長山靖生のレビュー一覧

  • 「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―(新潮新書)

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    アニメは好きだが今までアニメ史、関係者のエピソードについては無知だったため、自分が知っている、また好きな作品に関する話を知ることができてよかった。
    クールジャパンの一環としてアニメなどコンテンツ産業が注目されているが、確かに萌えの管理やそもそも宮崎駿と並ぶような監督がでてくるかは不安だ。

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    2020年12月12日
  • 「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―(新潮新書)

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    ‪ポスト宮崎駿という軸で現代日本のアニメ監督を考察した一冊。やはり筆頭は新海誠になるわけだが『君の名は。』を和歌や神話など古典の引用として解釈する視点は新鮮で面白かった。また、各監督の作家性だけでなく制作会社や興行成績などビジネス面にも言及した分析って実は少なかったように思う。‬

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    2018年03月06日
  • 日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで

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    幕末(⁉︎)から昭和50年までの日本SFの歴史。
    なんと安政4年発表の「西征快心編」を日本SFの嚆矢として、昭和48年発表の「日本沈没」で日本SFは普遍となった、そうだ。それ以前の「果てしなき流れの果てに」は日本SFの大傑作だと思うのだが、スルーされている。明治時代が少し長く大正時代から戦前も長い。知らない作品ばかりだからね。
    SFって時代の流れと共に陳腐化するから難しい。
    まぁ面白く読めました。

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    2017年07月23日
  • ゴジラとエヴァンゲリオン

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    「ゴジラ」と「エヴァ」という特撮とアニメの最高峰の作品を解明する、というよりも、既にあらかた解き明かされでしまっていることを改めて読み返しつつ、そうだよねぇと納得して楽しむ本。

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    2017年01月10日
  • ゴジラとエヴァンゲリオン

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    ぐいぐいと進んだ。
    それは、ゴジラとエヴァのまとめだったということからで、別にその関わりが面白かったからというわけではない。
    今回シンゴジラを庵野監督がやったからって繋いだんだろうが、最後の最後、双方が乗り換えられずにいる戦いないしは現実逃避を描いてきて、共通するものは「繰り返し」
    なるほど。
    仮面ライダーやウルトラマンもそうだろうと思うけども。

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    2016年10月05日
  • 日露戦争―もうひとつの「物語」―

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    日露戦争について、戦争そのものではなくそれを報道するマスコミや一般大衆について記述した一冊。

    いわゆる軍戦記とは違うので、その手の期待をすると裏切られるけれど、自分はとても楽しめた。
    特に印象に残ったのは、太平洋戦争の頃の言論統制がなく、まだ比較的緩い時代で、日本軍に対して批判的な記事があったり、それどころかロシア勝利を予想するメディアもあったこと、また大衆の最初の熱狂、その後の反動などどれもとても面白かった。

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    2016年04月17日
  • 若者はなぜ「決めつける」のか ――壊れゆく社会を生き抜く思考

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    自分用キーワード
    高度経済成長期に生産力が伸びたのは「高齢者が少なくて労働人口が多かったため」であり、一人当たりの生産能力が高かったわけではない 若者は弱者意識、被害者意識に囚われすぎてはいないだろうか 正解のない選択肢から「決断主義」のために判断を強いられ、仕方なく選べば「自分で決めたんでしょ」と自己責任を強いられる 就職難の要因1.求人数の数もさることながら、大卒の数が増えた、2.応募先が大企業に集中している

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    2015年10月28日
  • 若者はなぜ「決めつける」のか ――壊れゆく社会を生き抜く思考

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    現代の若者が悩む二重の決めつけ
    →世間からの決めつけ=今時の若者は。。
    →自身の意識の中=どうせ。という決めつけ

    決めつける理由=決めないと進めないから
    何かしないと変わらない世の中

    社畜が正しいのか?寝ないで働くこと=美徳と考える経営者が多くないか?

    働きたいけど怖いから働けない=真面目にとらわれた結果。

    中間管理職、事務職の不要=就職難
    自己決定=自己責任に変わる世の中。
    だが決めないと変わらない現実。。
    その結果、ネットなどを通して他者を攻撃する。。

    ゆとり社員批判
    生まれた時から不景気で、それに抗うことなく期待せずに生きてきた。無関心、ストレス耐性が弱いとみなされてきた。

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    2016年02月11日
  • 天皇はなぜ滅びないのか

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    先鋭なる信長、奸智の秀吉、政治・経済・軍事を司る最強の徳川家に、天皇家はいかに対峙し、皇統を存続させてきたのか。神楽・和歌、書道など伝統諸芸の家元を掌握し、圧倒的な「文化力」を育むとともに、お蔭参りや御所参詣を巷に大流行させる「ブランド力」を発揮。公家や女官の艶聞も逆に力に変えていった江戸期の歴代天皇。今なお被災地で放たれる天皇の言葉に宿る力の謎に迫る。
    ______________

    まさにタイトルどおり、なぜ今まで脈々と受け継がれてきているんだろう。戦国武将や有力者たちは、天皇を殺して自分がその地位につこうとは思わなかったのか。そんな謎がちょっぴり解明。
    歴史のタイミングが半分、天皇とい

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    2012年08月06日
  • 若者はなぜ「決められない」か

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    本棚にあった場所から見て、3年前に読んだ本のはずなんですが、内容にまるで記憶がありません。たぶんよく分からないままに流し読みしたレベルだったのでしょう。というわけで初読扱い。フリーターが問題視されていた頃に、若者の歴史もふまえて書かれた本。フリーターが世間で騒がれているほど現代的で大きな問題でないと同時に、フリーターになるにはそれ相応の覚悟も必要であることが分かります。

