藤野千夜のレビュー一覧
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いつか読もうと思っていた本。
芥川賞受賞作だったんですね。
主人公がゲイなのは知っていたけど、デブとは思いがけなかった…
会社員のマルオは95キロ。編集者で小柄な恋人のヒカルとは手をつなぎっぱなしでデートをする仲。つなぎっぱなしにする必要性をこっちは感じないけれど、二人で宣言するような意味があるのかな〜。
今は女性になった美容師のたま代や、ヒカルの幼なじみの小説家・菊江など、彼らを囲む女たちも、ちょっとヘンだったりする〜ゆるい友達つきあいが描かれていて、なかなか良い感じです。
もっともの悲しいのかと思ったけど、嫌なこともありつつ、滑稽な日常。
2000年発行。作者は1962生まれ。 -
Posted by ブクログ
三十歳、小説家、元実家だったマンションに一人暮らし。最近できた年下の恋人は、前の恋人と切れておらず、そっちの家に帰ることもある。ちゃんとして!と言ってるけれど、するするといって、一向にしない。で、うちに来て、お菓子を食べ、ご飯を食べ、クリーニング代も食費も払わず、子供みたいなことを言う。でも、にははは、にははは、と笑うので、許してしまう。そんな恋人が、ちゃんとした恋人に育ってくれるのかを見守る、一年半。
下宿生の部屋に意味もなく集まって、夜から朝までだらだらしている大学生の感じ、を、三十代になっても続けている人たちの話。大人にならない子供の土地、ネバーランド。特に生産的なことをするでもなく、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ学校になじめず不登校の孫とこれからの
晩年をどう過ごすかを模索する祖母。
祖母が昔住んでいた団地を見に
行くところから始まる団地巡り。
終始ほのぼのしてて出てくる団地や
その周辺環境、出てくるお店なんかも
おいしそうだったり味わい深かったりと
楽しく読めました。不登校に関しては
家庭の環境や学校の環境なんかでいろいろ
複雑でわからないけど老後に関しては
今からでもどんなことがしたいか
考えておくのもいいんじゃないかと
思いました。ただ、本当に個人的な
感想ですが花ちゃんすごく恵まれた
家庭環境だと思うので学校をやめるのは
もう少しがんばって見てからでも
遅くないんじゃないかなぁ~なんて
勝手な -
Posted by ブクログ
学校に馴染めず長いこと休んでいる16歳の花と、祖母のゆり。
時間はたっぷりある2人は様々な団地に出かけ、そこで美味しいものを食べるという楽しみを見つけた。
そこに花の従兄弟たちが混じったり、ゆりのお友だちが混じったり。
花がどうして不登校になったのか‥‥などは詳しく書かれていないし、登場人物達も聞こうとはしません。あるがままの花を受け止めています。
そして、花も将来のことに不安を感じていながらも、好きなことや、反対に絶対にやりたくないことははっきりしているし、どんどん外にも出ていくし、案外しっかりしているんじゃないかな、と思います。
一方、ゆりの方はというと、数年前に連れ合いを亡くしたばかりで