山本博文のレビュー一覧

  • 日本の歴史(4) 武士の目覚め 平安時代後期

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     読み直しの2回目です。前回、記録を書き忘れてしまいました。

     摂関政治から院政、院政から平家の世の中へと時代は移り変わっていきます。権力を握った者ばかり注目される中、当然、権力を握れなかった人たちも大勢いるわけです。その人たちの感情が、少し書かれているのが良いですね。崇徳上皇などは実に可哀想です。

     また、奥州藤原氏もしっかり取り上げられています。都から離れていたため表舞台に出てくることは少ないものの、一時代を築いた大きな存在です。義経ファンの私としては、特別な親近感があります。

     本筋とは離れますが、徳子のキャラが美しいです。実際はどうだったのでしょうか。ネットで見る限り、建礼門院の

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    2016年09月27日
  • 歴史をつかむ技法

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    歴史用語がなぜ分かりづらいのかが分かった。皇統の考え方、血筋がいかに重要視されたかなどの解説もあり勉強になることが沢山。また、歴史研究は細かい証拠を積み上げて検証される地味~~~なものであるということもよく分かった。一方歴史小説というものは歴史研究や歴史的発見に基づいて想像力を膨らませ描かれるので面白い。歴史を楽しむためには歴史小説がとっても大切なんだと再認識。

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    2016年09月13日
  • 日本の歴史(2) 飛鳥朝廷と仏教 飛鳥~奈良時代

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    ネタバレ

     私はこの時代があまり得意ではありませんが、読んでみると、権力争いと仏教の関係がなかなか面白いですね。女性の天皇が多いのも事情がよく分かりました。

     さすがに聖徳太子は実在しなかったのではないかという過激な説は採用されていません。このあとの時代でさえ歴史観がどんどん変わってきていますので、この時代の真実にどこまで迫れているのか、それが気になります。

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    2016年09月26日
  • 現代語訳 武士道

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    年下なのにしっかりしてるなー、と思ってた男の子の愛読書がこれと聞いて、何か関係あるのかな?と思い手に取ってみた。単なる武士の教えと言うよりは、日本人の美徳や倫理観について、日本文化を知らない人にもわかりやすいように書かれた本。西洋哲学や宗教を用いて日本人の“名誉”や“恥”と言ったものを巧みに表した新渡戸稲造氏の博識にひたすら頭を垂れる思いであった。儒学のことも歴代の武士のこともほとんど知らなかったのだけど、興味があった。あと、やっぱり和歌って美しい!

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    2016年07月31日
  • 格差と序列の日本史

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    東京大学史料編纂所教授の山本博文(1957-)による、日本の官制を中心とした位階・身分制度の概説。

    【構成】
    序章 時代をあらわす「格差」と「序列」
    第1章 部族的社会から官僚制へ-古代
     1 大王家と豪族
     2 「律令国家」とは何か
     3 摂関政治の官僚たち
    第2章 血筋から実力の世へ-中世
     1 院政と私的主従関係
     2 鎌倉武士たちの官僚制
     3 朝廷権威の失墜と室町幕府
    第3章 武家の論理と政治の安定-近世
     1 織田・豊臣の中央集権
     2 江戸幕府の政治組織
     3 旗本、御家人の出世
     4 幕府制度の近代化
    終章 格差解消の時代-近代・現代

    本書が扱うのは、各時代の政務・行政を担

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    2016年07月07日
  • 格差と序列の日本史

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    <目次>
    はじめに
    第1章  部族的社会から官僚制へ~古代
    第2章  血筋から実力の世へ~中世
    第3章  武家の論理と政治の安定~近世
    終章   格差解消の時代~近代・現代

    <内容>
    官僚制を中心に世の中の仕組みを解説した日本史の本。タイトルの感じよりも、古代の官僚制や中、近世の政治の仕組み(官僚制や統治機構)がわかりやすく書かれていて、中・高の社会科(日本史)教員が読むといいと思う。

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    2016年05月28日
  • 大江戸御家相続 家を続けることはなぜ難しいか

