酒井順子のレビュー一覧

  • 子の無い人生

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    ネタバレ

    「政治と子産み」の章が一番印象に残った。「母として」というフレーズはパワフルという点に共感。キャリアウーマンでも子供を産んでいないと完璧ではない、という風潮は確実にある。安倍昭恵さんとの対談も興味深い。筆者はなんとなく子供を持たなかった人、安倍さんは子供を望んだけど持てなかった人だから少し立場が違う。安倍さんが自分の子供なしの人生は神様から決められたこと、といったようにコメントされているけど、結婚してない人、結婚しているけど子ナシの人とは違う受け止めだなと思う。

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    2025年05月17日
  • 子の無い人生

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    淡々とハキハキして、ユーモアもあり読みやすかった。はっきりした記述に心がキュっとなる場面もあったが、日本における子なし女性の生きづらさについて客観的に捉えられる内容だった。
    気休めではあるようだが、先人に習い子供関連で何かしらの社会貢献をしていこうと思った。

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    2025年05月09日
  • うまれることば、しぬことば

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    作者と同世代なので、毎作楽しみにしています。
    とうに忘れていたこと、意識せずに身についていることを言葉で表現してもらえると、改めて思い至ることがたくさんあります。
    「ハラスメントという黒船」はオモシロ過ぎて、同級生と盛り上がりたいものです。

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    2025年04月27日
  • バブル・コンプレックス

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    星4.5‼️
    期待を凌駕する内容でした。
    研究熱心さとか伝わって来たし、他のエッセイには無い奥深さが在ったように思います⁉️
    ある意味「日本人論」的な所が在って、他の作品も読みたくなりました。
    酒井先生の他の作品が楽しみです

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    2025年04月24日
  • 老いを読む 老いを書く

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    さすが、「負け犬」で名を馳せた、就職氷河期世代のフロントランナー、酒井さん。はや、初老の入口を見据えての「老い本」。
    子どもの頃読んでもらった、かぐや姫(竹取物語)や桃太郎。そして、古典の「枕草子」や「徒然草」に見る老人観。さらには、現代の「老本」の巨塔の作品を解説。単なる老人本でなく、現役世代の冷静な分析か。深い!

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    2025年04月19日
  • 家族終了

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    著者は結婚していなく、子供もいない。
    両親と兄とは死別し、兄の子供はいるが、基本的に自分の家族と言われる肉親は皆いなくなった。だから、家族終了。
    家族が終わったから振り返ることができる内容が赤裸々に書かれていた。なかなか書ける本ではない。

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    2025年04月04日
  • 消費される階級

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    社会の中の差別や格差について書かれているのでふが、着眼点がすごい!
    特に私が驚いたのは、まぶた差別と日韓問題。そうそう、私も一重まぶたなんですよ。
    著者は私と同年代なので、おっしゃっている事には激しく同意。楢山探しにデジタル下層民、金融教育、せっせと筋力を鍛えます。

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    2025年03月16日
  • オリーブの罠

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    一般的な印象は「ガーリー」なオリーブだけど、雑誌ポパイの女の子版として創刊された当時は、米西海岸を意識したファッション雑誌だったらしい。
    それがいつからかパリの女子高生「リセ」をお手本にしたファッション誌に。
    当時を席巻してたのは、ニュートラブームを取り上げたJJ、CanCamなど女子大生御用達の赤文字系雑誌。男性からのモテを意識した人種対象。
    オリーブはあくまで自分の好きな服を! 肌もボディラインも見せず、非モテ系。
    振り返って、当時私は何を読んでたっけ…
    あ、「宝島」か。あと「ロッキング・オン」「ドール」「フールズメイト」「プレイヤー」
    モテるわけないな、そりゃ。

    当時の著者自身、時代との関わりなどの考察も楽しい。

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    2025年03月05日
  • 老いを読む 老いを書く

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    なんとなく、高齢者向けの本が多いなとは思いながらも、このようにきれいに整理分析をされているのを見ると、なんとも時代の流れを感じることができた。
    筆者の文章の書き方のスタイルが好みだったのもあるし、とても興味を持ってあっという間に読み進めることができました。

