あらすじ
9年ぶりの復活! 新たな伝説の始まりです。闇を愛する皆様。闇のなかで強く燦めく「想像の力」を信じる皆様。怪奇と恐怖、幻想と驚異、人外の唯美……。言葉の力で現実を越えようとする小説の作者と読者の皆々様。そして、なによりも……異形の短篇小説を愛してくださる皆様。お待たせいたしました。49冊目の《異形コレクション》をお届けします。(編集序文より)
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
恥ずかしながら、異形コレクションが復活していることを、最近知った。編集序文を読むにつれ湧き上がる胸の高鳴り。開始12pを読んだだけで星5。
‥‥感謝。
Posted by ブクログ
「異形コレクション」復活! そしてテーマの「ダーク・ロマンス」ってどういうのだろう、と考えてみましたが。案外と「ロマンス」の概念は広いものなのですね。だけどどの作品にも魅了されてしまうことは間違いなしです。
お気に入りは井上雅彦「再会」。一番最後に収録されているのだけれど、これってシリーズ再開のファンファーレにも思えて、どうしようもなく気分が高揚してしまいました。豪華絢爛なイメージの美しさに圧倒されます。
図子慧「ぼくの大事な黒いねこ」は猫好きにとっては外せない一作なのですが。しかもこの猫ってあれですか! 読む人にとっては恐ろしく感じるのかもしれませんが。しかしそれでもやはり猫は可愛くて魅惑的。「ぬこ」ってのもなんか可愛い。
櫛木理宇「夕鶴の郷」も酷い(褒めてます)物語。しょっぱなからこれって! じわじわとした恐怖感が高まる物語だったのだけれど、ラストでがつんとやられました。ほんと酷い(めっちゃ褒めてます)。
Posted by ブクログ
ホラー小説にハマって初めて知ったこのシリーズ。様々な作家さんの書き下ろしが!こんなボリューミーに!読める!昔からあるシリーズだったなんて、もっと早く知りたかった…
以下個人的に印象に残ったお話
【夕鶴の郷】
開幕エロスな話でやはりダークなロマンスにはエロスが不可欠なのか…と思った。後半を実写化したら地獄絵図
【禍または以下略】
呪われたものを全部集めて最恐の映画を撮らんとするやべぇ監督に巻き込まれたスタッフが不憫極まる
【馬鹿なやつから死んでいく】
キャラも設定も世界観も好みな話だった
もっとこの世界の物語を読みたい
【ぼくの大事な黒いねこ】
ぬこ可愛いよぬこ
【ストライガ】
これも愛の物語なのかな…すまねぇ百合はさっぱりなんだ
【いつか聴こえなくなる唄】
SF +異形 +ロマンス でいい大人のお伽話読めたわ〜の満足からのラスト2ページで絶望
【化石屋少女と夜の影】
ダークロマンス要素はどこにあるんだろうと思ったけどすごい素敵な物語だった
【再会】
ルー大柴かな?
ダークロマンスってテーマでここまでジャンルが分かれるんだなーって感心。エロスありドラマあり逆にザ・ホラーな話はあんまりなかったような
でも面白かった〜まだまだ続きあって幸せ
Posted by ブクログ
ホラー。短編集。
タイトルから恋愛ものを予想していたが、意外とそうでもない。
"ロマンス"には"物語"や"小説"の意味もあるようでした。
苦手な作品もいくつかあったが、好きな作品がメチャクチャに好きで、十分に満足できる内容。
大好きなシリーズなので、復刊はとても嬉しい。
以下、好きな作品。
櫛木理宇「夕鶴の郷」
"異形"と"ロマンス"と"恐怖"。タイトル的に想像していた内容はまさにこれ。
牧野修「馬鹿な奴から死んでいく」
魔術、魔女、アクション。ダークファンタジー的な作品。パンクな雰囲気が心地良い。長編でも読みたい世界観。
図子慧「ぼくの大事な黒いねこ」
バイオSF猫ミステリ。世界観が素晴らしい。結末の意外性も良い。
平山夢明「いつか聴こえなくなる唄」
理不尽SF。本書での個人的ベスト。著者の短編でも「独白するユニバーサル横メルカトル」より好き。
上田早夕里「化石屋少女と夜の影」
考古学SF。妙にノスタルジック。ベタな展開ながら、とても良い物語でした。
Posted by ブクログ
