安部龍太郎のレビュー一覧

  • 関ヶ原連判状 下巻

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    足利の亡霊…本来であれば将軍職ことに着くこともできたはずなのかもしれない細川幽斎。ただ本当の説なのかは知るはずもない。武人と呼べずに文人の足掻きとはどうも男らしさを感じられない。武力を持っての交渉ではなく、この話の中での幽斎の交渉術というのは好きになれない。

    すべての身内であれ、中心であっても己の利のために捨てられる。本当にこの時代を代表する文化人であると言えるのだろうか?

    「関ヶ原連判状」

    安部龍太郎先生の作品は好きだが、やはり細川家は好きになれない。常に時代の覇者をを天秤にかけ生き抜く姿は立派なのかもしれないが、その行動に武を感じることがない。危なくなったら調停を利用して保身を図り、

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    2017年05月04日
  • 等伯(下)

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    ネタバレ

    上巻で、あんなに苦労して。
    みつけられて、描いて、いたのにぃ。

    下巻になって…
    よく、言えば、人間らしく。欲を隠さずに…
    そして描く。
    〜「業が深くて」〜

    秀吉との勝負画…【松林図】
    が、描けたこと。に、心からむかえたこと。

    か、な。下巻。

    利休との対話
    〜(それが死んだ者を背負って生きるということだ)〜

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    2016年02月09日
  • 蒼き信長(上)

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    安部龍太郎さんの「信長燃ゆ」が好きだったので、それの青年時代の話かと思って手に取ったのだけれど、あんまりだった。

    さらっと、信長誕生前後の父親の活躍から桶狭間の少し後までを少ないページ数で扱っているので、歴史の教科書みたいで、何の感想も持てなかった。。。

    信長燃ゆを楽しんだだけに、残念。

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    2015年11月23日
  • 生きて候 上

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    主人公の政重が、それほどかっこよくない。
    上巻は、架空設定と思われる女性が登場してくる。この女性とのロミオとジュリエット的な恋愛にあまりときめかず。だからか、上巻は少し退屈。
    下巻で、関ヶ原が始まると、ドキドキして、読むスピードが速まった。

    それよりかっこよく描かれているのが、宇喜田秀家。
    純粋で一本気で、かっこいい。それに妻の豪姫との間に交わされる愛情も素敵。

    三成が関ヶ原で敗北に向かう様子は誰の本で見ても、かわいそうで、泣けてくる。今回の三成は、豊臣家からも見捨てられ、たくさんの虚偽を一人で飲みこんで、同情を禁じ得ない。小柄さを強調しており、頼りない三成の姿が痛々しく、また性格がかわい

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    2015年11月05日
  • レオン氏郷

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    名前は聞くけどよく知らない蒲生氏郷が主人公。氏郷がいい人すぎて、癖がない分、あっさり進む。もうちょいぐおおーって爽快感がほしくなる。

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    2015年10月03日
  • 下天を謀る(下)

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    いまいち、徳川家康に重宝されていた感じがしっくりこず。
    確かに命を救われたということも大きいのだろうが・・・

    大阪夏の陣での家中の討死の多さは悲惨。

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    2015年06月16日
  • 下天を謀る(上)

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    藤堂高虎が主人公という、なんとも意外な小説。

    始まりは小牧長久手の戦いから。
    こんな武辺者のイメージはなかったので、
    とても意外なキャラクターとして描かれていた。

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    2015年06月16日
  • 等伯(下)

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    七尾を追われるようにして出て以来、40年の長きに亘り不遇に耐えた等伯。狩野派からの横槍などの確執によく耐え、長谷川派を築きあげたと感心。一度、本物の「祥雲寺障壁画」「松林図屏風」などを見てみたい。

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    2015年05月09日
  • 幕末 開陽丸 徳川海軍最後の戦い

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    幕末の頃、幕府は海軍を持っていたらしい。北前船みたいなものではなく、当時のオランダの最新鋭艦で西洋色の軍服を着た船員がいて、射程距離が数千メートルの大砲を26門も積んだ近代海軍幕開けの戦艦だったらしい。
    260年鎖国を貫いてきた徳川幕府の幕臣が、この軍艦の船室ではコーヒー、紅茶(ブランデーを入れた!)、ワインが飲まれていたみたい。
    幕府の近代化にも驚いたけど、そもそも維新とは全面的に正しかったのか、帝国主義への迷走や、太平洋戦争の敗戦は、維新の時の新政府の失策では? というところまで踏み込まれていて、結構驚く発見がある本だった。

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    2015年11月09日
  • 等伯(下)

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    下巻。上巻からのずしんとくる感じが残っていて、なかなか手を付けられなかったが、読み始めるとやはり面白い。絵だけを見ていたらイメージができなかった長谷川等伯の人間らしさが見えてきた。
    2014/12/31