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    2025年02月23日
  • 消費される階級

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    さすが酒井順子さん。今の日本の潮流をよみ、それを柔らかく、ユーモアも交えて書かれている。定期的に図書化されたものを読むことで、自分の感覚とチューニングができて、いつも楽しみにしている!ちょっとゆるめのブレイディみかこ日本版だと個人的にはとても高く評価したい。

    p.119 "おたくの多幸感”も、今は注目される感覚でしょう。
    おたくの人々の多幸感の源は、「好かれる」ことに無関心、というところにあるのではないかと、私は思っています。思う存分に「好く」ことさえできれば、好かれなくてもおたく達は平気。もちろん、誰かから好かれればそれなりに嬉しいにしても、好いている対象から好かれなくても、またその他大勢から好かれなくても、彼等は何ら痛痒を感じない模様です。
    好かれることに無関心なその姿勢は、「モテ」に汲々とする人々とは正反対に見えるのでした。より良い異性と付き合ったり結婚したりするためにはとにかくモテなくては、と特に女性が必死になっている時代が、かってありました。相手に好かれる外見になるように努力をし、相手が手を出しやすそうな発言や態度を心がけるというその姿勢は、楽しそうでありつつ、大変そうでもあった。
    モテそうな外見、モテそうな言動をいくら整えたとて、最後の判断は相手に任せなくてはならないという、受動的な状態にあるのが、モテの現場にいる人々です。自分が本当に好きなこと、したいことをするというよりも、相手の好みを予測し、合わせてばかりいることによって、彼女達からは「好く力」が薄れていったのです。
    対しておたくは「どうしたら好かれるか」という思考は捨て、対象を好く能力のみを肥大化させた人々です。そこに見返りがなくとも、自分が存分に好くことができれば、満足することができる。
    鉄道おたくの知人男性が何人かいるのですが、彼等は皆、とても幸せそうです。中には、鉄道を愛しすぎて人間を愛する暇がなく、ほとんど鉄道と結婚したような人もいます。が、そのような人も、
    「やっぱり家族を持っておけばよかった」
    などと言うことは、決してない。いつでも列車に乗りに行くことができ、どこにでも鉄道模型を置くことができる自由は独身ならではのものと、何歳になっても多幸感に浸りけているように見受けられます。
    そのような人々を見ていると、私はやはり、「好く力」を豊富に持つ人がうらやましくなってくるのでした。幸せな人生を送るには、つがいを作らなくてはならず、そのためには異性に好かれなくてはならぬ、と私も若い頃にはゼイゼイしていましたが、何かを、そして誰かを強烈に好きでいるだけでも、人はこんなに幸せなのだ、と。

    p.128 『バカの壁』養老孟司

    p.131
    頭が良い人はもちろん、「頭が悪いんですね」
    と私に言うわけではありません。しかしこちらのことをバカだと思っているというムードはギンギンに漂わせるため、私は「バカがばれた」としんみりした気持ちになるのであり、相手がバカだとわかったのなら無難に天気の話でもしてろや、などと悔し紛れに思う。
    バカ差別が許される理由
    しかし頭の良い人は、天気の話が嫌いなのです。かつて私は、頭の良い人から、「スモールトークばっかりしてる人って、嫌になる」
    と言われたことがあるのですが、それは、天気の話だの食べ物の話だの、あの人って•
    〇に似てるよねといった話だのといったスモールトークが大好きな私に対する強烈な嫌みだった気がしてなりません。
    スモールトークは、脳力が高かろうが低かろうが参加することができる、貴重な話題です。しかし脳力の高い人は、そういった卑近な会話ばかり交わされているとイライラしてしまうのであり、「もっと意味のある、もっと大きな話がしたい」と思うのです。
    が、世の深淵に触れるような大きな話は、いわば脳力の高い人達にとっての内輪話。それは、同じ程度の脳力を持つ人だけがいる場でしていただきたいと思いつつ、私は彼等をいたぶるように、などと、話をますます小さい方へと持っていくのです。
    とある頭の良い人が書いた随筆を読んでいたら、「自分と同レベルの人と話をすることができないのが寂しい」
    といったことが書いてありました。周囲にバカしかいないのはさぞ辛いことかと思いますが、そういった孤独を引き受けることが、脳力が高い人の責任なのかもしれません。
    極私的な統計によると、バカ差別をする人は男性に多いものです。バカ本の著者もまた男性が圧倒的に多いのであり、頭の良い女性の方がずっと、バカには優しい。頭が良い上に、女よりもぐっと優位な立場にいる男なのだから、バカ女を相手にバカ差別をしなくてもいいではないか、と自分のバカさ加減をバカにされる度に思うのです。