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    政変の陰に相続問題あり!徳川将軍家から御三家、諸大名家まで、骨肉相食む内紛劇の真相を読む。古来より、戦乱や政権崩壊の原因となってきた家督の相続問題。徳川治世下の江戸時代もまたしかり。将軍家や大名家の中では、熾烈な後継者争いが繰り広げられていた。子どもが生まれない、父親が家督を譲らない、正室対側室の争い。「御家断絶」の一大危機を、武士たちはいかに乗り越えたか?(2016年刊)
    ・はじめに
    ・序  章 徳川家康はなぜ天下を取れたのか
    ・第一章 徳川将軍十五代の血脈ー徳川宗家の御家相続 
    ・第二章 将軍家存続のために創られた家ー御三家・御三卿の御家相続
    ・第三章 幕府に翻弄された「家門」松平家ー徳川

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    2016年05月07日
  • 日本の歴史(8) 天下統一の戦い 安土桃山時代

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    信長・秀吉の安土桃山時代です。
    キリシタンに関する秀吉の対応って、コロコロ変わったように見えますが、それなりに年数は過ぎてるんですよね。マンガだとそこを見落としてしまいそうな気がしました。

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    2016年02月16日
  • 日本の歴史(5) いざ、鎌倉 鎌倉時代

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    引き続き読んでる。
    戦いのダイナミクスよりも、一保護者としては、
    壇之浦の戦いで安徳天皇を抱き二位尼(清盛の妻・平時子)が「都は海の中にもありまする」といって身を投げるシーン、
    義経と静御前の子どもが誕生と同時に殺されてしまうところとかがやるせなさすぎる。

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    2016年01月27日
  • 歴史をつかむ技法

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    著者の山本博文氏は、日本近世史を専門とする歴史学者。1992年に「江戸お留守居役の日記」で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞し、その後も江戸時代の大名や武士を取り上げた作品を多数発表している。
    本書は、「歴史学」と「日本通史」という大きなテーマ二つを取り上げている。
    前段では、歴史学は何を目指しているのか、歴史学とはどういう学問なのかに加えて、歴史学にはどのような技法があるのか、即ち、歴史を学ぶ上で必要な「考え方」や「見方」が紹介されている。
    そして後段では、前段の「歴史学とは何か」を踏まえて、幕末までの日本の通史を、“著者の解釈”に基づいて展開している。それは、日本の幕末までの歴史を、鎌倉幕府

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    2016年11月23日
  • 現代語訳 武士道

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    「武士道は、日本の標章である桜の花にまさるとも劣らない、わが国土に根差した花である」
    冒頭にこう書かれています。

    武士だけでなく、日本人全体に染み渡っていた文化と言ってもいいと思う。
    現代でも武士道精神として日本人の心に息ずいているのでは…。

    義、勇気、仁、礼、信(誠)、名誉、忠義の徳目による分析はとてもわかりやすく、切腹、敵討やまた刀を持つことの意味…またそれらの精神が武士のみならずそれ以外の人にも通じている様を分析している。

    日本人として忘れてはならない本質が詰まっている。

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    2015年10月30日
  • 日本の歴史(1) 日本のはじまり 旧石器~縄文・弥生~古墳時代

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    新しい歴史学習マンガ。すごくドラマチック。なぜ人は狩猟から稲作へ移行したのか、平和な集落での暮らしが他の集落と争うようになり国作りへ進んでいったかわかりやすく描かれている。
    中学生の娘も夢中で読みふけっていました。

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    2015年10月18日
  • シリーズ江戸学 旗本たちの昇進競争 鬼平と出世

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    庶民に愛された長谷川平蔵がなぜ町奉行になれなかったのか?松平定信の真意、ライバルたちの暗闘を寛政期の史料から読み解く。(2002年刊、2007年文庫化)
    ・プロローグ 「よしの冊子」が明かす寛政期の旗本たち
    ・第一部 「鬼平」長谷川平蔵と好敵手たち
    ・中休み 「好色将軍」家斉と乳母問題
    ・第二部 森山孝盛と武士の出世
    ・エピローグ 平蔵とその好敵手たちの「その後」
    ・あとがき

    2015年新書版を再読。(目次を見ると、一部分修正されているようである。挿絵も削られている。)

    本書は週刊現代の連載をまとめたものであり、大変、読みやすい内容となっている。文庫化にあわせてタイトルが修正され、名は体を

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    2015年10月04日
  • 日本の歴史(1) 日本のはじまり 旧石器~縄文・弥生~古墳時代

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    歴史まんがを読んでみたくて、まず手始めにこれを買ってみました。旧石器時代、縄文時代、弥生時代を絵で教えてくれる。中学高校の授業を思い出しました。

    角川まんが学習シリーズ、揃えたい!

