あらすじ
仕事、暮らし、家族、女の人生......本から平成・令和の世相を鋭く読み解く読書エッセイ!
「本を読むことが得意か、と問われたら、首をかしげざるを得ません。難しい本は、わからない。皆が知っている名作は、ほとんど読んでいない。読んだ内容をすぐ、忘れる」(「まえがき」より)
仕事、暮らし、家族、女の人生......表があれば、裏もある。本書は、本の世界から平成・令和の世相を鋭く読み解く読書エッセイです。
「週刊文春」連載「私の読書日記」2014年10月~2023年4月分から39篇を選び、再構成。登場するのは、『狂うひと』(梯久美子)、『生理ちゃん』(小山健)、『謎の毒親』(姫野カオルコ)、『家族最後の日』(植本一子)、『壇蜜日記』(壇蜜)、『小池百合子写真集』(鴨志田孝一)、『巨乳の誕生』(安田理央)、『ふたつのオリンピック』(R・ホワイティング)等々、2010年代~20年代初頭を彩った話題作の数々。
著者ならではの軽やかな文章で、時代の空気を見事に切り取った充実の一冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
おもしろかった!!!
読みたい本爆増!
その本とその本、こう繋ぐんだ〜と感心しながら、読み進めた。こんな上手なブックトークができるようになれば、プロだなと。酒井さんのユーモアがありつつ、解釈に幅を持たせた文章のおかげで、今まで挑戦してこなかったジャンルが挑戦できそう。
キュリー夫人伝〜別れの色彩まで。
Posted by ブクログ
書評として面白い
毎回3冊紹介され、何かしらテーマがある
面白いと書いているわけでないが、とても面白い本のような気がする
実際のレビューを見るとそんなでもなかったりするので、書評が面白いのだ
何冊かをテーマをもって選書するというのはいいなあ
Posted by ブクログ
装画の落ち着いた色がいい。思わず手に取って
しまう。
取り上げられている本が重たいテーマのものが
多く、興味はあっても読めるだろうかという本も
多かったが、酒井さんの独自の視点の書評はとても興味深く、十分読んでみたいと思わせる。ただ、
取り上げられた本を今、全部読みたいかと言われれば、うーん‥
重たいテーマばかりではなく、読みやすそうな本もある、たとえば
【謎とき『風とともに去りぬ矛盾と葛藤にみちた世界文学』】
「スカーレット・オハラはなぜ嫌われないのか?
美人だからモテたのではなく、原作ではスカーレット・オハラは美人ではないとあるそうで、でも好きになってしまうと彼女が不美人であることに気がまわらなくなる」
【黒の服飾史】
「ヨーロッパの人は基本的に「色に禁欲的」色を堕落のしるしとして、また物事の表層として捉える傾向があるのに対して、日本はそのような感覚がないため、街の色がガチャガチャ眩しくなりがちになる」
今はあまり興味の無い分野の本でも、そのうち読みたくなるかもしれない、ちょっと楽しみだ。
Posted by ブクログ
エッセイスト酒井順子さんが「文藝春秋」に連載されていた「読書日記」
この手の本は、自分の知らない本を紹介してもらえるから好きです。
この本からは
「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」マイケ・ファン・デン・ボーム
「ウマし」伊藤比呂美
「佐野洋子の「なに食ってんだ」」佐野洋子
「荷を引く獣たち」スナウラ・テイラー
「コンニャク屋漂流記」「みんな彗星を見ていた」星野博美
「羊飼いの暮らし」ジェイムズ・リーバンクス
などなど読んでみたい本が増えました。
Posted by ブクログ
本が好きです。
ただ、私の好みはかなり偏っているので
不得意な分野というか
読んだことのないジャンルの本も数多くあります。
エッセイもそのひとつ。
新聞や雑誌等々に書かれているコラムは読みますが
一冊の本としてのエッセイはあまり読みません。
エッセイが嫌いというわけではなく
エッセイよりも小説の方が好きというだけで
これまであまり読んでこなかったのです。
今回手にしたのは酒井順子さんのエッセイ。
この本の「読書エッセイ」というところに惹かれました。
仕事、暮らし、家族、女の人生…表があれば、裏もある。
本書は、本の世界から平成・令和の世相を鋭く読み解く読書エッセイ!
(引用:朝日新聞出版・書籍紹介)
この本の中で一番興味をそそられたのは
Ⅱ.暮らしを巡る本
それぞれの「ていねい」
で紹介されている
『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』佐光紀子著・光文社新書
ここに書かれている
「ていねい」好きな日本女性、家事のハードルを自分で上げておいてヘトヘトに、
というケースも多い。
に大きく首肯してしまいました。
私、「ていねい」好きかと問われれば、そうとも言えないのですが
「自分でハードルを上げておいてヘトヘトに」に関しては
まさにその通りです。
”やななければならない”と自分で自分を追い込むことがあって
これがちょっとしたコンプレックスでもあるのですが
この本を読んで、それもまあいいやん!と思ったり。
2010~20年代初頭の話題作を酒井さんならではの視点で深掘りしています。
この本を読まなかったら
知ることがなかっただろう著者や作品がたくさん。
中には読んだことのある本もあったり
読んでみたいと思う本もあったけれど。。。
ほとんどはたぶん読まない(汗)
酒井さんのエッセイで
読んだ気になれたから。。。
本には好き嫌いもあるし。
色んな読み方ができるし。
読みたいときに読みたい本を読めば
自分なりに深堀りできて
たま~に、大きな影響を受けたりすることも
あったり、なかったり。。。(笑)
それが読書の魅力でもあって。
この本を読みながら改めてそう思ったり。
Posted by ブクログ
一般の方の感想も面白いが、作家が書く読書の感想はさらに面白い。
筆者は古典や旅行や小説、外国文学と幅広く多くの本を読んでおり、本を楽しく紹介してくれるので、また読みたい本が増えることとなってしまった。
既読の本については、紹介されると著者のファンという訳でもないのに何故か嬉しくなる。
オバマ大統領が愛読していたという「運命と復讐」に興味が湧いた。
外から見たら理想の夫婦でも、妻には夫に話していないことがある…この辺りは普通だが、結婚することの意味を考えるきっかけとなりそうな本である。
また、何の本か忘れたが、現代の男子は料理をしたり美容についても話ができるようになってきたという記述があって、面白く感じた。昭和の時代には考えられなかったと思う。私の夫もファンデーションを最近使い始めたが、肌が綺麗に見えて良いと思う。(ただ、メイク落としを雑に肌に擦り付けてメイクを落としているので、もう少し美容知識を得てほしいと思う。)