酒井順子のレビュー一覧

  • 家族終了

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    上野千鶴子さんの「女ぎらい ニッポンのミソジニー」を読んでいて、たくさん引用が出てくくる中に酒井順子さんが出てきたので読んでみました。「家族終了」というけっこうインパクト強いタイトルに惹かれて、小説かと思って買ったのですが、エッセイだった…エッセイって好んで読まないので「しまった」と思ったのですが、まぁ、とても面白く、色々と心に刺さりました。
    文体が独特で、語尾が短く簡潔で私は好きです。他の方のレビューを読んだら文体が嫌いっていう人もいるみたいですけど。
    著者は私の10歳年上。ご自分の両親のことも赤裸々に(というほどでもないか?)つづられているが、私自身のことや、私の両親と重ね合わせて読んでも

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    2023年12月10日
  • 処女の道程(新潮文庫)

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    処女の社会史です。
    感想でも評価でもなく、ただ思ったことだけ書き連ね……

    本人がどう思うかより世間様がどう見るかが問題。そして男性優位の視線から判断されてきた処女性。
    今更誰も気にしてねーよ
    って声も聞こえてきそうだけれど面白かった。

    最初のヒトになるってのは男性からすると少しプレッシャー。でも言われる嬉しいかも。
    ホンネで女性は『最初』なんて全く気にしてないのでしょうか?

    AVとか観るとインタヴューで「初めては何歳?」なんて訊いていたりするので、それなりにエッチ界では話題になりやすいネタなのでしょう。
    ホントのことを答えているとは思いませんが。最近の子は進んでおるのねーとか思ったりはし

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    2023年11月23日
  • 男尊女子

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    「昭和の女子」である私には、本書に書かれている内容、酒井さんの思いにすごく共感できた。ただ、これが書かれてから5、6年経った今はまた状況が変わっているのではないかと思われる部分もある。
    細かい観察、分析が酒井さんの感性によりされていて、そこが素晴らしいところだと思いつつ、直前に読んだヤマザキマリさんの本と比べてみると、「日本の女性」っぽさが露わになっていて、日本という枠からもはみ出ていく女性が増えていけばいいなぁと思える。日本も変化しているとはいえ、酒井さんが危惧しているような後戻りがないともいえず、日本の変化など待っていられず、日本を飛び出した方が、限りある自分の人生を十全に生きられるかもと

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    2023年10月22日
  • 処女の道程(新潮文庫)

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    とても面白かった。
    前半は大昔の話で、なんとなくぴんとこなかったが、だんだんと近代の話になると、思い当たるところもあって、なるほどの連続だった。
    この本は単に処女の価値観を整理したものだけにとどまらず、時代時代の文学であったり文化についても言及をしていて、とても勉強になった。

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    2023年10月22日
  • ガラスの50代

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    過去に読んだ「負犬の遠吠え」は、あまり共感できなかったが、時を経て自分も年を重ねた今、この本では、共感できる事ばかり。
    年を重ねる事に、前向きになれる本です!

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    2023年10月09日
  • 百年の女 『婦人公論』が見た大正、昭和、平成

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    雑誌の内容や女性の扱われ方が変わってゆく様子を、当時の社会情勢や主な出来事と照らし合わせて紐解いていくのがわかりやすかったし、とても興味深かった。

    分厚いので読み終わるのに時間がかかるけど、この本を書くために酒井さんが費やした膨大な時間と労力を思うと、そんなこと言えないなと思う。

    冷静な筆致で進んでいくけど、1箇所だけ酒井さんの素というか正直なつぶやきがあって、共感しつつちょっと笑ってしまった。

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    2023年10月06日
  • ガラスの50代

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    最近思っていることを明確に認識できた部分が多くて勉強になりました。植物に例えてた最後のあたりが残りました。

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    2023年09月09日
  • 子の無い人生

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    私は結婚はしているものの、子どもはいません。
    子どもを欲しいと思ったことがありません。

    ただ、そろそろ真剣に考えなければならない年齢になりつつあり、子どもがいない人生をこのまま歩んでいいのか、迷っていました。

    自分が子どものころから、子どもは欲しくないと漠然と思っていました。
    周りの兄弟や、友達が親になるのを見て、自分の気持ちに変化があるかもしれないと期待しましたが、今も変わっていません。
    子どもを欲しいと思えない自分は、どこかおかしいのではないか、と思ったことさえあります。
    子どもを産むことによって、大きく変わってしま人生に、一生責任を背負わないといけない人生に、向き合えないのだと思いま

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    2023年07月07日
  • 平安ガールフレンズ

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    五人の平安時代の女性作家をとりあげ、その人となりや作品が紹介されていました。時代背景なども説明してくれていてわかりやすいし、作家としてというより人間としてこの人はどんな人、という分析をしてるのが面白かった。

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    2023年06月18日
  • 家族終了

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    エッセイはあまり読まないけれどエッセイこそ同年代で感覚が似ている著者であれば面白いと思えた。独身の同年代の著者が家族についてどう考えているのか、彼女自身の家族についてを語りながら、またいろんな統計や小説を持ち出して意見を述べている。
    日本の将来は、家族の在り方はどう変遷しているのか私の存命中は大きく変わらないで欲しいと思う。

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    2023年06月11日
  • 平安ガールフレンズ

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    本当に清少納言や紫式部、藤原道綱母、菅原孝標女、和泉式部が身近な存在として感じられる素晴らしい本。
    枕草子や更級日記を改めて読みたいと思った。

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    2023年06月10日
  • その人、独身?

