長山靖生のレビュー一覧

  • SF少女マンガ全史 ――昭和黄金期を中心に

    Posted by ブクログ

    少女マンガの草創期から現代まで、SFマンががどのように描かれ発展してきたかを、全体状況と作家論で語る。SFといっても幅広く、本格SFからファンタジー作品まで含む。私も10代から20代にかけて少女マンガをよく読んでいたので、懐かしい作品や作家に再び会った気分だ。萩尾望都、大島弓子、岡田史子、高野文子…どの人も個性的で読み応えのある作品を描いた。おっと、萩尾望都は今も現役で「ポーの一族」を描き継いでいる。早速、読んでみよう。

    0
    2024年10月24日
  • 漫画のカリスマ~白土三平、つげ義春、吾妻ひでお、諸星大二郎~

    Posted by ブクログ

    <目次>
    第1章  白土三平~革命願望と権力の神話
    第2章  つげ義春~実存と彷徨と猥雑と生活
    第3章  吾妻ひでお~リアルと幻想に境界はあるのか
    第4章  諸星大二郎~夢の侵犯、神話の復讐

    <内容>
    わりとよく読んだ漫画家の詳細な紹介。各作品をかなり細かく紹介しているので、未読の人はこの本を読むときに注意した方がよい。分析はともかく、著者は4人が好きなのだと思う。4人の内、白土、吾妻は死んでしまった。つげももう作品は書いていない。今から追っかけるのがチャンスだろう。

    0
    2024年10月03日
  • 三木清 戦間期時事論集 希望と相克

    Posted by ブクログ

    難解だが真理を明かしている。
    「悲劇を知らぬ国民」と「教養と時代感覚」では、特にそう感じた。現代の文章だといわれても違和感がないからだ。前者のどうにかなるだろうという楽天性は生々しい。

    153ページの「偉大な書物は無駄な書物」というフレーズはいい喩えだ。この本がまさしくそうで、いろいろな引用から様々な見方を知ることができた。

    0
    2023年12月19日
  • 謎解き 少年少女世界の名作

    Posted by ブクログ

    昔読んだ名作たちが、経済原理、民族、国家などで解釈。
    「本当の自分さがし」のページでは近代人の無限地獄を知らしめさせる「ピーターパン」まで!
    「最後の授業」も現代の移り変わり行く情勢と併せ解説してもらい、もう一度読んでみたいとしみじみ。
    これらの本を読んで大人になった自分、豊かな少女時代だったと思う。
    今の子どもたちはどんな本を読んで大人になるのかな、読んでほしいけれど…

    0
    2023年11月24日
  • 萩尾望都がいる

    Posted by ブクログ

     萩尾望都氏は、まぎれもなくマンガ界の巨匠である。なにしろこうやって「作家論」の本が出ているのだから。

     実は先日、「11人いる! 復刻版」を読んだばかり。昔読んだ時と比べると、かなり違った印象を受けた。自分を取り巻く環境や社会の変化もあるかもしれない。また、それだけの「深さ」がある作品なのだろう。

     本書の「あとがき」にこうある。「まだ読んでいない萩尾作品がある人は幸いです。こういう本を書いておいてなんですが、皆さんもまずは他人の言葉など気にせず、読んで感じて味わって、自分の感覚で楽しんで下さい」と。未読の作品に限らず、既読の作品でも読み返せば、また違ったものが見えてくるかもしれない。

    1
    2022年08月03日
  • 萩尾望都がいる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2021年9月頃に極私的萩尾望都月間を敢行したことで、萩尾作品を総復習できただけでなく、どこかしら世界の見え方が変わった気がしていた。
    ところへ、都合よく作家論が出た。
    その上読んでみたら、長山靖生氏の文章がそもそも美味しい上に、萩尾の味が思い出されてきて、評論を読むことでこれくらい「めくるめく」思いをしたのは久しぶり。
    「一度きりの大泉の話」以後の歴史観を整理するという意味でも重要な一冊だと思う。

    個人的には萩尾作品の幅の広さを一覧すると同時に、対象(読者層)の広大さを思った。
    少女ではなく少年を経由することで、当時女性として描きづらかったことを描くという手法が、実は現代においてはフェミニ

