山本博文のレビュー一覧
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購入済み
巻によって描いてる人が違うので今回は割と見やすい絵柄で良かった。良くこの時代に大陸まで行ったりしたものだ。この辺りは「日出処の天子」のイメージがどうしても強いが建物とかはこっちの方が当時に近いのだろうか?
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余談ではあるが、最近1860年前後に興味がある。
小松帯刀に興味を持ち始めたのがその発端である。
これについて書き始めると本書の感想から外れてしまうのでやめておくが、その中で文久2年(1862年)あたりに特に興味を持ち始めていたところで、新戸部がまさにその年に生まれたのだというところでさらに興味を増した。歴史というのはこの連鎖がたまらない。
閑話休題。
現代語訳者の山本氏が言うように、明治人である新渡戸の思想には確かに現代に馴染まない部分もあるのかもしれない。
ただ、自分としてはほぼほぼ共感以外の何物もなかったと言えるぐらい、すんなりと入ってきた。
歴史をどの時点で輪切りにしたとしても、 -
Posted by ブクログ
日本史に関する教科書を始めとする資料をどう受け止めるべきか、ということに加え、120ページ程でヤマト朝廷から日露戦争まで、著者の視点での日本史の流れが書かれていた。
新書120ページ程度の分量で日本史の流れが書かれたものを読んだのは初めてで、その全体を一度に読み切ることももちろん初めてで、初めて日本史の全体像が実感を持って頭の中に入ってきた気がする。
著者の記載に当たっての姿勢も、どっちつかずだと言う人もいるかもしれないけれど、自分にとっては好ましい。
ページの制限や狙いにもよるのだろうけれど、もう少し解像度高く説明されていれば、と物足りなく思うところがいくつもあった。
200803 -
Posted by ブクログ
ネタバレ名著。
「日本の学校で宗教教育がない。それでは道徳教育はどうやって授けるのですか」。この質問に答えるべく書かれたのが本書だ。新渡戸稲造は、自分の正邪善悪の観念を形作る様々な要素を分析し、それらの観念は「武士道」に基づくものだと気がついた。
武士道には源泉がある。
・仏教
・神道
・儒学
いわゆる宗教であるとか、孟子・孔子の教えに連なる部分がおおいことが説明される。
そして、武士道を分解していくと、以下の項目に分けられる。
・義
・勇気
・仁
・礼
・信と誠
・名誉
・忠義
生命は主君につかえるための手段として考えられ、理想的ありかたは名誉におかれていた。
また武士において特筆すべきは、切腹と -
Posted by ブクログ
山本博文(1957~2020年)氏は、日本近世史専攻の歴史学者。日本エッセイスト・クラブ賞受賞(1992年)を受賞した「江戸お留守居役の日記」ほか、江戸時代の大名や武士をめぐる著書多数。2020年3月に63歳で逝去。
本書はタイトル通り、江戸時代初期から明治時代にかけて綴られた、「武士道」に関わる名著12冊について、紹介したものである。
そもそも「武士道」とは何か。。。それを広く世界に知らしめたのは、本書の最後にも取り上げられている、新渡戸稲造が明治時代に著し、世界的なベストセラーになった『武士道』であり、今日の日本においても、武士道のことを知ろうとすれば、まずこれを手に取る人が多いであろう。 -
Posted by ブクログ
赤穂事件は同時代の人々にとってもセンセーショナルな事件だったため一次資料も多く存在し、モノガタリ化され続けたために普通なら散逸する様な資料も現在まで残っていることにまず瞠目。原型が多少歪められたとしても、出来事がモノガタリ化されポピュラーになる事には大きな意義がある。
散逸せずに残った資料に、赤穂藩改易から討ち入りまでの精密な出納帳が残っており、本書はそれに基づいて書かれた、討ち入りまでの金の流れと、赤穂藩士の生活の様子と、心の動きを描かれた一級の読み物である。
討ち入りまでのモチベーションの根本には「武士である」という倫理的な要素は強いが、武士として忠義を尽くす相手が立場によって「藩」「浅