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Posted by ブクログ
日経新聞の紹介記事を読み、タイトルに惹かれて購入しました。
技法というとノウハウが思い浮かびますが、その様な内容ではなく、世にある史観・考え方の紹介から始まり、文部科学省の歴史に対する学習指導要領と学校でのアプローチ、歴史学者と歴史小説家の違いなど、歴史を学ぶための構えについて、歴史学者の視点で解説しています。
いま読んだからかもしれませんが、中高生の現役時代にこの様な知識を得た上で学んでいればと、悔やまれてなりません。
いわゆる知識偏重な学習ではなく、思考訓練により深い洞察力を得られたかもしれません。
但し著者も主張されていますが、歴史研究にifが厳禁である様に、ある程度の基礎知識がないと理解が進まない以上、致し方ない面もあるでしょうね。少ない知識で、本書の様な学ぶ心構えを解説されても、馬の耳に念仏でしょうしね。要はバランスなのでしょう。現場を預かる教師の方々も大変ですね。
ただ本書からは、かなりのインパクトを貰いました。
その一つは、人類は進歩してきたのか 単に歩んできたのかという論です。マルクス主義史観の様な、歴史に法則性が存在するのか。またはブラウン運動の様に、その時の様々な偶然が重なり、今に至っているのか。著者は、その時代背景や価値観を照らした上で、因果関係を読み解くというその時間軸での分析の重要性を主張されています。
もう一つは、歴史を一連の時代を通貫した通史や、世界史からみた日本史の関係性の様なマクロ的な視点、政治史だけでなく社会史や、気候など自然史などを重層的で多様な視点で俯瞰してみることの重要性も指摘しております。
まさに"なるほど"でした。
そう考えると、どの様な学問も、アプローチは公約数かなとも感じます。
ミクロからマクロ、要素から全体システム。まさに、様々な視点・視野・視座から、深く洞察して最適解を追い求める。
学びの奥深さを再認識しました。
Posted by ブクログ
最近、鎌倉幕府成立の年号は「イイクニ(1192)作ろう」より「イイハコ(1185)作ろう」で覚えるらしい。また、聖徳太子はただのボンクラ御曹司だったらしい。
学生時代の日本史授業で習ってきた常識が否定されることがよくある。それは新しい史実が発見されたのではなく、歴史の考え方が変わったからだ。つまり、「歴史学」が発展したから。
では、「歴史学」とは何か。今そこにある史実をコツコツと分析、研究することで、新たな歴史の見方を発見することだ。世紀の大発見によって新たな歴史を掘り出すというドラマチックさはない。
しかし、「イイクニ」を「イイハコ」に変えたことは、かなりのインパクトだ。改めて、歴史のおもしろさに注目が集まっているこのご時世、「歴史」ではなく、「歴史学」にスポットを当てた歴史学入門書。
Posted by ブクログ
日本史に関する教科書を始めとする資料をどう受け止めるべきか、ということに加え、120ページ程でヤマト朝廷から日露戦争まで、著者の視点での日本史の流れが書かれていた。
新書120ページ程度の分量で日本史の流れが書かれたものを読んだのは初めてで、その全体を一度に読み切ることももちろん初めてで、初めて日本史の全体像が実感を持って頭の中に入ってきた気がする。
著者の記載に当たっての姿勢も、どっちつかずだと言う人もいるかもしれないけれど、自分にとっては好ましい。
ページの制限や狙いにもよるのだろうけれど、もう少し解像度高く説明されていれば、と物足りなく思うところがいくつもあった。
200803
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