    0
    2022年07月30日
  • 恥ずかしながら、詩歌が好きです~近現代詩を味わい、学ぶ~

    Posted by ブクログ

    明治以降の近代詩の潮流を解説。代表的な詩人もキャラクターがわかりやすく説明されていて良い。
    『風立ちぬ』の堀辰雄が重要な位置を占めていたようで意外だった。

    詩と関係ないが、現代の若者は「カワイイ」と「ヤバイ」でだいたいのことを済ませてしまうが、曖昧さが好まれる伝統に則ったもので、平安時代だと「をかし」と「あはれ」でだいたいが済んだ、というのが面白かった。(p.57)

    0
    2022年06月28日
  • 独身偉人伝(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    「おひとりさま」であることに着目した19人の生涯。
    第一章 恋多き人生を全うする
            カサノヴァ、モーパッサン、ココ・シャネル
    第二章 憧れゆえに思いを遂げられない
            アンデルセン、立原道造
    第三章 世を正しく導くために
            コルベ神父、マザー・テレサ、エラスムス
    第四章 自然と人間の真理を探究する ニュートン、カント
    第五章 芸術と自由の精神を求めて
            ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ゴッホ
    第六章 女性ならではの社会の変え方
            ナイティンゲール、津田梅子
    第七章 君主でありながら子孫を残さず
            エリザベス一世、上

    0
    2021年11月18日
  • 「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    アニメは好きだが今までアニメ史、関係者のエピソードについては無知だったため、自分が知っている、また好きな作品に関する話を知ることができてよかった。
    クールジャパンの一環としてアニメなどコンテンツ産業が注目されているが、確かに萌えの管理やそもそも宮崎駿と並ぶような監督がでてくるかは不安だ。

    0
    2020年12月12日
  • 「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ‪ポスト宮崎駿という軸で現代日本のアニメ監督を考察した一冊。やはり筆頭は新海誠になるわけだが『君の名は。』を和歌や神話など古典の引用として解釈する視点は新鮮で面白かった。また、各監督の作家性だけでなく制作会社や興行成績などビジネス面にも言及した分析って実は少なかったように思う。‬

    0
    2018年03月06日
  • 日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで

    Posted by ブクログ

    幕末(⁉︎)から昭和50年までの日本SFの歴史。
    なんと安政4年発表の「西征快心編」を日本SFの嚆矢として、昭和48年発表の「日本沈没」で日本SFは普遍となった、そうだ。それ以前の「果てしなき流れの果てに」は日本SFの大傑作だと思うのだが、スルーされている。明治時代が少し長く大正時代から戦前も長い。知らない作品ばかりだからね。
    SFって時代の流れと共に陳腐化するから難しい。
    まぁ面白く読めました。

    0
    2017年07月23日
  • ゴジラとエヴァンゲリオン

    Posted by ブクログ

    「ゴジラ」と「エヴァ」という特撮とアニメの最高峰の作品を解明する、というよりも、既にあらかた解き明かされでしまっていることを改めて読み返しつつ、そうだよねぇと納得して楽しむ本。

    0
    2017年01月10日
  • ゴジラとエヴァンゲリオン

    Posted by ブクログ

    ぐいぐいと進んだ。
    それは、ゴジラとエヴァのまとめだったということからで、別にその関わりが面白かったからというわけではない。
    今回シンゴジラを庵野監督がやったからって繋いだんだろうが、最後の最後、双方が乗り換えられずにいる戦いないしは現実逃避を描いてきて、共通するものは「繰り返し」
    なるほど。
    仮面ライダーやウルトラマンもそうだろうと思うけども。

    0
    2016年10月05日
  • 日露戦争―もうひとつの「物語」―

    Posted by ブクログ

    日露戦争について、戦争そのものではなくそれを報道するマスコミや一般大衆について記述した一冊。

    いわゆる軍戦記とは違うので、その手の期待をすると裏切られるけれど、自分はとても楽しめた。
    特に印象に残ったのは、太平洋戦争の頃の言論統制がなく、まだ比較的緩い時代で、日本軍に対して批判的な記事があったり、それどころかロシア勝利を予想するメディアもあったこと、また大衆の最初の熱狂、その後の反動などどれもとても面白かった。

