酒井順子のレビュー一覧

  • 金閣寺の燃やし方
    題名が、実に刺激的だ。金閣寺は、美しいがゆえに燃やされるために存在しているのかもしれない。金閣寺は様々な戦乱や戦争を経ても550年間に燃えることはなかった。屹然として金閣寺は存在していた。美しいことは、永遠であってはならない。それをたった一人の僧が燃やした。あくまでも、燃やされる対象としての金閣寺で...続きを読む
  • バブル・コンプレックス
    昭和41年に生まれ、平成元年に就職した著者は自分たちのことを「昭和の最下級生」と呼び、本書では様々な世代との比較して論じる。その中では、この世代が体験した様々なもの(今の若い世代は知らないもの)やことが次々登場する。そのため、本書は読み手をかなり選ぶのではないか。同じ空気を吸った世代からは「あるある...続きを読む
  • 子の無い人生
    子供がいる人、いない人、諸事情で生まない人、生めない人 女性1人1人、事情は違うし、迷ったり悩む時期はあれど、人生のゴールには本人が納得する形になれば良いなと心底思えました。

    子供に関しての過干渉は以前より減ったとは言え、まだまだ耳にする事も然り それぞれが想像力と思いやりを持ってそれぞれの選択...続きを読む
  • 男尊女子
    今どきそこまでの男尊女卑はないよ…と全体的に古臭い感じがした。けど、そういう風に考えている人は表立っては言わないだろうけど(森喜朗みたいに)たくさんいるのかなあ、と思った。
  • 中年だって生きている
    中年達の間で大ブレークしたfacebook 同窓会が盛んになる中年期 リアルな悩みでありながらクスっと笑える「更年期」 老眼に白髪の悩みetc いわゆる「中年女性」であれば共感出来る内容で面白く描かれています。

    「子ども叱るな、いつか来た道。年寄り笑うな、いつか行く道」 と言う言葉がありますが、...続きを読む
  • 家族終了
    自分が生まれた「生育家族」も自分がスタートとなる「創設家族」もまだ存在する私には、家族の終了という意識をしたことがなかったけれど、どの家族にもいつかやってくるもので、その時なにを思うのかな?と。

    中年期の今、私にとっては家族が暖かいイメージよりも重いという感覚の方が強い。子供の頃から親戚や他人の家...続きを読む
  • 男尊女子
    近頃人々の意識が高まりやれフェミニズムだのやれハラスメントだのといったことが取り沙汰されるようになったからそういう系の人のお話かーって感じで、でも文庫本だし読みやすそうだなと一目見て気に入ったので購入した。ら、結構アタリ
    題名のとおりの内容ではあるんだけれど、「日本は性差がありすぎる!欧米ではーー」...続きを読む
  • バブル・コンプレックス
    バブル世代の筆者によるバブル世代論。
    酒井順子節は相変わらずでスッと読めた。私はバブル世代じゃないんだけど、バブル世代ってそうなのか〜って思った。私の知ってるバブル世代の先輩たちは、おしゃれで言いたいこと言う、なんか豪快な感じ。あの方達がバブルかあ〜と思いを馳せた。
  • 子の無い人生
    キャリアウーマン的な人の話だから合わないだろうなと思いつつ読んでみたら意外と共感できるところが多かった。この人も丸くなったんだろうな。ただ専業主婦に対する描写が偏っていて、子沢山同様、二極化している現実も理解してもらえるといいなと思った。
  • 男尊女子
    様々なブームをフェミニズム的視点で著書なりに解説してるエッセイ、かなり読みやすい。

    結局、カマトトして馬鹿なふりする女が一番可愛くって憎めなくて愛される、なんてすごくアホらしくて寒気がするのに、無意識ながら自分も演じていたのかもなあと思ったときにゾッとするよね、、、

    あと自虐はしない方がいい
  • 家族終了
    家族はいて当たり前ではない。というおわりの言葉が響いた。
    生育家族と創設家族。
    どんな家族とどんな風に生きていきたいのかは、個人がどう生きたいのかがまずあってのこと。
    考えさせられた。
    さまざまな家族があっていい。
  • 男尊女子
    行動パターンだけ見ると自分にもこんなところはある。
    だがしかし、その行動原理は女性性を卑下するというよりも
    自分という個体を卑下するという方が近いかもしれない。
    何故そうなるか考えてみたら
    他者に対する負い目だったり、身を守るためだったり、
    いろいろあるんだけど
    突き詰めると『楽』だから、というとこ...続きを読む
  • 男尊女子
    男女平等が当たり前の時代。一方で専業主婦志向やあえて男に従う生き方を選ぶ男尊女子もいる。「負け犬の遠吠え」の筆者が徒然に語る男女の関係。

    本書の筆者が男性なら問題になってただろう。女子が男子の三歩下がる(実際はフリ)だったり専業主婦を特権階級としたり。

    堀北真希の結婚引退と山口百恵の比較など現代...続きを読む
  • 男尊女子
    このような考え方はしたことがありませんでした。
    女性の方から男尊女卑の考えを取り入れる場合もあるという考えにそんな考えもあるのか。。。と思いました。
  • 負け犬の遠吠え
    どこで、紹介されていたのかは不明ですが、最近の時世を考える系の本として紹介されていたような気がします。

    面白かったです。
    30代以上の独身女性を「負け犬」、既婚女性を「勝ち犬」として書かれたエッセイ。

    私、既婚子持ち女性ですが、
    内館牧子さんや有働由美子さんなど、独身女性の書くエッセイが昔から好...続きを読む
  • この年齢だった!
    「負け犬の遠吠え」の著者、酒井順子氏による、27人の女性たちの転機となった年齢と、何があってどう変わったかをまとめた本。もとは女性誌に寄稿していた文章らしい。現在の有名人から平安時代までさかのぼり、いろいろなタイプの女性たちだが、共通するのは仕事を持っていたということだろう。誰もが知っている人ばかり...続きを読む
  • 子の無い人生
    未婚子なし筆者の本音エッセイ。既婚子なしが予想以上に苦しんでいるという事実に驚いた。Dinksという言葉もあるのに。また本書に書かれていた子育て右翼化は、発生しても仕方ないと感じた。多様化して従来の当たり前だと思っていた家庭の姿がなくなっていくことに、不安や恐れを覚えるからだと思う。前あったものより...続きを読む
  • 子の無い人生
    この本を読む人は、きっと子の無い人だと思いますが
    私はちょっと焦りました!

    子がいる人、いない人。
    持つ者、持たざる者。
    そんな風に、線を引かなくてもいいのだけど。

    子を持つ人にしかわからないこと。
    子育て経験が出世のプラスになる。

    やっぱりちょっと引け目を感じます。

    紫の上を持ち出すのには...続きを読む
  • 枕草子/方丈記/徒然草
    現在活躍している作家による現代語訳。
    正誤についてはわからないが
    読み物として親近感を持って、大いに楽しめた。
    古典文学を楽しいと感じられたのは初めてで
    貴重な体験になった。

    清少納言はインフルエンサーで
    フォロワーが何万人もいそう
    鴨長明はみうらじゅんみたいだし
    吉田兼好は筑紫哲也のイメージ。
    ...続きを読む
  • 携帯の無い青春
    面白かった。酒井さんのエッセイはクオリティが安定しているので安心して読めます。私は酒井さんより20歳くらい下なんですが、何故か内容にデジャビュを感じました。田舎に住んでいるので文化が遅れて伝わるのかもしれない…と「口裂け女」と「クレープ」の項目を読みながらうなずきまくりでした。クレープ憧れていたなあ...続きを読む