    p.133 脳力が高い人ばかりが高い地位につくといったバカ差別はなぜ差別にはならないのかと考えてみると、それを差別だとすると、世の中が大混乱に陥るからなのだと思います。脳力の高い人も低い人も、同じ人間。同じように扱わないと差別です、となったなら、入試ゃ入社試験はすべて抽選になってしまうかも。鋭敏な頭脳が必要な職場に、脳まで筋肉化したような人がやってきたかと思えば、屈強な肉体が必要な職場に、非力なガリ勉が配属されたりと、様々な悲劇が生まれます。
    もちろん、他人をバカ呼ばわりしたり、バカを理由にいじめたりするといった表面的な行為は、今も差別に問われます。しかし脳力の高い人ほどお金をたくさん儲けたり、脳力が高い人がそうでない人を支配するような根本的な仕組みは、能力主義などと言われて当たり前に存在しているのであり、それが禁じられてしまったら、社会の根本から変えなくてはならない。頭の良い人々は、自分達が上にいることができる現在の仕組みを、変えることはないのでしょう。

    p.262 自分は平和で豊かでぬるい時代に生まれて死ぬのだなぁ、と若い頃に思っていました。
    ところが今、それは間違いだったことがわかります。震災やコロナ禍を経験し、デジタル化や日本の斜陽化に揉まれ、「世の中がこれほど変わるとは」と、戸惑う日々が続いているのです。
    中でも地味にダメージをもたらすのは、ポリコレ意識の変化により、世が正しく”なり続けていることです。様々なハラスメントはもちろん、他人を下に見たりカテゴライズすることもご法度。そんな正しい世では、自分の「正しくなさ」が日々、我が身を削るのです。
    とはいえそんな世においても、様々な格差や、人を上に見たり下に見たりする欲求は残り親け、その欲求は水面下で膨張しているのではないか。・・・・・という思いをもって書いたのが、本響となります。そして平板化が進む世においては、人々は差を乗り越える術を失い、微細な遊にもつまずくようになったのではないか、と。
    本書に皇室についての記述が多いのは、皇室は雌一存在してよい「差」だからなのでしょう。公的に認められた上つ方である皇室の人々を仰ぎ見るのも非難するのも、青人草にとって恰好の娯楽となっているのを見ると、「差」への愛、を実感するものです。
    表面的な格差や差別は、今後も減少し続けるであろう日本。そうしてできたつるつるした世の中は歩きやすいだろうけれど、滑って転んでしまう人もいるに違いありません。っるっとした世では、段差の多い世よりもずっと、立つ時も歩く時も力が必要となるに違いなく、そんな世に向けて、今はせっせと筋力を鍛えるしかないのでしょう。


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    2025年02月20日
  • 消費される階級

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    バブル世代ならではのゆとりも感じつつ、頷く場面多数。普段ぼんやり考えたり、引っかかっていたことを、うまく言語化してくれたな、という感じ。
    「楢山」探し、長生き、独り身、ジャニーズ、斜陽日本、共働き夫婦の役割分担の世代格差など、実感と共感、ヒリヒリ感、危機感などをかきたてられながら読んだ。
    ただ、面白かったのに、すぐ忘れちゃうんだよね。たぶん私の脳みそのメッシュが粗すぎるせい。

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    2025年02月17日
  • 中年だって生きている

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    酒井順子さんのエッセイは初めて読んでみました。
    同じ歳であるから同じ目線で楽しく読ませていただきました。しかしこちらのエッセイは2013〜2015年の文章だとあるので、今から10〜12年も前の文章ですね、必ずしも同い年の目線ではないし、彼女はまだ48歳頃という若さなのにちと、老け込みすぎな感じもしました。私は男子ですので、なにか見てはいけないような、覗き見しているような罪悪感と、とても分かる部分とが入り混じっておりました。今度はもう少し歳を近づけた時のエッセイを読んでみたいと思います。

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    2025年02月17日
  • 鉄道旅へ行ってきます

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    東日本大震災もコロナ禍も起こる前の2000年代初め、鉄男2人鉄子1人の旅が企画された。案内人は原氏。2024年に文庫化されるに当たり、当時のお店が無くなったという注が入っていたりして、鉄道離れとコロナ禍が恨めしい。文庫版スペシャル旅(カバー写真も)は、我が故郷の銚子電鉄。自分的保存版なのだが、風呂で読んでいる時に居眠りして水没させてしまい、よれよれになってしまった(涙)

