山本博文のレビュー一覧
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江戸時代中期の政治の大まかな流れをつかむには分かりやすい本だと思います。漫画なので、ある程度の知識があれば、中学生にも読みやすいと感じます。
2020年の3月に逝去された近世史専門の山本博文先生が監修しているとあって、近世の最新の学説が随所に散りばめられていると思います。
特に9代家重、10家治の時に政治を行った田沼意次への描き方は、まさに近年の学説が反映されています。本の中の言葉をそのまま引用します。
「わいろ政治家とよばれた田沼意次だがその政治は米だけにたよらず、商業を盛んにし、国の財源にしようというきわめて革新的でなおかつ時代に合ったものだった」
ここまで言い切っているあたり、 -
Posted by ブクログ
山本博文氏の『「忠臣蔵」の決算書』を映画化したノベライズ本。
古今東西、忠臣蔵を題材にした作品は多い。その殆どが、忠義に主眼が当てられ、何度見ても読んでもなくという中高年は多いのではなかろうか。
本作は内匠頭刃傷沙汰が起きてから討ち入りまでの期間が描かれる。御家再興にしても、討ち入りにしても先立つものは金。本物の戦から100年近く遠ざかっていた番方と、財政諸々を取り仕切っていた役方。予算を取り巻く、各人の振る舞いが面白い。
討ち入りの名場面はないが、忠臣蔵、赤穂浪士をパロディ化した本作はあっという間に読み進めてしまいました。
しかしながら、江戸の物価は現代より高いよね。
『元禄御畳奉行』あ -
Posted by ブクログ
赤穂四十七士が討ち入りを決行したのは、元禄15年12月14日(旧暦)のことである。
ことの発端は、彼らの主君、浅野内匠頭が江戸城松之大廊下で吉良上野介に斬りかかる刃傷事件を起こしたこと。殿中で刀を抜いたのだから、何らかの沙汰が下されるのは当然のこととしても、幕府が命じた処分は、内匠頭は切腹、一方の吉良にはまったくお咎めなしという、いささか平等性を欠くものであった。
喧嘩両成敗ではないのか。浅野家家臣は怒った。どうすべきか、家中でも議論が噴出した。だが、ひとまず、内匠頭の弟を主君としたお家再興を目して、赤穂藩士らは城を明け渡すことにする。
だが、結局のところ、浅野家再興はならなかった。さらには、