支倉凍砂のレビュー一覧

  • 狼と香辛料XIX Spring LogII

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    SpringLogという物語に波乱なんていらない。事件なんて起こらなくていい。ただただ、2人の幸せであり続ける物語を見せてくれたらそれでいい。
    書き下ろし中編『狼と香辛料の記憶』のラストには震えた。ホロの視点から見る、幸せであり続ける物語からは悲哀がひしひしと伝わって来て僕の胸も苦しい。起伏なく続く日常に恐れを感じるというホロの焦燥が痛いくらいに伝わって来て。それならばと旦那が示した策は、読者にとっても余りに魅力的。
    必ずや、1巻から読み返したくなる。ファンにとっては堪らなくそそる好編だった。
    ってかさ、わっち可愛すぎんだろわっち。こんな真面目くさった気障な文章書いてる間も顔が緩んで緩んで仕方

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    2017年05月13日
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙

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    「主人公とヒロインが結ばれてめでたしめでたし。二人は末永く幸せに暮らしましたとさ。とっぴんぱらりのぷう。」から始まる物語。
    主人公とヒロインが結ばれるところまではっきり書き切れない作品がよく見られる中、主人公とヒロインの娘が新ヒロインになる新シリーズが始まるというのはなかなか壮大です。ドラゴンクエストVみたい。

    主人公役にはコル坊が抜擢されました。前シリーズは商人ロレンスとの行商の旅という大枠があり、助けた恩、孤独の支えなんて縛りもあった上での結びつきだったので、ホロとロレンスのお互いに対する思いのバランスが取れていたのだと思います。それが、コル坊主人公では互いの思いのバランスが取れない、ま

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    2017年09月25日
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙II

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    ホロとロレンスはお互いの気持ちを察しつつも、ある種のタブーとして本音を交わし合うことを避けてきたのよね。そこに生まれるホロのいじらしさだったり、虚勢張っちゃう姿がべらぼうに可愛くてもう虜だったんだけど。新シリーズ「羊皮紙」のミューリは見てくれ通りの年齢で、酸いも甘いも経験したホロとは違って、いい意味で真っ直ぐな女の子。お利口さんだから、人ならざる者である自分の立場を理解はしている。だからこそ“今が大事”だと言ってコル坊への気持ちを公言することを憚らない。これが「香辛料」とは違う部分で、伝えないことが歪みを生むのではなく、伝えることがいつかきっと哀しみを連れくる。その哀しみの中で“今”の幸せを必

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    2017年03月13日
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙

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    そうかぁ…あのコル坊がねぇ……立派になって………ほんとに…………。
    なんて感傷にしばらく浸っちゃうくらいファンには堪らない1冊。
    なんだけど、やっぱりホロの偉大さ、愛おしさってのを改めて思い知らされるのよね。
    僕の中ではホロは文字通り神格化されちゃってるわけで、もう越えられるわけないのよ。
    てなわけで、ホロの娘が頑張る姿を見つめる僕の眼差しは父性に近いものになっちゃう。しょうがないよね?
    内容は1冊まるまるプロローグって感じかな。
    物語の方向性を打ち出して、いざ、大海原へ!
    僕の娘の物語ってことでもちろん☆5

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    2016年11月06日
  • 狼と香辛料XVIII Spring Log

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    旅を終えたホロとロレンスの新天地でのイチャイチャっぷりを見てるだけで幸せ。
    良すぎじゃない?前回の終わり方を引き継ぎながらきっちり新しいストーリーを組み立てているのはさすがというところ。

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    2016年11月02日
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙

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    今までのシリーズの面白さを引き継ぎながら新鮮味も失っていない。ひさびさとは思えない安定した面白さ。ミューリの振る舞いがまた程よくかわいくて程よくずるがしこくてたまらないんだよなあ。

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    2016年11月02日
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙

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    あの世界が返ってきたよ!
    うん、面白かったあ。