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    2015年07月25日
  • 東大流 よみなおし日本史講義

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    第一章の原始・古代の講義
    が非常に面白い。
    (中世もそうだが、)天皇の後継ぎ争いによって歴史が動いていると論じており、この時代はそれを軸に理解が進められる。

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    2015年05月30日
  • 歴史をつかむ技法

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    歴史学の視点から史実と様々な説について、きちんと整理しているのはありがたい。古代から中世、中世から近世の転換期について丁寧に説明しているのも、歴史の流れをつかむのに役立った。

    さきたま古墳群から出土した鉄剣に書かれた「ワカタケル大王」は、熊本県の江田船山古墳から出土した鉄剣に書かれた名前も同じと考えられており、五世紀に九州から関東に及ぶ政権があったことが判明している。宋書の倭人伝に書かれている「倭の五王」の武が、日本書紀に大泊瀬幼武(ワカタケル大王)と書かれた雄略大王とされている。

    かつての1万円冊に使われた聖徳太子の肖像が持っている笏は、奈良時代の遣唐使によってもたらされたもので、聖徳太

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    2018年10月31日
  • 歴史をつかむ技法

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    タイトルと内容はちょっとずれてますね。
    山川の教科書を大人向けに書き直した(と言いつつ、ほぼそのまま)の例のシリーズが売れていることに焦りを感じて、変な汗をかいてしまってる。

    内容としては、歴史研究を仕事としている人たちは、どうやって歴史を紐解いているのか。教科書に淡々と書かれた史実は、何を起源にどうやって事実と認められてきたのか、という歴史研究の裏舞台を語ることが本編。
    その題材として、魏志倭人伝を拠り所にした古代、正史を持つ平安時代、私的な記録も多い戦国時代などを扱っている感じ。

    一応、歴の流れというか、普遍的な何かを知りたい、という(山川本を意識した想定上の)読者の問には答えようとは

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    2014年11月18日
  • 歴史をつかむ技法

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    歴史学が科学であることを丁寧に示している。

    分かっているけれども、過去の歴史を舞台にしたフィクションを私たちは本当だと思ってしまいがちだ。SFは想像力の産物だと分かっているのに、歴史物になるとそこが変わってくるから摩訶不思議な生き物だ、人間は。

    また、私は中高時代、歴史が嫌いだった。著者が言うように年号と事実の無味乾燥な暗記科目の思えたからだ。しかし、科学であると気づいた日から腑に落ちるものがあった。そのことが本書の肝だろう。

    ・古来のものと思われている神道も鎌倉時代に形成された
    ・近世以前、政治と文化は密接だった
    ・歴史的思考力とは、現代を見るときに歴史的な視野で考えられること

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    2014年05月13日
  • 歴史をつかむ技法

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    おすすめの一冊です!最近、歴史の教科書で鎌倉幕府の成立の年が変わった…という話題がマスコミで取り上げられることがあるが、それがどういうことのか理解できるようになります。

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    2014年05月13日
  • 歴史をつかむ技法

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    歴史をどう捉え、とう考えるのか大まかに把握するには参考になった。また、歴史という学問の現状、研究についても触れることができ、そんな世界を知らない自分にとって新鮮だった。
    一番、参考になったのは、歴史的思考力というもの。
    これは、現代に起こる事象を孤立したものではなく、「歴史的な視野の中で育てていく」ということ。
    物事を複眼的に見れるように、人生を豊かにする共用となるように、もっともっと歴史というものに触れていきたいと思うようになった。

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    2014年03月11日