新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙II

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙II

ラノベ
759円 (税込)

3pt

港町アティフでの聖書騒動を乗り越えた青年コルと、賢狼の娘・ミューリ。恋心を告げて開き直ったミューリから、コルは猛烈に求愛される日々を送っていた。そんな中、ハイランド王子から次なる任務についての相談が。今後の教会勢力との戦いでは、ウィンフィール王国と大陸との海峡制圧が重要になってくる。そのため、アティフの北にある群島に住む海賊たちを、仲間にすべきかどうか調べて欲しいというのだ。海賊の海への冒険に胸を躍らせるミューリであったが、コルは不安の色を隠せない。なぜなら海賊たちには、異端信仰の嫌疑がかけられていたのだ。彼らが信じるのは、人々が危機に陥ると助けてくれるという“黒聖母”。不思議な伝説が残る島で、二人は無事任務を遂行することができるのか――。

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狼と羊皮紙 の一覧

1~13巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~13件目 / 13件
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙
    737円 (税込)
    聖職者になる夢を志す青年コルは、恩人のロレンスが営む湯屋『狼と香辛料亭』を旅立つ。ウィンフィール王国の王子に誘われ、教会の不正を正す手伝いをするのだ。そんなコルの荷物には、狼の耳と尻尾を有した美しい娘ミューリが潜んでおり――? かつて賢狼ホロと行商人ロレンスの旅路に付き添った放浪少年コルは青年となり、二人の娘ミューリと兄妹のように暮らしていた。だがお転婆なミューリはコルの旅立ちに反対し、こっそり荷物に紛れ込み家出を企てたのだ。『狼』と『羊皮紙』。いつの日にか世界を変える、二人の旅が幕を開ける!
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙II
    759円 (税込)
    港町アティフでの聖書騒動を乗り越えた青年コルと、賢狼の娘・ミューリ。恋心を告げて開き直ったミューリから、コルは猛烈に求愛される日々を送っていた。そんな中、ハイランド王子から次なる任務についての相談が。今後の教会勢力との戦いでは、ウィンフィール王国と大陸との海峡制圧が重要になってくる。そのため、アティフの北にある群島に住む海賊たちを、仲間にすべきかどうか調べて欲しいというのだ。海賊の海への冒険に胸を躍らせるミューリであったが、コルは不安の色を隠せない。なぜなら海賊たちには、異端信仰の嫌疑がかけられていたのだ。彼らが信じるのは、人々が危機に陥ると助けてくれるという“黒聖母”。不思議な伝説が残る島で、二人は無事任務を遂行することができるのか――。
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙III
    737円 (税込)
    聖職者志望の青年コルの旅の連れは、「お嫁さんにしてほしい」と迫ってくる賢狼の娘ミューリ。海賊の島から出た二人は、嵐に巻き込まれウィンフィール王国の港町デザレフにたどり着く。教会が機能していないその町で、コルは「薄明の枢機卿」と呼ばれ、まるで救世主のような扱いを受けることに。そしてコルはミューリの求愛に向きあうべく、自らを「兄様」と呼ぶことを禁止し、関係を変化させようとするのだった。そんなコルたちの前に、イレニアと名乗る商人の娘が現れる。彼女はなんと羊の化身であり、“ある大きな計画”に協力してほしいと持ちかけてきて――?
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IV
    781円 (税込)
    ウィンフィール王国第二位の港湾都市ラウズボーン。ニョッヒラを出て初めての大都市に心躍らせる賢狼の娘ミューリと、教会変革の使命を胸に燃やすコルだったが、二人を待ち受けていたのは、武装した徴税人たちだった。  ハイランドの機転で窮地を脱した二人。どうやら「薄明の枢機卿」と讃えられるコルの活躍が、皮肉にも王国と教会の対立に拍車をかけていることを知る。  このままでは、戦争を避けられない。打つ手無しの中、コルに助け船を出したのは、ロレンスのかつての好敵手、女商人エーブだった。  神をも畏れぬ守銭奴は、果たして敵か味方か。コルは教会、王国、商人の三つ巴の争いに身を投じる――!
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙V
    737円 (税込)
    神をも畏れぬ女商人エーブの謀略を見事に退け、王国と教会による戦争の危機を回避したコルとミューリ。  騒動も落ち着く頃、コルは自らを慕ってくれるミューリとの関係をはっきりさせなければとあれこれ知恵をひねり、ある方法を思いつく。  そして調べもののため、かつて訪れたブロンデル修道院を目指す道中、コルとミューリは行き倒れの少年ローズと出くわすことに。彼はミューリの尻尾が飛び出るほど高名な聖クルザ騎士団の見習い騎士で、世界最強の騎士団が、悪名高い“薄明の枢機卿”のせいで壊滅状態だと訴えてきて――!?  一時の休暇のはずが、またしても大事件勃発のシリーズ第5弾!
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙VI
    759円 (税込)
     破滅へと向かう聖クルザ騎士団の窮地を救ったコルとミューリ。彼らの騎士としての在り方に絆の答えを見つけたコルたちは、二人だけの騎士団を結成する。  憧れの騎士という肩書きに夢中になるミューリだが、立場上コルに素直に甘えられなくなり、頭を悩ませることに。そこにハイランドから、麦の大生産地・ラポネルの調査依頼が舞い込む。  賢狼の娘ミューリは麦の産地と聞いて意気込む。しかしその地の元領主ノードストンには、悪魔と取引しているという不穏な噂があった。そして、王国と教会の争いを解決する可能性を秘めた新大陸発見への手助けを“薄明の枢機卿”コルに持ち掛けてきて――!?
