安部公房のレビュー一覧

  • 人間そっくり(新潮文庫)

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    人間そっくりの火星人と称する男の来訪に対応しているうちに、次第に混乱していく。健常者から見た狂人と狂人からみた健常者は、ともに狂人に見えるという点で同一である。真実は不確定で、何が狂人かどうかは相対的である。

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    2023年06月08日
  • カンガルー・ノート(新潮文庫)

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    ところどころ意味はわからないものの、読みにくいということはなかった。結果的には著者の遺作になったものだが、テーマが「死」っぽいのは途中からなんとなく感じていたし、最後に何かもうそろそろ終わりそうだという雰囲気を感じることができた。

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    2023年05月02日
  • 無関係な死・時の崖(新潮文庫)

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    ネタバレ

    10個の短編集。
    物語も訳のわからないもので、解説も多少難解だが、面白かった。
    『透視図法』の『盗み』は、自分が相手の荷物を盗み出そうとしていたら、相手も同じ考えだった話。
    『人魚伝』の、彼女を捕まえていたら、実は自分が飼われていた話でゾッとした。
    など、現実にありそうにない話に引き込まれた。
    不思議な世界観だが楽しめた。

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    2023年04月28日
  • 方舟さくら丸(新潮文庫)

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    砂の女より面白かった。登場人物が(砂の女より)多い分、物語が動く感じ。この閉塞した空間で次から次へ何かが起こって行く展開、ラストといい、舞台向きな気がする。と思ったら安部公房は戯曲も書くし、演劇活動されてた方なんですね。納得。

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    2023年02月24日
  • 方舟さくら丸(新潮文庫)

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    世界の破滅から生き延びるための切符を売る主人公。設定は面白く序盤はワクワクしながら読んでました。しかし、想像を超えるような裏切りはなく、なんだか拍子抜け。少し物足りなさはありましたが、面白かったです。

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    2023年01月28日
  • R62号の発明・鉛の卵(新潮文庫)

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    『変形の記憶』は名作。
    他はアイデア先行のゴチャっとした前衛的要素多く、初期の迸りの様な勢いを感じる短編集。

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    2024年02月08日
  • 密会(新潮文庫)

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    箱男ぶりの安部公房なので、箱男の見る・見られるというトピックから考えてこちらは聴覚的な切り込み方が魅力だった。
    理解と難解が交互にやってくる感じで読むのに時間がかかったけど、最後の一文での締め方が好きだった。

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    2022年10月27日
  • 水中都市・デンドロカカリヤ(新潮文庫)

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    不思議な話面白かった!って本を閉じるけれどふと寝る前に思い出して、いやそんなことあるわけないかって笑い飛ばせないリアルさ

    「手」は心中
    いちばんのお気に入りは「闖入者」

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    2022年10月21日
  • 人間そっくり(新潮文庫)

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    面白かった。最初の方こそ漢字が少なく読みづらいなあと思っていた。おまけに、けむに巻かれる一方で全然物語的進行がない。しかし、しばらく読み進めてこのけむに巻かれる口八丁を楽しむ構造なんだと気がつくと、面白く読めた。主人公と同じ体験をしているかのように相手の嘘か本当かよく分からない弁術を聞く。そういうのもアリなのかと思った。表現力も流石と言ったところでメモするところもいくつか。何が正しいのかわからなくなる体験は楽しかった。

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    2022年10月09日
  • 人間そっくり(新潮文庫)

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    自分は火星人だと名乗る困ったクレーマーの対処をする話、と考えるのが普通だと思うけど、表層的な捉え方か?
    屁理屈を突き詰めたような話だけど、自分あるいは他人が何者かであることを証明するのって難しい。火星人でないことを証明しきるなんてできなくて、それこそ公理か。

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    2022年08月26日
  • 他人の顔(新潮文庫)

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    顔という不確かなものを科学者らしく科学的に分析し、再現するとともに、顔の本質について思索を深めていく過程が多様な比喩表現で描かれ興味深く読める。
    だからこそ、最後の妻の手紙によって、主人公のこれまでの行動が全て無に帰されるところは読んでいるこちらまで顔が熱くなってしまった。