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    はい、私も30代後半です。
    どのエピソードも胸にぐさぐさ来る。

    負け犬という言葉をつくった酒井順子さんのエッセイ。今はもう負け犬という言葉も存在しないほど、独身は当たり前になっているが、独身アラフォーの心情は変わんないなぁ。

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    2023年05月29日
  • 負け犬の遠吠え

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    負け犬=未婚、子ナシ、三十代以上の女性のことを指す
    2004年の流行語大賞トップテン入りし、ドラマ化もされたらしい。
    著者酒井順子さんの「家族終了」が面白かったので、タイトルでチョイスした本書でしたが、まあよくぞ「負け犬」というワンテーマでここまで書ききったなと感心するばかりです。もう20年前の本なので、当時の時代感と現在では少し違うのかも知れませんが、より未婚化が進んでいる現在の方が先鋭化されている状況と言えるかも知れません。
    40代既婚オジサンからすると、真ん中辺にあったコラム・オスの負け犬で、30代半ば以降の未婚男性にはこういう問題がある5類型が面白かったです。自分も結婚してなかったらこ

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    2023年05月08日
  • ananの嘘

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    ananの1970年創刊号からの50年余りの変遷をつづったエッセイ。

    私はananまったく読んだことなかったので、へーそういうコンセプトの雑誌だったのかと、楽しく読めました。

    今はどうかわからないけど、昔は皆雑誌から情報を得ていたわけで、そういう意味で、世相を敏感に映していた。
    ananも時代によってかなり志向が異なっていたのだな。

    創刊当初は、バリバリにとがっていて、男からのモテなど気にしない非モテ、ウーマンリブ志向。
    結婚のケの字も出てここない、かっこいい雑誌だった。
    山頭火を目指せ、だなんて、いまの女性誌では考えられないフレーズ。ある意味相当高尚なフレーズ。

    初期は、ニュートラに

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    2023年03月19日
  • 家族終了

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    自分が生まれ育った家族のことを「生育家族」、結婚などによってつくった家族を「創設家族」というそうである。
    著者は、両親と兄を亡くし、同居人はいるが婚姻関係は結んでいないので「家族終了」となるらしい。

    確かに遠くにいても家族はあって、今はいても当たり前だと感じるが、そうでない人も多くなっているのだろう。

    今の時代も家の存続を意識している人はどのくらいいるのだろうか?とふと感じてしまった。

    長男が家を継ぐのが当たり前だと言っていた時代。
    早く身を固めろと言われた息子。
    娘は、まだ片付かなくて困っている。などと普通に言ってた時代に育った私。
    これが現代では考えられない死語となっているのでは…。

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    2023年03月04日
  • 平安ガールフレンズ

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    平安時代の文豪達をこれほど身近に感じさせてくれるとは。
    清少納言はパリピー。僧侶だってイケメンの方がいいよね。
    枕草子はうちに秘めるタイプ。おっぴろげな清少納言は許せない。

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    2023年02月22日
  • ガラスの50代

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    『負け犬の遠吠え』以来の酒井順子さん。
    やっぱり女性の心理を深く細かく突いてる。
    私もアラフィフ。
    妻・母・娘はひと休み を出来るまでもう少し。
    頼りにされても心配はされないってフレーズが忘れられない(笑)
    そういう年代をユーモアにでも切実な女性心理を見事に描きあげてるので一気読み。

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    2023年01月20日
  • 煩悩カフェ

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    ネタバレ

    酒井さん赤裸々です。隠し通したい諸々をここまで大っぴらに出来る勇気は無いので天晴でした。
    わたしなら隠し通したいが…となる煩悩が書かれててうわぁと。解説の鷺沢さんみたいに「見てたんですか士官!」ってなります。
    「ここまでないけど」と思ってる方々はきっと、他のかたのレビューにもある「アタシだけは違うと思いたい煩悩」なので年末に鐘を108回撞くと良いと思います。今年はまだ1月なので気が長い話です。

    関東出身の元同僚はたぶん酒井さんと同世代なのですが、気を抜くと語尾が「〜わ」「〜よ」となる人だったのでやっぱり珍しいんだなと思いました。(吉本ばなな作品の登場人物たちと同じ喋り方だ!と高まっていました

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    2023年01月18日
  • 平安ガールフレンズ

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    2022.11
    ただの悪口が多くて面白かった!古典は難しく感じる時もあるけれど、このくらいのノリで書いてたって分かると気楽に読めそう

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    2022年12月02日
  • 紫式部の欲望

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    本屋さんでタイトルに目がとまり、思わず手に取りました。 紫式部の決して表に出すことができない心の内にある欲望や願望などを代弁させるがごとく描かれたのではないかと。でも、本著を読んで、私が思ったのは、紫式部同様に著者である酒井順子さんの欲望でもあるという事。 何度かトライするもいつも挫折してしまう源氏物語。大まかなあらすじがわかったところで、まずは現代語訳のでも読んでみようかなぁ。いろんな方が書かれてるけど、どなたのがいいだろう。

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    2022年10月22日