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙VII
    803円 (税込)
     死者の乗る船が渡来する港町・ラポネルでの騒動を後にして、コルとミューリは再びラウズボーンへの帰路につく。  教会の不正を糺し、王国との争いを収める決意を新たにするコル。賢狼の娘ミューリはというと、理想の騎士冒険譚を執筆するのに大忙しな様子で。  そして、ラウズボーンへと戻った二人を待っていたのは、ハイランドと教皇庁の書庫管理を務めるカナンだった。カナンは“薄明の枢機卿”コルによる聖典俗語翻訳をさらに世に広めるため、教会が禁じた印刷術の復活を持ち掛ける。  さっそく職人を探すこととなったコルとミューリ。だが、教会から追われる身の職人は協力する代わりに、『心を震わせる物語』を要求してきて――!?
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙VIII
    748円 (税込)
     いがみ合う王子たちを馬上槍試合をもって仲裁したコル。ウィンフィール王国内での争いが終息したのも束の間、コルたちの前に使者が現れる。使者の目的は八十年ぶりに開催される公会議に、“薄明の枢機卿”の出席を請うものだった。  公会議開催の真偽確認をカナンに任せ、コルとミューリは聖典印刷の計画を進めるべく、資材の確保と新大陸の情報を求めて大学都市へ向かう。  そこはかつてコルが放浪学生として過ごした街。だが、その街を二分する大騒ぎが勃発し、その中心には”賢者の狼”と名乗る人物までいて――!?
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX
    726円 (税込)
     狼の化身ルティアが抱えていた心の呪縛を解き、教科書を巡るアケントでの争いに終止符を打たせたコル。目的であった聖典印刷の目処も立ち、いざ公会議に向け、コルたちは準備を始めるのだった。  全世界の聖職者が集う公会議、来るべき論戦を優位に進めるべく、一人でも多くの味方集めが重要となる。だが、その出鼻をくじくように“薄明の枢機卿”の名を騙る偽者が現れたとの報せが届く。  聖堂都市エシュタットの圧政に立ち向かう“薄明の枢機卿”の名の許に建てられた希望の街オルブルク。かねてからの謙遜が仇となり、自分が本人であると証明できないコルは決断を迫られる――。
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙X
    770円 (税込)
     エシュタットを騒がせた“薄明の枢機卿”を騙る偽者を成敗し、身に余るふたつ名を背負う覚悟を決めたコル。傍らに並び立つ、人呼んで太陽の聖女・ミューリもどこか誇らしげな様子。  公会議に向けた準備も大詰めのところ、二人の下にエーブの部下で羊の化身・イレニアが投獄されたとの報せが届く。  しかも投獄先は山岳都市ウーバン、七人の選帝侯のうちの一人、傭兵王を名乗るデュラン選帝侯が治める要害の地。  姉と慕う彼女の窮地を救わんと鼻息荒いミューリは、早速イレニアを助けに行こうと計画を練るが、どうやらイレニアは選帝侯お抱えの天文学者を誘拐した罪に問われていて――。
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙XI
    770円 (税込)
     蝕の予言を巡り争ったルウィック同盟を説き伏せ、見事に天文学者アマレットの奪還を成し遂げたコルとミューリ。  しかしそれは、デュラン選帝侯の威信をかけた計画が白紙に戻ることを意味していた。苦難の中、アマレットがもたらした一縷の希望――かつて古代帝国軍の北への行軍を阻んだとされる月を狩る熊が月を落とした地の伝承だった。  もし教皇庁まで通ずる新道の開削が為せば、侯の権威と命脈を保ち、教皇庁の喉元に刃を突きつけることとなる。  ゴブレアとバーリンドの選帝侯も加わり、南北に分断する要衝の調査に乗り出したコルとミューリ。だが、二人の前に月を狩る熊の伝承者が立ちふさがる――!
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙XII 羊たちの宴<上>
    792円 (税込)
    コルを殉教者に仕立て上げようとした異端審問官ローシェと選帝侯たちの非道な計画は、空から駆け付けたディアナの協力により砕かれた。  無傷の生還という偉業は、帝国内に薄明の枢機卿の名声をますます轟かせ、コルを一目見ようとウーバンは謁見を願う者たちで溢れかえることに。  そして、多忙な兄を支えるミューリの下にも真面目で頑固なコルを説得してほしいと陳情が集まり……。  そんな中、薄明の枢機卿の暗殺計画が再び持ち上がって!?  上下巻でお贈りする、賢狼の娘と若き羊皮紙が世界を変える運命の前夜祭!
  • 新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙XIII 羊たちの宴<下>
    924円 (税込)
     教会の改革を誓ったコルの決意は、ともに歩んできたミューリやハイランド、そして旅の途中で出会った仲間たちの支えによって揺るぎない意志へと変わった。  しかし、薄明の枢機卿に寄せられる民衆の期待が高まる一方で、教皇庁に潜入していたルティアとカナンは静かに蠢く異変に気付く。それは改革を快く思わぬ旧勢力による、禁断の聖遺物≪神の錫杖≫を用いた策謀だった。 「では、行きましょうか、羊たちの宴へ」  それぞれの思惑が渦巻く公会議、新たな時代を告げる舞台の幕が上がる――。  聖職者コルと賢狼の娘ミューリ、世界を変える冒険譚、堂々完結!

