あらすじ
狩るものと、狩られるもの――〈狩り〉に纏わる物語。今の季節に相応しいかもしれません。狩り、ハンティング、ハンター。狩人……。これらの言葉は、まさに人類の遠い営みを彷彿させます。今回も、多種多様。秘境とも言える物語の領域から集めた異形たちが、読者(ハンター)の追跡を待っています。探求(ハント)してください。物語の森の奥へ。皆様じしんの心の奥へ。それでは、狩猟解禁です。
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テーマが『狩り』というのが魅力的。伴名練の短篇目当てだったが、面白い短篇が多かった。
以下、覚え書き
柴田勝家「天使を撃つのは」
黒木あるじ「哭いた青鬼」
上田早夕里「ヒトに潜むもの」
澤村伊智「えれんとわたしの最後の事件」
牧野修「ブリーフ提督とイカれた潮干狩り」
平山夢明「ゲルニカ2050」
伴名練「インヴェイジョン・ゲーム1978」
斜線堂有紀「ドッペルイェーガー」
空木春宵「夜の、光の、その目見の、」
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初めて読む「異形コレクション」楽しかった!
読書ってこんなに楽しいものだったのね!と感じさせてもらえた15篇でした。
名前は知ってだけど、初めて読む作家さんばかり。きっと順番も配慮されていて、真ん中あたりにキャラの立ったお話が集中。ここは続きを!是非ともシリーズ化を!の宝庫でした。特にお気に入りは、南北朝時代の妖怪ハンター凸凹バディもの「七人御先」、都会を住処にするの吸血鬼の「昼と真夜中の約束」と「ブリーフ提督とイカれた潮干狩り」(笑)
SFっぽい「ヒトに潜むもの」も、久美沙織さんのも、最後の空木春宵さんのも素晴らしくて良かった。
ホラーでちょっとグロい描写もあるので苦手な方は注意!です。
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読後感が良かったのは空木春宵「夜の、光の、その目見の、」、続きが読みたいと思ったのは澤村伊智「えれんとわたしの最後の事件」、物語として良く出来てると思ったのは柴田勝家「天使を撃つのは」、
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全体的に面白かった。
特に好きだったのは『えれんとわたしの最後の事件』。
私はバディもの、特に癖が強かったり切なかったりするものは大好物なのでとてもよかった。
ほかに『天使を撃つのは』、『ブリーフ提督とイカれた潮干狩り』、『インヴェイジョン・ゲーム1978』、『昼と真夜中の約束』あたりも好き。
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1番ワクワクしたのは牧野修さんの『ブリーフ提督とイカれた潮干狩り』。最近流行りの異世界ものの設定も、牧野さんにかかればこの仕上がり。これが続編らしいので第1作もチェックしないと。
共感したのは斜線堂有紀さんの『ドッペルイェーガー』。たとえ頭の中でどんなことを考えていようと、相手に見せる顔もまた真実。人間関係で悩んだ時にいつも思うようにしていることなので。
イメージが鮮烈だったのは空木春宵さんの『夜の、光の、その目見の、』。シュメール神話になぞらえて進むストーリ展開が好みドストライク。夜を舞台に現実と幻想が入り混じる。女性の生きにくさについて語られている点も良かった。終わり方は『異形コレクション』にしてはあるまじき(?)爽やかさ。
上田早夕里さんのファンだったので購入したのだけれど、共通のテーマでテイストの違う作品が読めて楽しかった。夜湯船に浸かりながら一話ずつ堪能。気分転換にピッタリの一冊だった。
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異形コレクション「狩りの季節」
狩るもの、狩られるもの、様々な狩りにまつわる15編。
今回はちょっと設定になじめないものや短篇という短さでは世界観に入り込めない作品が多かったかなという印象。とはいえこのボリュームでテーマに沿った色んな作品が一気に読めるのでお得感満載。50作以上出てるので次はどのテーマを読もうか楽しみ。
以下お気に入り作品。
王谷晶「昼と真夜中の約束」
人を襲うことをやめた女性ヴァンパイアと、ヴァンパイアを狩るダンピール(ヴァンパイアと人間のハーフ)の少女。これは良い主従で良いシスターフッド。
真藤順丈「キングズベリー・ラン」
魂が次々と殺人鬼に転生してしまう男の話。
キングズベリーランのトルソーキラーが実在の未解決事件だと後から知った。史実とミックスさせているのが面白い。