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    2025年02月15日
  • 百年の女 『婦人公論』が見た大正、昭和、平成

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    ネタバレ

    「婦人公論」1400冊余りで書かれていた女性たちの歩みが、この1冊で見えてくるの興味深かったです。
    激変ではあったけど、時代の流れにかなり翻弄され左右されてしまうのは大正・昭和・平成も変わってないんじゃ…となりました。令和もどうなることやら。
    …「どうなる」でなく、「どうする」なのだけれど。光があまり見えなくても歩き続けるしかないです。

    酒井順子さんと立ち位置が違う(既婚・子持ちなど)方がまとめると、視線が違って切り口も異なるんじゃないかなと思いました。わたしは独身子無しが同じなので、そうだ〜と思って面白かった。
    他の文筆家さんがこの熱量と冷静さでまとめられるかどうかですが…酒井さんの文章好きです

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    2025年02月09日
  • 消費される階級

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    なんで買ったのか忘れたけど、おばちゃんの感想ながら、自分の中にもある見えない意識を意識させてくれるものでした。

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    2025年02月05日
  • ユーミンの罪

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    論拠に無理がない。ほんとそう! と首肯。
    自分が松任谷由実になってから聴かなくなった理由もわかった。
    彼氏のスペックが女子のヒエラルキーに直結する現実の気持ち悪さをユーミンの曲(歌詞)から感じたのね。
    りっぱな論文でした。

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    2025年01月07日
  • 消費される階級

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    私が気になったのは、やはり年齢的に「超高齢化時代のおばあさん格差」。そして「稼ぐ女と、使う女」この2つが特に興味深く読みました。

    また皇室に関しての考察も面白く、感心させられる内容です。

    ただこの作品を読んで、今後私はどうしたいのか、どうすべきなのかは、実ははっきりと掴むことができませんでした。この作品は提示はしていますが、その先は見えません。そこがなんというかソワソワするといいますか、もう一つガッテンできませんでした。惜しい!

    著者は今後もこんな感じで作品を世に出されるのでしょうか?なんかもったいない気がしてなりません。

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    2025年01月01日
  • 下に見る人

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    人を下に見たいという欲求__扱い辛いテーマを著者が掘り下げまくって人間の本音に斬り込む!
    「世の中平等なわけないでしょ」と綺麗ごと抜きの見下しエピソード多数。ズルい言葉以来の酒井さん節堪能致しました(面白い)

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    2024年12月05日
  • 老いを読む 老いを書く

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    老いの心理や悲しみや可笑しみを語る本を「老い本」と呼ぶのか。このトピックに目をつけて、とことんかみ砕いて分析する酒井のセンスは、まったく昔と変わらない。
    そういえば有吉佐和子『恍惚の人』は、面白い本であった。
    バブル期ごろ、酒井と同じようなエッセイストで、泉麻人もよく読んだのだが、最近は、はっと目を引くような文章は書いていないようだな。

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    2024年11月30日
  • 老いを読む 老いを書く

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    これは、すごく面白かった!
    最近あちこちで眼にする「老い本」。これを時代別に分析してくれたのは、三宅香帆の「働いているとなぜ本がよめなくなるか」の手法と同じ。
    でも酒井順子の時代別分析には、独特の冷静沈着な毒が程よく散りばめられていて、クスッと笑いながら読むことができる。
    やはり、新人の書き手より、熟練、手練れの書き手です笑

    憧れのリタイヤ後のシングルシニア生活本。
    男性は、「結婚しようと思えばいつでもできたが、あえてしなかったのです」というムードが漂う哲学を前面に出しているカッコつけ本が多いが、女性はシニア一人暮らし本での庶民のスターが次々に登場して活況を帯びているという。
    確かに最近よく書店で元気なショートカットのおばあちゃんの写真が表紙となっている本が平積みされているのを見かける。

    さらに、つれあいに先立たれた妻の書いた本は現実的なのに対して、夫が書いた本は、全身全霊の悲しみに満ちているという。
    確かに!あれ、気持ち悪いと思ってました笑

    「妻や子供に見守られ、自分はなんの心配もなく人生を終えると信じている男性が妻を失うということは、夫にとっては、『明日のメシ、どうしたらいいの?』という問題でもあるのだ」

    よく笑って一気読み。
    酒井順子の本領発揮、筆が冴え渡る本でした。

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    2024年11月28日