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新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙II のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ホロとロレンスはお互いの気持ちを察しつつも、ある種のタブーとして本音を交わし合うことを避けてきたのよね。そこに生まれるホロのいじらしさだったり、虚勢張っちゃう姿がべらぼうに可愛くてもう虜だったんだけど。新シリーズ「羊皮紙」のミューリは見てくれ通りの年齢で、酸いも甘いも経験したホロとは違って、いい意味で真っ直ぐな女の子。お利口さんだから、人ならざる者である自分の立場を理解はしている。だからこそ“今が大事”だと言ってコル坊への気持ちを公言することを憚らない。これが「香辛料」とは違う部分で、伝えないことが歪みを生むのではなく、伝えることがいつかきっと哀しみを連れくる。その哀しみの中で“今”の幸せを必死に掴む。きっと「羊皮紙」はそんな物語になっていくんだと思う。
    なーんて真面目に書いてみたけど、うん!ミューリ可愛いよ!もう目の中に入れても痛くないくらい!
    そんで、文中にホロの描写が少しでも出てきただけでにやけちゃう。「香辛料」好きな人なら垂涎ものだよこのシリーズ。
    とにかく3巻早くしてくれい!

    0
    2017年03月13日

    Posted by ブクログ

    すでに Spring Log シリーズでも触れられているように、このシリーズではロレンスとホロの娘であるミューリと、彼らとはもはや家族同然であるコルの旅と活躍が描かれることになる。 いずれは世界的な大騒動を引き起こすとされている二人だが、前作ではこのシリーズの主人公となるコルとミューリの新たな旅立ちの一歩目が記されていた。そしていよいよ本作では、彼らが引っ張ることになる宗教改革の活動が本格的に描かれるようになるようだ。

    あらすじ:港町アティフでの聖書騒動を乗り越えたコルとミューリは、ハイランドからの次の依頼を受けて北の地に向かうことになる。これから予想される教会勢力との戦いでは、ウィンフィール王国と大陸の間にある大きな海峡の制海権が重要になるため、アティフの北にいる海賊たちとの関係を整理する必要があるとのことだった。
    海賊たちはコルたちが信仰する神とは異なる“黒聖母”を信じていると言われており、コルは緊張しながらも北の地に向かうのだった……。

