山内昌之のレビュー一覧
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日本が大東亜戦争で敗戦したことは知っていても,なぜ負けたのかということまでは,なかなか歴史の授業で学ぶことはないと思います。
敗戦の原因はどこにあるのか,将来にいかすべき教訓は何かということを研究したのが本書です。
文章が読みにくいということはありませんが,出来事や人物に馴染みがないので,やや読み進めるのに苦労しました。
私は自分の仕事や生活にどう活かしていくかということを考えながら読みました。
本書を読んでの私なりに得た教訓ですが,
・成功体験ばかりでもそのことだけに囚われて,視野が狭くなってしまい,そのことが大きな失敗を招く。それゆえ,失敗も貴重な経験。
・帰納的思考を大切に。経験か -
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ネタバレ一番上のリーダーは「戦略」を、各個隊のリーダーは「戦術」を、というイメージを受けた。
とはいえ状況において役割は相対的。
戦争なら「総大将」が「戦略」を考えて、「将軍」が「戦術」だが、それは全員が一同に居る場合で、各戦場においてはその「将軍」が「戦略」を適宜練り、「隊長級」が「戦術」を実行に移す。
とにかく、場によって求められる能力は違う。
その他にも、総合力、胆力、人身掌握力が挙げられている。
この辺りは所謂、「サラリーマン社長」と「プロの社長」の違いにも表れていると感じた。
「社長」という職業は「サラリーマン」と同様の発想では出来ないにも関わらず、年功序列というシステムにより適 -
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本書で取り上げられているのは、以下の32冊である。
『歴史』ヘロドトス
『戦史』トゥキディデス
『史記』司馬遷
『漢書』班固
『日本中世史』原勝郎
『ローマ帝国衰亡史』ギボン
『日本外史』頼山陽
『イタリア・ルネサンスの文化』ブルクハルト
『中世の秋』ホイジンガ
『地中海』ブローデル
『愚管抄』慈円
『神皇正統記』北畠親房
『読史余論』新井白石
『大勢三転考』伊達千広
『世界史の流れ』ランケ
『東洋文化史』内藤湖南
『春秋左氏伝』(作者不明)
『史通』劉知幾
『アルファフリー』イブン・アッティクタカー
『歴史序説』イブン・ハルドゥーン
『歴史の研究』トインビー
『ガリア戦記』カエサル
『ヴェ -
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ネタバレ勉強が出来る子は性格もいい,美人はキャラも美しいあるいは性格はブスなど,ある特徴とある特徴を結びつけて人物理解を簡単にする試みの中に,出世や活躍をする人は人物者であるというものがあるが,別物なのだと冷静に考えれば至極当然なことについて,これでもかと例証してくれる。
森鴎外やスターリン,毛沢東,東条英機くらいなら聞いたことがあったが,大海人皇子に対する中大兄皇子,忠長に対する家光,義経に対する頼朝,勝海舟に対する徳川慶喜,西郷隆盛に対する島津久光などそういえばというものまで歴史は嫉妬だらけ。
天才,秀才から凡人まで,嫉妬は万民に公平なんだ。
ただ,女性の嫉妬より男性の嫉妬の方がやっかいだと,世界 -
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ネタバレ「これから」をどう考えるか。3・11以降を生きる杖。
と、帯にあった通り、東日本大震災を経、これからをどう生きるかを9人が語っている。
養老孟:精神の復興需要が起きる
これを読みたくて買った一冊。いつもと違う養老センセ。スラスラとその思いのままに語り、面倒だから説明はヤメ、と突き放されるようないつもの文章よりも、ずっとずっと、静かでゆっくりとした口調で語られている。
「周りがうるさくなってくると静かにする。ブレーキをかける。そういう習性が身に付いているのです。」(本文より抜粋)という姿勢からきているのかもしれないが、意外なほどに、淡々と「これから」を語っていた。
「生きていれば、さまざま -
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[ 内容 ]
喜怒哀楽とともに、誰しも無縁ではいられない感情「嫉妬」。
時に可愛らしくさえある女性のねたみに対し、本当に恐ろしいのは男たちのそねみである。
妨害、追放、殺戮…。
あの英雄を、名君を、天才学者を、独裁者をも苦しめ惑わせた、亡国の激情とは。
歴史を動かした「大いなる嫉妬」にまつわる古今東西のエピソードを通じて、世界史を読み直す。
[ 目次 ]
序章 ねたみとそねみが歴史を変える
第1章 臣下を認められない君主
第2章 烈女の一念、男を殺す
第3章 熾烈なライヴァル関係
第4章 主人の恩寵がもたらすもの
第5章 学者世界の憂鬱
第6章 天才の迂闊、秀才の周到
第7章 独裁者の業
第 -
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[ 内容 ]
民族宗教紛争の多発により世界は新たな対立と緊張に直面している。
中東和平や中央アジアの動向は今後どのような展開をみせるのだろうか?
世界史への登場以来、先進的な文化を誇ってきたイスラームは、けっして異質で非寛容な文明なのではない。
日本人にとっては、日本という独自の枠組にこだわることで、かれらとの協調と理解の地平はおのずと見えてくるにちがいない。
では、イスラームという入射角から光を照射すれば、世界史はどのように現れてくるのか?
世界史と日本史をつなぐ歴史的な視点を軸に、21世紀に向かう現代世界とイスラームがかかえる課題を問いなおす現代人のための一冊。
[ 目次 ]
序章 20 -
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[ 内容 ]
日本や世界で日々起きている事件の背景を知るために不可欠なのは、日本史や世界史の知識である。
ところが世界史の未履修問題で明らかになったように、歴史を学ばずに大学生や社会人になってしまう人も少なくない。
他方、教科書の歴史知識だけでは満足できない人でも、古典や大著となると縁遠くなる。
本書は多忙な現代人のために、紀元前の時代から二〇世紀にいたるまで、日本から中国やアジア、イスラームからヨーロッパなどで生まれた名著を厳選し、懇切丁寧に歴史理解への道を案内する。
歴史の面白さと読書の喜びを伝えるブックガイドの決定版。
[ 目次 ]
1 歴史への問いかけ
2 叙述の魅力
3 歴史を見る -
Posted by ブクログ
歴史に関する書籍75冊の書評集。1冊あたり概ね2ページ〜4ページの短さで説明されていて読みやすそうに見えたが、意外と難しくて読むのに時間がかかった。私が聞いたことがない本・全然知らない知識・専門外の内容ばかりで難しかった。読むのが大変だったが、学びは多かったとは思う。
23ページ
ある一つの地域や時代に詳しいだけでは、物事を類比することはできない。自分が好きな領域だけに閉じこもっていては、その分だけ知識は増えるであろうが、歴史の大局的な見方はなかなか磨かれないのである。
→同意はするけどやはり知らない領域・苦手な領域を学ぶのは難しい。
71ページ『アルファフリー イスラームの君主論と諸王朝