あらすじ
コルを殉教者に仕立て上げようとした異端審問官ローシェと選帝侯たちの非道な計画は、空から駆け付けたディアナの協力により砕かれた。
無傷の生還という偉業は、帝国内に薄明の枢機卿の名声をますます轟かせ、コルを一目見ようとウーバンは謁見を願う者たちで溢れかえることに。
そして、多忙な兄を支えるミューリの下にも真面目で頑固なコルを説得してほしいと陳情が集まり……。
そんな中、薄明の枢機卿の暗殺計画が再び持ち上がって!?
上下巻でお贈りする、賢狼の娘と若き羊皮紙が世界を変える運命の前夜祭!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
コルとミューリはウーバンから脱出、公会議に向けて準備をすすめる中、辺鄙な村で静養する。
イレニア、ヴァダンらと合流し聖遺物の神様の杖の情報を得るため西の港へ。
主人公ら以外、ウィンフィール王国第二王子のクリーベント、羊の女商人イレニア、錬金術師の鳥のディアン、悪徳商人のエーブ・ボラン、黄金羊のハスキンズらの視点からも語られる。エーブと教皇庁の大枢機卿の取引。
二人の物語に巻き込まれていく彼らの楽しげな様子。
Posted by ブクログ
南に向けた道作りが始まったウーバンで、ミューリから見るコルや周りの動きと、つながりを持つ友人たちとのやり取りから、旅の終盤に向かう中でそれぞれの成長を感じられ、気がつけば親や親戚目線で読んでいた。
Posted by ブクログ
12巻はシリーズ初の分冊。
主人公としてのコルには
何度かその転換の鈍さに焦らされてきているけれど、
今回もそういう展開。
内容的には
話の大きさのために町に釘付けになっているところ、
周囲でラストに向けた準備が進んでいく。
もともと群像劇としては読んでいないので、
それぞれのエピソードの質には満足でも
やっぱりコルたち自身が動かないと少し退屈。
後編では目一杯暴れてほしい。
Posted by ブクログ
ウーバンでの騒動は前巻で一段落と思ったけど、なかなか余波は収まらない様で。
そりゃあ薄明の枢機卿の名前があれだけデカくなっていた上にあの活躍じゃそうですよね。
そんな中で公会議は着々と開催の日が迫ってきている。
そうなるとそれに関わる人の周りは騒がしくなるのは間違いない。
コルとミューリはもちろんの事、王国も商人も教会も自身の思惑を通したいし、相手の思惑に踊らされる事も…
そんな中でも若い二人は着々と成長します。ただ、その成長度合いはミューリの方が上で。さすがは賢狼の娘と言えるような感じになってきました。
しかし、自身の感情はなかなかそれについていけない。その戸惑いは上手にお姉さん方がフォローしていたのはいいなぁ。
今作ではディアナの存在感がなんやかんや大きい。お姉さんポジションは美味しい。
教会中枢部の人が出てきたり、そろそろクライマックスが近いのかな?
行商人賢狼コンビとの邂逅を楽しみにしているんだけどどうなるんだろう。
それにしてもタイトル通り羊だらけだったな。
王国だったり羊のような人だったり文字通り羊だったり。
下巻ではハスキンズとイレニアの活躍が読めるかな?
次は夏の終わりまでには刊行されるようので楽しみに待とうと思います。