    賢狼ホロの故郷である北の地ヨイツに向かうという目的がありつつも、物語全体では緩やかな方向性しか示されていなかった『香辛料』シリーズとは異なり、この『狼と羊皮紙』シリーズでは教会を立て直すという明確なゴールが設定されている。もちろんファンタジーものではよくあるような「XXを倒す」といったわかりやすいゴールではないので、物語が一直線に進んでいくということはあまりないのだが、それでも物語は大きな方向性に沿ってフラグを立てていくような展開をしていくようだ。

    そして物語の実質的な最初のフラグとして設定されたのが、本作の舞台となる「北の地」にいる海賊たちとの関係性強化だった。以前のシリーズではウィンフィール王国が一度だけ舞台となったが、それも基本的には行商の一つの地域として向かっただけだった。ところが今回は、いずれ来るであろう教会勢力との戦いを見据えて、北の地で勢力を持っている海賊との関係性を明らかにすることがコルには求められる。

    海賊といえば正規の権力から外れた暴力であるのだから、本来コルのような聖職者が向かう先としてはふさわしくない。しかし、その海賊たちはどうやら“黒聖母”と呼ばれる存在を信仰しているらしく、コルはその信仰が異端であるかどうかを見極めるのにぴったりであるとして北の地に向かうことになる。ウィンフィール王国と教会はいずれも「神」への信仰を持つという点では変わらず、異端な信仰を持つ存在と手を組むわけにはいかないからだ。

    そしてその信仰の有様を見極めるために北の地に向かったコルは、そこで自らの信仰の強さと正しさを問い直されるような強烈な体験をすることになる。この世界においても「神」は現世の人間を助けてくれるほど寛大ではないのだが、北の地においては生きることそのものが苦痛と隣り合わせとなるような場所だった。そこでは一定の人間しか暮らすことができないため、食料を手に入れることができない、あるいは稼ぎを得ることができない人間は人減らしのために家族を奴隷として差し出さなければならない。そのような場所で果たして信仰はどのような意味があるのかということを、コルは自らに問いかけることになる。

    どうやら『狼と香辛料』では中世ヨーロッパの商業に興味を持っていただけだった著者も、経験と成熟を重ねるにつれてより深いテーマを描く機会が出てきたのではないかという感じがする。もちろん全体としての雰囲気は相変わらずライトな恋愛ファンタジーという枠組みから出てこないが、それでもこの巻で描かれる解決策が一時的な回避方法でしかないという点において、これまでの作品よりもずっと重い雰囲気が漂っている。

    また「人ならざるもの」の存在が今回はかなり深く物語に関わってきており、今後おそらく教会勢力とウィンフィール王国の争いが激化する中で、彼らが敵味方に分かれて何らかの影響力を発揮するといった展開も出てくるかもしれない。いずれにしても物語はまだ始まったばかりだが、これまでの『香辛料』シリーズに比べてずっと重い展開になることを覚悟して読んでいかなければならないのだろう、とそんなことを考えさせられる第二作目だった。

    0
    2025年10月13日

    Posted by ブクログ

    信仰をめぐるアティフでの騒動を終え、続いてウィンフィール王国北部の島嶼部に向かうコルとミューリの話。
    コルにとって、価値観やミューリとの関係を見つめ直す大事な話になっていたと思います。

    0
    2022年03月09日

    Posted by ブクログ

    ミューリのここがすごい!
    ・獣耳と尻尾がある
    ・変身できる
    ・「灰に銀粉を混ぜたような不思議な色合い」の毛
    ・しかも父譲り
    ・自分から告白する肉食系
    ・元気いっぱい
    ・悪知恵も働く
    ・涙を流すときは必ず計算ずく
    ・主人公の呼び方が「兄様」

    ミューリのここがダメ!
    ・好きになった相手がダメンズ

    2ヶ月前くらいに流行ってたのを使ってみましたw

    ということで、新シリーズ2冊目。
    相変わらずミューリは「夜寝る前に手に取って、どのページを開いても可愛いもふもふが飛び跳ねている」という作者の意図どおり、元気いっぱい飛び跳ねています。
    対「兄様」ではない場面であっても、例えば教会に女性は入れないと遮った門番への対応とか、2回目にその門番と会ったときの対応とか、食べ物を目の前にしたときの食いつきっぷりとか、とにかく出番があればあっただけミューリの微笑ましい一面を見ることができるのに加え、禁欲の誓いを立てている朴念仁の「兄様」に対しては容赦なく好き好き攻撃を加え続けていて、たまにそれをコル坊にあっさりかわされて、それでも懲りないところまで、とにかく読んでいてうれしくなってきます。