    人間関係一般に一貫した法則性を見出そうとする試み自体が無理のあるものなのに、主人公はそれに気づかない。
    主人公は顔に価値を置くことを無意味と言いつつ、周囲の人間がそれを認めないからという理由で仮面を作る。しかし本当は主人公自身が自分の醜い顔を認められないのである。 

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    2022年08月24日
  • 他人の顔(新潮文庫)

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    顔を失った男のあがき。
    精巧な仮面で手に入れた他人の顔。
    心の平静を求めた外見への追及はむしろ、
    男の孤独と剥き出しになった心をつまびらかにする。
    安部公房の独特の比喩表現がたっぷりで、どこまでもひたすらに暗い作品。

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    2022年08月21日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    安部公房の戯曲集。

    □ 「友達」(1967年)

    トモダチ、つながり、共有、共生、協働、共同体。切断=孤独からの疎外、接続=関係への疎外。現代はコミュニケーションに包囲されている。あたかも、「断片化」され尽くした諸個人がその失われた「全体性」を回復する回路であるかのような顔をして、そしてそれは結局のところ資本にとって都合のいい消費に結びつけられ「断片化」が一層推し進められるだけでしかないにも関わらず。コミュニケーションの総体は個々人の境界接面を曖昧にし、一旦緩急あれば途端に個人を超えた匿名多数の意志を暴力的に体現しはじめるだろう。それは匿名多数といいながら、必ず特定の政治性を帯びている。コミ

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    2022年08月07日
  • 密会(新潮文庫)

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    エロなのにわけわからん。変態を文学的に格調高く幻想的に描くとこうなるのか。何を読んでいたんだろうという気持ちになる。

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    2022年12月22日
  • けものたちは故郷をめざす(新潮文庫)

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    安部工房作品としては、奇想天外さが薄く、テーマが割とはっきりしている(アイデンティティとはどこにあるのか?)。
    面白いが、ちょっと弱い。

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    2022年04月15日
  • 笑う月(新潮文庫)

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    この本に納められている「鞄」を読み返したかった。
    「鞄」は、たしか高校の国語の教科書に載っていた話。
    高校生当時は、わけわかんないけど不思議な味わいのする話だな、と思っていた。なぜか記憶に残っていた。
    読み返してみて、やっぱりわけわかんないけど、不思議な味わいのする話だった。

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    2022年04月11日
  • 他人の顔(新潮文庫)

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    ネタバレ

    妻の手紙が秀逸。古女房は、もはや母親であり、母親は出来の悪い息子のやってることは、何でもお見通しなのだ。

    全体としては、主人公の延々と続く泣き言、嫉妬、妄想にうんざりしながら何故か読み続けてしまう。読み続けるうちに、不意に気づく。彼のように思考の渦に巻き込まれて、混沌として、訳の分からないことをしてしまう。そんな人、存外ありふれているのではないだろうか。

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    2022年02月14日
  • 他人の顔(新潮文庫)

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    ネタバレ

    顔って何だろう、と言うことを考えて考えて考え抜くとこうなる、という話に思う
    読んでると自分が同じ仮面を被ってる気になってくる。
    感情的になったり、後からそのことを反省したり、言ってることは突飛だったり極端だったりするけども、心の動きがとても人間的でリアルなので余計に気持ちが悪い笑

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    2021年12月19日
  • 密会(新潮文庫)

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    あらすじ
    『密会』は、安部公房の書き下ろし長編小説。ある朝突然、救急車で連れ去られた妻を捜すために巨大病院に入り込んだ男の物語。巨大なシステムにより、盗聴器でその行動を全て監視されていた男の迷走する姿を通して、現代都市社会の「出口のない迷路」の構造を描いている。 1977年12月5日に新潮社より刊行された。
    感想
    異次元、異空間作家らしい物語。
    砂の女の方かわかりやすいかな。

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    2021年12月09日
  • 笑う月(新潮文庫)

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    初めて読んだ安部公房の本

    この本が最初でよかったわからないけれど短編でサクサク読めた

    逆説的な表現が多くてこいつ好きな子いじめるタイプだと思った

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    2021年12月07日