長山靖生のレビュー一覧
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ネタバレSFだけでなく、その周辺領域としてのマンガやアニメ、幻想文学やファンタジー、さらには現代アートや演劇まで戦後の様々な出来事が網羅されている。
それだけに、書名にある「SF事件史」からはかなり内容が拡散してしまっている印象は否めない。どちらかといえば、副題の「日本的想像力の70年」の方が本書の主題と内容を的確に表しているといえよう。
前作『日本SF精神史』が面白かった(評判も良かったようだ)だけに、散漫な感じの本書は残念。SFに絞るか、日本的想像力に主眼を置くか、どちらかに力点をおけば良かったのではないだろうか。
【2012/2/22 追記】
現在の「想像力の欠如」状況に至った過程とその理由が -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
四〇歳を過ぎた。
親として子に何かを教えようとしたとき、ふと、自分の生きざまを問われ、恥じ入りたい気持ちになる。
子供に読んでやる文章が、自分自身の身にしみる。
この年になってやっと、本当の勉強の意味に気付いた気がする―。
学力低下不安から、子供にお勉強をさせることは、一種のブームと言える盛り上がりを見せている。
しかし現在の日本人の不勉強ぶりは、子供にお勉強をさせればいいというレベルをとうに超えている。
自戒を込めて言えば、すでに大人からしてダメである。
本書は、凡庸な親が自分も勉強しなくてはならないと考え、しかし何をどうやって学ぶべきか、そもそも勉強とは何だっけ、といった事柄 -
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ちょっと硬い内容かな?と思いつつも、自分に当てはまる部分があるんではないかと、手に取ってみた。
心の中では前から分かってはいるんだけど、自分の今置かれている状況を真剣に考え直さないといけないと思った。
最近、自分でも思うことが、冷静に書いてあった。
オビにあったように、一方的にダメだというわけでなく、かといって擁護するわけでもない。
でも、そこがとても良かったんだと思う。
“親世代の普通の生活を普通過ぎると思う一方、そんな普通の生活を手にすることがいかに大変か。。。”
ちょっとまじめに、でも読みがいがあった本。
ちなみに夏目漱石の本についてもいろいろ書いてあって、それも面白かった。漱石を -
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[ 内容 ]
諭吉のキイワードは「自尊独立(自立)」、漱石のキイワードは「自己本位(自分らしさ)」。
競争社会の困難さを「近代」から読み解く。
仕事の能力もない、結婚もできない人への提言。
[ 目次 ]
第1章 現代人が直面している「困難」の正体
第2章 自立への一歩―福沢諭吉に近代日本の出発を学ぶ
第3章 経済的自立と学問―福沢的「向上心」vs.漱石的「覚悟」
第4章 「いい仕事」と欲望装置と「自分らしさ」
第5章 弱者化する日本人
第6章 自立した個人と共同体の再生
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
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Posted by ブクログ
現代日本における自立とは何かを考察した本。
副題に福沢諭吉と夏目漱石に学ぶとあるように明治初期と末期の知識人の考えを引用しながら、現代の若者の自立について述べています。
諭吉の「向上心」は、社会が活性化している時のモチベーションとなる。よく学びよく働き、収入を得るのは社会の理想と考えた諭吉に対し、そういう時代を経た後の漱石は、その弊害ばかりが目立つ社会を否定的に捉えている。彼らの時代というのは、昭和の高度成長期からから平成の停滞期に陥った現代の日本人のマインドの変化に近いものがあると著者は考えている。
読んでみて、なかなか面白い考察で納得できる部分も多かった。けれども内田樹の主張に共鳴している -
Posted by ブクログ
子供の頃はただ主人公の過酷な運命や波乱万丈な冒険に悲しんだり楽しんだりしていたわけだけど、はたして今だったら、どような視点から読むことができるのか。ちゃんと舞台の裏側まで見ることができるのか。・・自信ないなぁ。ただの憶測ではなく、その作品が書かれた時代や作者のおかれた状況を考証し、時には大胆な解釈や冗談を交えながら書かれている。かなり勉強になったし、しかもけっこう笑わせてもらった。どんな話にもちゃんと当時の社会のあり方が反映されているということを改めて学んだ。・・実はこの本で挙げられている名作の半分はちゃんと読んだことがなかったり・・でも、読んだことがない名作の謎解きでも驚くことができる。