    ホロがいろいろと面倒くさい性格だったのと比べると、その元気いっぱいさは余計に際立ちます。自分たちのような存在は広い世界にもほとんどいないことを知っており、さらに人ならざるものと人とのハイブリッドである彼女は母よりなお寄る辺ない思いをしているに違いありませんが、そんな事情はめったに表に出しません。

    その事情を知り、ミューリを世界で一人ぼっちにさせない存在が「兄様」。ですが、ホロと出会ったときはすでに一端の行商人だったロレンスとは違い、コル坊はまだまだワナビーです。頭でっかちで、ミューリに言わせると「世界の四分の一しか見えていない」。男性の、善意しかわからない、と指摘されています。今のところは優しいだけが取り柄の、夢見がちなダメンズです。
    この巻では優しさは解決策につながりましたが、でも同時にミューリを生命の危機にさらすことにもなりました。「人ならざるもの」の力を神の奇跡に見せかける、というやり方しかソリューションを持っていないことも弱点です。今回は世界の四分の一だけを見て前向きな解法を思いつきましたが、このままではいずれは行き詰りそうです。

    ミューリの「兄様」がダメンズで終わってしまわないよう、旅で経験を積んで成長した姿を見届けたいものです。

    0
    2020年10月30日

    Posted by ブクログ

    ホロの娘ミューリとコルの旅2巻目。

    狼と香辛料の世界の続きを今回もまた楽しく読んだ。
    ……のだけど、お話としてはかなりシリアス成分多めで途中苦しかった。
    その大きな要因は、確かに貧しい島で奴隷売買せざるをえないというどうしようもない現実の厳しさはあるのだけど、それ以上に、ちょっとコルがボンクラすぎて、情け無くて、もっとしっかりしろよと言いたくなった。
    いや、コルってこんなにヘタレだったかなあ。
    子供の頃はもうちょっと機転も機知もあったような気がするんだけど。
    なので、ホロとロレンスの旅にあった困難をその才覚でどうやって切り抜けていくんだろうと言うワクワク感がなくて、ちょっと苦しかった。
    これじゃあ、ミューリに釣り合わないとまで思ってしまった。
    でも、この頭を打ち付けられた辛い経験がこれからのコルの覚悟や生き方の糧になっていくと良いなと思う。
    少なくとももうちょっとしっかりして欲しい。

    なので、ラストの望外の幸福感はちょっと予想外だった。
    でも、やっぱり嬉しいな。

    ちなみにオータムの正体はミューリが獣の匂いじゃなくて海の匂いがするといった時に大体分かった。
    むしろ大海蛇か何かかと。
    それにしても、ミューリが思い出す言葉はホロばかり。少しはロレンスの言葉も思い出してやれよ(笑)

    0
    2017年06月02日

    Posted by ブクログ

    後半の盛り上がりと緊張感が伝わってくる内容で、読み応えのある作品だった。 修道士が主人公ということで、中世の宗教観もしっかりと調べて書かれていて、異世界ファンタジーと言いつつも、中世ヨーロッパの雰囲気がよく描かれていると思う。 次回作にも期待したい。

    0
    2017年06月02日

    Posted by ブクログ

    港町アティフでの聖書騒動を終え、海賊がいるという北の群島へ向かうコルとミューリ。
    貧しい島では黒聖母像の信仰があり、奴隷を売ることも珍しくはないところであった。
    孤島に住む修道士オータム、巨大な船舶でやってきた大司教、過去に起こった噴火の溶岩をせき止めた巨大な鯨、、、

    0
    2017年05月28日

    Posted by ブクログ

    狼と香辛料の知恵と多少のイカサマで乗り切るスタイル健在。父親世代は落ち着いたので、もう続刊はないのかなあ。

    0
    2017年03月14日

    Posted by ブクログ

    【感想】
    ・オータム登場まではかなりタイクツやったけど登場以来劇的に展開します。
    ・「狼と羊皮紙」になってからのコルってどうもタテマエ人間っぽくて信頼に値しない感じしてミューリに相応しいのかとか思ってたけど一皮剥けるでしょうか?

    【一行目】
     まだ夜の明けない闇の中、手を擦りながら井戸のある中庭に出た。

    【内容】
    ・ハイランドからの今回のクエストは海賊たちを仲間に引き入れても大丈夫かどうかの調査。当然ミューリもついてくる。
    ・北方島嶼地域の過酷さを知るコル。ミューリは船酔いに苦しみつつ冒険心をくすぐられている。
    ・修道士オータム、コルに衝撃を与え、己の信仰を問い直すことになる。たどりつく先にはミューリ?