    本作は『狼と香辛料』のいわば正当な続編。
    青年になったコルと、ホロとロレンスの娘ミューリの物語。

    なんていうか、こういうの好きなんだよね。
    一度終わった物語の、その後。
    物語は終わっても、彼らはその後も生きているわけで。
    もちろん物語によっては蛇足になってしまうこともあるのだけど、この物語は全然そうじゃない。
    それは主人公が次の世代であることもあるのだろう。
    (いやまあホロとロレンスの物語でも全然いいのだけど。)
    こんなその後の物語が読めるなんて、とても幸せ。
    実に嬉しい。

    物語的には、イギリス国教会やプロテスタントの事績をモデルに宗教と国

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    2016年09月27日
  • 狼と香辛料XVIII Spring Log

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    実に5年ぶりのホロとロレンスとの再会。
    いやあ、愉しいわあ。

    雑誌掲載の短編3つと書き下ろしの中編ひとつという構成の短編集。
    時間軸的にはシリーズ最終巻から十数年後のお話。
    同時刊行で、ホロの娘と青年になったコルを主人公にした一冊が出てるので、それに合わせて文庫未掲載のお話を載せたのだろうと推測。
    後書きを読むと事情は少し違ったみたいだけど、まあ、似たようなもんだし、そんなことはどうでもいい(笑)
    とにかくまた彼らのお話が読めるだけで幸せ。

    最初の短編の冒頭、ホロの葬送の場面にドキッとしたけど、作者のことだからまあ大丈夫だろうとは思っていた。
    それにしてもそのイベントは信心深い村人にはちょ

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    2016年09月24日
  • 狼と香辛料XVIII Spring Log

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    ラノベを買うのは5年ぶり。つまり狼と香辛料の17巻が出て以来。まさか、またこの甘ったるい世界に浸れる日が来るなんて…願ってはいたけど、思ってもみなかった。
    一旦閉じた物語を再開すると、付いて回るのが『蛇足』の声。けれど、この本に限ってはそんな声は生まれないんじゃないかな…
    まるで桃の蜂蜜漬けのような甘ったるい夫婦生活を覗けただけで、胸が一杯になって、5年前ホロが愛おしくて仕方がなかったあの頃へ、時間が巻き戻ったようだった。ああ、やっぱり僕はホロが好きなんだな。そして、やっぱり僕は気持ち悪いオタクなんだな。そんな再確認をさせてくれた。
    なにやら、あと1冊短編集が出るようなので気長に待とうと思う。

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    2016年09月15日
  • 『狼と香辛料』で面白いほどわかるお金のしくみ

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    お金と経済の仕組みを簡潔に整理された本で、知識のおさらいだけでなく今起きていることも併せて説明されてるのでよかった。

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    2016年05月15日
  • マグダラで眠れVIII

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    私もクースラと同じく、そちらばかり気を取られていた・・・。そして、中世風ファンタジーという概念にとらわれ、「この世界も同じ構成の世界」とまでは考えていなかった。読んでいて、「あああっ!!」となりました。と、いうことは・・・北から南・・・ってことはあれですよね、はい。続き待っています。

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    2016年04月07日
  • 狼と香辛料(7)

    ネタバレ 購入済み

    びっくりした

    ノーラ編からいきなりで前巻比べちゃったくらいに話が飛んでグングン進んでる!

