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ホロの故郷の仲間の名を冠す 『ミューリ傭兵団』。彼らに会うため、ホロとロレンスは鉱物商・デバウ商会が牛耳るレスコの町を訪れることになる。 デバウ商会は北の地で大きな戦を起こすつもりらしく、その目的は北の地の征服とも、鉱山のさらなる開発とも言われていた。そのため商会は町に武力を集めているというのだが、ロレンスたちが訪れた町には不穏な空気はなく、意外にも人々は活気に溢れた様子だった。訝しがるロレンスたちは、ミューリ傭兵団が滞在する宿屋を目指すことにする。そこで二人を出迎えた人物とは──? ヨイツの森はもう目前。北を目指す狼神ホロと行商人ロレンスの旅は、いよいよ最終章へ突入する──!
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まさかの商業ファンタジー、楽しみながら貨幣経済や商取引が学べてしまう恐るべき(?)ラノベ!
中世ヨーロッパ風の世界観というと様々な作品がありますが、本作はメインとなる要素がかなり異色。主人公は25歳の行商人ロレンス、武器とするのは商人としての知恵や経験、発想力や交渉術とバトル要素はまるで無し、剣も魔法も使いません。
商人なので勝負事は商売関連なのですが、これがまたどういう訳か物凄く熱い!
騙し騙され裏を読んで裏をかく……全霊を掛けた商売の駆け引きはバトルにも負けない緊張感があるんですねー。
ひょんなことから狼っ娘ホロと旅することになるロレンスですが、この狼っ娘が侮れない。
少女の姿ながら数百年を生きる賢狼で知恵も機転も凄まじく行く先々でロレンスはもちろん歴戦の商人達も唸らせます。しかし普段は飄々としつつ時折弱さや儚さを見せることもあり……二人の行く末にも注目です!
緻密なストーリー構成で推理モノや裁判モノに通じるハラハラ感とカタルシスがあり、それでいて文体はとても読みやすい本作。ラノベを敬遠する人にもぜひ読んでもらいたい一作です!
Posted by ブクログ 2011年02月27日
ゴール目の前の最終章。....の前編。
いつもどおり経済の話もありつつ、適度な緊張感もありつつ、そしてホロとのいちゃいちゃっぷりも充分。
「狼と香辛料」というタイトルのおもしろさの集大成がぎゅっと詰まった1冊。
これまでの旅の大きな懸念材料も店を購入した事で根本から覆り大団円に向かうと思いきや、...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年09月30日
あとがきで作者の支倉氏自身も書かれてましたが、いいサブタイトルですね、「太陽の金貨」。読み終わった後、あらためてそう感じました。
いろいろ1巻からの成長を思い起こすことになった巻となりましたが、ふと表紙絵を見ると、イラストでホロの顔がちょっと変わっちゃいましたね。いつからあんな鼻になってましたっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年07月09日
【内容】
・ホロの同族ミューリの消息は。
・ミューリの名を冠した傭兵団との出会い。
・デバウ商会は敵か?
・デバウ商会とレスコの街の不可思議なありよう。
・ロレンスは自分の店を持てるのか?
・ヨイツの行く末はどうなるのか?
【感想】
ある意味現代的な社会ということなんやろうねえ、レスコは。個人的に...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年09月16日
久しぶりに続編読んだ。お金の遣り取りの話は正直ついていききれてない!笑 まあ仕方ないなと思う。全編読み終わったらやっぱりあの経済の本を買うしか……。
ホロとロレンスの関係性については、この巻は幸せを噛み締めるのが大半だと思うのでそれにしっかり便乗してしっかり幸せを味わいました。ベタベタだけでなく、...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年11月04日
ラノベというには軽すぎる、重質な商人の物語最終巻。始まりから思うに相変わらず商人特有の建前関係のままかと思えば、徐々に垣根がなきなっていく様が描かれていた。ロレンスがひたすらに憧れていた店を持てるかもしれない、という場面は感慨深い気持ちにすらなる。下巻への持って行き方はまだまだ物語が続くかのようで、...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月25日
ストーリーもいよいよ大詰め。
名前を聞きつけた古い仲間がとっくの昔にいなくなっていたことを知ったホロの落ち込みっぷりと、懸命に慰めようとするロレンスの様子は、これまでのふたりの立場が逆転してしまったよう。
弱気になってしまった自称賢狼ホロは見ていられないが、きっとロレンスも見ていられなかったんだろう...続きを読む
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