酒井順子のレビュー一覧
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購入済み
おもしろい
処女って、ただしたことがない人ってだけじゃなくて「結婚しないで実家にいる人のこと」や平安時代の性交事情など日本における処女の歴史を海外での動きとも交えて知れて面白かった。
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"女が一人住まいをする所は、ぼろぼろに荒れて無上などもきちんとしておらず、池などがある所も水草が目につき、庭なども蓬が茂るほどではないにしても、ところどころ砂の中から雑草が生えて、寂しげなのがよいのです。
できる女ぶって体裁よく手入れをし、門もしっかり閉じてきちんとしているのは、ひどくうんざりするもの。"
178段のこの下りがとても印象に残っている。何故なのかまだわからないけれど、これももしかすると定子様への祈りなのかもしれないと思った。
自分の身の回りの出来事をとても冷静に清少納言は観察している。良いも悪いもこえて心に留まったものを書き残す。書き残せば、自分が生きた事 -
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枕草子、清少納言、すごいな。下巻の方が私には面白く読むことができました。名前が恐ろしいもの、とか見た目には格別なことはなくても、文字に書くと大仰なもの、とかタイトルがすでに独特で面白い。視点が面白いのは随筆を書くのには必要だよなぁと改めて思いました。
今となっては枕草子は随筆となっているけれど、定子様のサロンの同人誌的な感じだったのかなぁと思います。平安時代あるある、みたいなことを書いて、定子様を喜ばせたかったんだろうな。
清少納言のこと、定子のことをもっと知りたいなと思いました。そして、今更ながら原文で楽しめるようになりたいものだと思いました。 -
Posted by ブクログ
酒井さんの現代語訳がすいすいと読ませます。
季節の移ろいや山河について書かれたイメージが強いけれど、お寺に篭るなどどこかにお出かけするときの段が印象的でした。
あとがきの
"随筆が、どこまでも自由なジャンルであること。そして孤独とともにあること。枕草子を訳しつつ、私はそんなことを感じていました。"
という言葉もとても好きです。随筆は、心のままに何かを書くということは客観的に物事を見る必要がある。
没落したお后さま。異例だらけのお后さまである定子に仕えたからこそ得られた思い出。清少納言だからこそ得ることのできた感性がとても瑞々しいです。
定子さまだけでなく、一条天皇、斉信 -
Posted by ブクログ
日本で一番古く、有名な随筆(日記)
多くの日本人が「春はあけぼの‥」を学校で
暗記したのではないか
読みやすい河出文庫 古典新訳コレクションから
発刊されたので、すぐに購入
内容だか四季はもちろん、宮廷の様子など
書かれつあり日記みたいな内容もある
当時、今ほど色々な遊びがないから
余計に四季の移り変わりや風景の様子が
書かれてあり、日本語はなんて美しいんだろうと
心から思う
また、嫌いな物は嫌いと描く清少納言の人間性も
よくわかる
最後の319段を読んでますます彼女の奥ゆかしさが
好きになった
すみません、清少納言さん
この本は1000年経ってもみんなに読まれています
酒井順子さんの訳 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「無知は罪なり」をモットーに生きているので、無知は恥でもあるのかな、と思い、タイトルに惹かれて買ったのですが、「無知」ではなくて「無恥」だった(笑)。
著者が「恥ずかしい」と思うことについて、かなり辛辣につづったエッセイ。例えば、お金持ちの男とカオが良い女性のカップルを見ると、男はカオで相手を選び、女はカネで相手を選んだように見えて恥ずかしくなってしまう、など。みんな口では思っても言わないよね。すごい辛辣なこと書いてるんだけど、いちいち「そんなことを思う私がオカシイ」と断っているので笑える。
SNSは自慢したい気持ちがバレバレで恥ずかしい。自慢に見えないようにさりげなさを装っていても、それがま -
Posted by ブクログ
ネタバレ旅筋。予定を詰め込まなくても濃い旅になってるのが楽しいです。ほとんど一泊二日みたいで、あれもこれもじゃなく目的も一日ふたつくらいだけれどそれが丁度よくのんびりでした。予定になかった事が起こるのも旅の醍醐味だし、忙しなくしてたら見られなかった景色や出会えなかった人もあるのかも。
移動時間も旅という感覚はわかります。移動中にうとうと出来るのは羨ましい。
行ってみたい場所もたくさん。特に、能登、後生掛温泉、隠岐。国内でも関東以北は未踏の地(そういえば鎌倉までは行ってました)という出不精なのでこれは…旅筋が刺激されました。再訪も素敵です。