井上雅彦のレビュー一覧
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ホラー。短編集。
テーマは"音楽"・"音"。
テーマ的にはあまり興味のないテーマだが、傑作もありました。
毎回ビビらせられる斜線堂有紀さんは、今回は時代小説ということで残念ながらスルー。
特に好きだった作品は以下3作。
平山夢明「楽庭浄土」
相変わらず、良い意味で狂ってます。
空木春宵「h〇le(s)」
個人的ベスト。傑作。
アイディアはバチガルピ『第六ポンプ』収録の「フルーテッド・ガールズ」。
狂気と苦痛が怖い。
久永実木彦「黒い安息の日々」
著者らしい緩めの雰囲気の部活もの。
ラストのスパイスが非常に好み。
著者へのイメージはかなり良い。追いかけよう。 -
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綾辻行人の再生が読みたくて買いました。
再生/綾辻行人
ジワジワくる怖さ、ずっと続く薄気味悪さが良い。
そして綾辻ホラー全開な感じが良い。
夢の島クルーズ/鈴木光司
グロさ強めでした。
ついでに人間の怖さもあって良かった。
よけいなものが/井上雅彦
めちゃくちゃ短いがシンプルだからこその怖さがある。
五月の陥穽/福澤徹三
日常の一つ壁の向こうにある恐怖。
手の届く範囲にある恐怖を気にしていない生きてる人間が1番怖いですね。
鳥の巣/今邑彩
最後にひっくり返るし怖いし、このタイプのホラー好きです。
依って件の如し/岩井志麻子
古い言葉や言い回しで不気味さがさらに増していると思うが、それがまた良い。
ゾフィーの手袋/小池真理子
シンプルに怖い。
こういったシンプルなホラーが結局1番怖い。
学校は死の匂い/澤村伊智
ホラーといえば学校を連想する事が多いですよね。
あんなに多くの人が居るのにどうして学校ってどこか怖いんでしょうね…
何よりも怖いのはこの本は中古で買ったのですが……開くたびに線香の匂いがするんですよねぇ………
(単純に前の所有者の保管状況が悪くて臭いが付いてしまっただけだと思いますが…) -
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異形コレクション「狩りの季節」
狩るもの、狩られるもの、様々な狩りにまつわる15編。
今回はちょっと設定になじめないものや短篇という短さでは世界観に入り込めない作品が多かったかなという印象。とはいえこのボリュームでテーマに沿った色んな作品が一気に読めるのでお得感満載。50作以上出てるので次はどのテーマを読もうか楽しみ。
以下お気に入り作品。
王谷晶「昼と真夜中の約束」
人を襲うことをやめた女性ヴァンパイアと、ヴァンパイアを狩るダンピール(ヴァンパイアと人間のハーフ)の少女。これは良い主従で良いシスターフッド。
真藤順丈「キングズベリー・ラン」
魂が次々と殺人鬼に転生してしまう男の話。
キングズベリーランのトルソーキラーが実在の未解決事件だと後から知った。史実とミックスさせているのが面白い。 -
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ホラーアンソロジー。
近代ホラーの三大モンスターの一つゾンビ。
映画やドラマで多く取り上げられ、ルールも設定も多種多様になった分ホラーにまとめるのは難しいのではと感じる。
凱旋がテーマだからか、すでにゾンビが一般化した世界の話が多くあるように思える。
好きなのは、
篠たまきの粒の祈り、ゾンビ側の目線の話ではあるけれど、肉体の復活と記憶の復活にラグがあることで生まれる物語。イザナギとイザナミもこんな感じだったのかしらと。
井上雅彦のアンティーク達は人形の描写が好き。
斜線道有紀の肉霊芝も好き。この作家の痛みの描写は美しさもあるからぐろくても読めてしまう。物語の意味や立場の入れ替わりはある者だけれど、この入れ替わりは後悔というより呪いの一部にさえ思える。 -
