藤野千夜のレビュー一覧
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私にとっては懐かしさを感じる作品でした。
いつ元の世界に帰れるかと不安にもなるけど、タイムスリップしたのが、家族仲良しで愛情たっぷりの温かい岩井家で良かったと思う。
長くいれば、居場所もできて情もわく。
ブラウン管のTV、黒電話、汲み取り式トイレ、ノストラダムスの大予言、こっくりさん、とあちこちに昭和を感じます。
穏やかな展開で、元の世界に帰れるかどうかはあまり気にならず、小学生女子の昭和暮らしを遠くから眺めている気分でした。
「優しさと温もりに包まれた、ノスタルジックな冒険譚」文庫本裏の言葉に納得。
個人的にちょっと物足りない気もするけど、女の子の冒険の日々をゆるく楽しみました。 -
Posted by ブクログ
☆☆★
平成の小学6年生大森美々加が昭和49年の小学4年生小岩井さらとして目覚め、半年ほど〝さら〟として生きた物語。
ここから先はネタバレになります。
不思議な物語に理由はいらないと思うのだけれど、それにしても美々加がさらとして過ごした半年間の経験が平成の美々加になのん教訓ももたらしてくれてないというのは残念過ぎる。
わがままで頑固で甘えん坊な美々加が昭和の古き良き時代に翻弄されつつも家族や友人らに支えられ、乗り越えたさきには平成の家族を思いやれる女の子へと成長する物語である。となってくれたのなら、この長い物語にも意味が見出せたのだけれど…昭和でも平成でもただ家族を困らせ混乱させ不安にさせ -
Posted by ブクログ
状況としては、ドロドロなのに、飄々としている新平さんに、こちらが脱力。しかし、最期まで面倒見てもらえた妻の英子さん、よかったね。
夫婦は、先に亡くなった方が幸せかも。
と書いてから、小見出しすべてが「妻の・・・」で始まっていることに気づいた。
若い頃はさんざん好き勝手やってた新平さん、いまだスケベ心は消えないが、妻への愛は老いてなお、って感じ。
うちの義父(92歳)も数年前まで同じ器械(脚広げるヤツ)でガシャガシャ運動していたが、昨年ついに施設に入所。でも新平さんは、まだまだ元気に息子(一人は自称娘だけど)たちの「親やってる」のがすごい。
80‐50問題どころか、90にして問題状態にはなってな -
Posted by ブクログ
ネタバレ目次
・お江戸の味
・どじょっこたち
・酢めしの話
・変わらぬ味
・藪から蕎麦
・ひなまつり
・お花見日和
・川の景色
多分初めての藤野千夜。
人気のある作家の作品なので、楽しみに読んだのだけれど、思ったのと違ったな。
朝の情報番組でお天気お姉さんをしている寿々は、都下に実家があるけれど通勤に便利という理由で祖母の家で暮らしている。
隅田川に近い下町で暮らす料理上手の祖母、昔なじみの友達。ふむふむ。
何度も挑戦しているけれど合格できない気象予報士の仕事。ふむふむ。
直前まで進んだのに流れてしまった結婚話。ふむふむ。
社長の勧めに従って始めた「江戸町めぐり」ブログからのBSのお江戸番組のアシ -