「星新一ショートショート・コンテスト」でデビューし、以後も活躍を続ける作家・井上雅彦監修による、全編書き下ろしのテーマ・ホラーアンソロジーのシリーズ。それが「異形コレクション」。1998年にスタートして以来、2011年の48巻(!)までそのすべてを氏が企画・監修し、総勢200人以上の作家が参加した伝説的なシリーズながら、震災の影響を受け、その後は長く企画を見送られていました。
しかし昨年、9年ぶりに満を持してのシリーズ再開が発表され、49巻目となる『ダーク・ロマンス 異形コレクションXLIX』は、大きな反響とともに迎えられました。
ホラーアンソロジーを謳うものの、その収録作は幻想ファンタジーにSF、伝奇にミステリと常にバラエティ豊か。モードファッション界でトレンドだった「ダーク・ロマンティック」に着想を得たという今回のテーマ――『ダーク・ロマンス』への豪華な執筆陣によるアンサーもまた、いずれ劣らぬ粒ぞろいの作品群です。
ヴィクトリア朝時代イギリス。芸術家の卵たちが暮らす屋敷にやってきた、肖像画を描いて欲しいという黒い面紗(ヴェール)で顔を隠した貴婦人を巡る不穏な昔話(「黒い面紗の」篠田真由美)。“ホラー映画の現場で怪現象が起こる”ホラー映画を撮影する現場。相次ぐトラブルやスタッフの降板により製作は遅れに遅れ、「呪われている」と噂される映画の参加オファーを受けた編集マンは、映像に不可解な影が映り込んでいることに気づく(「禍 または2010年代の恐怖映画」澤村伊智)。草原の民である部族に生まれた少年は、毒草を飲まされ倒れているところを美しく艶やかな謎の青年・ゲンギケイに助けられた。東の国から逃げ延びてきたというゲンギケイは乗馬や狩り、話術にも長け、以来部族に溶け込んでいたが……(「兇帝戦始」伴名錬)。小さく貧しい港町で、異形生物の化石掘りとその加工で生活する紗奈。街の外の世界と学問への憧れを抱く少女は、浜辺で出逢った見知らぬ女性に「あなたのような子を探していたの」と告げられる(「化石屋少女と夜の影」上田早夕里)。
他、菊地秀行や平山夢明に真藤順丈と、ベテランから新鋭まで贅沢な顔ぶれが並ぶ、目眩がするほど絢爛たる、まさに“異形”のショーケース。
昨年は記念すべき50巻となる『蠱惑の本』が、そしてこの6月には早くも51巻『秘密』も刊行されるとのことで、スタイリッシュにリニューアルされた装幀とともに、今後がさらに楽しみなシリーズ。震えて待ちたい。
Posted by ブクログ
異形コレクションはこれがはじめて。
どれも面白かった。
中でも好きだったのは以下の5つ。
『ルボワットの匣』
一族に伝わる美術工芸品をめぐるモダンホラー。
忌まわしい匣の正体とは…。
『禍 または2010年代の恐怖映画』
ホラー映画の撮影班たちを襲う怪奇現象。
やっぱり澤村伊智のホラーは安定して面白い。
『馬鹿な奴から死んでいく』
SFホラーアクション。
勢いと、爽快なんだか悲惨なんだかなんともいえない気持ちになるしめかたが好き。
『ストライガ』
ユカリとアオイの視点ですすむ、猟奇的な愛の話。
グロテスクで倫理観がなかなかにやばいが、それでも事の真相が好み。
『いつか聴こえなくなる唄』
SFであり、ロマンティックな話。
平山夢明にしてはグロさもたいしてなく、話も純粋にいい話だなぁと、思ったけど…。
Posted by ブクログ
以前の「異形コレクション」も何冊かは読んだことはある。今回ふたたび手に取ったのはリニューアルの装丁が美しかったのと澤村伊智の短編が読みたかったので。正直な感想としては印象に残った作品は少ない方だったかも。自分が想像力がないせいか、幻想小説みたいなものだとなかなか入ってこないというか、状況を理解できなかったのもあって。ただ、続くシリーズをすでに何作か買ってしまっているので(爆)、読んでいくつもり。
【収録作品】印象に残ったもののみ言及
櫛木理宇「夕鶴の郷(さと)」
バイク事故に遭い、山中の村に救出されたはいいが、重症で身動きが取れず、軟禁された主人公。村人の思惑がわかったときにはすでに遅し。というか最初から目をつけられていたのがわかるのは少し流行りの村ホラー味があった。
黒木あるじ「ルボワットの匣」
