山本博文のレビュー一覧
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ネタバレ夏休みの息子の教養強化シリーズ。
角川のこの漫画のシリーズが絵が綺麗で現代風で読みやすい。
これまで武田信玄と上杉謙信についてあまり詳しく知らず、聞き齧った程度でしかなかった。ということで、正直なぜそこまで人気があるのかもわからなかった。
が、この本を読んで、いかに二人が魅力的な武将であるのか、また彼らのドラマがどれだけドラマティックかということが分かった気がした。
特に義の人と言われる上杉謙信の生き様には感銘を受けた。上杉謙信が人気があるのは、日本人の多くが同じように感じているからに違いない。
特に敵に塩を送るエピソードははすごいと思った。ちょっと信じがたいエピソードである。ちょっとお人好 -
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ネタバレ息子用に購入して私も読んでみた。
文庫ほどではないが、漫画としては十分な内容だと思う。
現代風の綺麗な絵で、登場人物がほぼ美男美女だった。
主人公がイケメンだとそれだけで読むモチベーションになる。(私には。笑)
ただ、特徴がないとキャラなどが覚えにくいのでその面はデメリットなのかも。
息子もさっくりと読んでくれて気に入ってくれたようで良かった。
文庫でこの内容読もうとすると時間もかかるだろうし、何より心理的ハードルが高い。そう思うと本当に学習漫画はありがたやありがたや。
(今や色んな種類の学習漫画があることにもびっくり&喜んでいる。)
彼の興味が続くかぎり、色々と読ませてあげたいなと思う。 -
Posted by ブクログ
江戸時代中期の政治の大まかな流れをつかむには分かりやすい本だと思います。漫画なので、ある程度の知識があれば、中学生にも読みやすいと感じます。
2020年の3月に逝去された近世史専門の山本博文先生が監修しているとあって、近世の最新の学説が随所に散りばめられていると思います。
特に9代家重、10家治の時に政治を行った田沼意次への描き方は、まさに近年の学説が反映されています。本の中の言葉をそのまま引用します。
「わいろ政治家とよばれた田沼意次だがその政治は米だけにたよらず、商業を盛んにし、国の財源にしようというきわめて革新的でなおかつ時代に合ったものだった」
ここまで言い切っているあたり、 -
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山本博文氏の『「忠臣蔵」の決算書』を映画化したノベライズ本。
古今東西、忠臣蔵を題材にした作品は多い。その殆どが、忠義に主眼が当てられ、何度見ても読んでもなくという中高年は多いのではなかろうか。
本作は内匠頭刃傷沙汰が起きてから討ち入りまでの期間が描かれる。御家再興にしても、討ち入りにしても先立つものは金。本物の戦から100年近く遠ざかっていた番方と、財政諸々を取り仕切っていた役方。予算を取り巻く、各人の振る舞いが面白い。
討ち入りの名場面はないが、忠臣蔵、赤穂浪士をパロディ化した本作はあっという間に読み進めてしまいました。
しかしながら、江戸の物価は現代より高いよね。
『元禄御畳奉行』あ -
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赤穂四十七士が討ち入りを決行したのは、元禄15年12月14日(旧暦)のことである。
ことの発端は、彼らの主君、浅野内匠頭が江戸城松之大廊下で吉良上野介に斬りかかる刃傷事件を起こしたこと。殿中で刀を抜いたのだから、何らかの沙汰が下されるのは当然のこととしても、幕府が命じた処分は、内匠頭は切腹、一方の吉良にはまったくお咎めなしという、いささか平等性を欠くものであった。
喧嘩両成敗ではないのか。浅野家家臣は怒った。どうすべきか、家中でも議論が噴出した。だが、ひとまず、内匠頭の弟を主君としたお家再興を目して、赤穂藩士らは城を明け渡すことにする。
だが、結局のところ、浅野家再興はならなかった。さらには、