山本博文のレビュー一覧
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この本に限らず、戦後の歴史特に60年安保以降ぐらいの現代史って、事象を並べただけのような、まとまりのない感じがあります。この時代から後って、50代~60代以降の人にとってはリアルタイムにニュースなどを見聞きしていたエピソードがほとんどなので、そのせいかもしれません。
実際私も、「ああ、あったあった、子どもの頃聞いた」「この事件のとき私は~してた」なんてことを思いながら読みました。チェルノブイリの事故の時は当時中学生で、ちょっとした雨にかかるのをものすごく気にして下校していたことを思い出しました。ルーマニアのチャウシェスク夫妻が処刑されたニュースは、遺体の写真をみてかなりショックを受けたことを覚えています。
当時見聞きしたニュースを歴史の節目であるととらえたとしても、それがマクロ的な視点での流れとして受け止めきれない自分がいます。渦中にいると本質が見えないというのはこういうことか。
ただその中でも、湾岸戦争やイラク戦争を第一次・第二次世界大戦の大きな戦争の歴史の一環としてとらえた、とても重いセリフがありましたので記録します。
「本当に『国のことを考える』ということは『自分の国のことだけ考えちゃいかん』ということなんじゃ。
第一次世界大戦、第二次世界大戦と、おごった列強は弱い国を下に見てあらゆるものをむさぼりとった。いや・・・列強だけじゃない、日本も同じことをした。
むさぼった国は一時は豊かになる。だが、むさぼられた国は無残に荒れ果ててーーそして後のち、むさぼった国も必ずツケを支払うことになるんじゃ。
しかもそのツケを払うのは一体誰だと思う?いつだって弱い者や若い者じゃよ」
「わしらは『国』を信じていた。いつの間にやらおごってしまった『国』に気づかず信じて戦っていたバカじゃったよ」 -
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武士の心に憧れ、ふれたいと思っている。ちゃんと読むのは難しいが、紹介書で内容に触れ気に入ったものを更に読んでいくと言う、足掛かりにするには良い一冊か。
【内容】
小幡景憲「甲陽軍艦」軍学第一
柳生宗矩「兵法家伝書」柳生新陰流奥義
宮本武蔵「五輪書」必勝の思想
山鹿素行「山鹿語類」武士の職分とは
堀部武庸「堀部武庸筆記」武士の一分を貫く
山本常朝「葉隠」死狂いの美学
新井白石「折りたく紫の記」古武士の風格
恩田木工「日暮硯」成政者の理想の姿
佐藤一斎「言志四緑」朱子学と陽明学の合体
吉田松陰「留魂緑」至誠にして動かざる者なし
西郷隆盛「西郷南洲遺訓」義に生きる
新渡戸稲造「武士道」理想の日本人論 -
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内容は確かに昔習ったのと変わってる気がする。
新しくなってるのかな。
しかし、貝塚の記述がほとんど無いのは良いのだろうか。
日本人は狩りもしただろうけど、海沿いに住んで貝や魚の採取にもかなり頼ってたと思うんですけどね。
まだ漫画が始まってない冒頭から、縄文と弥生のムラの比較が出てくる。
子供が読んでも、え、まだ何もわかんないんだけど…ってなりそう。
掴みがなってない。構成が下手だな。
切り口の問題かもしれないけど、生活様式にはあまり焦点を当ててないみたい。
時代ごとの専門家が監修すればいいのに。
絵が微妙。。
何故か女の子の絵だけが絶望的に下手でイライラするほど。
何かすごいタレ目で腹立つんですよ(笑)
それ以外の絵は普通なんですが。
どうやらそれぞれの表紙を有名漫画家が描いてるのが売りらしい。中の漫画は別の人。
表紙詐欺とも言う。。
今時上手い絵師さんなんて沢山いるだろうに。
ストーリーは無難で悪くないんですが、絵が気になって内容が頭に入らない。。
角川じゃないシリーズに乗り替えようかな。 -
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平清盛から源氏の鎌倉幕府、そして北条氏という流れは、当然理解しているわけですが、これほど権力が不安定だったというのは、改めて認識した気がします。