    ▼狼たちの旅についての簡単なメモ(香辛料9巻~11巻、21巻と羊皮紙1~2巻より)

    【諦める】《なにかのためになにかを諦めるなんてのは、本当は正しくないのだから。》香辛料21巻p.192
    【新しい村】人々をまとめる強力ななにかが欠けていることが多い。
    【アティフ】港町。北方の海賊たちからの防衛の拠点でもある。
    【アラム】セリムの兄。真の姿は狼。傭兵などをしていたが聖女伝説のある旅籠を営むことになった。
    【異端審問官】恐いイメージ。処刑人や拷問使と同じ意味として呼ばれる。
    【ウィンフィール王国】教会と仲が悪い。
    【エーブ】やり手で剣呑な女商人。すべてを憎んでいるようなところがある。元はウィーフィール王国の貴族で本名はフルール。
    【狼と香辛料亭】温泉郷ニョッヒラにある評判のいい湯屋。主人はロレンスという行商人上がりの男。おかみさんはホロといういつまでも若く美しい少女のような女性。
    【オータム】ケソンの孤島のひとつにある修道院でひとり暮らす修道士。コルに強烈な印象を与えた。人が暮らせると思えない苛酷な環境で、生への執着を感じさせない男。黒聖母を彫り続けている。付近の「海賊」たちですら敬意を払って臣下のように従っている。「罪の意識」による信仰心だと自分で言う。《そこにいるのは、罪を食らう動物だった。誰かが刈り取らなければいけない罪を自らが食べ、消化し、また食べる老いた山羊だった。》羊皮紙二巻p.199。この男が例の「月を狩る熊」そのものだったとしても驚かない。
    【オーラー】エーブに商売の手ほどきをしてくれた商人。没落前からの知己であり、エーブの夫となった男の部下でもあった。
    【絵画】宝石を砕いて絵の具にして描くような代物。要するに高額。
    【海賊】と目されているが実は北方島嶼地域の自警団的存在。普段は治安維持の役目を負っている。ただし、暴力的手法で。それが有効だから。
    【キーマン】ルド・キーマン。ローエン商業組合在ケルーベ商館別館を預かる貿易商。
    【教会文字】教会で用いられる特殊な文字。ロレンスにも一部しか読めない。
    【教皇】なんか欲にかられてとち狂ったらしい。と外見上は見えている。税をかけまくっている。
    【黒聖母】北方の海の民の間で信奉されている聖母像。ハイランドが入手したものは黒玉で作られていたが他の材料があるかどうかは不明。一般的なものとは異なり黒い。革袋などに入れて携行するが実際に救われたものが多いと霊験あらたかで信奉する者多し。港町ケソンの修道院の修道士が一手に作っているらしい。元は火山噴火による島滅亡の危機を我が身を犠牲にして救った一人の女性のことらしい。実話なのだとしたらとても人間業とは思えないので人ならざるものだったのかもしれない。狼神のような。
    【ケソン】北の島嶼地域の中で一番大きな島。
    【ケルーベ】北と南が対立している町。
    【コル】トート・コル。羊皮紙では主人公。ホロ、ロレンスとともに旅することになった賢く素直で健気な少年。皆が弟子にしたがるが本人的には将来は聖職者。後に湯屋の手伝いをし、ホロとロレンスの娘ミューリに振り回されることになる。ニョッヒラを出た後「薄明の枢機卿」とか呼ばれるようになったらしい。ミューリいわく「兄様は世の中の四分の一しか見てない」「兄様は人の良いところしか見ないからね」羊皮紙第一巻p.183
    【コルらしい匂い】ミューリいわく「不幸を耐える方法じゃなくて、幸せを増やす方法を探す。それがどれだけ少しだったとしても、皆が無理だと思っていても、あったかい太陽はあっちにあるんだって信じて歩く、眩しい明るさがある。世界は不毛の大地なんかじゃないって、皆が力を合わせたら良くなるんだって、頑固な思い込みがある。そういう匂いが、あると思う」羊皮紙二巻p.351
    【幸せ】《結局、ミューリが幸せであるのなら、それに越したことはないのだから。》羊皮紙2巻p.78。親バカならぬコルの兄バカ。
    【ジサーズ】陸の孤島のような北の鄙びた寒村。
    【商人の言葉】省略されたものがいっぱいある。
    【信仰と現実】《目の前にあるのは、祈りが最もその無力を現す場面なのだ。》羊皮紙二巻p.197。信仰は一種のファンタジーだから。
