ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
7pt
大事なのは理想の絵に近づくこと――信長の世から秀吉の世へ。 絵師の勢力も権力とともにうつろう。狩野永徳との対決、 そして永徳の死を経て長谷川派は隆盛を迎える。そこに突然の悲劇が。 「松林図屏風」誕生の真相。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
1~2件目 / 2件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
最高!直木賞獲っただけのことはある! ふ〜。あっという間に読んでしまった。もしかしたら映画化されるのでは?とひそかに思っている。
狩野永徳と、この長谷川等伯を比較すると、やはり等伯に肩入れしてしまいますね。 「花鳥の夢」と続けて読んで、とても楽しめました。 絵の上手さだけではなく、政治力もないと名を残せない、違った面での戦国時代が勉強できました。 安部さんの別の作品を読んでみようと思いました。 映画化したら、面白そう。(...続きを読む秀吉役は、大泉洋さんで)
日経新聞に連載された歴史小説。秀吉が権力を握った激動の時代の中で、長谷川「等伯」が画家の高みを目指す姿が描かれている。狩野派との確執や石田三成の思惑に翻弄される多くの登場人物の行動が興味深い。歴史小説の醍醐味を味わう事ができた。新聞の連載を読むのとまた違う面白さも知った。
かるい読み物や短編ばかり読んでいると、どっしりとした歴史の物語を、読みたくなる。満を持して(?)読み始めた。正直、上巻は退屈なところもあったが、下巻に入ると一気に読み進んでしまった。 狩野永徳、千利休、といった文化人の描き方には引き込まれた。一方、残虐の限りを尽くす信長や、謀略をめぐらせる石田三成、...続きを読む教養のかけらもないと思わせた秀吉の慧眼など、誇張して描かれる戦国武将たちは、表舞台で歴史を作っているが、ここでは脇役にすぎない。 信春(後の等伯)は、武士の出自。長男でなかったため、商家に養子に出され、そこで絵の才能を開花させる。 政治に巻き込まれ、度重なる不運に泣かされるが、家族には恵まれていた。二人の妻も献身的だし、息子たちもそれぞれ道を受け継いでいる。だが、それだけが救いといってよいほど、つぎつぎと苦難が襲いかかる。その家族が居てこその信春であったと思う。 歴史の描写が、翻弄される信春を浮かび上がらせる。芸術家ひとりが、時代の波をどう戦い、乗り切ってきたか、これはただもう実直で並ならぬ求道者の、壮絶な物語。 一枚の絵にも、これだけの物語があったのだ。
昨秋、仙台博物館で『松林図屏風』を観て、吸い込まれるような衝撃を覚え、この本に出会ったときはすぐさま手にとり一気読みした。(新聞に掲載されていたことや、恥ずかしながら直木賞は知らなかった) 時代の波に流され、大切な人たちを次々失い、それでも人生をかけて絵に精魂込める姿。根本に日蓮宗への信仰があったか...続きを読むらこそであろう。すべてを読んで、あの松林図かと胸が熱くなった。
「すみません。業が深くて」--なんとすさまじい生涯であろうか。松林図の描写も迫真だ。仏道を求める、真の人生を求める激しさが芸術へと結実する。名場面、名台詞の数々が今も脳裏に焼き付いて離れない。このような小説に出会えて、幸福だ。
絵仏師であった長谷川等伯が国宝「松林図屏風」を描く境地に至るまでの生涯を綴った時代小説。第148回直木賞受賞作。織田信長、豊臣秀吉、狩野永徳など、多くの偉人に翻弄され続けた等伯の生涯に焦点を当て、日蓮宗法華宗など当時の宗教による教えも丁寧にわかりやすく書き記されている。確かに当時の文化は宗教と密接に...続きを読む結びついているので、そこのところを疎かにしないところに筆者のこの作品に対する意気込みと思いが伝わってくる。 登場人物である千利休の人間性に興味をもったので、次は「利休にたずねよ」(山本兼一著 第140回直木賞受賞作)を読んでみようと思う。 こんな風に興味が広がっていくのが読書の醍醐味。
戦国時代を生き抜き、時代を代表する狩野永徳と競い合った絵師、長谷川等伯(信春)の物語、いよいよ下巻です。上巻少しのんびりしていた物語が、時代の流れと共に一気に加速します。ここでは、永徳に弟子入りすることになった等伯の息子久蔵の成長ぶりが目を引きます。久蔵のたぐいまれな絵の才能を見抜き、狩野派を継がせ...続きを読むようとする狩野永徳と、一人息子ゆえに自分の長谷川派を継がせたい父親等伯。りこうな久蔵は当然、父の元へ帰りますが、そのことがわがままな狩野永徳の怒りをかうことになり、等伯の絵師としての仕事をことごとく妨害しにかかります。狩野永徳を羨ましがっていた等伯は、そこではじめて自分がたとえようもない宝物を持っていたことに気がつくのでした。この時代を代表する絵師として、狩野永徳の名は高いですが、並んで評される長谷川等伯には、こんな波乱万丈の物語があったとは・・・。感無量でした。絵を描くことだけを追求してきた等伯は、そのことで自分の周りの人たちや家族を不幸にしたのではないかと終始悩みます。けれども、その反面、周りの人たちによって、窮地に陥ったときに救われたりします。この点、やはり、人間性と仏法の縁(等伯はもとは絵仏師ですから)が等伯に味方したのでしょう。好きな絵を描き続け、家族に恵まれた等伯は、芸術家として幸せだなと思いました。上下巻とも表紙の装画は、国宝に指定されている「松林図屏風」(長谷川等伯作)の一部です。等伯の代表作とされるこの絵には、すさまじい等伯の気迫がこもっているようです。物語の中でもこの絵を描くシーンは印象深いものでした。まーちさんのレポにもありましたが、東京国立博物館所蔵のこの作品、私は恥ずかしながらまだ見ていません。一度は本物を見てみたいと、思います。悩んでいたり苦しんだりしているとき、この絵を見るとなんだか希望の力がわいてくるような気がするのです。
絵師の物語だが、戦国武将の物語、また、同時代に生きた女性の物語でもある。大河ドラマと同時代で時代の雰囲気を共有して読むことができた。
絵画界の支配者である狩野派に対し、等伯は技法や知識に基づいて表現するのではなく、裸の目でみた真ね姿を写しとろうと精進を重ねて、第一人者へと成長していく。 愛と鎮魂の松林図完成の場面では、思わず涙が出てしまいました。素晴らしい。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
等伯
新刊情報をお知らせします。
安部龍太郎
フォロー機能について
「日本経済新聞出版」の最新刊一覧へ
「歴史・時代」無料一覧へ
「歴史・時代」ランキングの一覧へ
蒼き信長(上)
家康(一) 信長との同盟
生きて候 上
生きて候 本多正信の次男・政重の武辺 上
維新の肖像
海の十字架
蝦夷太平記 十三の海鳴り
黄金海流
「安部龍太郎」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲等伯(下) ページトップヘ