あらすじ
「婦人と言えども人である」などと言われた創刊期より一世紀。
女の公と私、上半身と下半身を見つめ続けた一四〇〇冊余を繙けば、祖母が、母が、私たちが歩んだ時代が浮かび上がる。
大正の「非モテ」、女タイピストの犯罪者集団、ウーマン・リブとセックス、主婦論争……
トンデモ事件から時代を動かした論文までを読み解く!
「表紙ギャラリー」も収録
〈解説〉中島京子
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「婦人公論」1400冊余りで書かれていた女性たちの歩みが、この1冊で見えてくるの興味深かったです。
激変ではあったけど、時代の流れにかなり翻弄され左右されてしまうのは大正・昭和・平成も変わってないんじゃ…となりました。令和もどうなることやら。
…「どうなる」でなく、「どうする」なのだけれど。光があまり見えなくても歩き続けるしかないです。
酒井順子さんと立ち位置が違う(既婚・子持ちなど)方がまとめると、視線が違って切り口も異なるんじゃないかなと思いました。わたしは独身子無しが同じなので、そうだ〜と思って面白かった。
他の文筆家さんがこの熱量と冷静さでまとめられるかどうかですが…酒井さんの文章好きです
Posted by ブクログ
雑誌の内容や女性の扱われ方が変わってゆく様子を、当時の社会情勢や主な出来事と照らし合わせて紐解いていくのがわかりやすかったし、とても興味深かった。
分厚いので読み終わるのに時間がかかるけど、この本を書くために酒井さんが費やした膨大な時間と労力を思うと、そんなこと言えないなと思う。
冷静な筆致で進んでいくけど、1箇所だけ酒井さんの素というか正直なつぶやきがあって、共感しつつちょっと笑ってしまった。