    【スヴェルネル】ニョッヒラの近くにある大きな街。
    【ステファン】アティフのデバウ商会でコルたちの世話係をしてくれることになった商人。いろいろあってコルを恐れているフシあり。
    【スフォン王】ウィーフィール王国の王。ちと頭が堅そう。
    【聖務停止】教皇が、クレームをつけてきたウィンフィール王国に対抗するため、王国内での教会の仕事を停止させた。いわば医師が治療費が高額すぎると訴える目の前の患者に治療を施さないような感じ。
    【聖典】教会が一般に対して内容を秘匿している。ゆえに好きなように解釈して伝えることが可能。コルたちはそれを一般に広めたい。難解な言葉で書かれているらしく宗教家でも読めない者が増えてきたので教会文字が発明された。それもまた一般には流布しておらず、ロレンスでも完全には読めない。第七章までが主要な教えで、後は神から言葉を賜る預言者の旅の模様や、弟子たちの現行録。
    【セリム】「狼と香辛料亭」従業員。実体は白狼。ミスが多かったのは眼が悪かったからだとわかりロレンスがメガネをプレゼントしてくれた。
    【総督】細身で風格のある老人。元ルウィック同盟の大幹部で遠隔地貿易船を率いていたので「総督」と呼ばれていた。隠居後はアティフの鰊の卵の先物取引なんかで楽しんでいる。
    【大切なもの】《過去に旅をしてきて得た数少ない鉄則は、大切なものは必ず手の届くところに置け、というものだ。》羊皮紙2巻p.132
    【太陽銀貨】デバウ商会が独自に出す高品位の銀貨。太陽の図柄が描かれている。ロレンスたちが創設に関わった。
    【旅人】旅人は嫌われがち。「旅人はどこへ行ってもこんな感じですよ。歓待されるほうが少ないものです」羊皮紙2巻p.143
    【月を狩る熊】滅びの化身。多くの伝説が残っている。ホロたち狼神的な存在ですら土地を追われ離散せねばならなかった原因らしい。現在姿を見るものはいない。伏線的に「狼と香辛料」のラストはそいつとの対決になると思っていたが。
    【デバウ商会】大陸北部に勢力を広げる大商会。
    【ドイッチマン】ウィーフィール王国、テイラー商会の商人。
    【鶏】去勢した雄の鶏は、雌の鶏よりも旨いらしい。なんて話をしたばかりにロレンスは鶏を買わされることになる。
    【ニョッヒラ】湯屋「狼と香辛料亭」のある北の温泉郷。シーズンは雪深い冬。
    【ノーラ】ある町で苦労していた羊飼いの少女。狼と羊飼いは仲が悪い。
    【ハイランド】ウィンフィール王族の血脈。諦めないのがいいところ。コルはニョッヒラに湯治に来たハイランドに口説かれウィンフィール王国の力になりたいと思うようになった。つなぎはデバウ商会が担当しているようだ。商売上にも有利なようだ。ミューリはハイランドのことを信用していないし敵意を見せている。
    【ハスキンズ】ブロンデル大修道院の離れ的な場所の羊飼い。羊のことならば神よりもくわしいらしい。《旅の詩人が口にすれば単なる気障な台詞でも、ハスキンズが言えば真理の一言になる。》
    【パスロエ】ロレンスがホロと出会った村。ホロは長い間この村の守り神をしていた。
    【旅籠】アラムたちが営んでいる、聖女伝説のある修道院を宿泊施設にしたもの。その伝説の聖女はセリムのことらしい。
    【ハンス】エーブがフルールだった頃彼女をバカにしたような態度を取っていた商人。
    【ハンナ】「狼と香辛料亭」の炊事場を采配する女。実体は鳥。
    【ピアスキー】ラグ・ピアスキー。ルウィック同盟に所属する旅商人。
    【ビーベリー】近隣の領主。善人。
    【フルール・フォン・イーターゼンテル・マリエル・ボラン】エーブの本名。没落お嬢様。
    【故郷】わっちらには新しい故郷を作るなどという発想はありんせん。故郷は故郷。誰がいるかではなくどの土地かが重要なんじゃ。(byホロ)
    【ブロンデル大修道院】ウィーフィール王国にある有名な修道院。
    【ベルトラ】エーブがまだフルールだった頃の女中。エーブより一歳下。
    【放浪学生】学生の身分で放浪している。コルもロレンスと出会った頃はこれだった。多くは悪行の数々により評判が悪い。