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    2012年03月10日
  • 戦後SF事件史

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    ネタバレ

    SFだけでなく、その周辺領域としてのマンガやアニメ、幻想文学やファンタジー、さらには現代アートや演劇まで戦後の様々な出来事が網羅されている。
    それだけに、書名にある「SF事件史」からはかなり内容が拡散してしまっている印象は否めない。どちらかといえば、副題の「日本的想像力の70年」の方が本書の主題と内容を的確に表しているといえよう。
    前作『日本SF精神史』が面白かった(評判も良かったようだ)だけに、散漫な感じの本書は残念。SFに絞るか、日本的想像力に主眼を置くか、どちらかに力点をおけば良かったのではないだろうか。

    【2012/2/22 追記】
    現在の「想像力の欠如」状況に至った過程とその理由が

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    2012年02月22日
  • 天皇はなぜ滅びないのか

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    そういうこともあったのか、と今まで疑問に思っていたことにいくつかの答をもらった気がする。政治の中枢機構は、天皇という権威が必要で、持ちつ持たれつの関係でもあったという、機能的な問題については、なんとなくわかった気がする。あとは、一般の人々が天皇という権威をどう考えていたのか、詳しく知りたい。

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    2013年01月26日
  • 日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで

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     「SF史」ではなく、「SF精神史」というのがミソ。故に狭義の「SF」にとらわれず、明治期の「政治小説」などの分析に多くを割く。

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    2011年12月28日
  • 日露戦争―もうひとつの「物語」―

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    メディア、特に新聞という媒体を軸に、国民がいかに戦争に関わっていったかをたどる興味深いもの。
    「表現」によって、時には本人の意志を超えて戦争に対する意見が形成されていたというところもなかなか面白い。
    政治・外交的な流れとして捉える戦争とは違った、国民のダイナミズムを感じられる。

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    2011年06月20日
  • 自立が苦手な人へ 福沢諭吉と夏目漱石に学ぶ

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    ネタバレ

    自立、自由、強欲弱者をテーマに、現代の問題を、福沢諭吉、夏目漱石の言葉を引用しながら、解説し、解決案を提示している。

    江戸時代から21世紀までの、自立への思想の歴史を見ながら、現在がなぜこのような状態に陥っているかを見る。

    自立をテーマにしながらも、結論として出てくるのは、
    「つながり」であったり、「コミュニケーション」。
    とても興味深い結論である。

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    2011年03月31日
  • 若者はなぜ「決められない」か

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    ちょっと硬い内容かな?と思いつつも、自分に当てはまる部分があるんではないかと、手に取ってみた。
    心の中では前から分かってはいるんだけど、自分の今置かれている状況を真剣に考え直さないといけないと思った。
    最近、自分でも思うことが、冷静に書いてあった。
    オビにあったように、一方的にダメだというわけでなく、かといって擁護するわけでもない。
    でも、そこがとても良かったんだと思う。

    “親世代の普通の生活を普通過ぎると思う一方、そんな普通の生活を手にすることがいかに大変か。。。”

    ちょっとまじめに、でも読みがいがあった本。

    ちなみに夏目漱石の本についてもいろいろ書いてあって、それも面白かった。漱石を

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    2010年12月20日
  • 自立が苦手な人へ 福沢諭吉と夏目漱石に学ぶ

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    [ 内容 ]
    諭吉のキイワードは「自尊独立(自立)」、漱石のキイワードは「自己本位(自分らしさ)」。
    競争社会の困難さを「近代」から読み解く。
    仕事の能力もない、結婚もできない人への提言。

    [ 目次 ]
    第1章 現代人が直面している「困難」の正体
    第2章 自立への一歩―福沢諭吉に近代日本の出発を学ぶ
    第3章 経済的自立と学問―福沢的「向上心」vs.漱石的「覚悟」
    第4章 「いい仕事」と欲望装置と「自分らしさ」
    第5章 弱者化する日本人
    第6章 自立した個人と共同体の再生

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー

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    2010年12月18日
  • 自立が苦手な人へ 福沢諭吉と夏目漱石に学ぶ

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    現代日本における自立とは何かを考察した本。
    副題に福沢諭吉と夏目漱石に学ぶとあるように明治初期と末期の知識人の考えを引用しながら、現代の若者の自立について述べています。
    諭吉の「向上心」は、社会が活性化している時のモチベーションとなる。よく学びよく働き、収入を得るのは社会の理想と考えた諭吉に対し、そういう時代を経た後の漱石は、その弊害ばかりが目立つ社会を否定的に捉えている。彼らの時代というのは、昭和の高度成長期からから平成の停滞期に陥った現代の日本人のマインドの変化に近いものがあると著者は考えている。
    読んでみて、なかなか面白い考察で納得できる部分も多かった。けれども内田樹の主張に共鳴している

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    2010年10月27日
  • 日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで

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    「存在しない理想を描くことで、それが欠落している現実を告発する」という日本SFらしさのルーツが、幕末の「政治小説」にあるというのが驚きであり、納得。本書の締めくくりの言葉がとてもカッコイイ。

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    2010年03月09日
  • 若者はなぜ「決められない」か

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    フリーターについての本。
    後半の、働くことについての記述が興味深かったです。

    「労働=金儲け」「生き甲斐=自分自身の楽しみ」
    ここが分離されずに論じられている、というのに納得。
    生きがいとして仕事をしたい、というのはもしかしたら根本的におかしいことなのかもしれない。
    「生き甲斐」と仕事が結びつけば一番いいのだけれど。

    「社会的存在意義の確認」のために働くというのは、なんとなく分かる気がしました。
    これは、「生き甲斐」ではなく、人のために働いていることを自覚する という意味だと思います。

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    2009年10月04日