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Posted by ブクログ
異形コレクションついに50巻目。そしてテーマが「本」って。あまりに魅力的すぎる一冊です。まさしく本好きのための一冊。いろいろと恐ろしい本も登場したりしますが、それはそれでやはり魅力的。読んでみたく……なる?
お気に入りは澤村伊智「恐 またはこわい話の巻末解説」。これ自体の物語としての魅力ももちろんなのですが、ここで解説されている架空の物語たちのなんて魅力的なことか。読みたい。これ全部読みたい。
倉阪鬼一郎「蝋燭と砂丘」も、じっくり浸りたい一編。たぶん、怖いといえばこの作品が一番怖かったと思います。俳句もじわじわときました。
斜線堂有紀「本の背骨が最後に残る」も惨いながらも素敵な物語で印象的です。「版重ね」のシーンの息詰まるような緊迫感、そして物語の矛盾点を指摘していくプロセスはミステリ的な読み心地も楽しめました。
そしてラスト、北原尚彦「魁星」がもうなんとも言えません。これはもう本好きによる本好きのための物語といえるのではないでしょうか。さて、私だったらどんな本を求めるでしょうか。
Posted by ブクログ
異形コレクション、というアンソロジー群に初めて触れたのはいつの頃で何がきっかけだったか。
もはや朧げながら、おそらくは20年近く昔でたしか『伯爵の血族』という吸血鬼をテーマにした一冊であったと思う。
その妖しげな物語の数々を手に取り。
風に吹かれた種がやがて流れ着いた場所で根を張るように、同じ著者の他の本を求め…
私の嗜好に幾分かの影響が与えられたか、それとも既に嗜好は形作られていたからこそ惹かれたのかと…
自分語りはさて置きまして。
本をテーマにしたアンソロジーですね。
異形コレクションの良いところは、それぞれの作品の冒頭に井上雅彦氏の解説があり、そこからさらに先の世界を垣間見ることができる点にもあります。
知らない世界を覗き見るのは読書の醍醐味の一つでしょう。
この中で印象に残った作品は二つ。
一つは柴田勝家氏の『書骸』
本を剥製にするという奇想。
それが本当にあり得るかもしれないというリアリティ。
こういうアプローチもあるのかとワクワクさせられました。
もう一つは
澤村伊智氏の『恐 またはこわい話の巻末解説』
架空のアンソロジー本の作品解説という体裁なのですが…紹介されるお話がいずれも面白そうでしてね。
面白そうなのに読めないんですよ。
存在しないから。
読めず
触れず
存在せず
人の想像の中に佇む影のような物語こそ、蠱惑というものかもしれません。
ちょうどある種の人々がネクロノミコンを求め、ついに現出させたように。
Posted by ブクログ
ホラー。短編集。アンソロジー。
テーマは"本"。
個人的な印象としては、テーマのせいか、地味。
ミステリ作家がそこそこ多かった気もする。
決してつまらない訳ではなく、無難に楽しめた。
特に面白かったのは以下の4作品。
宇佐美まこと「砂漠の龍」
前半と後半で全く異なる物語。そう繋げるのか、と驚く結末が良い。
井上雅彦「オモイツヅラ」
軽めのダークファンタジー。いつもは独特の雰囲気が合わなかったが、この雰囲気は好み。
斜線堂有紀「本の背骨が最後に残る」
初めて読んだ作家だが、世界観が凄い。
真藤順丈「ブックマン ありえざる奇書の年代記」
ちょっぴりダークな現代ファンタジー。これも世界観が独特。インパクト強め。
Posted by ブクログ
【収録作品】「蔵書の中の」 大崎梢/「砂漠の龍」 宇佐美まこと/「オモイツヅラ」 井上雅彦/「静寂の書籍」 木犀あこ/「蝋燭と砂丘」 倉阪鬼一郎/「雷のごとく恐ろしきツァーリの製本工房」 間瀬純子/「書骸」 柴田勝家/「本の背骨が最後に残る」 斜線堂有紀/「河原にて」 坂木司/「ブックマン-ありえざる奇書の年代記-」 真藤順丈/「2020」 三上延/「ふじみのちょんぼ」 平山夢明/「外法経」 朝松健/「恐またはこわい話の巻末解説」 澤村伊智/「魁星」 北原尚彦
「本」をテーマにしたオリジナル・アンソロジー。
正確に理解できない(したくない)作品もあるし、ほぼ怖い。ここにでてきた人たちのように本に執着しているわけではないが、だからといって「本」から離れようとは思わないくらいには囚われている。
それぞれの前書きによると、「オモイツヅラ」は、『異人館の妖魔(ファンタズマ)〈ヴァン・ヘルシング〉』で著者が創造した幻の書籍『日本妖物語(ファンタズマ・ヤポニカ)』を中心とした新しい物語とのこと。「外法経」は、〈室町ゴシック〉の一作で、『血の炎の京 私本・応仁の乱』と一休シリーズをつなげる、いわば前日譚とか。
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