支倉凍砂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ元々は『狼と香辛料』のスピンオフとして企画された『狼と羊皮紙』もどうやら、この辺りで折り返しに入ったらしい。このVII巻では前巻で少しずつ明確に見え始めた「コルが世界をどのように変えていくのか」という本作のメインテーマの一つをより深める巻になっている。
前の巻ではコルとミューリは異端の疑いを晴らすために赴いた場所で、本作を動かす要素の一つである「西の果ての新大陸」についてより深い知識を得ることになった。そしてその過程において、コルは教会の教理の根幹をなしていると思われる一つに対して疑いを持つようになる。すなわちそれは、「この世界は本当は月のように丸いのではないか?」といった、現実世界でも中世 -
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ネタバレシリーズが始まった頃は、ロレンスとホロが本拠としたニョヒラを飛び出したコルが、ミューリと一緒に旅をしながら、いつの間にか「薄明の枢機卿」などと呼ばれる存在になっていくという、ある意味で立身出世的な話として読むことができた。また『狼と香辛料』でサラッと登場したウィンフィールの騎士団をめぐるゴタゴタを描くあたりも、政治的な駆け引きや宗教組織との距離感がうまく組み合わさっていて、シリーズものの続編として十分に楽しい作品になっていた。
ところがV巻でコルとミューリがブロンデル大修道院へ向かう旅に出たあたりから、この作品の雰囲気は少しずつ変わり始める。ある意味でライトノベルの王道とも言えるが、物語が進 -
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ネタバレこの第四巻では物語も序盤の導入を終え、いよいよ王国側と教会側の対立が本格的に描かれ始めている。内容も「ここから話が一気に動きそうだな」と感じさせる展開で、先の展開が気になってくるところだ。とは言っても、全体の雰囲気はライトノベルらしく明るさが保たれているので、重くなりすぎず、安心して読み進められるのがこのシリーズの良さでもある。
スピンオフの元となった『狼と香辛料』シリーズは、行商人のロレンスと相棒のホロが旅をしながら、行く先々で事件に巻き込まれていく物語だった。一方で、この『狼と羊皮紙』シリーズは、最初から「教会改革を成し遂げたい」という大きな目標が置かれている。そのため、物語を読み進めて -
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さて3巻目に突入したこの狼と香辛料シリーズだが、前巻でスタートした宗教改革がいよいよ本格化する兆しを見せ始める。といっても、どうやら本作は主役であるコルとミューリの周囲で起こっていることを描くために、同時多発的に各地で起こっているであろう改革の有様が描かれることはないようだ。劇中でもコルがたどり着いた街のデザレフで、自分の活躍(?)が広まり自らが「薄明の枢機卿」と呼ばれていることに驚くというシーンがあるように、彼らは彼らでとにかく目の前のことを必死に乗り切っていくというスタイルで冒険を続けていくようだ。
本作ではその2人は漂流して流れ着いたデザレフという町で、イレニアと名乗る商人と出会う。こ -
Posted by ブクログ
すでに Spring Log シリーズでも触れられているように、このシリーズではロレンスとホロの娘であるミューリと、彼らとはもはや家族同然であるコルの旅と活躍が描かれることになる。 いずれは世界的な大騒動を引き起こすとされている二人だが、前作ではこのシリーズの主人公となるコルとミューリの新たな旅立ちの一歩目が記されていた。そしていよいよ本作では、彼らが引っ張ることになる宗教改革の活動が本格的に描かれるようになるようだ。
あらすじ:港町アティフでの聖書騒動を乗り越えたコルとミューリは、ハイランドからの次の依頼を受けて北の地に向かうことになる。これから予想される教会勢力との戦いでは、ウィンフィー -