山内昌之のレビュー一覧

  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇
    「失敗の本質」の本を読んだことがあり、その後に久しぶりに野中先生の本が読みたいと思い読んでみた。非常に興味深い内容で、今まで通り日本軍の戦争を研究材料としつつ、戦場でのリーダーシップについて大量の論文とデータを元に分析されて納得感のある内容であった。

    個人的には第8章の辻政信の内容に思うところがあ...続きを読む
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇
    リーダーは実践し、賢慮し、垂範せよ
    理想のリーダ像はかくあり、その実現するが難なることを痛感する日々です。
  • 嫉妬の世界史
    認められたい。優れていることを証明したいという欲は暴走すると自らと周囲を滅ぼすことになる。そして、そのことによって自らの名誉(存命中・死後問わず)を失うことをスターリンや東条英機から学びたい。

    私は小さなことで嫉妬に狂う凡夫だ。優秀な人の能力を目の当たりにすると自分の中で嫉妬の炎が燃えるのが分かる...続きを読む
  • 歴史学の名著30
    ほんと読みたい本ばっかりです。

    ①歴史への問いかけ
    ヘロドトス『歴史』―脱線の名人
    トゥキディデス『戦史』―冷静無比の予言者
    司馬遷『史記』―「激励の書」天道、是か非か
    班固『漢書』―班馬の優劣はいかに
    原勝郎『日本中世史』―日本史の美意識、西洋史の方法

    ②叙述の魅力
    ギボン『ローマ帝国衰亡史』...続きを読む
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇
    戦争状態における戦略的・戦術的判断の理由をリーダーシップを軸にひも解いています。集団の意思決定において、国家レベルの集団であったとしても必ずしも論理的な判断をするとはかぎらないということが改めて理解できました。
    野中郁次郎さんのことはよく知らないまま本書を手に取りましたが、他の著作も読んでみたいと思...続きを読む
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇
     時代の流れのなかにいるときは見えてこないことがある。
     見えていても、カタチを伴ったものとして全体を捉えることができないので、時代の片隅にいた自分が見ていたものだけで、無意識にその時代を記憶に留めている。
     自己の記憶はそういったもので、その記憶が己が生きる世のなかを造っていく。だから、人それぞれ...続きを読む
  • 大日本史
    黒船来航から、太平洋戦争、天皇人間宣言まで6章、山内昌之氏と佐藤優氏が対談で博覧強記、分析詳細しかも的確な語りを披露している。私には、目から鱗のことが多かった。
    例えば、ペリーの後にやってきたロシアのプチャーチン提督が徹底した対話による外交を展開したこと。明治政府のシステムが初めから薩長を中心とした...続きを読む
  • 大日本史
    歴史は勝者によって作られる。ただ、後世の我々は残された史料を、角度を変えて読み解くことにより、必ずしも「勝者の歴史」通りではないストーリーを発見することができる。

    これは本書で語られている一節。まさにその通りで、例えば幕末史。司馬遼太郎の「竜馬がゆく」「燃えよ剣」は今や幕末の定説感さえ漂わしている...続きを読む
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇
    「失敗の本質」の続編。太平洋戦争時の日本軍におけるリーダーシップ不在、大きな戦略不在についてが、具体的な事例、人物を取り上げながら説かれている。実用的な知識だけでなく哲学が必要なこと、グランドデザインを持ちつつ現場の細かな様子にも気を配る必要があること、リーダーシップにおいては日常の部下とのコミュニ...続きを読む
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇
    名著「失敗の本質」の続編.リーダーシップに焦点を絞って議論.
    ・若手に権限移譲し「小さい組織」を任せるなど,次世代のリーダーが実際に権限を行使する場を設ける事が重要
    ・開かれた多様性を排除し,同質性の高いメンバーで独善的に意思決定する内向きな組織が問題
    ・求められるのは「現場感覚」「大局観」「判断力...続きを読む
  • 大日本史
    本書の対談の目的は、2020年度から実施される高校の学習指導要領に入る新必履修科目「歴史総合」の発展に貢献したかったと山内昌之は言う。
    山内昌之は中東の歴史が専門で、佐藤勝はご存知の通り元外務省分析官。
    日本の近現代史で、これまで何となく気になっていた明治以降の歴史の背景や裏側の事情などを、この二人...続きを読む
  • 新・地政学 「第三次世界大戦」を読み解く
    「あー、自分は地政学が一番好きなんだな」と実感する一冊。対話形式で世界を読む鍵が随所に散りばめられている。グローバリズムとナショナリズムは常に揺れていて、今はナショナリズムに戻ってきていることが実感できる。
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇
    真実はいずれとしても、いろんな角度で意見が出されているところが面白い。特に、バンザイ突撃の日本軍とアメリカ軍の双方の捉え方の相違が、興味をそそった。
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇
    野中教授が主張されている「現場感覚」「大局観」「判断力」を有した「フロネティック・リーダー」を裏付けるための、戦時の事実・将校の行動を通じて各専門家が論じている。
    自分は、「石原莞爾」「辻政信」「山口多聞」の考察が大変深く印象に残った。
    天才肌故か、組織に目配せする能力が欠落していた石原。
    軍の基本...続きを読む
  • 中東複合危機から第三次世界大戦へ イスラームの悲劇
    ISの拡散や、シリア政府崩壊とヨーロッパ難民問題について、いったいなぜそういうことが起きているのかわからない。しかし、これだけのことが起きているのだから、きっと知らなくてはならないはずだ。本書は、中東地政学や歴史の専門家がきちんと説明しているようなので、手に取った。そもそもこの本を読むまで、サウジが...続きを読む
  • イスラームと世界史
    [多様な入射角から]二十世紀の終わりを目前にして、日本人のイスラーム研究の第一人者である筆者が、歴史について様々な思考を試みたエッセイ集。 タイトルにあるイスラームを始め、中央アジアやロシア、日本史や歴史観など、多様な角度から歴史の本質に迫る言及がなされています。著者は、『イスラームと国際政治』、『...続きを読む
  • 中東複合危機から第三次世界大戦へ イスラームの悲劇
    [不穏に次ぐ不穏]シリアの混乱やISISの台頭、トルコとロシア間の不和や欧州への難民流入など、数多くの危機を「中東複合危機」と位置づけながら、その行き着くところを考察した作品。主に2014年から2016年初頭までの出来事が大きな画の中でまとめられています。著者は、東京大学名誉教授を務める歴史学の泰斗...続きを読む
  • 新・地政学 「第三次世界大戦」を読み解く
    2016/3/21 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2018/11/14〜11/16

    佐藤優氏は数多くの対談本を出しているが、山内氏との対談本は初めて。実に噛みあった議論で地政学について深い考察を進めている。良書。
  • 中東複合危機から第三次世界大戦へ イスラームの悲劇
    著者の山内昌之氏は、中東・イスラーム史や国際関係史を専門とする歴史学者。
    本書は、中東で進行する第二次冷戦とポストモダン型戦争が複雑に絡む「中東複合危機」を、歴史や地政学の観点から分析するとともに、その危機が第三次世界大戦をもたらすというシナリオを検討したものである。
    著者はまず、現在の世界の状況を...続きを読む
  • 文藝春秋 2015年 6月号

    イイネ

    10年前から毎月購読していますが、本の整理が大変ですので3年前から電子ブックに変更。もう少し、普通の書籍に比べて安くなるとありがたいですが...