バーで近づいてきた老人が語る人骨で造られたというルボワットの匣の話。殺したいほど憎む相手がいた主人公は老人から強引に匣を奪い取るが……なるほど、そうきたかという感じです。ルボワットの意味がわかるのと同時に綺麗に落ちる短編。
篠田真由美「黒い面紗(ヴェール)の」
澤村伊智「禍 または2010年代の恐怖映画」
呪われていると噂される映画「禍」の編集作業をしていた主人公は画面内に不気味な写り込みを発見し……うん、澤村さんらしい不気味なホラー。
牧野修「馬鹿な奴から死んでいく」
伴名練「兇帝戦始(きょうていせんし)」
源義経のチンギスハン伝説を下敷きにモンゴル人の主人公を通して謎の男ゲンギケイの話が幻想的に描かれる。
図子慧「ぼくの大事な黒いねこ」
遺伝子操作による知性のある猫ウルタール猫が存在する世界観でのミステリーを描いていて面白かった。私は特に猫が好きというわけではないけど、猫が好きな人には逆にこの物語がどう響いたのか知りたい気がする。
坊木椎哉「ストライガ」
荒居蘭「花のかんばせ」
真藤順丈「愛にまつわる三つの掌編」
平山夢明「いつか聴こえなくなる唄」
編者は平山夢明をロマンティストだと言うけれど、たしかに遠い辺境の星で虐げられていた小作人と家畜が領主に反逆する痛快なSFだったなら良かったのにオチがなぁ……あいかわらずグロいのに感動する作風。
上田早夕里「化石屋少女と夜の影」
加門七海「無名指の名前」
菊地秀行「魅惑の民」
人物名や国名がイニシャルで表されているが、第二次大戦下のナチスドイツが舞台だとわかる。Fが何者なのかはっきり語られてはいないけど、一番偉い人と言ったらアレだよねぇ?Fが恐ろしい欲望故にあの惨劇が繰り広げられたのか。いやいや、この創作より実際はもっと残酷なことが行われていたと思う。
井上雅彦「再会」
Posted by ブクログ
1998年から続く、井上雅彦監修のホラーアンソロジーシリーズ49冊目。
2011年の休刊から9年を経て復活。
復刊で初めて知ったシリーズ。復刊から矢継ぎ早に出ているようで(既に7冊!)、装丁が好みだし読んでみようかな~、と。
「ロマンス」の定義がよくわからなくなる感じだったけど、恋愛色の強い話は少なめ。(恋愛以外に空想的な物語って意味もあるらしい。物語なら広義すぎて何でもありじゃない?って気もするが。)
櫛木理宇「夕鶴の郷」、上田早夕里「化石屋少女と夜の影」が好き。
Posted by ブクログ
たくさんの名作が生まれ、他の短編集にも収録されたりした、異形コレクションが9年ぶりの復活。前のシリーズ刊行時には読めてなかったので、今度は続けて読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
十五人の作家による短編集。
「異形コレクション」の復刊とのことで、奇妙な味、あるいはホラー、ファンタジーが揃っている。
「夕鶴の里」は、かの「鶴の恩返し」「鶴女房」、舞台「夕鶴」を下地にした、恐怖の物語である。
知らない土地で助けられ、うつらうつら……。
夢現の中見たものに叫びが止まらない。
山に潜む異形のもの。
いったいなんなのか。
閉鎖的な、しかし開かれた村に潜む恐ろしい物をえがいている。
「ルボワットの匣」は人を死に至らしめる、決して開けてはならぬ箱のことである。
一家に代々語り継がれる人殺しの箱。
しかしその箱を開いた時の旋律はなんとも甘美な調べだという。
その箱が災いを成す理由、その箱に魅入られたものがどうなるか。
聞こえないはずの美しい音色が聞こえてくるような物語である。
「禍 または2010年代の恐怖映画」は、いかにも現代的な物語。
低予算で作り上げる映画、しかし呪いがかかったかのように怪しい出来事が続く。
どこまでが映画で、どこまでが現実なのか。
本文中のSNSに記載されるハッシュタグも穏やかでない。
「ストライガ」は、エロスが招くなにかにぞわりとする。
愛は手に入れたら満足か?
愛するものがどんな姿になっても愛せるか?
愛は無限か?
愛とは何かを問いかける少女の微笑みは、危険なものだと私の体が信号を発する。
ファムファタル、そんな言葉では収まらないほどの妖しい愛の形は、まさに、異形。