    0
    2016年04月17日
  • 若者はなぜ「決めつける」のか ――壊れゆく社会を生き抜く思考

    Posted by ブクログ

    自分用キーワード
    高度経済成長期に生産力が伸びたのは「高齢者が少なくて労働人口が多かったため」であり、一人当たりの生産能力が高かったわけではない 若者は弱者意識、被害者意識に囚われすぎてはいないだろうか 正解のない選択肢から「決断主義」のために判断を強いられ、仕方なく選べば「自分で決めたんでしょ」と自己責任を強いられる 就職難の要因1.求人数の数もさることながら、大卒の数が増えた、2.応募先が大企業に集中している

    0
    2015年10月28日
  • 若者はなぜ「決めつける」のか ――壊れゆく社会を生き抜く思考

    Posted by ブクログ

    現代の若者が悩む二重の決めつけ
    →世間からの決めつけ=今時の若者は。。
    →自身の意識の中=どうせ。という決めつけ

    決めつける理由=決めないと進めないから
    何かしないと変わらない世の中

    社畜が正しいのか?寝ないで働くこと=美徳と考える経営者が多くないか?

    働きたいけど怖いから働けない=真面目にとらわれた結果。

    中間管理職、事務職の不要=就職難
    自己決定=自己責任に変わる世の中。
    だが決めないと変わらない現実。。
    その結果、ネットなどを通して他者を攻撃する。。

    ゆとり社員批判
    生まれた時から不景気で、それに抗うことなく期待せずに生きてきた。無関心、ストレス耐性が弱いとみなされてきた。

    0
    2016年02月11日
  • バカに民主主義は無理なのか?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    挑発的なタイトルですが、「もっと民主主義とはなにかを、今の日本の政治を、知りましょう」という内容。学校で習っていた当時はまったく興味を持てなかった公民分野の現代史、今読むと「なるほどー」とよく分かる。
    ずっとずっと日本が引きずって先延ばしにしていたことが、どんどん悪い方向に噴出してきて今に至るんだなということが、現代史を通してみると見えてくるなー。根は深い。でも私は今の時代を生きていくしかない。民主主義を成り立たせるためには、私たち一人一人の意識がいかに大切なのか、痛感させられました。具体的にどうしたら良いのかは分からないけれど、とりあえず今という時代を知ることの大切さを教えられた。

    0
    2013年03月11日
  • 不勉強が身にしみる~学力・思考力・社会力とは何か~

    Posted by ブクログ

    論理的に詰められてるという感じではないが常識的に書かれている感じ。

    各章の最後にまとめられている本のレビューを参考に本を読んでいきたい。

    0
    2013年01月01日
  • 天皇はなぜ滅びないのか

    Posted by ブクログ

    先鋭なる信長、奸智の秀吉、政治・経済・軍事を司る最強の徳川家に、天皇家はいかに対峙し、皇統を存続させてきたのか。神楽・和歌、書道など伝統諸芸の家元を掌握し、圧倒的な「文化力」を育むとともに、お蔭参りや御所参詣を巷に大流行させる「ブランド力」を発揮。公家や女官の艶聞も逆に力に変えていった江戸期の歴代天皇。今なお被災地で放たれる天皇の言葉に宿る力の謎に迫る。
    ______________

    まさにタイトルどおり、なぜ今まで脈々と受け継がれてきているんだろう。戦国武将や有力者たちは、天皇を殺して自分がその地位につこうとは思わなかったのか。そんな謎がちょっぴり解明。
    歴史のタイミングが半分、天皇とい

    0
    2012年08月06日
  • 若者はなぜ「決められない」か

    Posted by ブクログ

    本棚にあった場所から見て、3年前に読んだ本のはずなんですが、内容にまるで記憶がありません。たぶんよく分からないままに流し読みしたレベルだったのでしょう。というわけで初読扱い。フリーターが問題視されていた頃に、若者の歴史もふまえて書かれた本。フリーターが世間で騒がれているほど現代的で大きな問題でないと同時に、フリーターになるにはそれ相応の覚悟も必要であることが分かります。

    0
    2012年03月10日