藤野千夜のレビュー一覧
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夫婦合わせて180歳目前!
そんな明石家の家族模様が、じわじわと胸にしみる物語。
散歩好きで女性と話すのが大好きな父・新平と、彼の浮気を疑う母。
高校中退後ずっと引きこもりの長男、男性の恋人がいる自称“長女”の次男、グラビア撮影会を赤字で続ける三男
——クセが強すぎるこの家族、どうしてこうなった!?
でも、そんな“いろいろ”を抱えながらも、なんとなく回っていく家族の日常が、愛おしく、ちょっぴり切ない。
藤野千夜さんの筆が生み出す、ユーモラスで温かい視点に、気づけばクスリと笑い、ホロリとさせられる。
家族って面倒で、不器用で、だけど捨てがたい。
そんな“家族のかたち”に触れたい人におすすめ -
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ネタバレ88歳の新平と87歳の英子夫婦。故郷を飛び出し、東京に住む英子の姉のところに居候し、結婚。オリンピックなどの景気のいい時流に乗り建設業で成功したものの、可愛がっていた職人に独立され右肩下がり。子ども3人は、長男は引籠り、次男は娘に、三男は能天気で借金まみれ。
日々のちょっとした散歩、外食、おやつ、気になる建築物巡りを楽しんでいたところ、妻が認知症疑い。
安泰な老夫婦の生活からは程遠いが、こんな家族今は、たくさんいるのかも、と感じる。
池袋周辺の建築物を検索しながら読んだ。そしてあまりにタカセのパンが出てくるため、とても食べたくなった。懐かしいパンが多く私も好き。
気軽に読める本で楽しかった。 -
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私にとっては懐かしさを感じる作品でした。
いつ元の世界に帰れるかと不安にもなるけど、タイムスリップしたのが、家族仲良しで愛情たっぷりの温かい岩井家で良かったと思う。
長くいれば、居場所もできて情もわく。
ブラウン管のTV、黒電話、汲み取り式トイレ、ノストラダムスの大予言、こっくりさん、とあちこちに昭和を感じます。
穏やかな展開で、元の世界に帰れるかどうかはあまり気にならず、小学生女子の昭和暮らしを遠くから眺めている気分でした。
「優しさと温もりに包まれた、ノスタルジックな冒険譚」文庫本裏の言葉に納得。
個人的にちょっと物足りない気もするけど、女の子の冒険の日々をゆるく楽しみました。 -
Posted by ブクログ
☆☆★
平成の小学6年生大森美々加が昭和49年の小学4年生小岩井さらとして目覚め、半年ほど〝さら〟として生きた物語。
ここから先はネタバレになります。
不思議な物語に理由はいらないと思うのだけれど、それにしても美々加がさらとして過ごした半年間の経験が平成の美々加になのん教訓ももたらしてくれてないというのは残念過ぎる。
わがままで頑固で甘えん坊な美々加が昭和の古き良き時代に翻弄されつつも家族や友人らに支えられ、乗り越えたさきには平成の家族を思いやれる女の子へと成長する物語である。となってくれたのなら、この長い物語にも意味が見出せたのだけれど…昭和でも平成でもただ家族を困らせ混乱させ不安にさせ -
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状況としては、ドロドロなのに、飄々としている新平さんに、こちらが脱力。しかし、最期まで面倒見てもらえた妻の英子さん、よかったね。
夫婦は、先に亡くなった方が幸せかも。
と書いてから、小見出しすべてが「妻の・・・」で始まっていることに気づいた。
若い頃はさんざん好き勝手やってた新平さん、いまだスケベ心は消えないが、妻への愛は老いてなお、って感じ。
うちの義父(92歳)も数年前まで同じ器械(脚広げるヤツ)でガシャガシャ運動していたが、昨年ついに施設に入所。でも新平さんは、まだまだ元気に息子(一人は自称娘だけど)たちの「親やってる」のがすごい。
80‐50問題どころか、90にして問題状態にはなってな