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    2015年01月14日
  • 等伯(下)

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    ★3.5。
    作者があとがきで書いているように、確かにこの作品には発表された時の無力感とそれでも尚立ち向かう決意が下敷きとなっていることがよく分かる。題材も戦国武将でなく、一人の画家を選択したことも功を奏している気がする。
    それにしても石田三成の描写が容赦なき辛辣さに満ちとります。狩野永徳らへの描写には慈愛が感じられるのだが、これもこの作品発表時の政権・官僚どもへの作家の怒りの現れかもしれないですな。

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    2014年12月28日
  • 下天を謀る(上)

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    最初は内容に引き込まれず、一旦読むのをやめてしまったが、この時代の歴史に関する情報を得たので再度チャレンジをした所、主人公の高虎ではなく、高虎の主である豊臣秀長の藩主としての心構えや部下への深い心情に対して、人の上に立つ者の心構えに感銘を受けた。

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    2014年11月26日
  • 等伯(下)

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    おそらく日本史の教科書では1ページも満たないであろう,安土桃山時代の絵師 長谷川等伯の伝記らしきもの.
    なかなか今まで知らなかったことが多く知れたし,いろいろなことを感じることができた.
    屏風絵も図説等で見てみたい.

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    2014年11月11日
  • 下天を謀る(下)

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    藤堂高虎を通して、関ヶ原や大阪冬の陣、夏の陣を描いた作品。司馬遼太郎だと譜代以上の家康の犬のような印象だったが、こちらの藤堂高虎は私心なく領民のためを思う大名として書かれている。しかもそれは秀吉の弟、秀長の教えを受けたかららしい。いろいろな作家の同時代の小説を読むといろいろな側面から見れるから面白い。まだまだ歴史小説を読み続けることになりそうだ。

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    2014年10月01日
  • レオン氏郷

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    信長に気に入られて出世街道まっしぐら。信長の次女をめとるほどの戦国時代のサラブレッド。でも信長の死後、秀吉の家臣となるが遠ざけられる。あげく会津若松に転封され伊達正宗の謀略策略にはめられ、毒を盛られやられ放題。背後には秀吉の指示があったらしい。どうもキリシタン大名はそんな役回りが多いな。

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    2014年09月21日
  • 風の如く 水の如く

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    関ヶ原後に家康の近習である本多正忠が、黒田官兵衛の謀反の疑いを調査する話。家康が天下を取ったらキリシタンを認めないであろうと思い、ならば西軍と東軍が争い疲弊した勝者を滅ぼし天下を取ろうとしたキリシタン大名黒田官兵衛の最後の野心は、わずか一日で東軍圧勝に終わり不発に終わる。そこまでの水面下の謀略策略は凄まじい。なぜ軍師はそこまで先見の明を持っているのか凡人には理解できないな。

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    2014年09月21日
  • 信長燃ゆ(下)

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    明智光秀の謀反で滅びたの信長だが、イエズス会とポルトガルから支援を受けていた信長をよく思っていなかった朝廷が明智謀反の黒幕だっという説を支持した信長史

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    2014年09月21日
  • 戦国秘譚 神々に告ぐ(下)

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    歴史フィクションエンターテイメントの真骨頂的な作品。関白近衛前久と京を掌握した三好家で台頭する松永弾正久秀の対決。政治的な対決でもあり、天皇の娘を争う恋敵でもある。しかも天皇の娘と関係すると例の霊感テレパシーが身に付いてしまい、かつ、天皇の娘には怨霊が付いていて、三つ巴か四つ巴かもう訳がわからない。
    「等伯」とは作風が全く違う完全にエンターテイメント。それにしてもどの歴史小説でも織田信長の家臣にして謀反を起こし滅びた脇役の松永久秀が、ここでは憎らしいほど強い悪役でキャラが立っていた。ある意味カッコいい!

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    2014年09月21日
  • 浄土の帝

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    後白河法王の話。朝家(天皇家)の方々は御霊感がお強く、御兄弟同士がおテレパシーを用いられ、会話ができてしまわれるらしいッス。これを読んでから作家は膨大な資料から史実に基づきつつ想像(妄想)を膨らましているので歴史小説はあくまでもなんとなく史実っぽいフィクションエンターテイメントと思うことにしている。
    そう思うと堅苦しさが抜けて格段に面白くなる。

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    2014年09月21日
  • 等伯(上)

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    長谷川等伯を主人公に描いた物語。等伯(信春)がとても人間味溢れてていて、一緒に苦しくなったり嬉しくなったりする。等伯の絵を見たくなる。
    2014/9/12

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    2014年09月13日