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以前の「異形コレクション」も何冊かは読んだことはある。今回ふたたび手に取ったのはリニューアルの装丁が美しかったのと澤村伊智の短編が読みたかったので。正直な感想としては印象に残った作品は少ない方だったかも。自分が想像力がないせいか、幻想小説みたいなものだとなかなか入ってこないというか、状況を理解できなかったのもあって。ただ、続くシリーズをすでに何作か買ってしまっているので(爆)、読んでいくつもり。
【収録作品】印象に残ったもののみ言及
櫛木理宇「夕鶴の郷(さと)」
バイク事故に遭い、山中の村に救出されたはいいが、重症で身動きが取れず、軟禁された主人公。村人の思惑がわかったときにはすでに遅し。というか最初から目をつけられていたのがわかるのは少し流行りの村ホラー味があった。
黒木あるじ「ルボワットの匣」
バーで近づいてきた老人が語る人骨で造られたというルボワットの匣の話。殺したいほど憎む相手がいた主人公は老人から強引に匣を奪い取るが……なるほど、そうきたかという感じです。ルボワットの意味がわかるのと同時に綺麗に落ちる短編。
篠田真由美「黒い面紗(ヴェール)の」
澤村伊智「禍 または2010年代の恐怖映画」
呪われていると噂される映画「禍」の編集作業をしていた主人公は画面内に不気味な写り込みを発見し……うん、澤村さんらしい不気味なホラー。
牧野修「馬鹿な奴から死んでいく」
伴名練「兇帝戦始(きょうていせんし)」
源義経のチンギスハン伝説を下敷きにモンゴル人の主人公を通して謎の男ゲンギケイの話が幻想的に描かれる。
図子慧「ぼくの大事な黒いねこ」
遺伝子操作による知性のある猫ウルタール猫が存在する世界観でのミステリーを描いていて面白かった。私は特に猫が好きというわけではないけど、猫が好きな人には逆にこの物語がどう響いたのか知りたい気がする。
坊木椎哉「ストライガ」
荒居蘭「花のかんばせ」
真藤順丈「愛にまつわる三つの掌編」
平山夢明「いつか聴こえなくなる唄」
編者は平山夢明をロマンティストだと言うけれど、たしかに遠い辺境の星で虐げられていた小作人と家畜が領主に反逆する痛快なSFだったなら良かったのにオチがなぁ……あいかわらずグロいのに感動する作風。
上田早夕里「化石屋少女と夜の影」
加門七海「無名指の名前」
菊地秀行「魅惑の民」
人物名や国名がイニシャルで表されているが、第二次大戦下のナチスドイツが舞台だとわかる。Fが何者なのかはっきり語られてはいないけど、一番偉い人と言ったらアレだよねぇ?Fが恐ろしい欲望故にあの惨劇が繰り広げられたのか。いやいや、この創作より実際はもっと残酷なことが行われていたと思う。
井上雅彦「再会」 -
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角川ホラー文庫が1993年創刊されて
その30年の遺産とのこと
90年代から現在までの最強セレクション短編8編
選ばれたただけあって半分は既読作品でした
「再生」 綾辻行人 1993年
さすが綾辻さん、女性も魅惑的に書かれます
再生するのはそっちね
「夢の島クルーズ」 鈴木光司 1994年
リングの一連読ませていただきました
この作品も映画化されているらしい
はっきりと出てこないけど
そんなことありそうな生々しさ
仄暗い水の底からの一編
「よけいなものが」 井上雅彦 1983年
ショートショート
私なら老化かもしれない
「五月の陥穽」 福澤徹三
これは既読でしたが 現実の事故でビルの隙間から白骨が発見された事がありますから
ホラーではない怖さですね
ビルとビルの隙間は均一ではありません
落ちてはいけません
「鳥の巣」 今邑彩 1994年
多少オチはわかるけれど じっくりそこまで持っていく文章の力
「よって件のごとし」 岩井志麻子 1999年
“ぼっけえ”で読みましたね
これはよござんす
怖いし恐いし悲しいし
「ゾフィーの手袋」 小池真理子 2017年
“異形のものたち”で読みました
森鷗外“舞姫”を美化した感じで 舞姫の怨念
「学校は死の匂い」 澤村伊智 2018年
第72回日本推理作家協会賞短編部門受賞
“などらぎ”に収録
これはホラーだけどきちんと推理小説になっています
解説は 朝宮運河さんでした
私は岩井さんと小池さんの2作品がやっぱり好きなんですねー