった本編ラストの17巻を、やっと読む事ができました。
本巻自体はタイトルに明示されているようにエピローグでしかないのですが、何せ自分が1巻を読んだのは最初のアニメ開始とほぼ同時期。ちびちびと、本当にスローな読書ペース