交通機関等が発達していない当時、権力者がその影響力を広げていくことは、単に戦に勝てばよいということではなく、そのあとの仕組みであるとか人の配置であるとか、後世以上の苦労があったことがわかります。
また、天皇家であろうが源氏であろうが、その威光は絶対的なものではなく、あくまでも自分の力を誇示するための道具として、利用されていただけのようです。
もっとも、人間の命が有限である以上、権力というのは、いつの時代もその程度なのかも知れません。 -
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アート部分の強化のため、まず日本のコアを把握しようと考えた。思想や哲学面からアプローチしようと思うと少しでも馴染みがあるものから入りたかった。そこで選んだのが武士道だった。
作品選択にあたり、新渡戸氏以外のものは知らなかったので本書を読んでみた。うたってなくとも見えない形で根付いている。それは武士だけに根付くものではない。思想や哲学はそういうものだろうがそれを再認識できた。
紹介された中では新渡戸氏を除きば、新井白石が一番武士から離れた身分と思う。武士でないからこそ生き様に武士道が表れているという仮説のもと、彼の著作を読んでみたい。
よくもわるくも達観が武士道を語る上でのキーワードだと考えているところだ。 -
Posted by ブクログ
高校・大学と卒業して社会人になって辛いことや悩みは多くありますが、その反面とても楽しくなったのが歴史に関する本を読むことです。
学生時代は、私にとって歴史というのは、漠然と面白さを感じつつも年号や人名を間違いなく覚えなければ点数が取れないというプレッシャーからか、歴史を楽しむということはできませんでした。
歴史小説も良いですが、歴史を通年で解説されている本も増えてきました。それらの本を読んで悟ることは、歴史は一つの流れで動いているということです。私たちは有名な事件・戦いを学ぶことがメインですが、そこに至るまでの経緯にその時代の当事者の苦悩を感じます。
そんな私にとって、この本の帯にある「日本史の流れを、わしづかみ!」というコピーは私の目を釘付けにしてくれました。この本の著者である山本氏は、独自の視点から多くの本をすでに出されているようですね。
私にとっては記念すべき一冊目ですが、これから彼の本を多く読んで、単なる知識を超えた「歴史的思考力」を鍛えて、更に歴史や歴史小説を読んで、自分の人生にも活かしていきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・ものごとを理解するためには、車の両輪のように「知識」とその知識を行かすための「思考方法」の二つがそろう事が大事、歴史を学ぶ上で必要な「考え方」「見方」を紹介していきたい(p5)
・「乱」は軍事蜂起を伴う国家(天皇)への反抗であるのに対して、「変」はときの政権の転覆工作である(p22)
・鎌倉幕府に相当する武士の政権のことを、朝廷では「関東」とか「武家」と呼んでいた。幕府側の武士たちも「幕府」とは言わず、「鎌倉殿」と称している(p30)
・藩という言葉が頻繁に使われるのは、幕府がなくなった明治初年から4年の廃藩置県までのわずかの間。この時には、藩主の居所である城・陣屋の所在地を藩名とすることになったので、薩摩藩の正式名称は鹿児島藩(p31)
・天武天皇の孫の文武天皇の時代、701年の遣唐使がはじめて対外的に「日本」をなのるが、その勢力範囲は、まだ東北中部以北、南九州は入っていない(p35)
・桶狭間の戦いにおいて、「信長公記」に奇襲攻撃のことは全く書かれていていないので、奇襲説に疑問を呈した・正面攻撃をし、押された今川軍の前軍が後方に逃走したため、義元の本陣までが混乱した(p50)
・忠臣蔵の時代背景において、喧嘩両成敗が武士時代の常識となっていたことを知らないと事件そのものを理解できない(p52)
・足利尊氏は後醍醐にかえて光明天皇(北朝)をたてて1338年には征夷大将軍に任じられて京都で政治を行う。後醍醐天皇は奈良の吉野山にのがれた、現代の天皇家は北朝系統だが、「大日本史」においては南朝を正式な王朝としている(p105)
・桃山は、秀吉が関白を辞めた後に、伏見に築いた城のあった地の呼称である、伏見城の跡地に桃が植えられて「桃山」と呼ばれた(p107)