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    2016年03月30日
  • 狼と香辛料(12)

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    原作14巻のエピソード。

    原作は最後の山場に向けて小休止みたいな巻なので、原作1冊にコミックス1冊しか使っていない構成ですがあまり不満はありません。ただし、原作ラスト近くに結構重要なシーンがあるのですが、ここは婉曲にではなく、きちんとビジュアルをつけてもらいたかったです。コミックならではの見せ場になったんじゃないかと思うんですけれど。

    あ、コミックならではと言えば、湯浴みシーンは充実してサービス満点。さらに、掲載誌の関係からか、パワーダウンしていたホロのディテールについても、久しぶりに「あとがき」でしっかりフォローされていますよ。

    さて、コル坊ともお別れをして、原作はラスト2冊+エピロー

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    2018年01月06日
  • マグダラで眠れVII

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    天使の奇跡二つ目。
    いやあ、なんか幸せだなあ。

    この物語、最初の不幸の底辺のような雰囲気から、シリーズ進むにつれてどんどん明るくなってきたよね。
    今巻はもうなんだか幸せな雰囲気まで漂っていて、特に前半は半端なく愉しかった。

    でも、こういうときはきっと落とし穴があるんだと、かの「狼と香辛料」の例で知ってたので(笑)用心してたら、うん、やっぱりその通りだった。
    こういう期待を裏切らない展開は好きだ。
    もちろんその後の展開も期待した通り。
    そして最後の解決法も、やっぱりクースラは錬金術師なんだよなあ。
    その天使の奇跡の再現がというよりも、8割がたはったりで解決してしまうところが(爆)

    そんな本

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    2015年10月30日
  • マグダラで眠れVII

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    待ちに待った新刊ー(*´▽`*) いやあ、もう出ないのかな? 出ないのかな? ってやきもきしていました。出てくれてうれしい。しかもスピンオフキャラまで登場するとはwww むしろそのためのスピンオフだったのか? と勘ぐってしまいました。クースラがヘタレになってるって感想をちらっと見かけたけど、私はそうは思ってなくて。むしろ前へ歩き出せたんだねって思ってます。きっとフェネシスと出会う前のクースラだったら、ここまでの発見はなかっただろうなって。錬金術師ってなんだかんだ言って、その場に足踏みしたまま騒いでるって感じだったので。なので、今のクースラは「人間らしい錬金術師」だと思うし、ただの実験バカだと思

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    2015年10月13日
  • マグダラで眠れVII

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    クースラの心境の変化というか、夢をかなえるための対象としてしか見ていないなかったフェネシスをどんどん好きになっていく様が読んでいて面白い。この間のストーリーだけ見ても起承転結に富んでいてスリルがあった。

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    2015年10月04日
  • WORLD END ECONOMiCA II

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    1巻に比べて格段に面白くなった。1巻では物語の内容もほぼ全てが株取引に終始していたのに比べ
    、2巻では大企業の虚構を経済的な視点から暴くという、普段あまり考えることのないテーマを取り上げていて、盛り上がるポイントがきちんと作られている印象だった。3巻への引きも絶妙。

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    2015年08月18日
  • WORLD END ECONOMiCA I

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    株で大金を稼ぐ投資家SF+支倉さんらしいラブコメ。ストーリーのスタートが遅い、のが唯一の欠点。ヒロインが株に疎いので、複雑な株式投資の話を分かりやすく違和感なく説明できているので、株を知らなくても問題なし。ラブコメが邪魔になるくらいにストーリーが面白い。ストーリーの終わりまで考えてから書き込まれているので、ストーリーの展開に無駄が少なく、驚く展開が多い。株式投資と同時に人との繋がりが一つのテーマになっているので、ラブコメ要素も一気に面白くなると予想。月面という設定も今後活かす場面は多そうなので(市場の開拓という効果は持ってるが)、そこも期待。1巻が驚愕の展開で終わったので、2巻が気になってしょ

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    2015年05月18日
  • WORLD END ECONOMiCA I

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    高校生から大学生に向けての株式入門としてもいい。
    だが本質は青春小説だ。
    キャラクターもストーリーも魅力的。
    久しぶりに夜を徹して読んでしまった小説。

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    2015年04月05日
  • 少女は書架の海で眠る

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    おもしろかったです。商売として成立しない書籍商を夢見る本好きのフィルに親近感。アブレアさん、清々しいくらいゴーインマイウェイな人だwwww

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    2015年03月31日