支倉凍砂のレビュー一覧
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ネタバレホロッホロ8巻目。
前巻が短編だったから1巻飛ばして続くロレンスと、6巻からくっついてきたコルの旅はローム川を下り港町ケルーベへ。
追いついたロレンス一行のその速さにエーブは驚きを隠せない。
一度は命を俎上に乗せられた身であるが、そこは商人、エーブから狼の骨に関する紹介状を得る。
教会が求める狼の骨、
ローム川の市場を巡る川を挟んだ南北の対立、
この街もまた、不穏な空気が漂う。
そしてついに事は起きる。
北の漁船が南側につかまり、そのまま教会へ持ち去られた。
この事件が示す真実はなんなのか。
ローエン商会のキレ者の若き館長、キーマンが言う。
壮大な絵を描き、再び途方もない額の金を奪お -
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原作8~9巻「対立の街(上下)」のエピソードが描かれる。原作の緊迫した雰囲気がよく描けていると思います。
コミックスが7年かけて10巻になったことで、巻末にホロとロレンスの出会いのシーンをリライトしたものが収録されています。1巻を引っ張り出して比べてみると、作者さん、ずいぶん絵が上達したんだなあ、と感じます。
一方で、変わらないのが背景、特に街の光景の書き込まれ具合。月刊誌にじっくり連載されたからなのかもしれませんが、細かく丁寧に書き込まれ、物語にリアリティを与えています。アニメ化されていた部分については、アニメの風景を参考にしたのだろうというものもありましたが、アニメ化されていない巻数に -
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原作5巻、レノスの街でのエーブ・ボランとのエピソードは省略され、原作8~9巻「対立の街(上下)」のエピソードが描かれる。原作6~7巻はやや中弛み気味だったが、8~9巻のエピソードは、キーマン副館長とエーブ・ボランという強烈なキャラにびびるロレンスというおそらくシリーズ中の白眉だけあって、コミックスも勢いを取り戻したかのように見えます。
ただ、原作では5巻、6巻、そして11巻の外伝まで動員して肉付けしてきた「エーブ・ボラン」という重要キャラにあっさり信頼されるようになる、という構成は、やっぱりちょっと不満が残りますね。
でも、まだ「狼と香辛料」が読めるのは幸せなことです。
願わくば、このまま -
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ネタバレ評価:☆4.5
眠らない錬金術師と白い修道女が贈る本格ファンタジー、第3弾。
イリーネと共にグルペッティの街を出る準備をするのだが、その際にウェランドが錬金術師ではないという疑いをかけられたり、流浪の民の黄金の羊伝説を調査しにいったりという話。
ミスしてクースラを火傷させたり、イリーネに気後れしてしまったりとまだまだ足を引っ張ているフェネシスがクースラに一発お見舞いするという展開にはしてやられた!
クースラは錬金術師としての自分とフェネシスが期待する自分との間で葛藤し、自分が求めるマグダラとは一体何なのかを改めて見つめ直す。
個人的に、クースラはこれまでずっとマグダラを叶えるためだけに -
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デイトレーダーで資産家で美少女。そんな娘の家庭教師になっても普通でいられるか。普通でいられるから、主人公なんですね!
なんてことない大学生の高遠恵と、引きこもり状態で友人もいない藤本紫。紫のことを心配する親戚が、恵を家庭教師として紫と引き合わせる。
持つものと持たざる者の価値観の相違に戸惑っても、態度は変わらない高遠恵。自分がなければできないことです。
でもできれば持ってる方の立場に立ってみたいものだ!!
巻末に原作者支倉凍砂さんの書き下ろしショート収録。これ読んだら、株取引中の紫の目には株はお金じゃなくて単なる数字の羅列にみえてるのかも、と思った。 -
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ネタバレ評価:☆4.5
眠らない錬金術師クースラと白い修道女フェネシスが紡ぐ、その「先」の世界を目指すファンタジー第2弾。
近々異教徒最大の鉱山の町カザンに入植があることを聞くクースラ達。それは工房のある町グルベッティが戦争の最前線ではなくなることを意味する。
カザンの入植の波に乗るべく手柄を立てようと画策するが――?
というのが今巻のあらすじ。
心地よい会話の応答はいつも通り。
ソペイテスのような食えないおっさんキャラの言葉の切り返しなんか特に好みです。
未亡人であるイリーネをも容赦なく攻め立てるクースラですが、それだけ自分の夢を必死に追い求めていると思うとそこまで酷いとは思わないかな。
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ネタバレ本編終了。
フーゴ傭兵団が裏切ってからの展開がどうなるのかと先が詠めなかったし、ロレンスが前半から完全に舞台の脇役に立っていたので不安だったが、最終的に綺麗にまとまったと思う。
デバウかの打刻槌をヒルデが受け取る場面は良かった。ふたりの夢を決して諦めるな!という表現がよく出来ている。
ミリケは結局のところ、どういうものだったのだろう?半分人であることはわかったが・・・?
まさか、月を狩る熊の仔というわけでもあるまい?
これで、本編が終了し、ひとつの物語が幕を閉じるというのはなかなかにして寂しさを感じる。
物語の終わりというのは、そのなかの登場人物ともお別れということだ。
よく作品であるほ -
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ネタバレレスコに到着。ミューリとの再開。
物語がクライマックスに入った感じが出ている。
デバグ商会は悪者という伏線が多くあったが、実はよい商会だったのか。
新しい貨幣を発行するのは、新しい国をつくるのと同義だと思う。
そして、ロレンスはそのレスコの空き家を買った。
「店の名前を考えておけ」の切り返しに、「仔の名前ではなく?」と返す場面ではロレンスでなくても椅子から転げ落ちた。
ハッピーエンドからと思いきや、最後にでてくる南へ向かったはずのコル頭陀袋。
おしまい、という直前に、ちょっと待ったー!といった急展開。
下巻を読み進めずにはいられない。 -
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ネタバレ獣と魚の尻尾亭の看板娘、良いキャラだと思う。
前回のレノス毛皮騒動のときもロレンスといい掛け合いをしていた。
物語的には大きな冒険もなく、北への玄関口ではるレノスでフランからの北の地図を受け取るまでの滞在期間中の話。
その間にテレオのエレサとも再会するのだけれど、、4巻くらいだったっけ?もう内容を忘れてしまっている。。
最後のロレンスがホロに迫ったところは、突然でホロでなくても驚いた。
最終章に向けての急接近?
そして、コルの別れ。
コルはロレンスが子供地味た行動を取らないための枷でもあったかとおもったけど、レノスでお別れ。
次巻から久々のふたり旅。