    【ホロ】香辛料のヒロイン。人の姿のときは華奢な美少女、正体はかつてヨイツを治めていた巨大な賢狼。故郷に戻りたくてロレンスと旅している。麦の穂に宿る。後に湯屋「狼と香辛料亭」のおかみさん。人よりはるかに長い時を生きるのでロレンスが死んだ後は再び旅をするのかもしれない?
    【ホロとロレンス夫婦】《まさかずっと幸せでい続けられるだなんて、驚きをとおり越して笑うしかなかった。》byコル羊皮紙1巻p.26
    【ホロの機嫌】よく変わる。が、理由のあることが多い。賢狼だから。
    【味方】《少なくとも、自分はなにがあっても、ミューリの味方です。》羊皮紙1巻p.127
    【ミューリ】ホロとロレンスの娘。羊皮紙のヒロイン。名前はホロの古い仲間から取った。天真爛漫で図太く奔放。人の姿のままでも充分すぎるほどの野生児だが狼の耳と尻尾を持っている。巨大な狼に変身することは今のところできないようだ。銀色の髪の毛は油に濡れているようにしっとりしているのに触ると指のあいだをさらさら抜けていくようで彼女の自慢らしく、日々お手入れを欠かさない。コルが宗教の道を求めてニョッヒラを出ていったら「私も旅に連れていって!」。その後なにやら「聖女」と呼ばれるようになっているらしい。
    【ミリケ】スヴェルネルの顔役。悠久の時を生きる獣の化身。
    【ミルトン・ポースト】エーブがフルールだった頃取引相手となった、衣服を取り扱っていた商人。貴族出身でフルールは彼に少し惹かれた。
    【未練】丸顔の船頭が語る。《同じ川の流れには二度と入れない、未練がましいことも悪いわけじゃない》羊皮紙1巻p.23
    【無邪気】《自分が無邪気すぎるのだろうか? だが、信仰とは本来無邪気なものだ。》羊皮紙第一巻p.191
    【ヨイツ】ホロの故郷。
    【ライハ・フリードフ】ケソンの教会のトップ。見たところ好好爺で酩酊している。北方島嶼地域のことをいろいろ教えてくれた。
    【理想】「私は理想を追いかけていたのではなく、単に世界がこうあって欲しいと無邪気に願っていただけのようです」羊皮紙二巻p.215
    【ルウィック同盟】大陸北部を根城にする商人の一団。30の貴族を後ろ盾にした十の大商会が統べている最強の経済同盟。月と盾の紋章旗を掲げている。ほとんど一国に等しい力を持っている。
    【ルワード】有名な傭兵団の長。
    【レイノルズ】ケルーベ「ジーン商会」の主。「狼の骨」について何か知っているらしい。ずっこい儲け方を実行していた。
    【レノス】コルが子どもの頃にはまだ教会がなかったが今や司教を任命する司教座が置かれ北の地の教会の中心地となっている。
    【ロレンス】クラフト・ロレンス。香辛料の主人公。狼娘に翻弄される幸せな毎日を送る行商人。とはいかないか。後に湯屋「狼と香辛料亭」主人。
    【若い司祭】アティフの鰊の卵取引所を閉鎖すると宣言した。どうやらコル(薄明の枢機卿)に感化されているらしい。
    【「我々の神の書」計画】ハイランドやコルが考えている計画。聖典の俗語翻訳版を作り、個人個人が考えていくことができるようにすること。教会は自分たちの矛盾を指摘されないように民衆を無知のままにしておきたいので当然反発すると思われる。また、内容の解釈も研究者の間でも異なるので困難があると思われる。

    0
    2021年10月24日

    Posted by ブクログ

    1の最後の方でやっと出てきたウィンフィール王国のハイランド王子(プリンセス)の依頼で北方の教会を視察。黒聖母の謎(?)を解く。人ならぬ精霊がやっとこさでてくるが、これがまたイマイチなキャラでノレなかった(涙)。コルとミューリはサブキャラとしては良いが、主役をするにはパンチがない(設定の問題)。あとは、宗教がメインシームなので、辛気臭さがまとわりつく。ホロのスピンオフという意味では楽しめるが、もうちょっとなんか欲しい。

    0
    2019年01月31日

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙II の詳細情報

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