藤野千夜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
九十歳を超えてなお、マメで何事も器用にこなしてしまう主人公・新平。本書を読み進めるうちに、私は彼の「完璧さ」が、五十代の息子たちがどこか「ちゃんとできない」原因ではないか、という考えに至った。
女性として自立している二男のケンジは別として、新平があまりに周囲に行き届きすぎ、他者を頼らずに完結してしまう姿は、一見理想の父に見える。しかし、それは裏を返せば、子供たちが自立する機会を奪っているとも言えるのではないだろうか。ある種、それは「過干渉」とはまた違う形の「毒親」なのかもしれない。
しかし、本書が描き出す家族の姿は、決して重苦しいものではない。誰かができなければ、別の誰かがその役割を埋める -
Posted by ブクログ
ネタバレもうすぐ90歳になるエロおやじ新平の日常、なかなか面白かった。
夫の浮気を疑う妻、英子を疎ましく思ったけど、前科があることを知ると逆に英子を可哀想に思った。そして、仕事を失敗しつつも、晩年には健康に気を使い、趣味も楽しみ、社交的で人生を謳歌してるこのおじいちゃんを素敵だなと思っていたのに、浮気歴があると知るとなんだかズルいと感じてしまった。
そして「妻は自分のことだけ大騒ぎで、人への思いやりに欠けるところがある」という文章は私のことかと思って、グサッと刺さったし、そう思われる英子を不憫に思った。
面白いんだけど、なんかちょっと悲しい物語だった。
英子側の目線の物語も読んでみたいな… -
Posted by ブクログ
前作が好きで、本作も読みました。面白かったです。
相変わらず、よく歩き、よく食べる新平。高齢でも矍鑠としている姿が本当に素敵だと思います。
ただ、女ったらしの所は除いてですが。
もし、自分が90代になったとしたら、新平みたいに生きたい。
そう思う一方で、絶対こうはなりたくない!と思うのが、三男の雄三みたいな人…
お金にルーズで、ウエスト120cmで身なりがだらしなくて、家のことは何もやらない…
つまり、この本には、僕の理想とこうはなりたくないという像の二つが描かれている。
そういう見方で本作を楽しみました。
家族の死や老々介護、8050問題?
色々なテーマが絡んでいるが、重く感じずにサラ -
Posted by ブクログ
Audibleで。散歩しながら(笑)
このじいさん元気だ。
歩くだけでなくよく食べる
シリーズ第2弾はさらに三男「借金」が、グレードUp。長男「引きこもり」は害がないだけよくて、次男「自称長女」は頼もしい。
てか、こんな家族増えてくだろうな。老々介護、社会に適合できない人格や、変なことばかり手を出してしまう人。あるあるじゃないかな。実際私も時おり普通に働いてるつもりでも適合できてないんじゃないかと思うし。
と。この物語の最後は寂しい。何年も連れ添った相手と別れる。それはいくつであろうと寂しいのだ。でも新平さんめげずに100,歳までいやそれ超えても、歩いて、食べて、素敵なものに感動していて欲しい