井上雅彦のレビュー一覧
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異形コレクション、音・音楽がテーマということで今回初めて読んだのだが、どの作品も面白くて好きなネタしか流れてこない回転寿司かよ。になった。様々な角度の切り口の話が並んでいることもそうだが、収録話の並びも秀逸。個人的には平山夢明「楽庭浄土」、空木春宵「h〇le(s)」、芦花公園「ヨナにクジラはやって来ない」の並びが特によかった。
にしても、芦花公園先生の書く日常からシームレスに「異常」になっているあの感じ、「あぁ、もうこれは最悪なことにしかならない」という文章のグルーヴ感が最高すぎる、、、好き、、、
あと、篠たまき「軸月夜」、木犀あこ「蜻蛉の眼鏡は」に出てくる額田先生が癖に刺さって情緒がめちゃく -
Posted by ブクログ
ネタバレ音楽や音をテーマにした物語たち
音は耳から入ってくるものだが、それを文字で聞かせてくれる。匠の技、お見事です
この一冊に流れてる音は、文字の世界だからこそ感じられる怖さ、痛さ、心地よさなのだろう
【不思議】合唱中に謎の声が聞こえる!?音楽史に残る不思議な話「天使の声」について解説【恐怖】.mp4 『梨』
作者の名前の短さに反比例したタイトルの長さ
束の間、この一文をタイトルと認識できずにいた。ネット動画のタイトルを紙の上でみると結構場違い感ある
後で読んだ井上さんの解説で、「ホラーを作るよりも恐怖や気持ち悪い感覚を志向する作家である」に、納得した
動画配信の会話で、 -
Posted by ブクログ
今回も全編ハズレなし、大満足の一冊でした!
上田早夕里「ゾンビはなぜ笑う」、久永実木彦「風に吹かれて」が好きだなぁ。グロと美しさが同居した情景が浮かんでくる。
空木春宵「ESのフラグメンツ」ゾンビに意志はないものとする、という暗黙の社会通念に抗うように、ゴスロリゾンビちゃんの一人称がどんどん大きくなっていく視覚効果も含めて面白かった。
芦花公園「ラザロ、起きないで」かつての憧れの美少女が自分より醜い腐乱死体のままでいることを望んでしまう心理に込められた色々な醜い部分が……なんていうか、イヤ!(ほめてます)
澤村伊智「ゾンビと間違える」ゾンビがいるのが当たり前の社会になったら、まぁ当然こ -
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背筋「ふっかつのじゅもん」
近畿地方の〜によく似た文体。短編で読みやすかった。妻が生き返った、という突拍子もない出だしと、話の具合から、また薄気味悪いラストなのかと思いきや、ちょっと涙出た。面白かった。
織守きょうや「ハネムーン」
変態の純愛。狂気の愛。そんなもん納屋に隠して見つかったらどうするんや(笑)最初から狂ってたんか。
コロナ禍ならぬゾンビ禍。
面白かった。
上田早夕里「ゾンビはなぜ笑う」
せ、切ないっ!殺伐とした始まりからは予想もつかない終わり方で、上の作品とはまた違う意味での純愛だった。彼女は湊を見て笑ったに一票を投じたい。
篠たまき「粒の契り」
めっちゃ気持ち悪かった!!! -
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Posted by ブクログ
ネタバレ初めて読む「異形コレクション」楽しかった!
読書ってこんなに楽しいものだったのね!と感じさせてもらえた15篇でした。
名前は知ってだけど、初めて読む作家さんばかり。きっと順番も配慮されていて、真ん中あたりにキャラの立ったお話が集中。ここは続きを!是非ともシリーズ化を!の宝庫でした。特にお気に入りは、南北朝時代の妖怪ハンター凸凹バディもの「七人御先」、都会を住処にするの吸血鬼の「昼と真夜中の約束」と「ブリーフ提督とイカれた潮干狩り」(笑)
SFっぽい「ヒトに潜むもの」も、久美沙織さんのも、最後の空木春宵さんのも素晴らしくて良かった。
ホラーでちょっとグロい描写もあるので苦手な方は注意!です。 -