・直系とは、父子で皇統を継承していくことで、天皇と皇女との間に生まれた子供こそが「直系」として皇統を続ける資格のある天皇ということ(p125)
・摂関制度は長く続き、藤原道長の子孫である5摂家(近衛、鷹司、九条、二条、一条)から出た。廃止されるのは王政復古の大号令が出たとき(p152)
・鎌倉幕府は地方に守護と地頭をおいた、それまで地方は「荘園公領制」であり、国家の機関である「国衙」と、その支配を受けない「荘園」で構成されていた。守護は東国の国衙の支配権をひきつぎ、荘園の管理を行う下司には地頭が任命されることが多かった。ただし、西国では国衙・荘園が残っていた(p166)
・惣領制とは、それぞれの武士団の宗家を首長とし、分割相続によって成立した分家も宗家を中心に結束する体制、所領を細分化させないために嫡子単独相続が行われる(p177)
・室町幕府には鎌倉府(鎌倉公方)があり、東の幕府といってよいほど独立性の高いものであった。室町幕府は、将軍・有力守護連合の政権である(p182)
・室町幕府が弱体化するのは、1467-1477年にかけての応仁・文明の乱、管領畠山家の内紛が契機となり将軍家の家督争いがからみ、有力守護の細川氏と山名氏が介入して、各地の守護が細川(東)と山名(西)に分かれて戦った(p183)
・太閤検地によpり、耕作から離れた兵と武器を使うことを否定された農が分離される体制を、近世社会の本質と考えられる(p196)
・1575年11月に朝廷は信長に、従三位・権田大納言、そして「右近衛大将」に任じた、これは室町将軍に匹敵する官位、朝廷が信長を室町幕府の後継者として認めたことを意味する、秀吉にも同様に与えた(p197,199)
・秀吉の場合は、摂関家同士の内紛に介入して関白の地位を受け継ぐことを表明、ついに従一位・関白となった(p199)
・1603年に家康は、秀吉の直轄地は武家政権の財産だということで江戸幕府に接収、このため秀頼は、65万石の一大名になった(p206)
2014年5月5日作成 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本史入門書。
日本史という分野は、ある意味、不思議な分野なのです。結構おもしろくて刺激的なのですが、研究者と一般の人との扱う対象が違うのです。大学で教えていた時、そのギャップを感じました。何故、こんなおもしろいことを研究者は取り上げないのか、そういう疑問・質問はよくありました。私は歴史学プロパーではないのですが、そういう疑問をバカにしてはいけない、それを系統立てて説明すべきと思いました。
山川の教科書、司馬遼太郎、網野善彦をだいたい、7・2・1くらいの比重で説明し、歴史家のものの見方との違いを説明しています。網野さんについてもっと詳しい説明が欲しいけど、網野さんも歴史学者だから、個別に説明するには紙数が必要でしょう。
以前日記にも書いたけど、山川の教科書は買う気がおきませんが、ちょっと見直しました。 -
Posted by ブクログ
日本史を一望できる入門書。これまでの歴史教科書は細部にこだわるあまり歴史を俯瞰する視点を見失っていたのではないかという反省から、本書では信頼できる日本史の鳥瞰図を提供してくれる。世界システム論やアナール学派についての簡潔な説明もありがたい。ただ、良書ではあるものの、やや中途半端な印象も。
というのも、本書は、史学概論的な前半部(序章〜第2章)と、日本通史を概略した後半部(第3章〜第4章)とに大別できるが、新書版で両方をやろうとするのはやはり無理があるように思える。史学概論に的を絞った好著、小田中直樹『歴史学ってなんだ?』(PHP新書)と比較すると、なんだかもったいないなぁという感じは否めない。
個人的には、日本史を学ぼうとしたときに、「一冊で分かる〜」的なお手軽な本や全何十巻もの重厚な講座本はあっても、その中間的な(例えばマクニール『世界史』やH・G・ウェルズ『世界史概観』のような)適度なボリュームの教養書がないことが不満なので、そういう本があればいいなぁと思う。ちゃんとした歴史家の書いた適度な分量の日本通史の本が『詳説日本史研究』(受験参考書)だけというのはあまりにも寂しすぎるぜ。