酒井順子のレビュー一覧
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これは、すごく面白かった!
最近あちこちで眼にする「老い本」。これを時代別に分析してくれたのは、三宅香帆の「働いているとなぜ本がよめなくなるか」の手法と同じ。
でも酒井順子の時代別分析には、独特の冷静沈着な毒が程よく散りばめられていて、クスッと笑いながら読むことができる。
やはり、新人の書き手より、熟練、手練れの書き手です笑
憧れのリタイヤ後のシングルシニア生活本。
男性は、「結婚しようと思えばいつでもできたが、あえてしなかったのです」というムードが漂う哲学を前面に出しているカッコつけ本が多いが、女性はシニア一人暮らし本での庶民のスターが次々に登場して活況を帯びているという。
確かに最近よく -
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ネタバレ久しぶりのサカジュンさん。相変わらず筆が冴えています。(いやタイピングが?)
この一冊がどういう一冊なのかということが「はじめに」に書かれてますがもうここからサカジュン節全開といいますか。
「序列をつけることは生き抜くための知恵」と。確かにそうですね。そんな風に考えたことなかったですがそう感じる序列・順番・差異はたくさんある。
どの話もじわり(というかニヤリ)と面白いのですが、とりわけ超高齢化社会の中で長生きしたくないと同世代と会話をする話があり、p162「そんなに長生きしたくないといいながら健康のために運動したりサプリメントを飲んだり毎年人間ドックに行ったりしている」という状態が出てきて吹 -
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平等という理想の陰で、当然のように湧き出てくる偏見や比較、油断するまでもなく人は他者を下に見たりバカにしたりする。もちろんその反対の尊敬や憧れもあるだろうが、多くは自分を上にしてあの人よりマシだと納得する。脳内で他者を "下に見る" のはやはり面白い、そこまでは許容範囲で、無自覚にアウトプットすると差別や誹謗中傷いじめ、言葉や行動で他者を傷つけてしまう。これは倫理に反している。誰しもわかっていることなのに、この愚行は絶えない。なぜか。社会と個人の在り方にイマイチ気付いていない、玄関から一歩外に出てもまだ家の中だといういわばオールパーソナル空間を維持しようとしている。それが
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いい歳をして、いわゆる古典を殆ど読んでいない。ローマ人の物語を読み終えてから、次は何を、と考えた時に、少しずつ古典を読んでいこうと思いました。その始めは、清少納言の枕草子。
自慢話をしちゃうのも、定子様推しなのも、好きも嫌いもはっきりしているのも、私は好きだなぁ。今回、読んで気づいたのは、花、鳥、木々、虫などの文章。当たり前だけど、現代よりも静かで自然の多い所で暮らしていたのだなと気づく。音や色の表現も細かくて、同じものを見ても、全然違って見えているのではないかと思う。
平安時代と同じにものを見られるわけではないけれど、スマホを見ない時間を増やしたいなぁと思いました。もっと五感を通して、世界 -
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ネタバレ上野千鶴子さんの「女ぎらい ニッポンのミソジニー」を読んでいて、たくさん引用が出てくくる中に酒井順子さんが出てきたので読んでみました。「家族終了」というけっこうインパクト強いタイトルに惹かれて、小説かと思って買ったのですが、エッセイだった…エッセイって好んで読まないので「しまった」と思ったのですが、まぁ、とても面白く、色々と心に刺さりました。
文体が独特で、語尾が短く簡潔で私は好きです。他の方のレビューを読んだら文体が嫌いっていう人もいるみたいですけど。
著者は私の10歳年上。ご自分の両親のことも赤裸々に(というほどでもないか?)つづられているが、私自身のことや、私の両親と重ね合わせて読んでも -
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処女の社会史です。
感想でも評価でもなく、ただ思ったことだけ書き連ね……
本人がどう思うかより世間様がどう見るかが問題。そして男性優位の視線から判断されてきた処女性。
今更誰も気にしてねーよ
って声も聞こえてきそうだけれど面白かった。
最初のヒトになるってのは男性からすると少しプレッシャー。でも言われる嬉しいかも。
ホンネで女性は『最初』なんて全く気にしてないのでしょうか?
AVとか観るとインタヴューで「初めては何歳?」なんて訊いていたりするので、それなりにエッチ界では話題になりやすいネタなのでしょう。
ホントのことを答えているとは思いませんが。最近の子は進んでおるのねーとか思ったりはし -
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「昭和の女子」である私には、本書に書かれている内容、酒井さんの思いにすごく共感できた。ただ、これが書かれてから5、6年経った今はまた状況が変わっているのではないかと思われる部分もある。
細かい観察、分析が酒井さんの感性によりされていて、そこが素晴らしいところだと思いつつ、直前に読んだヤマザキマリさんの本と比べてみると、「日本の女性」っぽさが露わになっていて、日本という枠からもはみ出ていく女性が増えていけばいいなぁと思える。日本も変化しているとはいえ、酒井さんが危惧しているような後戻りがないともいえず、日本の変化など待っていられず、日本を飛び出した方が、限りある自分の人生を十全に生きられるかもと